明らかに、ファウストの影響で誰かに仕えるキャラの方が圧倒的に書きやすい事に気付いた。
そんなどうでもいいであろう報告です。
セシリアSIDE
「………見つけましたわ 」
スターライトmk-lllのスコープから、ファウストの位置を把握する。
ちょうど、目標としている頂点との距離の半分と言うところでしょう。
「じゃあ、頼むわね 」
楯無さんが肩を叩く。
「キツかったら、上に来ても良いからね。そうしたら、みんなでフルボッコにするから 」
鈴さんが、笑いながら私と拳を合わせる。
「ファウストとは、私も戦いたいが此処は譲るとしよう 」
ラウラさんが、何故か偉そうに腕を組みながら頷く。
「無理はすんなよ。セシリア 」
一夏さんが、上を見ながら言う。
それはこちらのセリフでもありますわよ?
「……頑張って 」
簪さんが、握りこぶしを作って言う。どことなく、適当な感じかあるますけど。
「セシリア 」
「シャルロットさん 」
「ファウストを連れ戻してね。一発ぐらい殴りたいから 」
握りこぶしを作って、良い笑顔で笑うシャルロットさん。
「はい。その時は、私も一緒に殴りますね 」
同じように笑いながら、握りこぶしを作る。
ふふっ。心配させた罰ですわね。
「楽しみにしてるよ。だから、二人とも生きて戻ってきてね 」
「はい。セシリア・オルコットの名に賭けて誓いますわ 」
シャルロットさんの言葉を聞いて、ファウストの元へ向かう。
私がファウストに攻撃を仕掛け、引き付ける。
その隙に、一夏さん達が先を進む算段ですわ。
「…………迎撃開始する 」
アサルトライフルの射程に入った瞬間、そう呟き攻撃してくるファウスト。
全てを避けて、ビットで攻撃しつつ一夏さん達と距離を取る。
「………追撃 」
私を追って、ファウストが着いてくる。
第一段階は成功。
距離を取りながら、進行方向に背を向け構える。
ブルーティアーズは遠距離のIS。それに相応しい戦い方をしますわ。
此方に向かってくるファウストに狙撃を行う。
シールドビットを展開され、攻撃は防がれる。それでも、ファウストの移動速度は奪えた。
「そこ!」
速度の下がったファウストにビットで攻撃する。
四方に配したビットの総攻撃。
「……… 」
無表情で、シールドビットで全てを防ぐ。
可笑しい。どうして、グリモアの武装を使用しないのでしょうか?
シールドビットで防ぎ、ビットで私を攻撃した方が良いと思うのですが。
「前から気になっていましたが、ファウストのBT適正でシールドビットとビットを併用して戦うなんて出来る筈がありませんわ。
どの様な手段で、ビットを操っていたのでしょうか?」
ファウストを攻撃しつつ、色々考える。
訓練のおかげで、多少他に思考を割いていても、ビットを複雑に動かす事が可能になった。
…ファウストが攻撃用のビットを使い始めたのは、グリモアを装備してから。
グリモアは、ファウストがシャルロットさんに頼んで、製作したもの。
ファウストが人工知能の様なものを開発して、搭載させていれば可能ですわね。
「でも、それなら納得できますわ。実際にグリモアを装備しておりませんし 」
展開しているシールドビットも、ブルーサーヴァントが初期から使っていた数。
人工知能と云う線もありますわね。
「これで、ファウストが取れる手段は私の良く知ったものでしょう。
楽観視をする訳では、ありませんが一先ず安心ですね 」
あいも変わらず、私を追いかけてくるファウスト。
第二段階に移行しよう。
展開させたビットを戻す。それと、同時にファウストと向かい合う様に反転。
「………… 」
無言のまま、私の行動が気になるのかなんの行動も起こさないファウスト。
「不思議ですか?遠距離型のISが動きを止めて、その手にナイフを展開しているのは 」
インターセプターを展開して握る。
福音の時に、折れたのを強化して貰った。もちろん、ファウストに。
「奇策を持って、相手の動揺をつけ 」
固まったままのファウストに、瞬間加速で駆け抜けると同時に斬りつける。
此方の狙いに気が付いたのか、シールドビットを展開し始めるファウスト。ですが、その対応は遅いですわ。
展開されていくシールドビットを一つ一つ撃ち抜く。
「そして、動揺した相手の不意をつけ」
頭、胸、足と狙いを定め撃つ。
シールドビットが破壊され、其方に意識を割いていたファウストには容易く当たる。
ただ、今度はハルパーを展開し此方に近づいてくる。
先ほど、駆け抜けたとはいえ距離は近い。被弾してでも私を斬り伏せる魂胆なのでしょう。
「時には、正攻法も織り交ぜる 」
ミサイルビットを撃ち、向かってくるファウストが勝手に当たる。
煙幕から、勢いよく飛び上がってくるファウスト。ですが、そこは格好の的ですわ。
ビットと狙撃をファウストの額一点に集中させ放つ。私を捉えきれていないファウストは避けきれずに当たった。
「………… 」
自分が押されている状況が納得できないのだろう。
険しい表情になっている。
「どうかしましたか?今までの全ては、貴方に教わった事ですわよ?」
やはり、支配されているだけなのだろう。思考能力が落ちている。
そうでなければ、私の真似事に引っかかる訳がない。
「ただの傀儡ならば、私が負ける事はあり得ませんわ 」
「…………ハハハハハッ!このオレが此処まで傀儡にされるとはな!」
「ファウスト?」
突如として、高笑いを始めたファウストに驚きを隠せない。
明らかに先ほどとは雰囲気が違う。だけど、何時ものファウストが戻って来た訳では無い。
「ああ。俺は、ファウスト・ドラクレアだぞ?セシリア 」
その言葉に吐き気を催す。
違う。アレはファウストじゃない。
「誰ですか?」
「クハハハッ!ああ、解らないのは仕方がないな。
オレは、セシリアに見せているファウストの影の様なものだからなぁ 」
「影ですか?」
「ああ。表の俺の闇の感情。お前と出逢ってから必要の無くなった物の集まりだ。
誰かを殺す殺意。眼に映る全てを恨む嫉妬。そして、表の俺の過去の記憶。それが集まったのがオレと云う存在だ 」
と言っても普段であれば、こうして出てくる事も無い存在だがなと付け加える目の前の何か。
ファウストの闇の感情と過去。その集合体。
「さて、殺し合おうぜ 」
「何故ですか?貴方が、影とは言えファウストである事は変わりがないはずでは?」
「……フッ。言ったはずだ。こうして、オレが表に出ている状態は本来あり得ないと。
オレがこうして、出ているという事はオレを殺さなければ表の俺が帰ってくる事は無いぞ?」
一瞬、何処か嬉しそうな表情をした後元の無表情に戻り、私に忠告をしてくる。
何か、素直に行く訳が無いとは思っていましたが、コレは予想より大変そうですわね。
「良いですわ。私は貴方を倒します 」
「………眩しいな。オレには眩しすぎる 」
「何か言いましたか?」
「いや、さぁ始めよう。オレを殺して俺を取り戻す戦いを 」
ハルパーを展開。それを肩に担ぐファウスト。
空いた左手にアサルトライフルを展開。
私もビットとスターライトmk-lllを構える。
シールドビットの残りを展開しながら、前進してくるファウスト。
一斉射撃を行い、牽制。しかし、まるで私の攻撃が予め分かっているかの様に回避して、アサルトライフルを撃ってくる。
降下し、避けて射撃を行う。
「はっ!舐めるなよ 」
左右に動き、避けるファウスト。そのまま、瞬間加速で降りてくる。
ビットで網の様な攻撃をするが、包囲が終わる前に抜けられる。
ハルパーとインターセプターがぶつかり火花を散らす。
格闘術は余り得意では、無いのですがやるしかありませんね。
ナイフで力を逃し、鳩尾に向けて膝蹴りを放つ。
「がっ!」
予想していなかった一撃に怯むファウスト。
顎を拳でかち上げて、ナイフを五回胸に当てる。
「くっ 」
左手に展開したアサルトライフルで頭を殴られる。
ファウストを蹴り飛ばす。
………準備は完了ですわ。
「この攻撃で終わりですわ!」
フルパワーまで、溜めたビットとスターライトmk-lllの攻撃。
「まだ!」
ハルパーを構えなおし、二重瞬間加速で駆け抜けてきたファウスト。
でも、これで終わらせると言いましたわ!
「曲がって!!!!」
ハルパーを振おうとしたファウストの背中に、ビットの一撃が当たる。
「フレキシブル……此処で使ってくるとはな……ははっオレの役目はこれで終わりだ。
あとは、テメェでやれやもう一人の俺。もう、心配はいらないな……ありがとう。セシリア 」
その言葉を残し、力を失い自由落下を始めるファウスト。
急いで、追いかけようとして頭痛で動きを止めてしまう。フルパワーのフレキシブルはキツイですわね……。
でも、追いかけないとファウストが!
「………ファウスト!!!!」
気を抜けば私が気絶してしまう痛みに堪えながら、ファウストを呼ぶ。
お願い目を覚ましてください!そう想いを込めながら。
主人公SIDE
『おい。目を覚ませ 』
誰だ。お前は。俺は……誰だ?
『チッ、めんどくせぇ。オレはお前だ。ファウスト・ドラクレア 』
俺だと?何故、そこにいるんだ?
俺と云う存在が二人もいるのはおかしいだろ?
『不思議な事ではないだろう。誰だって、気付かないうちに人格なんて生まれているものだ。
親の前、友達の前、知らない人の前、好きな人の前。こんな感じでな 』
お前は、その一つだと言うのか?
『そうだ。オレはお前と云う器が生まれる前のヒビ割れた器だ。
……長々と話している暇はない。今すぐ戻れ。お前のオレたちの大切な姫さまの所にな 』
……大切な姫さま……
そう考えて、俺の頭に何時迄も色褪せない輝きを持った蒼瞳の金髪の女性が浮かぶ。
…セシリア。そうだ、俺は彼女の元に戻らないと!
『いってこい。オレの記憶と共にな 』
オレが近づいてきて、俺と重なる。
自分の中の欠けていた何かが埋まるのを感じた。
そうか、お前は俺の壊れた心だったのか。
そして、目の前が光に包まれる。
『もう、オレという受け皿は必要ない。セシリアを頼んだぞ俺 』
そんな声を最後に聞いた。
「はっ!」
不思議は空間から、戻って来たと思ったら俺は自由落下をしている。
なんだ!一体何が起きたんだ⁉︎
そう思った時に、記憶が流れ込んでくる。
「そうか。俺はスコールに操られて……と、そんな事を考えている暇じゃないな 」
グリモアを展開して装備する。
ブースターを全力で吹かし、上昇する。
「セシリア!」
「ファウスト!」
上昇したところで、姿が見えたセシリアに声をかける。
セシリアも俺の声に反応し、嬉しそうに笑う。
そして、距離が近くなり互いに抱き合う。
「心配をかけた 」
「本当ですわ。心配しました 」
セシリアが腕の中で震えている。
おそらく泣いているのだろう。
「すまない 」
「いえ、謝罪ではなく 」
そう言って、顔を上げて目を閉じるセシリア。
意図に気づき、少し笑いながらセシリアにキスをする。
時間にして、十秒ほどだろう。
「……さて、皆さんの元へ向かいますわよ 」
少し、いやかなり嬉しそうな表情のセシリアに言われる。
「ああ。まだ、アレが空中にあるという事は決着はついていない 」
見上げた先には、まだ機械が浮かんでいる。
「行きましょう 」
そう言って、手を繋いでくるセシリア。
心配をかけたようだし、少し動き辛いが良いか。
そのまま、セシリアと手を繋ぎスコールの元へと向かう。
俺を傀儡にした借りは返してやる。
決着の時まであと少し………
前書きが思いつかない………
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