すいません。
主人公SIDE
「……チビ、何してんだ。」
面倒くさいこと確定だったが、此処で声をかけなければ
どこで聞いたのか判らないがお嬢様にどやされる。
其れは、精神が辛い。
「…泣いてる女の子にチビ言わないでよ。」
「知るか。
俺は貴様に興味が無い。ただ、見て見ぬ振りをするとお嬢様にどやされるからな。」
「噂通りの性格ね。少しくらい慰めてくれてもいいじゃないの? 」
「噂? まぁロクでもないものだろうな。
何で泣いているか知らんが、察するに織斑関係だろう。」
(あーメンドクセェ帰りたい。)
「そうよ。
大切にしていた約束を忘れてたのよ、信じられる!! 」
「知ったことか。
織斑にとってはどうでもいい約束だったんじゃないのか。」
「一夏は、そんな奴じゃあ無いわよ‼︎ 」
「じゃあ、くだらない事で悩んでるなよ。
お前が信じればいいだろうが。
お前にとっては大切な事なのだろう? 信じて待ってやれ。」
「…意外ね。もっと冷たい人間だと思ってたわ。
ふー、なんかすっきりしたわ。ありがとう。」
チビに笑顔で感謝された。俺、なんか得なことしたか?
「何故、感謝されたか解らないがすっきりしたなら俺は帰るぞ? 」
「じゃあ、私も帰るわ。じゃあね。」
そう言いチビは、走っていった。
「疲れた。」
チビの背中を見送ってから帰った。
クラス対抗戦の日程表が貼られた。
一回戦 一組対二組
織斑とチビが初回から戦う事となった。
一体なんの因縁があるのやら? 俺の知ったところでは無いがな。
(しっかし
「なんでだよ、馬鹿 」
「馬鹿とは何よ馬鹿とは! この朴念仁! 間抜け!アホ!馬鹿はアンタよ!」
何でこんなにもめてんだよ。お嬢様に頼まれたからチビについて来たが、
後悔している。)
「まぁまぁ、お二人とも落ち着いてくださいな。」
お嬢様が止めに入るが、
「「オルコット(セシリア)は、放って置いてくれ(ちょうだい)」」
二人揃って声を出す。仲良しだろお前ら。
「バーカ! 朴念仁! 」
「うるさい、貧乳 」
(あーあ、やりやがった。安らかに眠れ織斑。)
「お嬢様、帰りましょう。
これ以上は《ドガァァンッ!!!》
遅かったか。」
「もういいわ。全力で、叩きのめしてあげる。」
チビが、ピットから出て行った。
(泣いていたように見えたな。信じていた者に裏切られたからか、確かに辛いだろうな。)
「ファウスト、帰りますわよ。」
お嬢様が怒り心頭といった感じで言い出て行った。
「ふー、織斑死ぬ覚悟しとけよ。」
俺も外に出た。
お嬢様の後をついて行くと、
「鈴さん、大丈夫ですか?
無理しなくていいですよ。此処には、私とファウスト以外居ませんから。」
「……セシリア、泣いてもいい? 」
「ええ、泣いてくださいな。
ファウスト人払いは、任せましたよ。」
泣き声が聞こえてきたので、俺は人が来ないか見張った。
アリーナの裏だから、アリーナにいた連中以外来ないだろうが。
(俺は居てもいいのか? チビが、何も言わないのなら良いのだろう。)
こんな感じで時間が過ぎていった。
試合当日
アリーナは、満員で活気が溢れている。
「鈴さん、大丈夫でしょうか? 」
お嬢様が不安な顔で聞いてきた。
「大丈夫ですよ。凰はそんなに弱い奴じゃあありません。
と言うよりお嬢様、織斑を応援しなくてよろしいのですか? 」
「女の子を泣かしておいて、謝りに来ない人など知りませんわ。
あ、鈴さんが入場して来まいしたわ。」
チビが入場して来た。
やる気に満ちている。弱っている訳では無いようだな。
そして、少し遅れて織斑が入場して来た。
チビに何か話しかけているようだが、チビは全く聞いていない。
(相当、怒っているようだな。)
試合が開始した。
織斑が雪片弍型で斬りかかるが、チビの青龍刀によって弾かれる。
織斑は止まらずに動くが、チビの肩アーマーがスライドして開いた。
中心の球体が光ったと思ったら、織斑が吹き飛んだ。
(ほぅ、あれが甲龍の衝撃砲か。
確かに不可視の攻撃だな。)
「ファウストならば、アレ避けられますか? 」
「お嬢様、よく見てください。
凰の目を見れば分かりますよ。撃つ時狙う部分に目を向けるそして、力を入れると撃ってきますから。
あんなに分かりやすいなら簡単です。
それに、ハイパーセンサーを使えば、圧縮された空気の熱が分かりますから。」
「なるほど。
なら、織斑さんはそれをやって避けているのですか? 」
今、織斑は衝撃砲をギリギリだが避け続けている。
「いえ、あれはどちらかと言えば感覚という感じでしょうね。」
「感覚…ですか… 随分と野生的ですわね。」
お嬢様が呆れたような、驚いたような、微妙な顔だった。
「ん? どうやら織斑が何か狙っているようですよ。」
織斑がイグニッションブーストでチビに近づく。
完全にチビの不意をついている。零落白夜を発動させているためチビが喰らえばシールドエネルギーは全て持っていかれるだろう。
(こりゃ勝負が決まったな。)
そう思った時だった。
《ズドォォォンッ!!!》
凄まじい衝撃がアリーナ全体を走った。
次は無人機との戦いを書こうと思ってます。