ソフィー・ポッターとハリー・ポッター 作:雪の結晶
「こんにちは。」
朝早く、談話室で『呪文ノート』を開き、呪文を練習していると、誰かが声をかけてきた。
「あなたは――ダフネ・グリーングラスよね?」
「はい」
ダフネはうなずく。
「どうして声をかけてくれたの?」
ダフネは笑った。
「夢中だったのですね。もう朝食ですよ」
「あっ、ほんとだ!ダフネ、ありがとう!一緒に行こう!」
「あ……はい」
わたしは杖を振ってノートを消す。ちゃんとローブのポケットにしまった。
「今日の朝ごはんなんだろうねー!」
わたしは言いながらダフネを引っ張っていった。
【ダフネside】
「ソフィー!」
朝食を摂っていると、ソフィーの兄のハリー・ポッターがスリザリンのテーブルまで来た。
「ソフィー、グリフィンドールで食べるんだ。」
ポッターがソフィー様を引っ張ろうとする。
「何をするのですか?ポッター。」
わたしは杖をかまえる。
「グリフィンドールと共に食事をするなど、ソフィー様の人格が疑われてしまいます。やめなさい。」
ポッターはわたしをにらむ。
「これは家族の事情だ。」
「違うわよ。」ソフィー様はつぶやきながら、七センチ×七センチ、厚さは二センチくらいの箱に食べ物をつめる。
「ポッター!なんでここにいるんだ。」
ドラコが来た。ポッターの意識がそれた瞬間、ソフィー様は杖を小さく振り、呪文を唱えた。そして、わたしの手をとると大広間から出る。
「ちょ、ソフィー様!まだ途中ですよ!」
「大丈夫よ。」
ソフィー様はウインクをする。
『スリザリンの隠し部屋』と呼ばれる部屋がある壁を杖で叩き、唱える。
「『開け』」
壁がスッと開き、ソフィー様は中に入った。慌てて追いかけるわたし。
「ソフィー様!?なにをして――。」
ソフィー様はわたしを手招きした。従うと、先ほどの小さな箱を差し出してくる。
中は――から。
「これは……?」
尋ねると、ソフィー様は箱に手を入れる。
肘あたりまで入っているのに、箱の底をつきぬけていない。
「あったあった!」
嬉しそうにいい、腕をぬくと、その手にはサンドウィッチが。
「これね、〝検知不可能拡大呪文〟をかけた箱なの。なんでも入って便利なのよ。」
「でも、箱より袋のほうが――。」
「便利よね。でも、いいの。袋だと落としても気づきにくいけど、箱だとわかりやすいもの。それに――。」
ソフィー様がニヤリとする。
「個性があらわれていいでしょ。」
わたしはため息をつく。
しかし、ソフィー様の思考は先にいっている。
「ダフネはお嬢様だし、これがいいかな。」
卵サンドウィッチを差し出され、仕方なく受け取る。
ソフィー様はカツのサンドウィッチにしたようだ。
「カボチャジュースも用意したわよ。はい。」
ふたを取ったカボチャジュースのビンを渡してくる。
「スクランブルエッグもあるわよ。」
さすがにギョッとする。
「ソフィー様、そんなのどうやって持ってきたんですか!?」
「いま、箱の底を厨房と繋げて、注文表をしもべ妖精に渡したの。」
そう言って、皿に乗ったスクランブルエッグを食べる。
「でも、こうすると教科書とかはいんないから――。」
カバンを開け、ひとつの風呂敷包みを取り出す。風呂敷は黒いつるつるの絹になっている。
「中は何も入ってないみたいでしょ。でも、中を見ると――。」
風呂敷包みを開く。一枚の布になった。
「?何も入ってないですよ?」
ソフィー様はうなずき、布に手をかざす。すると、羽ペンがあらわれた。
「どう?このアイデア。」
「……脱帽です。」
ソフィー様は肩まである髪をひとつで束ねた。ゴムではなく、『魔法の黒絹』で縛る。
これで、いつでも好きなものが出せるというわけだ。
カバンは、見せかけだという。
「はぁ……。あっ、ソフィー様。あと10分で授業開始ですよ。急ぎましょう!」
「えっ、先に言ってよ!」
言い合いながら、走って教室に向かった。
いかがでしたでしょうか。(今後のネタバレ含まれるかもです。)
では、本編説明といきましょう。(笑)
【呪文ノート】
前回も出てきました。魔法使いの味方です。ソフィー曰く、なんでも載っているとか。
【ダフネ・グリーングラス】
出ましたダフネちゃん!
皆様のイメージ通りかはわかりませんが、お嬢様です。基本的に敬語を使い、おとなしめな性格。ソフィーに振り回されそうな予感。
ダフネちゃんの容姿がまったく想像つかない!どうしよう、描写できない!
【からむポッター】
甘えん坊で、手柄はすべてソフィーを横取りしたもの。
ソフィーちゃんがいなきゃ、何もできないわけです。なんとかグリフィンドール側に引き込もうとします。
【呪文】
大広間での呪文は、気配を消す呪文。
逃亡のときに役立ちますね。(笑)
いつか、『ハリー避け』を開発させようかと……。
【スリザリンの隠し部屋】
スリザリン生専用の隠し部屋。存在は、教師も知らないということで。
【魔法の箱】
豊穣の角もどきです。中は厨房と繋がっていて、注文を書いた紙を渡すと三秒後に出来上がり、です。
【魔法の黒絹】
ダフネ命名。
ハーマイオニーのビーズバックもどきだけど、私生活でも活用できる優れもの。