ガールフレンド(仮)君と過ごす夏休み 五十鈴編 作:楠葉遊鳥
五十鈴ちゃんと付き合ってから半年が過ぎた。初めの頃はお互い判らない事が沢山あったが、少しずつ色々な事を学んだ。今ではお互いに心から愛し合ってる。なんだかんだで周りの皆に、色々と助けられている。恋人同士としてなれ始めたが、夏休みが始まり五十鈴ちゃんと余り会えなくなってしまったが、今日なんと家に五十鈴ちゃんが泊まりに来るのだ。両親は店を休みにし、母親の皐月の実家である神奈川に里帰り。妹の心優ちゃんは苗ちゃんと桃子ちゃん家にお泊り会に行っている。二方共帰りは3日後になるらしい、つまり3日間五十鈴ちゃんと一緒に過ごせる訳だ。
「10時に来るって言ってたよな」
リビングのソファーに腰掛け、壁にかけられた時計を見ると9時45分になったばかりだった。
「後15分かぁ」
1分後、つまりは46分になると同時にインターフォンが鳴った。
「ん、誰だろ?五十鈴ちゃんが来るには早すぎるし」
とはいえ来客が来た事には変わりなく、出ない訳にも行かず玄関に向かった。2回目のインターフォンが鳴った後すぐにドアを開けた。
「どちら様ですか…あれ?」
玄関のドアを開けるが、目の前には誰も立っていなかった。
「誰もいない?」
「千明…お前は遠回しに私が小さいと言っているのか?」
「え?」
下を向くと五十鈴ちゃんが頬を膨らませて立っていた。
「い、五十鈴ちゃん身長いくつ?…」
「146cm千明は?」
「191…」
「…」
どうやら地雷を踏んでしまった様で、更に頬が膨らんでしまった。
「い、五十鈴ちゃん随分早いんだね?」
「そ、その…こ、この服を見て貰いたくてな、可笑しくないか?」
頬を膨らませるのを辞め、次は顔を紅くし両腕を広げて服を見せてきた。今の彼女は何時もの和服ではなく、薄い水色のミニワンピースを着てしかも髪を後ろで1つに結っている。
「可笑しくないよ!凄く似合ってるよ」
「そ、そうか!、この服は明音の奴が男の子は皆生脚が好きだと言うから選んだんだ」
「あ〜確かに」
彼女は学校の制服ではタイツを履いているため、生脚を見たのは今日が初めてかも知れない。
「コ、コラそうジロジロ見るではない」
「見せる為に着たんじゃないの?」
「ウグッ…み、見てもいいが…その…たまになら…」
太ももをすり合わせ、スカートの端を掴み伸びる訳のないスカート丈を伸ばそうとしている。
「凄い可愛いよ五十鈴ちゃん!」
「あ、ありがと…」
「う、うん…」
いつもと違う服を着ているだけで、こんなに緊張してしまうとは思ってもみなかった。
「と、とりあえず上がってよ」
「わかった、邪魔するぞ」
「うん、いらっしゃい!先に俺の部屋行ってて」
五十鈴ちゃんを先に部屋に向かって貰い、キッチンに向かい冷蔵庫から昨晩作っておいた抹茶羊羹を取り出し、五十鈴ちゃん用の麦茶とコップをトレーに乗せ部屋にむかった。
ガールフレンド(仮)君と過ごす夏休みで不知火五十鈴が攻略キャラにいない悲しみをこめた作品です