バカと渡世と半人前   作:順風

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第2章 強化合宿騒乱編
第14話


強化合宿日誌 1日目編

 

第14問 強化合宿1日目の感想を書きなさい

 

【久保利光の答え】

 

1日目は移動だけで終わった。しかし車中でも勉強をしている人をみかけこういう時にも努力を欠かさないことは大切だと思い少し苦手な数学の勉強をしたりしながら過ごした

 

【和泉剣のコメント】

 

学年次席でも慢心はないということは素晴らしいことだと思います。これからもがんばってください

 

【木下秀吉の答え】

 

Fクラスは現地集合だったがそれでも仲間と交流を深めることができたことはとてもよかった。

 

【和泉剣のコメント】

 

勉強も大事ですが人間関係の構築も学校生活では大事なことですからね

 

【吉井明久の答え】

 

記憶にございません。というか思い出したくありません。

 

【和泉剣のコメント】

 

どこぞの大臣みたいなことを言っていますが事情は把握しているので強くは言えませんね……

 

   ○

プール掃除から一週間ほどが経ち文月学園では二学年で恒例であるという強化合宿の時期となった。

 

「修学旅行のときとかに先生楽そうだなとか思った自分をぶん殴りたくなりました」

「ははは。先生の仕事はそう簡単なものじゃないってことだ」

 

その下準備を西村先生と共にやっているのだがいかんせん仕事が多い。勉強合宿なのでそれに伴う教材づくりの手伝いや宿泊場所での割り振りの確認など裏方の仕事って大変だなということを思い知らされた一週間だった。

 

……そういえばこの一週間の終わりのころ吉井達が何やらそわそわしていたような気がするのだが何かあったんだろうか。なにかひと波乱ありそうな気がしないでもない

 

「そういえば俺の世界の修学旅行の時も男子の一部が女子風呂を覗きに行っていたなんてことがありました」

「……どこの世界でもそういうことがあるんだな」

「そう言い方からして去年も?」

「ああ、去年はFクラスだけだったがな」

 

あの濃いメンツのFクラスが何もしないわけがない。

 

「対策とかしないんですか?」

「ああ、これを見ろ」

 

そういって西村先生が出したのは旅館の内部図

 

「……一本道になっていますね」

「ここに教師を配置して召喚獣で防衛を行う。向こうも必死になって勉強するだろうからもってこいだ」

 

……まさか覗き騒ぎを勉強の糧にしてしまうとは

 

「たしかに正攻法の覗きにたいしてだけならこれだけでも大丈夫だと思いますが……」

「正攻法だけならとはどういうことだ?」

「この学校無駄にカメラの技術を持っている生徒だっているんですよ?」

「……確かにな」

 

主に土屋の事なんだけどな。

 

「鍵は確か西村先生が男女ともに管理するんですよね?」

「ああ。そういう予定になっている」

「ならたぶん大丈夫だとは思いますけど……」

 

西村ん先生から鍵を強奪することはほぼ不可能に近いだろうし。

 

「一応常に身につけるようにした方がいいかもしれません」

「なんだ、えらくこのことに執心だな」

「……さっき話した事の続きになるんですが覗きがあったことで翌日男女の状態が良くなかったんですよ。先生もピリピリムードでしたし。そういうのを防ぎたいっていう個人的なわがままです」

 

本当にあのときはよくなかった。それがあったのは中学の時のことだが翌日の朝にそれがあったことを知ったのだけど男子間の間では犯人の探り合い(すぐに広まったが)、班行動もあったので女子との微妙な間隔を味わう羽目になってしまったり、その日以降(といっても一日だけだが)先生の目が厳しかったりとろくなことがなかったからな。

 

「わがままか……そうかもしれないが生徒の事を考えられられているなら問題はないだろう」

「……ありがとうございます」

 

さて、もう一仕事するかな……それこそ生徒のためになるように

 

   ○

強化合宿当日……の午前六時。

 

「ここから目的地まで三時間ぐらいでしたっけ?」

「そうだな。電車ならもう少し早いんだが荷物がある以上そうもいかん」

 

現在俺は先乗り班である西村先生、大島先生、長谷川先生と共に文月学園にいた。ちなみに車は荷物が多いので大島先生の○レナでの移動となる。なお他の先生たちは各クラスのバスに分乗して引率だ。

 

準備が済んで出発となったのだが何せ三時間の移動である。ぶっちゃけ暇だ。

 

「和泉先生、何やっているんです?」

「教員試験の単語帳ですよ。まだ一応正式な教師じゃないので……」

「勉強もいいですけどひと眠りしておいた方がいいと思いますよ? 私達の仮眠の時間は一番最後ですし」

 

……そういえば確かに先乗りの人の仮眠時間は後ろの方だったな。それだと少しは寝ておかないとまずいかも。

 

「アドバイスありがとうございます長谷川先生」

「いやいや、私も先生に成りたての頃仮眠時間の前に限界が来てしまったことがあったから。経験あってこそですよ」

 

結局到着するまで寝かせてもらった。運転は途中で西村先生に交代していたそうだ。どっちみち俺は免許持ってないし手伝えなかったけど。

 

     ○

「はー……広いですね。これ使わないときはどうしてるんですか?」

「使っていない時期は一般向けにも開放しているそうだ」

「……確かに部屋も見てきましたけどいかにも合宿って感じの部屋でしたね。和室だし四人部屋だし」

 

小学校の時の修学旅行を思い出す光景だ。あのときはその倍の人数だったから部屋が暑くなったのをよく覚えている。ただ一つの階に三十を超える部屋数があるため廊下がすごく長い。だけど幅は学校のと同じくらい。

 

……試召戦争のシステムが使えるって話だから試召戦争をみる機会になるかもしれない。……でも覗きのためにするのを見るのはなんだか複雑な気が……

 

「準備は済んだことだしあとは召喚システムの状況を見れば休憩だな」

「そうですね。今まだ十一時ですから到着までは少し時間がありますし」

「長谷川先生、一戦しますか?」

「大島先生とは最近やってなかったしいいですね。科目はどうします? 自分の教科をつかうのはまずいですし」

「そうだな……和泉先生がいるし日本史でどうだ?」

「わかりました。和泉先生!」

 

!? あっと……考え事してたからいきなり呼ばれてびっくりした……。

 

「なんでしょう?」

「日本史の召喚許可をお願いできますか?」

「わかりました。それじゃ承認!」

「「試獣召喚!」」

 

うわー……すごい速い動き……点数の差も437と451で差がない。生徒では400点越えは片手で数えるぐらいしか取れる人がいないみたいだからこんな戦いみるのは貴重かも。

 

……日本史900点オーバーで動かしたら壁に激突したりしてうまく動かなくて大変だったけど。

 

この勝負は大島先生が長谷川先生を下したが点数をゼロにはしなかった。理由を聞いたところ

 

「先生の場合どれかの科目がゼロになるとその科目のテストをすぐに受けなおさなくてはいけないからですよ」

 

と長谷川先生。生徒が補習なら教師は即再テスト。容赦ないなこの学校……

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