散りゆく華に餞を   作:夕霧

7 / 7
第七話

 それから一年、あの戦の後始末とばかりに様々なことをやった。城に連れ帰った真田は伝心月叟と名乗らせ、重綱に気に入られた修験者が白石城に滞在している、ということにしてある。徳川には真田は切腹という形で処断したと伝え、真田を連れてくる際に城で引き取った真田の家族についても与り知らぬとした。家康の好意に甘えてドツボに嵌っては困る、と息子達には片倉の姓を名乗らせるように指示し、頃合いを見て復姓しろとも伝えている。重綱はただ承知致しましたとそれだけを言い、突っかかることはしなかった。何故、と問わなかったのは俺のすることを分かっていたのか同じ懸念があったのか……ともあれ今後も気が抜けない状態であるのは間違いない。実際に敵方にいた連中を雇ったところも同じように名や素性を変えて、始末をしたと徳川には伝えているらしく、これであの戦に豊臣方として関わった人間は全て命を落としたことで収まっていた。

 

 こんなことをしてまた同じことを繰り返すのではないか、と懸念をしていたものの、武士として生きるチャンスを与えられた連中は皆喜んで身を粉にして働いているとかで、今まで仕えていた連中よりも良い働きをすると重宝されているらしい。武士としての生き方を与えられた、思うところはいろいろあるんだろうがやっと望みが叶ったことを連中も優先したいのだろう。重綱の言った通り、憎しみの心はいずれ溶けて消えてしまうのかもしれない。

 

 あの後武士としての生き方を選んだ者ばかりではなく、中にはあれほどこだわっていたのに武士の生き方を捨てた者もいた。商人や医者、茶人など新たな道を歩む者もいれば、西海の鬼のように海賊として本格的に生きていくと日ノ本を出てまだ見ぬ地を目指した者もいる。他の連中は武士でなくとも日ノ本のために出来ることはあると考えてのことのようだが西海の鬼は違った。一度世話になった挨拶に、とこちらに訪ねてきたことがあったが、その時にもう日ノ本に戻ってくるつもりはねぇと言っていた。十分この地でやれることをやった、もうテメェの夢だけを見て走り出しても良いだろう、と。家康と友という間柄だった奴が再び敵に回ったのは、家を潰された恨みやかつて敵対をした時のような誤解からではなく、いい加減重責から解放してやりてぇとそう思っていたからだそうだ。己が犠牲になって泰平を維持する、こんなあり方で良いわけがないと奴なりに考えて出した答えが家康を攫って日ノ本を飛び出す、だからな。単純というか何というか……だからこそ、家康の望みを支えられる人間がいることを知り、後腐れなく家康に日ノ本を託して出て行くことを決めたのだろう。

 

 何らかの道を見つけて歩き出す奴らもいれば、最後まで考えが変わらず死ぬことが道だと自害した者も少なくはない。重綱はそれを嘆いたが、それでもそれも生き方の一つと割り切って長くは嘆かなかった。いや、割り切ったことにして嘆くのを止めたのだろうな。死んだ人間のために涙を流すよりも生きている人間のために先を見なけりゃならねぇ。アイツが選んだ道はそういうもの、望んだ未来は綺麗事だがその綺麗事を現実にしようとするのはとても困難で険しい道だ。それでもアイツは歩むことを止めないし諦めねぇのだろうな。何せ小十郎の息子だ、一度こうと決めたら梃子でもやろうとする。穏やかなくせにそういうところは強情で、俺がどれほど手を焼いたことか。

 

 片倉の当主となった重綱は二代目小十郎として白石の地を治め、苦労をしながらもまずは白石の民を日ノ本一幸せに過ごせるようにと尽力した。努力の甲斐あって小十郎が治めていた頃よりもずっと住みやすくなっているらしく、広く民の声を聞くので小十郎とは違った信頼を得ている。ずっと民に近い殿様だと言われ、穏やかな顔をして城下を見守るその姿は上に立つ人間であることを思わせた。アイツは片倉とか伊達とか、そういうものに縛られず日ノ本全体を見て己が何が出来るのかを考えている。そいつに気付くことが出来たのは統治者になったアイツの姿を見て、だからな。子供の成長を見るようで嬉しい半面己の眼力がまだまだであることが証明されてどうにも複雑な心境だ。

 

 重綱に家督を譲り渡して身が軽くなった小十郎は、命令通りに青葉城で俺の仕事を手伝う日々を送っている。重綱に娘が生まれ、娘も含めた三人が出す空気がいるだけで野暮のような気がして家に居辛くなっちまったと青葉城で寝泊まりしているから参ったもんだ。元々ろくに家にも帰らずこんな生活をしていたのだから、小十郎としては馴染んだ生活に戻った程度にしか考えちゃいねぇんだろうが……城を与えた時よりもずっと生き生きしているもんだから俺も頭が痛い。ちなみに“小十郎”を譲ったのだから、と今は俺が格好良いだろうと言ってくれてやった備中守を名乗っている。格好の良さで名前を寄越すな、とは言われたが喜んでいるのは分かってんだ。全く、素直に喜んで受け取りゃいいのに……素直じゃねぇ。

 

 小十郎が元気になって俺の側にいて何もかもが元通り、ではなくあの戦を終えて小十郎は変わった。真剣勝負を求めなくなった上に時間に余裕があれば畑を耕したり笛を吹いたり、新たな趣味を見つけようとしてみたりと剣以外のものを積極的に求めるようになった。真剣勝負以外の行動は前と変わらねぇが、それでもその行動の理由に大きな違いがある。表情も大分穏やかになり、重綱が歳を取ったらこういう顔をするんだろうな、と思うような顔をしている。吹っ切れたのかと聞いてみたら、一頻り暴れたら気が晴れたとそんなことを言っていた。まァ、本心は違うのだろうが……割り切っちまったんだろう、どう足掻いても望んでも求める時代はもう来ないことを。俺もあの戦を終えて天下が欲しいとは思わなくなった。どうでも良くなったわけじゃねぇ、天下人を目指せるはずだったチャンスはもう無くなった、それを実感したからだろう。

 

 時代は変わった、俺達が駆け抜けた戦乱の世は確かに終わりを告げ泰平の世が訪れた。あれほど望んでいたはずなのにいざ訪れてみれば何かが物足りない、退屈なだけの日々を過ごしているような感覚に苛まれた。あの戦が起こるまではその退屈さに慣れていただけで泰平の世を有り難く享受していたわけじゃねぇ。馴染むことが出来なかった小十郎と俺もまた何も変わらない。誤魔化しながら生きることが出来るかそうでないかの違いでしかない、と今ならば思う。

 

 諸々が落ち着いて改めて白石城に小十郎を連れて向かってみると、幼い娘を抱いた千代が真田の子供らに総攻撃をされている重綱を微笑んで見ている光景が目に入り、一体これはどういうことかと唖然としちまった。数人の子供らにのしかかられて白旗を揚げている光景はどう見ても一方的にやられているようにしか見えねぇ。あの鬼気を放って戦乱の世を生きた猛者を黙らせた鬼のような男がこれか、と思うとどうにも複雑な気分になる。

 

「やった、鬼の小十郎を倒したぞ!」

 

 はしゃぐ子供らの下で苦笑をする重綱は、どうやら勝ちを譲ってやったらしい。何をしていたのかは分からねぇが、あの様子だと遊びに付き合ってやっていたようだな。

 

「お前達、政宗様がお見えになりましたよ。さあ、御二人にきちんとご挨拶なさい」

 

 千代に促されて子供らは慌てて重綱の上から退き、武士の作法に則って俺に挨拶をしてみせる。年上の奴らは慣れたもんだが年下の連中はまだまだたどたどしくそれが初々しくて笑える。真田の主は重綱、そして重綱の主は俺、小十郎は重綱の父親ということが分かっているからこそ子供らは俺に非礼を働くことはない。まァ、重綱相手だとそうでもなさそうだがな。

 

「いたたた……、政宗様、ご無沙汰しております」

 

 身体を起こして挨拶をする重綱の額が少し腫れているように見える。たんこぶを作っちまったのか、そいつを擦りながら苦笑をしてみせた。

 

「おいおい、鬼の小十郎が子供らに負けてんのか?」

 

「はは……、この子らは手加減をしてくれませぬゆえ……政宗様、父上もどうぞこちらに。茶などを用意致しますゆえ。お前達は向こうで遊んでおいで、御父上の邪魔をしてはなりませんよ?」

 

 返事をして駆けて行く子供らを見る重綱の目は何処までも優しい。まるで我が子を見るような目……謀反人の子を相手にするような目つきじゃねぇ。眉間に皺を寄せていた小十郎はそれを咎めることもせず、近づいてきた千代に孫を渡されて戸惑った顔で抱いている。その抱き方がまた手馴れていて、おかしくなっちまったのは言うまでもねぇ。

 

「やはり喜佐はお祖父様がお好きなのね。重綱様が抱かれると火が付いたように泣き出すというのに」

 

「抱き方が悪いんだろう、赤子ってのァしっかり抱いてやれば安心して落ち着くもんだ。あいつにしっかりと教えてやれ、抱き方を覚えれば喜佐も安心出来る」

 

 孫をあやしながらさらりと言う小十郎は、やはり千代に心を許しているようだ。苦笑をする重綱は俺を案内し、小十郎をその場に残して俺は重綱と共に客間へと向かう。たまには孫と遊んでやれ、滅多に帰らねぇのだから喜佐に忘れられねぇようにしっかりと遊んでやれと言ってやったら渋い顔をされたが喜んでいるのは分かるので堂々と置き去りにしてやった。このところは小十郎が何を考えているのか昔のように分かるようになり、またかつてのようにからかえるようにもなった。曇っていた視界が少しずつだが晴れて来ているような気がする。

 

「ガキ共と遊んでやってるのか。随分懐かれてるみてぇだな」

 

「子は遊びを通して関係を作るもの、と千代に教わりましたから。仲良くなるためには遊びに加わるのが一番でしょう。私はあのように、弟達と遊ぶことは出来ませんでしたから……いろいろとあの子達に教わっていますよ」

 

 重綱の二人の弟はどちらも病弱で、元服を迎える前に病没している。蔦の病はそれとも重なり、我が子を追うようにして死んでしまった。幼い弟達が病で苦しむ姿を見ながら成長をした重綱は、弟達の負担にならぬようにと大人しくしていることしか出来ず寂しい思いをしていたのも想像に難くはない。小十郎とは対局の作り笑いもそうやって身につけたものなのかもな。

 

 小姓が用意した茶の道具を扱いながら慣れた手つきで茶を点てる重綱は、作り笑いではなく本当に穏やかな笑みを浮かべていた。諸々のことが片付き、小十郎もまた元気を取り戻した。閊えていたものが少しは流れたのかもしれねぇ。

 

「ずっと聞きたかったんだがな、お前は一体何処まで見通していたんだ。こんな結末になるのは想定内だったのか」

 

 あの戦での幕の引き方、コイツはああなることを考えてずっと動いていたんじゃねぇのかと思っていた。今までは忙しくてなかなか聞く機会も無かったんだが、もう今は聞く余裕が出来た。だから、と思って口にしたそれに、重綱はいい笑顔でいいえと答えやがる。

 

「殊の外上手くいった、と思っております。私が見た未来は、戦によって真田殿は死に、豊臣方に味方した者の大半が討たれ、それを契機にまた偽りの泰平が戻ってくるというものでした。しかし、これも長続きはせず、また何処かで戦となって現れる……そのように見ました」

 

 見た未来を実現させれば真の泰平の世は訪れない、それが見えてしまったからこそ変えることを選んだのだと重綱は言う。未来を変える、それは生半なことではない。今回の戦でわりと重い怪我を負っていたのは、未来を変えようとした報いなんじゃねぇのか。

 

「見た未来を変えて、その返りは無かったのか」

 

 俺の問いに、一瞬言葉を詰まらせて何も、と答えた。そんなアイツの額を叩き、嘘を吐くなと教えただろうがと注意してやる。たんこぶの出来た額を叩かれて痛そうではあったがこれはアイツが悪い。

 

「……あの戦で負った傷が原因で、左手が思うように動かなくなりました。幸いどちらの手でも文字を書くことは出来ますから不便ではありませぬが、茶碗を持つことが出来ないのが些か不便ではありますな。それに、喜佐を思うように抱けぬのも不便と言えば不便でしょうか」

 

 軽く左手を動かして見せる。思うように動かない、そう言っていたことを証明するように指の動きは悪く茶碗を押さえる手も何処か無理をしているように見える。自ら茶の支度をせず小姓に任せたのは手が動かねぇせいか。アイツ、自分で何でもやりたがるところがあるのに珍しいもんだと思っていたんだ。

 

「馬鹿野郎、命を守るためにお前が傷ついていたら意味ねぇだろうが!」

 

「それでも、この程度で済んだのならば幸いと言うしかありませぬ。本当は銃を向けられた時、未来を変えた返りと思っていたのです。撃たれて死ぬのは報いなのだと。けれども私は命を救われ、こうして泰平の世に生きることが出来ます。支払った代償がこの手であるのならば然程惜しいとは思いません。それに、もう二度と戻らぬわけではないのですから」

 

 少しずつでも訓練を重ねれば元通りは難しくてもある程度までは回復するかもしれない、と医者から言われていると言う。僅かな希望でもあるのならば未来を見つめて努力をしたい、そう考えるからこそアイツはただ笑って現実を受け入れられたのかもしれねぇ。いや、命がありこうして生きていられることで満足しちまっているからこそ、何かが欠けても問題ねぇと思えるのかもな。

 

「小十郎はその手のことは」

 

「話しておりませぬ。これから先も、伝えるつもりはございませぬ。口にしたからと、何がどうなるわけでもありますまい……父上もようやく息を吹き返したのですから、私の事で煩わせる必要はないでしょう。今のところ、この手で困ったこともありませぬゆえ」

 

 そう言って点てた茶を差し出す重綱に、もう一度額を叩いておいた。痛いと言って額を押さえる姿がなんとなく情けなく見えるが……全く、不器用なのは親子揃って同じか。

 

「もうちっときっちり心配させてやれ。アイツは建前でしか振る舞えねぇんだ、お前のその手を知っても煩うことはねぇ。寧ろ何も知らなけりゃ、知っちまった時に大きな傷になる。……ま、言い難いんなら千代を通じて話をしろ。アイツも千代には気を許しているしな」

 

「確かに千代には気を許しておりますね。父上は母上とは上手くいきませんでしたが、姉上とは仲が良かったですから……千代を姉上と同じように見ているのやもしれません」

 

 嫁に行っちまった小十郎の長女、確かに言われてみれば不仲な両親の間に立ってパイプ役に徹していたのはあの娘だった。蔦が病に罹っちまったのはあの娘が嫁に出てから……間に何かを挟まなけりゃ上手く付き合えねぇというのも困ったもんだが、確かに小十郎にはそういう役割を持つ人間がいねぇと上手く関われねぇのかもしれねぇ。小十郎の両親は早くに死に、育ての姉は鬼のように厳しくて、母親違いの兄や姉は小十郎を厄介者としてしか見なかった。アイツは家族というものがよく分からねぇまま大人になって、そして自らも家族を持つようになって……どうしたら良いのか分からなかったのかもしれねぇな。それも今になって気付くとは、な。

 

「命を守る……お前の思うようにはなったか?」

 

「さて……、今はまだ動き出したばかりです。私の望むようになっているかどうかは、長い時を経ねば分からぬのでしょう。しかし、一つ言えることは……もう未来を見てもそれに振り回される必要はないのだということです。あの戦でぼんやりとしか分からなかった先を見る力ははっきりと見ることが出来るようになるまで強まってしまいましたが、今は不思議と何を見ても恐れを抱かずにいられます。諦めなければ未来は変えられるのだと分かりましたから」

 

「そうか。だが、無茶はするなよ? お前に何かありゃあ、俺だが小十郎も心配する。千代も生まれたばかりの娘もな」

 

 はい、と笑って頷く重綱の頭をくしゃくしゃと撫でてやった。子供のように嬉しがる重綱の下に片倉の家臣がやってくる。俺と重綱に急ぎの知らせと言うので話を聞いてみると、どうやらここに徳川が来ているらしい。ついに手のひらを返したのか、と思ったが、門前にいるのは家康と本多忠勝の二人のみ……時折ふらりと戦国最強に乗って遊びに来ることはあったが、今日もまた同じ感覚で来たのだろう。

 

「子供達には部屋で待つようにと……月叟殿や利世殿らにも部屋から出ぬようにと申し伝え、上様と本多殿をこちらに……いえ、大広間にお通しして下さい」

 

「承知致しました」

 

 重綱もまた手のひらを返される可能性があることは分かっているようで、家康が来るとこのようにして部屋で待機をさせる。もし手出しをするようならば全力で守るのだろうがいらぬ争いをしたくはないと考えてのことなのだろう。大広間に移動し、案内された家康を出迎えた俺達は当たり前のように上座に座らない家康の近くに座った。他所ではどうだか知らねぇが、伊達に来ると必ず家康は上座でも下座でもない中途半端なところに座りやがる。それは俺がかつて同盟を組む際に、アンタと俺は同列だと言ったようなことを未だに覚えているからだ。懐のデカさを見せつけられてこっちがガキのように思えて嫌なんだが……まァ、そいつを言うのも己の器の小ささを露呈するようで嫌だから何も言わねぇんだが。

 

「やはりここにいたか。青葉城に行ったらお前がいないと言われてな」

 

「なるほど、だからこっちに来たのか」

 

「おいおい、傍迷惑という顔をしないでくれ。そういう顔をしたくなる気持ちは分かるが」

 

 分かるんならもっと行動に気を使え、と口では言わずに表情で言ってやると、今回だけだから勘弁してくれとそんなことを言う。家康が来たことを知ったのか、小十郎も喜佐を置いてこちらに駆け付け重綱に茶を用意するようにと命じて部屋から追い出した。

 

「それで? 青葉城で待たずにここへ出向いた理由は何だ」

 

 適当な場所に腰を下ろした俺と、俺達よりも下座になるようにと考えて座った小十郎に家康は笑って様子を見に来た、と言った。最近どうだ、という様子見ではなくおそらくは謀反人の扱いについて様子を見に来たのだろう。

 

「真田やその家族は元気にしているか」

 

「寝惚けたことを抜かすな、真田は始末をしたと伝えてるはずだぜ? それに家族についても与り知らぬと言った報告を忘れたか」

 

 幕府にはそういう風に届けてある、それを忘れるなと遠回しに言ってやると、そうか、とだけ口にして口元に笑みを浮かべた。それ以上問うつもりはない、と言いたげなそれに何となく違和感を覚える。

 

「そいつを聞きに来たわけじゃねぇだろ。何か話があるからここまで足を運んだ……アンタが白石城まで押しかけてくることは今の今まで一度も無かった。何事か起こったか」

 

「いや、有事はないさ。ただ、あまり悠長にはしていられなくてな……これからまだいくつか回るところがある。ここしばらく忙しいゆえにのんびりとはしていられないんだ。独眼竜、本題だが……ワシは将軍職を降りようと考えている」

 

 思わぬ言葉に一瞬言葉を失っちまった。将軍を辞める、そいつは一体どういうことなのか、と俺が口にする前に家康は自らその続きを言葉にする。

 

「秀忠も元服を迎えた。少々早いが秀忠を後継とし、次の将軍にしようと考えているんだ。秀忠もまた、重綱と同じように泰平の世を盤石なものにしたいと考え行動を始めている。次代はもう、ワシの考えることの先を考え動いているのだ……ならば泰平を築くために最も相応しい者が上に立つのは道理というものだろう? 無論、秀忠に全てを押し付けて隠居するつもりはない。だが、それだけでは不足だ。今後は外様大名との繋がりが今以上に必要とされるだろう」

 

「つまりは根回しに来た、ってわけか。秀忠を次の主として認めさせるために……俺に天下を諦めさせるために」

 

 にやりと笑ってやると、家康は否定をせずただ苦笑してみせる。徳川が天下を獲った後も諦めずに天下を狙っていたことをきちんと家康は分かっているのだろう。だからこそ、そういう危うい連中の下に出向いて根回しをしてきた……ついでに謀反人の様子も確かめている、と。気持ちは分からなくもねぇが……そいつは野暮ってもんだ。

 

「OK、アンタが退いた後も秀忠のサポートをしてやろうじゃねぇか。天下の二番目としてな」

 

 あっさりと承諾をした俺に、家康が随分と驚いた顔をしやがる。もっと手こずるかと思っていた、と言わんばかりの顔が可愛くねぇ。だが、家康の立場を思えばそう言いたくなるのも分からなくもない。俺を知るからこそ出向かなけりゃならないと思ったのは想像に難くねぇからだ。

 

「家康、アンタは思い違いをしているようだから言わせてもらうが……俺はもう、天下は目指しちゃいねぇ。重綱の言葉を聞いて、もうそういう時代じゃねぇことをはっきりと思い知らされた。これから目指さなけりゃならねぇのは、この泰平の世をどう維持し次代に引き継ぐか、だ。争いの芽だけを撒き散らかして次に受け渡す、では恨みを買っちまう。まァ、秀忠が泰平の世をぶっ壊すと言うのなら……また天下を目指して徳川をぶっ潰しても良いと思うがな?」

 

 笑う俺に家康もまたそれは困ると笑って返す。天下を目指すことを諦めた、それを聞いても小十郎は眉一つ動かさずに話を黙って聞いていた。諌める様子もねぇのは家康の手前だからではないのだろう。俺の考えを正しく汲み取るがゆえのこと……全く、出来た家臣だぜ。

 

「ならば、安心して託せるな……。話はそれだけだ、押しかけて申し訳なかった」

 

「家康?」

 

 静かに立ち上がった家康は、自ら戸を開けて部屋の外に出る。丁度茶を用意して戻って来た重綱と鉢合わせになり、押しかけて悪かったということを話していた。持って来た茶を受け取ろうとしていたが、それが家康の手に渡ることは無かった。

 

 かしゃん、と音を立てて重綱の手から滑り降りた茶碗が割れる。茶をばら撒いてしまい、それが家康の袴に少しばかりかかってしまった。何をやっているんだ、と慌てる小十郎よりも早く重綱がしっかりと家康の手首を握る。

 

「上様、どうか……白石城にご逗留下さい」

 

 無礼とも言えるような言動には俺も口を出さないわけにはいかなかった。しかし、家康はそれを止め、どうか、と食い下がる重綱の頭を優しく撫でている。

 

「お前が今の時代に生まれ、そして泰平について考え行動をしてくれたこと……ワシは嬉しく思う。お前とはもっとゆっくりと話をしてみたかった。……どうか、この日ノ本を頼む。お前の望む世を、必ず創り上げてほしい」

 

 ゆっくりと離れていく重綱の手を見て、家康は本当に穏やかに笑ってみせた。ここで初めて俺の胸に嫌な予感が湧く。引き止めようと動いた途端戦国最強が動き出し、家康はそのままその背に乗って空高く舞い上がってしまった。ぺたん、とその場に座り込む重綱が人目も憚らずに啜り泣くその姿を見て何も分からねぇほど俺も馬鹿じゃねぇ。

 

「……家康は、死ぬつもりか」

 

 こくんと頷いた重綱に、俺は小さく溜息を吐いた。あの野郎、何もかも分かった上で俺に頼みに来やがったな。別れの挨拶も兼ねているつもりだったのだろうか。

 

 その数日後、家康が急死したという一報を貰った。原因は病死である、とはあったが重綱のあの様子じゃ殺されたんだろう。黒脛巾組によく調べさせてみたら、あの戦の後謀反人の始末についてかなり家臣とやりあっていたとかで、始末を訴える家臣を根気強く説得をしてなあなあで抑えてきたらしい。しかしそれが不信感を招き、将軍に相応しくないのではないかという話が出始め内部崩壊の危機がちらほらと出始めていた。当たり前っちゃ当たり前なんだろう、あの状況で許しを与えるというのは愚かでしかねぇ。先を思えば今のうちに芽を摘んでおきたいというその気持ちは理解出来る。家康はそのことに気付いたからこそ将軍職を辞し我が子に譲ることを選んだ――戦の火種を徳川が作らないようにと考えて。そしてその中で自分が誰かに殺される可能性があることもきちんと分かっていたんだろう。重綱が未来を見ることを知っていたからこそ、あの反応を見て己の死期を悟った――証拠がねぇから俺の推測でしかねぇが、あながち間違いではないと思う。アイツは最期まで自らを犠牲にし続けた。それは全て泰平の世に生きる者のため……何ともやるせねぇものだけが胸に残る。こんな生き方しかアイツは出来なかったのだろうか、と。

 

 家督を継いだ秀忠は若年を理由に後見人を立てることもなく日ノ本の安寧のためにと尽くし、泰平をより盤石なものにするために尽力をしていた。謀反人がどうと主張を続けた家臣共はいつの間にか姿を消していたというから、家康が絶対に使わなかったような手を使って始末したのだろう。二代目将軍はしたたかな男、今まで以上にやり難くなりそうだ。

 

「して、政宗殿。青葉城を抜け出して宜しかったのですか?」

 

 左手で書き物をする真田を見ながら、俺は部屋の戸に身を預けてぼんやりと白石城の庭を眺めている。家康の件もあってここしばらく政務がなかなか忙しく、嫌になって逃げ出したというのが本音ではあるが、一度くらいは真田とじっくり話をしてみてぇと思ったからここに足を運んだのもあった。

 

「良くはねぇな、小十郎が般若みてぇな面でここにやってくるのもじきだろう」

 

「また病に倒れられますぞ、片倉殿もお若くはないのですから」

 

 本人が聞いたら激怒しそうなことを言いやがって。ま、若くねぇのは事実だからな。そいつを怒ったらいい加減認めろと言ってやるつもりではあるがよ。

 

「たまにはアンタと話がしてみたくてな、人目があるとアンタも思うように話せねぇだろ」

 

 今の俺は真田から見れば大殿だ、いくら俺が気にしなくても良いと言っても重綱のことを考えりゃそういうわけにもいかねぇ。事実、人目があると真田は俺を政宗殿とは呼ばねぇし、政宗様と言って頭を垂れるからな。俺もそうしなけりゃならねぇ立場を分かっているから何も言わねぇが、過去を知る奴らからすれば奇妙な光景だろう。

 

「どうだ、奥州での一年は」

 

「当たり前と言えば当たり前でしょうが、武田とは作法が違うゆえ慣れるまでに時間がかかり申した。子らも重綱殿によく懐いておるのですが……どうにも我らが主となった御仁、とは考えられぬようで」

 

「だろうな、重綱に総攻撃かけてたんこぶ作らせてたくらいだからな」

 

 全く頭が痛い、と言わんばかりの顔をする真田は親父の顔をしていた。この男がこんな顔をするとはな、と笑いたくもなる。だが、俺の知っていた真田のまま十五年を過ごしたわけではないことを俺も理解している。笑うのは野暮でしかねぇ。 

 

「しかも、阿梅が重綱殿に懸想をしているようで、大きくなったら嫁になると言って憚らず……」

 

「HA! アンタと違って阿梅は遣り手だな! 四つかそこらで男にアピールするなんざ」

 

「破廉恥でござる! 重綱殿も重綱殿で、大人になるまで待てと仰るゆえ本気にする一方で……」

 

 Oh……そりゃあ重綱も罪作りな男だな。いくら幼子とはいえ、女を誑かしちまうとは悪い奴だ。ま、こんな色恋の話も幼子のうちならさらりと忘れちまうもんだ。ずっと恋心を抱き続けて本当に嫁になっちまうなんてことはそうあるもんじゃねぇ。

 

「ガキの恋なんざ好意の延長みてぇなもんだ。もう少し成長すりゃあっという間に消えてなくなる。うちの五郎八もな、俺の小姓でちぃと見目が良い奴がいると必死にアピールしてたもんだぜ? 今夜閨に連れ込んでも良いかと言われた時には流石俺の娘だと」

 

「破廉恥でござるぅうううううううううああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」

 

 真田の馬鹿でかい声に耳が爆発するかと思っちまった。この野郎、その破廉恥なことをして子を設けたくせしやがって未だにこの手の話が駄目なのか。何処まで初心なんだ、コイツは。もうここまで来ると病としか言い様がねぇぜ。

 

「阿梅にはそのような破廉恥なこと、断じてさせぬ!! 政宗殿! 言っておきますが、阿梅に余計なことを吹き込まぬようお願い致しますぞ!! この間、夜這いとはどういう意味かと聞かれた時、某は泡を噴いて卒倒致した!! 幼子になんということを教えておるのですか!!!」

 

「Ah~……そういや、重綱を落とす方法を教えろと言われたから夜這いでもかけたらどうだと言ってやったんだったなァ」

 

 また破廉恥だと騒ぐ真田を無視し、庭に目をやる。子供らの元気な声が聞こえる中で、かすかに重綱の悲鳴が混じっているような気がするのは聞かないことにしておいた。また遠慮なしに襲いかかられているような気がするが、まァ、戯れということで捨ておいてやろう。本当に危なくなったら千代なり誰なりが止めに入るはずだ。

 

「……なァ、真田幸村。アンタはこの泰平の世で何を目指してる」

 

 何気なく聞いた言葉に真田が筆を止める。その筆をそっと置き、小さく溜息を吐いて俺と同じように庭に目をやった。

 

「真の泰平、今はそれを目指しておりますな。重綱殿が夢や理想ではなく、現実にしようと藻掻くそれを手伝いたい……そう考えておりまする」

 

「HA、結局テメェがどうにかなりてぇという欲はねぇままか」

 

「それを貴殿が申されるか?」

 

 苦笑してそれを言われちまったらこちらも何も言えねぇ。俺も天下人になることを完全に諦めちまった。真田に対して言える言葉でもねぇのは百も承知、それでも分かっていても言いたくはなるんだ。豊臣に下り今度は片倉に下り……結局真田はテメェが上に立とうとは一度もしていない。武田の総大将になったのも自らの意思ではなく、甲斐の虎が病に倒れて役職が転がり込んだに過ぎない。一度くらい、と思ったが、やはり真田は補佐に甘んじるのだろう。

 

「貴殿は、頂は諦めたのでござるか?」

 

 頂……かつてはそれを目指してひたすら駆け続けていた。それは天下であり別のものであり、いろいろな意味を含んで高みを目指していた。今はもう天下を目指すことを諦めたが、それでもまだ俺は何もかもを諦めたわけじゃねぇ。

 

「登る山が変わっただけさ、頂を目指すことには変わりがねぇ。ただ、その先にアンタとの勝負がねぇだけだ。もう……俺らの戦いも終わっちまってたんだな、十六年前のあの日……全ての決着が付いたその瞬間に」

 

「そうでござるな。それに辿り着くまでに随分と時間がかかってしまった……貴殿と某はもう好敵手として刃を交える間柄ではない。もう、あの頃に果たせなかった決着は、この泰平の世ではどのような形であっても付けることは出来ぬのであろう。先の戦で手にした勝利、それはあの頃に続いた我らの戦いとは別のものにござろう」

 

「時代は変わっちまった……全てはそこに辿り着くのか」

 

 乱世において付けられなかったあの勝負は泰平の世では決着が付かない。雌雄を決するという意味では結局俺達は何も出来ないまま終わってしまった。今回の勝負の勝ちは譲ってやる、とその程度のものに過ぎない。もう戦うことに胸を弾ませて走る時代じゃねぇ。

 

「真田、重綱を頼むぜ? 片倉の家臣は小十郎が自ら選んで連れてきた連中ばかり、小十郎を深く慕って重綱は二の次だ。アイツのやりてぇことを叶えるための人材がここには少ない……これからはアンタや子供らの力が必要になる。俺も支えてやるつもりだが、青葉城からでは遠すぎることもあるだろう。俺が弟のように可愛がる奴だ、しっかり頼む」

 

「任せよ、重綱殿に全てを背負わせるなど致さぬ! 重綱殿は奥州の、いや、日ノ本の希望の一つ。今は小さき光であっても、後の世まで照らせる大きな光となるようこの真田幸村、全力でお支え致そう」

 

 頼もしい限りだ。重綱も支えてくれる存在がいる以上は簡単に折れることはねぇだろう。真田は俺が認めた男、ソイツが補佐をするとなりゃこれほど心強いこともねぇ。

 

「真田、ここから先は休戦じゃねぇ。共に目指すものは同じ、そして進むべき道も同じだ」

 

「無論、これよりは共に泰平を築き守る礎となりましょう。貴殿との勝負は……生を終えた後、改めて地獄で行うと致そう!」

 

「悪くねぇ。なら、そこまでは手を組もうぜ。差し当たってはこの奥州を日ノ本一の国にするところからだな。長い戦の始まりだ、この戦には終わりがねぇぜ? しっかりと最後まで戦い抜けよ、真田幸村」

 

 無論、と威勢よく吼えた真田にはもう死の影は無かった。自らの死に場所を求め、戦に望んだ真田幸村は今は消え、今度こそ泰平の世の礎になろうとしている。もう刃を交える必要はねぇ、地獄の底で戦う約束を取り付けたんだ、死後の楽しみが出来たのは悪くねぇ。

 

 この後、般若のような顔をした小十郎が迎えに現れ、俺を引き摺るようにして白石城を出て行った。少しくらい孫の顔を見てやっても良いんじゃねぇのかとも言ったんだが、この顔では泣かれるので嫌だときっぱり言って出て行ったんだからなァ……とんでもねぇ顔をしている自覚はあるんだな。

 

「全く……いくら泰平の世であるからと、勝手に城を抜け出さないで頂きたい。御身の危険が皆無ではないのですぞ」

 

 馬に乗って青葉城へと戻る途中、いつもの小十郎の小言が始まる。聞く気もねぇから右から左だが、さっさと切り上げねぇとまた無駄に長くなりそうだ。

 

「OKOK、分かった分かった」

 

「“おーけー”は一度で結構です! ……気は晴れましたか」

 

 そうだな、と曖昧に返事をする。会って良かった、そう思ったが口にはしなかった。それこそ野暮だろう、と思うからこそだ。小十郎もそうですかと相づちを打っただけでそれ以上は何も言わなかった。

 

 全てが終わった、俺の中でもあの頃に残した思いは綺麗に霧散してやっと全てを切り替えることが出来たと思う。今の泰平の世は脆く、再び戦が起こる危うさを持っている。いや、平和というもの自体がそもそも酷く脆いものなのだろう。そいつを維持し守りながら長く続けていくということは酷く大変なことで、手間のかかる作業だ。戦を起こせば簡単に片付いちまうようなことでも、これからはそれをやらないと俺達は選択した。力でねじ伏せ、そして禍根を残し泰平を乱すのではなく、それとは真逆の心で絆を紡いでいかなければならない。想像以上に大変なのだろう、と分かっていてもやはり今を壊して戦を求める気にはなれなかった。

 

 以前城に出向いた時、重綱に聞いたことがある。真田の子を慈しむのは何故か、と。アイツは子供らの中にある憎しみの種を溶かしたいと言っていた。幽閉された環境でしか育つことが出来なかったことを今はどうとも思っていなくとも、歳を重ねていろいろなことが分かるようになれば憎しみとなって花開いてしまうかもしれない。アイツはその種を慈しむことで腐らせ、そして人を慈しめる者として育てていきたいと考えた。俺達では引けなかった幕を、アイツはアイツのやり方で引こうとしている。次代はもう、争いによる解決を求めていない。

 

「まだまだ、やらなけりゃならねぇことは山積みだな。俺達が過去に残した禍根はまだこの日ノ本に根付いている。小十郎、俺達がやったことは俺達で片付けよう。重綱やその先の連中に押し付けてさっさとくたばることは許されねぇぜ?」

 

「無論、責任を果たし子らには何も押し付けずに黄泉路へと旅立つつもりです。そのためには、政務を怠けることはなりませぬぞ。片付けていただかねばならぬものは山のようにございます。大体政宗様、この間も休憩をと申されて――」

 

 Oh、藪蛇だったぜ。小十郎の小言が本格的に始まったら長くなる。それこそ日暮れをこの場で見るんじゃねぇのかと思うほどに。適当に流して馬を全力で走らせる俺を、話はまだ終わっていないと言って小十郎が追ってくる。こんなことはいつもの流れだが、今日は妙に清々しい気分だ。

 

 あの頃に描いた夢は泡となって消え失せた。だが、遠い昔に思い描いた時代はやって来た。先の見えない日々を過ごす過去とは違い、今は明日に光がある。それが泰平なのだともう一度噛み締め、そしてこの光を容易く掻き消さぬようにと今一度心に誓う。

 

 未だ僅かに視界を塞いでいた曇りが、今ようやく完全に晴れたような気がした。




以上で終了となります。
ここまでお付き合い下さいましてありがとうございました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。