ヒーローとはなんだろうか?
正義の見方?何かの治安維持組織の一員?
簡単だ。ヒーローというのは『仕事』である。実際にそういう仕事が存在しているので、いちいちその定義を議論する必要性も皆無だろう。
では、そのヒーローという仕事の中で、英雄視されるほど強大な力を持った人間がいるとしよう。そして、その人間が自分の立場だったらどうだ?
圧倒的な力というものは、つまらないものだと、常々感じることが出来るだろう。
そもそも、仕事というものは誰かの為に、誰かの役に立ちたいだとか、誰かを救いたいだとかいう立派な目的の上で成り立つものではないのだ。
ヒーローが、どれほど窮屈で、狭い世界で生きているのか。それを理解できるものが何人いるのだろう。
俺も誰かの役に立つことは嫌に思わないが、ヒーローという仕事の実態を知ってらは、むしろ己が道を行く悪にこそ感情移入してしまうこともあった。
まあだからといって憧れることこそ無いが。
ランク付けされるヒーローの階級のうち、最高位にいるS級ヒーロー。そして、それよりも遥か高みに君臨してい幻の『SS級ヒーロー』。かつてそれが公にされ、正義の象徴とされていたのは今から3年前の話だ。
◇
「……いらっしゃいませ~」
Z市のとあるコンビニエンスストアにて、男は働いていた。
白く美しい白銀の髪に、深紅の瞳。神秘的にして幻想的なその容姿には、誰もが思わ見いってしまうだろう。
男性の着ている服の名札には、「ハク」と大きく書かれており、それがこの男性の名前であることは一目瞭然であった。
「これください」
入店してきた男性の容姿にハクは一瞬目を見開くが、直ぐに平常心を取り戻した。
簡単に言うと、おかしな格好をしていたのだ。ゆで卵のように丸い頭に、黄色い衣を身に纏った体。
おそらく、ヒーローだろう。
しかしこれはあからさますぎる。それほどまでにアピールしたいのだろうか。
「こちら温めますか?」
「あ、じゃあお願いします」
「かしこまりました」
ハクは男性の購入する弁当をもって、レジの後ろの電子レンジの真正面までいどうする。
ーーそのときだった。大きな揺れが店内を襲ったのだ。
「おっ………と、なんだ?怪人か?」
外では叫び声が行き交っているようで、只の地震でないことは大方の検討がついた。爆発音もかすかだが聞こえていた。
(まあいいか………どうせヒーローが助けてくれるだろ)
それでもハクは客に背中を向けたまま、電子レンジの中に弁当を入れる。店員たちも裏口の方から脱出済みだろう。
ハクに関しては、絶対にこれによって死ぬような実力を持ってはいないので、いざとなったら自力で撃退できる。
しかしここで時分が民間人を助けに行くという発想は、とうのむかしに捨てていた。いや、いまやハクも一般人なのだ。
「ん?店員さん、逃げなくていいのか……?」
ハクは思わず後ろを振り替える。まさか、この客までもが逃げ惑っている人々の中に混じらないほどの余裕があるとは、思っていなかったのだ。
(そうか、この人ヒーローだからか)
そう結論付けると、疑問を頭の中から抹消し、質問に答える。
「ええ。お客さまの弁当を暖めるまでは離れるわけにはいきませんので。それより、………お客さまはヒーローなのでは?」
「あ、ああ~そうそう、俺は趣味でヒーローをしている者だ。よく分かった」
「………趣味?」
ハクにとってヒーローは仕事。それ以上でもそれ以下でもないのだが、趣味でヒーローをしている人間などハクにとってもはじめてだ。正直な心境は、いい年してそれはないだろう、といったとこだろうか。
「んじゃ、ちょっくら行ってくるから、弁当暖めといて」
「え、あ、はい」
そう言い残した後、店を出ようと出口の自動ドアに向かう、ハゲでマントのヒーローの背中をハクはただただ見つめることしか出来なかった。
キャラ紹介
名前
ハク
ヒーロー名(元)
ファントム
年齢
20
性格
大胆なことをすることもあるが、基本的には内気。
職業
SS級ヒーロー→便利屋
概要
能力ついて簡単にいえば、とあるシリーズの一方通行と麦野沈利の能力が使える(強化済み)。
過去にSS級ヒーローをしていたが、5年前に実の妹を無くしたことを切っ掛けに病み始め、3年前にはヒーローの仕事を放棄してしまった。ヒーローの仕事に復帰するつもりはないようだが、現在はバイトができるほどに精神状態も回復している。
プロローグではバイトの助っ人をしていた。
強さを説明するならば、本気を出したら今のS級ヒーロー全員を15秒で肉塊に変えるほどの強さ。30秒で塵にすることもできる。
サイタマの本気はあまり把握できていませんので、サイタマとどちらが強いかと聞かれるとよく分かりません。
能力の強化の度合い(カタカナで統一)
アクセラレータ→演算なしでも使える。
メルトダウナー→制限がない(全力を出しても反動がこない)。山を半分消し飛ばすほどの広範囲での使用が可能。
すいません。とあるの能力については、特にメルトダウナーについてはよく分かりませんので、とんでもないビームが身体中から出る人って認識でお願いします。
勉強の合間に描いてみました。
【挿絵表示】
元々落書き程度の画力ですし、、内カメラしかないので綺麗に写ってもないと思います。明るさとか調整して見やすくしたので、勘弁してください。