気がついたらONEPIECE世界で霊体になっていたんですがこれは(仮)   作:無闇

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4.マリンフォード

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行くぞ」

 

その一言。たった一言だけ告げハートの海賊団船長、トラファルガー・ローは立ち上がった。

数日前、麦わらの一味が起こした天竜人暴行事件。そのせいで海軍大将やまだ調整段階である人間兵器パシフィスタとそれをまとめる戦桃丸が、ここシャボンディ諸島へ押し寄せてきた。

パシフィスタとの戦いはジリ貧だとわかりなるべく避け、自身の船に乗り込んだ船員達。たが、船長であるローの指示でまたシャボンディ諸島へ戻ってきたのだ。理由はある生放送を見るため。

 

『海軍が白ひげ海賊団二番隊隊長ポートガス・D・エースの公開処刑をするらしい』

 

船長がいつものように淡々とそう言ったのは印象的だった、とペンギンは思った。

確かに他人事ならば人は何処までも非情になれる。ローもその分類に入るかもしれないが、元々根は優しい方である。

見知らぬ人でも怪我をしていれば手当をする。医者として当然だとか、医者として放っておけない、とか……色々言い訳のようなものを述べるが、どれもローの優しさ故にできる行動だと船員達はわかっていた。

 

ふと、何処へ行くのかと船員の誰かが言った。

前を歩くローの姿は堂々としていて、肩に担ぐ鬼哭がリズムよく揺れている。ローは後ろを見ずにただ一言、マリンフォードだと告げた。

えぇえええええ!?と船長達の声が木霊する。

今さっきまで見ていた場所に乗り込むらしい。海軍元帥から七武海、四皇までいるあの場所に。

無茶だ!無理だ!止めましょうよ船長!などなど、否定的な声が上がる。騒いでないのはペンギンとジャンバールだけだった。この二人だけは何故かローがしたい事に見当がついていた。

騒ぐ船員達にクツクツとローは笑う。半ば予想通りだったのだろう。何処か楽しそうだ。

 

「さすがに上陸はしねぇ。船を寄せるだけだ」

 

最初の言葉に安堵した船員達だったが、次の言葉を聞いてまた顔を青くした。

マリンフォードへ行くと言っているのだからそれぐらいは予想できるだろうに。ペンギンは少し呆れた。

船を寄せるだけでも、あのハートの海賊団が来たとわかるだろう。即ち、あの化け物共に狙われるかも知れないということだ。

やっぱり止めましょうよぉおおお!と船員達が心を一つにして叫んだ。悲痛の叫びは自由気ままな船長には届かない。

クククッと楽しそうに笑いながらローは船に向かって歩いていく。

この中でベポを除いて一番に身長が高く足も長いローが早足で歩けば、船員達は走るしかない。

麦わらのこと破天荒だと言っていたけど貴方も十分破天荒です、と船員達は愚痴りながら小走りでついて行った。嫌だ嫌だと言っているのについて行くのだから、ローを信頼しているのがわかる。いい海賊団だ。

ふと、シャチはある人物が足りないことに気づいた。いつも船長の隣にいて、似た性格のそのまま船長を女にしたような副船長がいないのだ。あるクルーに船長はシスコンだと言わしめるほどにくっついて離れないあの人が、何処に行ったのか。

シャチは気になることはすぐに聞くタイプだ。ベポのようにある意味純粋ではないので、デリカシーやマナーは弁える。何でもかんでも質問することはないが、この疑問は別に聞いていいものだと判断する。

 

「船長、姐さんは何処に行ったんすか?」

「あ?ステラのことか。彼奴なら一足先にマリンフォードへ向かった」

「は?」

 

一瞬シャチは何を言われたかわからなかった。

“一足先にマリンフォードへ向かった”

その言葉を何度も脳内で繰り返して数秒。石のように固まりながらも動き走っていた奇妙な芸当をやってみせたシャチは、ようやくその言葉を理解して弾けるように叫んだ。

同様にローの言葉を聞いていた他の船員達も驚いたようにローを見る。

 

「えぇえええ!?一人で!?」

「ステラ姐さん一人でですか!?」

「キャプテン、大丈夫なの?」

「副船長一人では無理があるのではないか?」

 

ステラを心配するような声が多数してくる。いや全員がステラが心配だと、その言動に現れていたが、本当に心配しているようには思えない。

それは薄情だからか?違う。ただ、皆がステラを信頼しているのだ。

愛されてんなぁとローは思う。自分とは違い、彼奴にはカリスマがある。現に自分も心配だが、何故だか彼女は大丈夫たと思わせる所があるのだ。自身とは大違いだと思う。

ただローは勘違いしている。自身にはカリスマがないと思っているが、この船員達に聞けば、ハートの海賊団に入ったのにはローに惚れたからだと、全員が口を揃えて言うだろう。

カリスマのない奴に船長なぞ、務まらないのだ。

 

「彼奴なら大丈夫だ、今頃うまくやっているだろう」

 

彼奴には霊体化という反則的なのがあるからなぁとクツクツ笑う。

“霊体化”という聞きなれない言葉に船員達が首を傾げた。その様子にまだ見せてないのか、とローは思った。

前までは信頼できる者の前でしか実体化するところを見せなかったのに対し、今では逆だ。霊体化するところを絶対に見せない。

ローは頑固な妹を思い浮かべてクスリと笑う。その時、眩しい笑顔もチラついたが脳から追いやる。昔のことは極力思い出さないことにしていた。

 

「本当に大丈夫なんですか?」

 

ペンギンが心配といった風に話しかけてくる。

ペンギンは表面ではしっかりとしているが、本当は心配性である。ローを見据えるその瞳は少し揺れ動いていた。

ローは安心しろという風にその瞳を見てから、また前を見た。

 

「ステラはそんな柔じゃねぇからな」

 

心配するほどじゃねぇよ、とニヤリ笑うその姿は自信に満ち溢れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『いた』

 

 

海軍本部がある場所、マリンフォード上空。そこではある人物が戦場を見渡していた。

霊体である彼女は彼女の半身を除いて、誰にも見えず誰にも感知されない。偵察にはもってこいなのだが、生憎彼女は偵察が目的ではなかった。

目的は。

 

『恐れちゃダメ。頑張れステラ』

 

自身の名前を言葉にして落ち着く。フルフルと震える手を押さえて、息をゆっくりと吐く。

彼女、ステラはこれから世界の歴史を変えるという偉業を成そうとしていた。

ステラはこの戦で人が死ぬことを知っている。それが誰と誰なのかも。それを救う。

ただ、救うのは未来ある一人だけだ。

 

下を見る。そこでは逃げた処刑対象であるポートガス・D・エースと助け出したモンキー・D・ルフィ、そしてそれを手助けした白ひげ海賊団が、海兵たちに追いかけられていた。

この騒動で死ぬのは二人。ポートガス・D・エースと白ひげ海賊団船長エドワード・ニューゲートである。

エドワード・ニューゲートは病に患っていて、薬なしでは生き延びるのも危うい存在だ。今も気合いだけで戦場に立っている。

彼の寿命は今日。あの治らない病に対し、身体に負った傷は多すぎる。ここの住民達はタフだとしても、あれはもう致命傷だ。

ポートガス・D・エースは今日殺される。海軍大将の赤犬に狙われた自身の弟を庇って。それだけは阻止したい。

あの場面を見て泣いたのは覚えている。それだけ印象深いところだった。

身体に穴を開け、臓器を損傷、焼かれ、機能していない死体になりかけだというのに、あんなに喋っていたのも印象的だ。

歴史は変わってもいい。だって自分がいる時点でもう変わっているのだから。

そしてもしかしたら、エースを助けることによって白ひげも生き残るかもしれない。自分が手を出さなくたって。

自身のペンダントを握る。そして深呼吸。よし。

 

『いく』

 

そして下を見て対象を探す。

が、もうすでにルフィが赤犬に狙われていた。

ヤバイ!ステラは全速力で向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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一瞬何が起きたのか誰にもわからなかった。

赤犬が自身の能力であるマグマを拳に纏わせ、“麦わらのルフィ”を殺す勢いで殴ろうとしていた時だ。

今回の処刑対象であるポートガス・D・エースがその間に割り込んできたのは誰にでも見えた。自身の弟を庇うようにして赤犬へと背を向けたエースは死を覚悟していたが、一向に痛みが来なかった。

自身の能力である火はマグマの下位互換だ。やられるとはわかっていた。だが痛みがないのはどうしてだろうか?

 

「こりゃぁ、一体」

 

赤犬、サカズキは驚きの声を上げた。

届くはずだった腕が斬られ、ポトリと地面に落ちたのだから。

その声を聞き取ったエースはルフィの方を向いて庇う大勢から、サカズキへと振り返った。敵わないと知っている能力を瞬時に発動できるようにしながら。

サカズキは少し呆気に取られたが、落ちた腕を拾い元の位置に戻した。ロギア系である彼には腕を斬られたぐらいでは動揺はしない。

ただ、この瞬間、エースを仕留める最大のチャンスを逃したことが悔しかった。それと同時に止めた人物への怒りも増す。

 

「ふふっ。確実に仕留められると思ってた攻撃を止められる気分はどう?」

 

誰もがサカズキ、エース、ルフィがいる場所へ注目している中、そんな声が聞こえた。

静かになった戦場では良く通るソプラノ。話し方などから女性だと判断できた。ただ、急に現れたその女性に皆が驚いたのだ。

 

「どうやって……!」

 

誰かが驚きの声を上げた。

現れた女性はやや高身長で、黄色と黒のパーカー、脚にフィットしたジーパン。大きな太刀を持ち、白いファーの帽子を被っていた。

 

「どうやってここに来た……っ!!トラファルガー・ステラ!!」

 

サカズキが声を荒げた。

トラファルガー・ステラ。ハートの海賊団副船長にして、1億5000万ベリーの賞金首である。

その者がここにいることも可笑しいが、奇妙なことに彼女以外には誰もいない。副船長である彼女が一人単独行動。あり得ない話だった。

 

「そんなに怒らないで、赤犬さん。ただ斬っただけじゃない。ロギアである貴方には些細な事だと思うけど」

 

カツカツと足場の悪いこの氷で出来た戦場を優雅に歩く。

 

「そんなことは聞いとらん。わしはどうやってここに来たのかと聞いちょるけんのう……」

「あぁ、そういうことね」

 

どこか納得したような素振りを見せると、ステラは小さく“ROOM”と呟いた。半透明な薄い膜が広がる。

スッと右手を上げ、小指と薬指を折るとニヤリと笑った。

 

「“シャンブルズ”」

「なにっ……!?」

 

その瞬間、サカズキの目の前にいたエースとルフィが消えた。代わりにコツリと小さな氷が二つ現れ、目を見開く。

 

「おわっ!なんだ!?」

 

遠くからそんな声が聞こえ、慌ててその方を見るとそこにエースとルフィがいた。どうやって?と疑問が湧く。

声を上げたのは一人の白ひげ海賊団の船員である。近くにエンポリオ・イワンコフもいるらしく、急に現れた二人に驚いていた。

その表情にクスクスとステラは笑う。全くこの能力は人を脅かせるのにもってこいだ。

 

「白ひげ屋さんの船員さんとイワさん?二人を宜しくお願いできるかしら?」

「ヴァナタが何故ここにいるのか気になるけど、わかったッチャブルよ。火拳ボーイと麦わらボーイは任せなさーい!」

 

イワンコフの自信満々なその答えにステラは微笑んだ。革命軍の幹部でもある彼女は強い、そんな彼女が任せろと言ったのだ、大丈夫だろう。

さて、とステラは自身の愛刀である啾々を抜き、鞘を放り投げた。ステラの戦闘スタイルはローと同じな為、戦闘中は邪魔な鞘をこうして投げることが多い。あとで回収するのだが。

 

「悪いけど、さっきの質問には答えかねないわね」

「どういうことか、聞いとこうかのう」

 

ステラは馬鹿だと嗤う。あははははっと嗤い声が響いた。

 

「くっふふふっ!馬鹿でしょ?そんなの一つじゃない」

「…………」

 

ニヤリと嗤い、刀を構える。これは最近できた技で、あまり見せたくはないのだが、実力的に敵わないことをわかっている為、これは逃げる為の技だ。

ごめんね、ロー。と心中で呟く。せめて、技名は言葉にしないから、と。

まだ“ROOM”は張られたまま、あまり格下だからと舐めて貰っては困る。

 

「貴方達には理解し難いことだからよっ!!(ラジオナイフっ!!)」

 

ギュォオオンと音が鳴った気がした。

スパーンとサカズキの身体が横三つに分かれる。斬れたのだ。刃先が届かないのに、サカズキの身体は綺麗に三つに分かれた。ボトリと一部がマグマに変わった身体が落ちる。

上手くいった、とステラは内心ガッツポーズを取る。ルーキーだから、格下だからと甘んじて攻撃を受けたサカズキには感謝しかねないほどに、喜んでいた。

 

「何をするかと思えば、ただの斬撃。馬鹿の一つ覚えのように。嘗めちょるのか?」

「あら?嘗めてるのはそちらでしょうに。お怒りなら戻ってみて攻撃してみてはどう?私は行くわ、待ってる人がいるの」

 

ニヤリと笑うとステラは踵を翻し、落ちていた啾々の鞘を拾う。

言葉の通り元に戻ろうとしてはくっつかず、言うことを聞かない自身の身体に四苦八苦しているサカズキを尻目に、ステラは展開したままの“ROOM”の範囲を広げて、消えた。

サカズキの視界には、コツンと音を立てて透き通るような小さな氷が落ちてきたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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転移した先で、急に現れたステラに驚くイワンコフとその側近であるイナズマ。そしてエース。彼らの驚いた顔に満足しながらも“ROOM”を解いた。

逃げてる途中なのだろう。ステラも彼らに合わせて走り出した。

 

「あら?もう終わったッチャブルの?」

「いえ、足止めしてきただけ。麦わら屋さんは?」

「ここだ。兄を助けられたのを安心したのか、気絶した」

「ルフィ〜」

 

イナズマに背負われたルフィを見る。

気絶しているのにしては息が荒い。怪我も酷く、一言では表せないほどルフィは傷ついていた。

それを心配するようにエースがルフィの名を頻りに呼んでいる。まるで子を心配する親のようだが、エース自体はルフィの義兄である。つまりはブラコンと言って違わないほど、ルフィを心配する目は少し異常な気がした。

ステラはルフィの状態を見て確信する。エースがやられなくてよかった、と。

紙越しで見たあの衝撃的な出来事が起きなくてよかったと。医療の知識を得た今だからこそわかる。エースの死を見て、精神崩壊すればとても危険なことを。

今でも相当危険なのだ、何せ限界をとうに超え、酷使され続けたその体は生きているのが不思議なぐらいボロボロである。

ステラは白ひげの船であるモビー・ディック号が近づいてきたことに気づくと、イナズマを挟んで向かい側にいたエースへと話しかけた。

 

「火拳屋さん、貴方は自分の船に戻って」

「え、でも!ルフィがッ」

「今回の処刑対象は貴方よ!麦わら屋さんより貴方の方が数倍狙われる可能性が高いわ。麦わら屋さんは大丈夫、私達は医者だから」

「っ……!」

 

その“私達”は誰を含んでいるのだろうか。少なくともイワンコフやイナズマではなかった。

エース以外は誰のことか見当がついたが、エースはわからないままだったが、確かにこの女の言い分は正しいと即座に全速力で自身の所属する船へと向かった。その姿にステラはホッとする。

先ほどの話。狙われる可能性だが、実は言うとどっこいどっこいなのだ。ルフィはインペルダウンへの侵入、レベル6やその他の凶悪囚人が脱獄した原因であり、3億の賞金首。今回の処刑対象のエースを狙い、その義弟のルフィが狙われないなんて、海軍の全戦力があるこの場所で十中八九あり得ない。現に先ほどサカズキに狙われたではないか。

エースはもうその事を忘れている。義弟が無事で安心していたのだろう。

それにいつの間にかサカズキへの怒りも消えている。確か白ひげ屋さんの事を馬鹿にされ怒ったはずなんだけど、とステラは疑問に思ったが考えるのをやめた。

 

「フフフフフッ……“玉糸”っ!」

「なっ……!ぐぁっ!」

 

“玉糸”という言葉と共にステラは倒れこむ。走っていたということもあるのだろう。脚を狙われたようで、バランスを崩し倒れたようだ。

イワンコフとイナズマが心配して駆け寄る。

 

「ちょっと!大丈夫ッチャブル!?」

「イワ様、それより……」

「えぇ、わかっているわ」

 

脹脛を抑えて痛みに耐える。まるで弾丸に撃たれたような痛みで少し慣れない。

今まで弾丸を食らったことがないこともありそうだが、ステラ自身、体質のせいかあまり痛みに慣れていない。

擦り傷や浅い切り傷などなら、平気なのだがこれは痛みの度合いが違う。

しかし、いつまでも倒れこむわけにはいかない。ごめん、と愛刀に謝りながらも啾々を支えにして立ち上がった。

イワンコフが誰かの前に立っている。自分を狙ったのは誰か、確かめたかったがステラは見当がついていた。

先ほどの技名“玉糸”……糸に関する能力を持つ者はステラの中でたった一人しか思いつかない。

 

「全く、しつこいッチャブルよ。そんな男は嫌われるって知らないのかしら?」

「フッフッフッ。しつこいのは俺の専売特許だ、何処までも絡みつく糸のようになァ……フフフフフフッ」

「嫌な男ッチャブルね。いいわ、相手してあげる。ヴァターシのニューカマー拳法受けてみなさいっ!ヒィーハァー!!」

「よせよ。俺はお前の相手をしに来たわけじゃぁねぇからな……」

 

すかさず拳法の構えを取ったイワンコフだったが、その男は不気味に笑うだけで相手にしようとしなかった。

イワンコフが構えを取ったことにより、ステラはその人物を見ることが出来た。ピンクの羽毛で出来たコートを着た、金髪の男。特徴的なサングラスをしたその男は何が面白いのか笑うばかりだ。

会いたくはなかった。そもそも、ここで来るとは思わなかった。ステラは内心舌打ちをした。

自身の脚に鞭打ち、しっかり両足で立つ。そして啾々をすぐさま抜けるようにして構えた。自身より実力が上であるこの男に油断は禁物だ。

え?知り合いなの?と視線で訴えてくるイワンコフを尻目に、ステラはその男を睨みつけた。

 

「フッフッフッ、そんなに睨むなよ。俺は話をしたいだけなんだがなァ……」

「……貴方の言い分はだけは信用できないわね、王下七武海さん?」

「フフフフフフッ、生意気なところもそっくりだな」

 

男は嗤う。

 

「……会いたかったよ、トラファルガー・ステラ」

 

その男、名をドンキホーテ・ドフラミンゴと言った。

 

「……私は会いたくはなかったわね」

 

“ROOM”。

騒がしいこの戦場で、その言葉がやけに響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今までで一番長い、7,000文字。なぜこうなった。

ワンピ二次小説を書くにあたって一番したいことNo.1であろうエース救出大作戦成功!
しかしエース君よ、親父を馬鹿にされた怒りは何処へ?
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