その名はδ   作:かえー

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ζな出会い:影

新世紀4年。デジタル化が進み、人間の暮らしは日々豊かになって行き、人間の生活は楽になっていく。だが、新世紀2年に謎の生命体ノイズの誕生により人間たちは新たな恐怖と向き合うことになった。ノイズは電波を阻害するところか、空気、建物を侵食しさらには人間の身体まで蝕んで行く。これまでに死亡者は3万人を超え、社会問題化となっていた。

 

そして、俺たちがあの警察たちと会い三年が経とうとしていた。

俺、赤村圭と幼なじみの住池勇美は同じ学校の大学2年生になっていた。あの日以来、怪しい人は来ず俺の体にも変化があることはなかった。何事もなく、高校を卒業し普通校に通っている。強いて変わったことといえば、俺の家に住人が増えた。今俺がこんな回想をしているのはその俺の家だ。「

δ(デルタ)!この子かわいいじゃろ!?」ソファーで寝転んでいる俺に向かって何か走ってくる。

このタブレット端末を持って走ってきた男…Ξ(クサイ)である。見た目は初老のおじいさん。右目にはモノクル。常に白衣を着こなし、アイドルとグラビアが大好きなギリシア族とは思えないような趣味を持ったギリシア族10番目の使者である。

「…まぁまぁだな」

適当にコメントを返すが、俺のコメントを聞き悲痛に叫ぶ。

「お前が納得できる子が見つかるまで…わしは諦めんからな!」

「つーかさ、なんで俺を納得させようと?」

「お前ぐらいしか共有する人がいないからじゃよ!」

「んなこと知るか!俺は暇じゃないんだ!!」

「わしはお前を納得させて、その納得する人間と同じ人間を作り出しお前と二人で語り合いたいんだ…!」

 

犯罪者の匂いがしてきた。能力を使い、犯罪に手を染めないかとても心配だ。「残念だが、俺はそんな趣味はない。だから、諦めろ」と言い残しその場を離れる。そして何時もの通学路に行き、大学に向かった。

学校へ行く道は二つあり、一つは新しく舗装された新しい道路。もう一つは一部ノイズに汚染されていて、通行止めとなっている、通称『ノイズ通り』。俺はその影響を受けない。ノイズの近くを通っても体に異変が起きないからだ。今日も一眼につかないよう隠れて学校へむかう。が、何時もの通学路に一人何かがいた。それは、俺を見ると何かを投げてきた。咄嗟に手に持っている刀で弾く。弾かれた弾丸は相手の手元へ戻って行く。そう、相手が持っていたのは鎖鎌である。その相手は全身黒づくめで性別の見分けもつかない。鎖鎌を何度も放ってくる。俺はとっさに刀で攻撃を防ぎよける。そして、感じる。これは、おじじと全く同じ反応。ギリシア族だ。種別を見るべく、俺は目に力を集中させる。すると、相手の体の中心部に何か光る発光体があった。灰色に光り、真ん中にはζ(ぜーた)の紋章が刻まれている。が、おっさんと違うところが一つ。ζも生きているが、人間の心臓も動いている。つまり、生きた人間に球が入り込んでいることになる。

 

おっさんの話だと、ギリシア族は死んだ人間の体を借り活動をしている。

元の人間の性格をまねることは全くない。なんらかの効果で体を維持している。

そして、生きる理由。それは、願いを叶えること。生きている人類に分身の球体を与え願いを叶えその願いと同等の物を奪う。一見したらいいように聞こえる。だが、願いによれば命より大切なものが失われてしまうことだってある。俺は極めて珍しい一件で、ギリシア族のδが何らかの理由で死にかけており意識不明。たまたま通りかかった俺に取りつき居候する形で存在している。

 

話は戻るがζには土台の人間にも球体にも生体反応がある。つまり、今ζの体も球体も思考能力があるわけだ。お互いが連携し合って攻撃されたら少し厄介だ。と言って傷つけるのも不殺流を裏切ることになる。

 

なので、まずは環境から変える。出ていた太陽を霧で覆い、周りは真っ暗になった。人間はいきなり環境が変わると体が動かなくなると聞いた。動けないζ。そのζを後ろから拘束する。街灯にζを縛り付けフードをはぎ取った。その正体は…女性だった。

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