デビルマン外伝   作:かたく

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第1話

「透、起きなさい。遅刻するわよ!」

鳴島透は母親にけたたましい声で起こされた。枕もとの目覚まし時計を見ると7時半を過ぎている。 ・・まずい、遅刻だ・・ 透はあわわてベッドから跳ね起き、トレーナーから学校の制服に着替える。 鳴島透は14才、中学2年生だ。成績は良くもなく悪くもなく・・運動神経も程々。つまり目立つような生徒では無い。

透は制服に着替えると、

カバンを手にとり部屋を出た。慌ただしく階段をかけ下り、玄関へと向かう。 「ちょっと、透。朝食はどうするの?」

台所にいる母親が大声で話しかけてきた。

「遅刻するからいらないよー!」

透は苛立ちまじりに答えるとスニーカーを履き、家を飛び出した。

透の家から学校までは歩けば30分はかかる。それでは遅刻は確実だ。それで透は近道を行く事にした。 透は普段、通学で使う表通りを少し歩くと、ビルとビルの間の隙間を通り抜けて暗い路地裏を進んでいく。その路地裏は人がほとんど通らない秘密の抜け道だ。この秘密の抜け道を使えば何とか授業に間に合うだろう。

透は小走りに路地裏を進む。ゴミだらけの暗い路地裏は不気味である。気の小さい透にとっては大冒険をするに等しい、こんな時でもなければ決して使ったりはしない道だ。 ! 透の視界に異様な物が映った!! 恐る恐るそちらを見ると・・・人の手足が無造作に棄てられている。手と足が1本ずつで胴体等は見当たらない。初めバラバラになったマネキンかとでも思ったが、それが本物の人の死体だと気付くのに暫く時間がかかった。

透はヘタヘタとその場で腰を抜かしてしまった。

 

 

 

透は警察署で事情聴取に応じていた。殺人と思われる遺体の第1発見者てして、発見時の時刻や状況を事細かに説明させられていた。学校には警察から連絡してもらい、今日は欠席する事になっている。

ひととおりの事情説明が終わり、透の母親が迎えに来たので帰宅する事になった。

母親は透が殺人事件に捲き込まれたと思い、ひどく心配していたらしい。大丈夫だった? 怪我はしてない? などと過度に声をかけてくる。遺体をまともに見てしまい、ショックが大きい透にはいちいち返事をする余裕がなかった。

透と母親は警察署を後にし、自宅へと歩いている。ふと、母親が

「そういえば警察の人が、あの遺体は大型の獣に食いちぎられたようだった、て言ってたわ」

と、言いだした。母親は何気なく言ったのだろうが、透はその言葉に背筋が凍るような思いがした。 それが本当なら、人を食べる獣が町をうろついている、という事になる。

透は言い知れぬ恐怖に襲われ始めていた。 ・・・今までの日常が崩れていく・・・そんな気がしていた。

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