第二次スーパーロボッコ大戦   作:ダークボーイ

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第二次スーパーロボッコ大戦 EP54

 

異なる世界 横須賀鎮守府

 

「もう直時間だよ」

「定時通りならね」

 

 時間を確認しながら、バーゼラルトとスティレットが上空を見る。

 

「大本営の許可は得ていないから、あくまでこれは非公式の接触になる」

「そもそも、どう報告したらいいのかしら………」

 

 FAFからの定期情報交換のために転移してくる戦闘妖精を待つFAGに、長門と陸奥も接触のために待機していた。

 

「来るのってこの間加勢してくれた子?」

「予定通りならメイヴのはずだけど、彼女最近無断行動多いのよね~」

「こちらへの加勢も本当は違反行動なのだ」

「大丈夫なのか、それは………」

「大丈夫、JAMを倒す事しか考えてない子だから」

「加勢したのも、ここを襲撃したのがJAMだったからだと思うよ」

「安心出来る要素が限りなく少ない気がするのだけれど………」

 

 スティレットとバーゼラルトの説明に逆に不安になりつつ、陸奥は上空を見ていると、そこに一瞬竜巻のような物が生じ、何かが飛び出してくる。

 

「時間通りのようね」

「こちらの電探でも注意してなければ反応が分からないレベルか」

「普通のレーダーならほぼ引っかからないはずだけど」

「深海棲艦とか用だからじゃない? ってアレ?」

 

 目をこらして上空を見る陸奥に長門が妖精達を総動員して探知する中、スティレットとバーゼラルトの出す信号を受けた相手が速度を落としつつ降下してくるが、途中でFAG達は首を傾げる。

 

「この間の子、じゃないみたいね」

「確かにそのようだ」

「何か有ったのかしら?」

「さあ?」

 

 近づいてくるのが、茶髪のショートヘアに青い装束の戦闘妖精だという事に全員が首を傾げるが、相手は減速すると地上に降り立つ。

 

「コンタクト信号を受信。私はFAF所属戦闘妖精、FA―1。ファーン1って呼んで」

「横須賀鎮守府、秘書艦の長門だ」

 

 自己紹介してきたファーン1に、長門は自らも名乗りつつ手を差し出し、相手もそれを握り返してくる。

 

「シフトはメイヴのはずじゃなかった?」

「先日のオペレーション・ラプンツェルの後に目標地点の警戒にあたってるわ。作戦は大成功、Fツヴァイも戻ってきたし」

「あ、無事だったんだ~。まあツヴァイがそうそうやられる訳ないし」

「そちらも何かと大変なようだな………」

 

 ファーン1とFAG達の会話に、長門は色々な世界で異変が起きているという話を思い出していた。

 

「それで、あっちの野次馬は何?」

 

 ファーン1が建物の影や窓、屋上からこちらを見ている大勢の視線を指差す。

 

「いえ、一応安全のために他の子達には待機してるように言っておいたんだけど………」

「さすがにあの人数相手にどうこうする気は無いわ。メイヴだったらともかく」

「取り敢えず双方敵意は無いから大丈夫よ、多分………」

 

 陸奥が突き刺さってくる無数の視線に言葉を濁し、ファーン1は呆れるがスティレットは何故か渋い顔をしていた。

 

「そうそう、みんな仲良くしてくれたし、スティレットなんかお…」

「バーゼ! それは言わないって約束したでしょ!」

 

 何か言いかけたバーゼラルトの首根っこをスティレットが掴んで強引に中断させる。

 

「………この子達が仲介役で大丈夫だった?」

「一応そちらの事情は聞いたし、こちらの状態とも一致してたからね。それにこちらもよその事言えないし」

「え?」

 

 何かと騒がしいFAGにファーン1がそれとなく陸奥に聞くが、陸奥がちらりと横を見る。

 そこでは、まだ騒がしくしているFAGを何か飢えた視線で見つめている長門の姿が有った。

 

「ああうん、どこも変わった人がいるのは分かった。放っておいて話を進めましょう」

「それじゃあこちらに。提督がお待ちです」

「あくまで私の今回の任務は、そちら側のコンタクトの意思の確認だけ。話が通じる指揮官だといいんだけど」

「その点は大丈夫だと思うわ。深海棲艦とかいう妙な連中と戦ってるだけあって、状況の異常さは理解してる」

「バーゼ達の話、熱心に聞いてたしね~」

 

 ファーン1の懸念を払拭するようにスティレトとバーゼラルトが補足する。

 

「どの道、深海棲艦への対処は急務の一つよ。こちらに協力しなくても、こっちに来てる艦娘の人達は帰還させるそうだから」

「何かと迷惑をかけたな。金剛や加賀がいたら何かと大変だっただろう」

「………食費の件だったら、さほど問題では無いと聞いてるけど」

「さほど?」

 

 長門が礼を述べるが、その返答に首を傾げる。

 

「スポンサーにかなりの大型財閥令嬢がついてるのよ。あちこちの技術吸収と引き換えに、物資から何から融通してくれてるらしいの」

「何ともうらやましい話ね」

「だが、それでもこちらに協力を求める程、戦局は切迫してるのか」

「そうよ」

 

 ファーン1の告げる言葉に、長門と陸奥は僅かに表情を曇らせる。

 

「聞いていた以上に事態は深刻か………」

「大本営がどう判断するか、それともこちらで独自裁量するか………全ては提督次第ね………」

 

 

異なる世界 ブルーアイランド

 

「そろそろだよ」

「予定通りに来るかな~?」

 

 時間を確認したフレズヴェルグが、定期情報交換のために転移してくる相手をあかねと共に待つ。

 

「前来た時、近い内に大規模作戦をするって話だったわね」

「失敗して全滅してないといいのだけれど」

「あの、それは洒落にならないと………」

 

 相変わらずの毒舌のマテリア姉妹に、あおいは困り顔になる。

 

「それは問題なかろう。どの組織も手練揃いと聞いている」

「へ~、それは興味深いわね」

 

 迅雷(頼み込んで元の格好に戻してもらった)の説明に、わかばはまだ見ぬ熟練者に興味を持つ。

 

「コンタクト済みの信号を常時送信している。来ると同時に接触してくるはずだ」

「どんなのが来るんだろ?」

 

 アーキテクトが信号を送り、ひまわりが首を傾げながら空を見上げる。

 そんな中、空中に一瞬竜巻のような物が生じ、そこから何かが飛び出してくる。

 当初それはレーダーの類に映らない完璧なステルス性能を発揮していたが、信号を受信したのかステルスを解くとこちらへと向かってくる。

 

「あれがそうか」

「レーダーには全く反応してなかったそうです。かなり高度なステルス技術ですね」

 

 興味深そうに見上げる一色博士の隣で、みずはが管制室に確認を取りつつも迫ってくる相手を見ていた。

 

「あれ? 予定と違うわね」

「え?」

「予定ならシルフィードが来るはず」

 

 向かってくるのが、青い装束に黄緑色のロングヘアにインカムを装備した戦闘妖精である事にFAG達が首を傾げる。

 こちらも怪訝な顔になるビビットチームの前に、その戦闘妖精が減速して降り立つ。

 

「コンタクト信号を受信。私はFAF所属戦闘妖精、FA―2。通称はファーン2」

「あれ? 何でファーン2が?」

「オペレーション・ラプンツェルの成功に伴い、シフト変更が有りました。今回は私がコンタクト意思の確認を行います」

 

 あかねの頭上にいるフレズヴェルグの疑問に、ファーン2が端的に答える。

 

「取り敢えず、こちらの人達はコンタクトはOKだそうよ」

「NORN参加については技術的問題があるようだけど」

 

 マテリア姉妹の説明にファーン2は小さく頷く。

 

「それで、そっちの交渉役は?」

「ワシじゃ」

 

 ファーン2の問に、ホバーポッドに乗ったぬいぐるみ姿の一色 健次郎博士が進み出る。

 

「失礼、そちらの役職は?」

「ワシは一色 健次郎、この子達が使うパレットスーツも、ここの示現エンジンもワシが作った」

「その、パレットスーツ作った時の爆発で何でかおじいちゃんこんな姿になっちゃったけど………」

「中身はこの世界有数の科学者」

 

 確認してくるファーン2に健次郎博士は背後の示現エンジンを指し、あかねとひまわりが助言を入れてくる。

 

「了解、責任権限保持者と判断します」

「まあの。お互い聞きたい事は山とあるしな」

「現状権限での情報は公開、以後は正式な使節団の到着後となります」

「どんな人達が来るんだろ?」

「さあ………」

 

 

 

学園 IS棟一年二組教室

 

「それでは皆さん聞いてると思いますが、今日からこのクラスに転入となりましたニナ・ウォンさんです」

「ニナ・ウォンです。よろしくお願いします」

 

 担任に紹介され、IS学園の制服に身を包んだニナは挨拶しつつ頭を下げる。

 

「あの子が?」「JAMに誘拐されてたっていう………」「でもなんでウチの学校に?」「ここなら防衛戦力多いからだって」

 

 突然の転入に、二組の生徒達はこそこそと話し合う。

 

「色々と分からない事、というか分からない事だらけだろうけど、名義上の転入みたいな物だから無理はしない程度に」

「分かりました」

「席は凰さんの隣ね。クラス代表生として色々教えてあげて」

「分かりました」

 

 急遽用意された席に座ったニナに、鈴音は手を差し出す。

 

「中国代表候補生でクラス代表の鳳 鈴音よ。鈴でいいわ」

「よろしくお願いします」

 

 出された手を握り返してくるニナだったが、鈴音はその手に薄くなっているがタコがある事に気付く。

 

(握りダコ?)

 

 それが何らかの戦闘訓練をしていた証拠だと鈴音は気付くが、こちらと似たような事をしていたらしいと聞いていた事を思い出す。

 

(どんな訓練受けてたのかしら………)

 

 鈴音の疑問は、すぐに証明される事になった。

 

一時間目 IS基本運用論

 

「つまり、基本は所属組織の運用となるわけですね。起動認証の類は?」

「所有者当人に一任されるわ。そちらとは違って」

「現状でコアの数が固定である以上、所有数其の物が国家防衛力となる点は同一だと思います」

 

二時間目 数学

 

「………方程式と解法がこちらと同じなら、これで解になります」

「正解、そちらでも随分と勉強してるようね」

 

三時間目 体育

 

「鈴に並んだ!?」

「どっちが先!?」

「同着! 写真判定を!」

「無いわよそんなの………」

 

四時間目 理科

 

「つまり、大統一理論を用いてこれを解析すれば」

「いや、こっちの科学技術まだそこまで行ってないから」

 

昼休憩 食堂

 

「で、どうだった噂の転入生」

「どうもこうもないわよ」

 

 同席している一夏からの質問に、昼食も取らずに突っ伏している鈴音は呻くように答える。

 

「こっちの授業に平然と着いてくる、運動神経は抜群、ついでにアレ」

 

 鈴音が指差した先、人手不足で調理を手伝う生徒達に混じって、ニナが次々と料理を作っていく姿に鈴音は盛大にため息を漏らす。

 

「マイスター乙HiMEってのは化け物ね。成績優秀、容姿端麗、才色兼備、んでもってなにより強いのが条件らしいわ………」

「マジで?」

「正直、彼女が最初からこっちにいたら、私はクラス代表になれなかったわね………間違いなく代表候補生レベルなのは間違いないわ」

「代表候補生ってそこまで要求されたっけ?」

「似たような事になってきている風潮は有るが」

 

 昼食のトレーを手にしてこちらのテーブルに来たシャルロットとラウラが頷きながら席につく。

 そしてトレーの上に学食とは思えない本格的な料理が並んでいる事に鈴音の眉が跳ね上がる。

 

「それ、彼女が?」

「うん、学園でお世話になる分多少は返したいって」

「かなりうまいぞ。料理の腕も一流だな」

 

 シャルロットとラウラの感想に、鈴音は更に深くテーブルへと突っ伏した。

 

「何か苦手とかないのかしら、あの子………」

「鈴、鈴、そんな転入初日に………」

 

 一夏が思わずたしなめるが、鈴音の目はあまりに優秀過ぎるニナを見て少し淀んでいた。

 

「情報によれば、ガルデローベ学園って世界中から厳選された女子50名だけが入学出来て、更に上級生になれるのはその半分だけらしいよ」

 

 テーブル上でデータ整理していたツガルの言葉に、思わず専用機持ち達が顔を見合わせる。

 

「こっちと違って、むっちゃ狭き門だな………」

「そりゃ優秀な子だけ入るよね」

「方向性の違いだな。IS学園は整備や開発の人材育成も兼ねているが、そのガルデローベ学園は要は専用機持ちのみを育成するような物だ。それは選別されるだろうな」

「要は代表候補生だけって事か………」

「そう考えるとすごいエリート校だね」

 

 昼食を取りながら議論する四人プラス一体だったが、そこで調理を終えたらしいニナが通りがかったので一夏が声をかける。

 

「やあニナさんだっけ。昼食まだなら一緒にどうかな?」

「いえ、結構です」

 

 ていねいに断ってきたニナだったが、一夏の方を少し見つめてからその場を離れる。

 

「なんか、優秀なんだけど変にとっつきにくいのよね、あの子」

「情報開示には素直に応じたそうだから、しゃべるのが苦手とかいう事は無いと思うのだが」

「サポートに武装神姫をつけようかっていう話も断ったらしいよ」

「何か事情が有るのかもしれないし、無理に誘わなくてもいいんじゃない?」

 

 何か壁を感じるニナに、皆首を傾げシャルロットはふと過去の自分に重ねてあえて踏み込まないように諭す。

 

「いつまでここにいるかも分からないんだから、誰かと仲良くなるのは悪くないと思うんだがな」

「誰かって………そう言えば」

 

 

 

 授業を終え、ニナは放課後に目的の部屋へと向かう途中で、その部屋から出てきた瑛花と鉢合わせする。

 

「ああ、確かニナ・ウォンだったか」

「はい、貴方は…」

「ソニックダイバー隊リーダーの一条 瑛花上級曹長だ。アイーシャが世話になったらしいな」

「いえ、こちらこそ。昨日は別の方が来てましたね」

「ああ、みんなで来ようというのを、警戒シフトを理由にどうにか交代でという事にしてな。一時復帰だが、軍人としての気概を持ってほしい物だが」

「そうですか。皆さんアイーシャの事を心配してたんですね」

「まあね。貴方も、きっと元の世界に帰れるから、何か必要な事が有ったら何でも言ってほしい。放っておいても、面倒みようとするような者達ばかりだけどね」

「その、大丈夫です。それに…」

「それに?」

「いえ、何でも」

 

 何かを言いかけたニナだったが、それを強引に中断して瑛花と入れ替わりにアイーシャの病室へと入っていく。

 

「訳あり………みたいね。JAMもどんなのを優先して誘拐してたのかしら………」

 

何かを隠しているように感じるニナに、瑛花はあえて何も言わずにその場を去った。

 

 ノックの後、中から返答を聞いた後にニナは室内へと入る。

 

「アイーシャ、体調は大丈夫」

「問題ない。ニナは?」

「私は幽閉されてた以外は問題無かったから。今日からここの学校にも編入したし」

「それは良かった。ここならセキュリティも万全らしい。戦力も多そうだし」

 

 ベッドに横たわったままのアイーシャが窓から見える光景、専用機持ちやパンツァー達が各々の武装で練習している光景を見て呟く。

 

「ガルデローベにいた頃を思い出すわね。私も昔あんな感じだった」

「戻りたい?」

 

 アイーシャの何気ない言葉に、ニナは顔を曇らせる。

 

「………もうあそこには戻れないわ」

「………ごめん、何か酷い事を言った」

「気にしないで。自業自得だから」

 

 謝るアイーシャにニナは首を左右に降るが、そこで窓が外からノックされる。

 二人がそちらを見ると、そこでホバリングしてこちらを見ているFツヴァイの姿を見つける。

 

「ツヴァイ」

「お見舞いという物に来たわ。二人共体調は大丈夫?」

「問題ない」

「私はもう普通に生活してるわ。そちらはもう現場復帰?」

「ええ、戦闘妖精隊とトリガーハート隊のどちらかでちょっと揉めてるけど。一応まだ命令系統はFAFだけど、メンテの都合から移籍するかもしれない」

「メンテナンスは重要だ。私の体のメンテナンスも下手な所じゃ出来ない」

「かなり高度なナノマシン改造されてるらしいわね。周王博士から聞いたわ」

「ツヴァイと違って、悪い所を交換とはいかないけど」

 

 ベッドに横たわったままのアイーシャに、ニナはその細くなっている腕を見る。

 

「その、全治にどれくらいかかりそうなの?」

「分からない。まずは動けるようにならないとダメだけど、周王から精密検査が終わるまではあまり動くなと言われた」

「一服盛られた可能性とかいう奴ね。私は隅々までチェックしたわ。多少バラしてもいいと言ったら、怒られた」

「それはそうでしょう………」

 

 平然と言うFツヴァイにニナは呆れる。

 

「とにかく、有機体は修理に手間がかかるのだから、無理はしない方がいい。ここは戦力が多いし、私も定時哨戒してる。安心していい」

「水上戦艦まで停泊してるしね。下手したら国家クラスの戦力があるんじゃない?」

「ああ、蒼き鋼のコンゴウか。データによれば、あの戦艦一隻で艦隊一つ沈めた事が有るらしい」

「………確かにここは安全そうね。裏をかかれなければ」

 

 かつてのヴィント事変の事を思い出しながら、ニナは頷く。

 

「じゃあ哨戒の途中だから。また来る」

「頑張って」

「お願いね」

 

 部屋のそばから離れていくFツヴァイに手を降って見送った二人だったが、そこで少し沈黙が訪れる。

 

「ニナは、力が戻ったら戦いたい?」

「え?」

 

 アイーシャからの突然の問いかけに、ニナは思わず仰天する。

 

「分からない。私は………色々酷い事をしてきたから」

「そう。私は…」

 

 深く聞かず、アイーシャは言葉を詰まらせる。

 その手が、今ある限りの力で握られている事にニナは気付く。

 

(私の、力………)

 

 その様子に、ニナは支給された通学カバン、その中に教科書と一緒に密かに入れている唯一の私物、正確にはJAM前線基地からの回収物品から密かに隠した物の事を思い出す。

 

(私は…)

 

 自問の答えは、出そうに無かった。

 

 

 

同日夜半 学園・地下大講義室

 

 緊急案件として通信参加含めて集められた各組織の指揮官達を前に、周王はJAM前線基地にて回収されたシューニア・カスタムのヘッドパーツを開示する。

 

「それが?」

「はい、精密検査にて確認しました。間違いなく、シューニア・カスタムのヘッドパーツです」

 

 開口一番、概要だけは知らされていた指揮官達の中から、大神が出した質問に周王は説明しつつ頷く。

 

「このシューニア・カスタムはこちらの世界でのワームの本拠地、ネストでの戦闘で全壊、その後作戦自体は無事完了したのですが、調査部隊が送り込まれる前にネストは崩壊し海に沈没、シューニア・カスタムの残骸も同時に失われたはずでした」

「それがなぜかあそこに有った。と」

「崩壊後にサルベージでもしたのかしら?」

 

 千冬とどりあの言葉に、周王は僅かに表情を険しくする。

 

「私もその可能性を考えました。しかし、このヘッドパーツには海水による侵食の痕跡が見当たらないのです」

『つまり、それは………』

 

 群像(通信参加)の言葉に続く事実を誰もが悟り始めていた。

 

「このヘッドパーツはネスト崩壊直後、もしくは直前にJAMが入手していた可能性が、極めて高いのです」

 

 驚愕とも言える周王からの報告に、講義室内にざわめきが広がる。

 

「ネスト突入作戦終了からネスト崩壊まで、一日と無かったはずだ」

「はい。状況から考えるに、JAMはネスト突入作戦の時、すでにこちらを観察対象にしていたのでは無いかと推測出来ます」

 

 門脇の問に、周王はさらなる爆弾発言を返す。

 講義室内のざわめきは更に大きな物へとなっていった。

 

「ネスト突入作戦が半年前。その時には、いえひょっとしたらその前のデア・エクス・マキナとの戦いの時から、JAMはこちらを観察していた、という可能性もあるかもしれません」

 

 そこへジオールが更に火に油を注ぎ、ざわめきは逆に沈静化する。

 

『つまり、こういう事か? JAMって連中は、最低でも半年以上、こちらを観察してて行動を起こした、って事かい?』

「その可能性は高いでしょう。JAMは極めて高度な諜報能力を持っています。見た目とは裏腹に、極めて狡猾な存在なのです」

 

 米田(通信参加)の総括に、JAMについてもっとも詳しいであろうクーリィはそれを肯定する。

 

「我々は、もっと慎重に、そして大胆にならなければならないでしょう」

 

 エルナーが述べる方針に、異論を挟む者はいない。

 

「JAMの手と目がどこまで伸びているのか、検討もつきません。これも先程判明したのですが、ベルギカでヴィルケ中佐達が交戦した人間を媒介にしたナノマシン兵器、これはニナの世界に存在するスレイブと呼ばれる物である事が判明しました」

『スレイブ、か。言い得て妙という物か。データ通りなら、人の方が兵器に使われているようだが』

 

 群像(通信参加)が現状で分かっているデータを参照しながら呟く。

 

「ニナの話によれば、このスレイヴは シュヴァルツと言うロストテクノロジーを信望する秘密結社が用いる物らしいのですが、ベルギカで確認された人体其の物への改造は前例が無いそうです。おそらくはJAMがスレイブを実戦使用するために拉致したシュヴァルツの構成員を改造した物と思われます」

「つまりそれは、誘拐された者は当人の意思と関係なしにJAMに使われる可能性が有ると言う事か?」

 

 エルナーの説明に、千冬が危険な懸念事項を口にする。

 

「いえ、そうとも限りません。実際、前線基地から救出された三人にはその兆候は有りませんでした。幾つか考えられる可能性としては、スレイブがJAMにとって汎用性が高かった可能性、別の可能性としてた希少度が高い者は不用意な改造を行えない可能性が有るという事です」

「希少度、か。確かにアイーシャ・クリシュナムは無二の存在と言える」

「他の二名は判然としませんが、JAMによって優先度は高かったのかもしれません」

 

 門脇の呟きに、ジオールも頷く。

 

「これからの段階を急がなくてはいけません。JAMは貪欲なまでにあらゆる世界の戦力をかき集めています。一つの世界だけでは対処出来ない存在が出現した時、互いの協力は不可欠です」

「とにかく、現状で分かっている二つの世界に交渉の連絡は入れています。早ければ数日中にも交渉の可能性も有るでしょう」

 

 エルナーに続けて、クーリィも異なる世界との協力交渉に前向きの意見を述べる。

 ためらっている時間は無い事を、各組織の指揮官達は感じずにはいられなかった。

 

 

 

「う~ん………」

「むう………」

「はて………」

「何してるの………?」

 

 帝都に用意されていたドッグへと戻ってきた攻龍を前に、僚平、エミリー、紅蘭の三人がそれぞれタブレットや携帯蒸気演算器を手に唸りを上げているのを、見かけた音羽が思わず声をかける。

 

「おう、いや今回の作戦と帰って来る時その他の攻龍の影響数値を調べてたんだけどよ」

「幾らGの方で改造を施してあるとはいえ、元から転移用で無い艦なので、今後予想される次元転移に使えるかどうかの試算と比べていた所です」

「渡されたデータ元にウチの方でも計算しとった所や」

「つまり、どういう事?」

「簡単だよオーニャー、カルナダインやRVみたいに、元から転移を前提とした機体ならともかく、そうでない機体だとどこか歪みが出る可能性があるって事」

 

 音羽の頭の上の定位置にいたヴァローナが簡略的に説明してやる。

 

「あれ、前は何度もあちこち行ってたよね?」

「あれは大型のワームホールを生成し、そこに放り込んでたんです。やはり、この技術レベルの艦に安定した転移をするとなると、どうしてもエネルギーの問題が」

「転移エネルギーが小さければ歪みが出る可能性が有る、デカければエネルギーが足りねえ、つう事か」

「ここの転移装置を改造するゆう話でたんやけど、こっちの蒸気動力じゃ都市数個分用意せなあかんで、これ………」

「香坂財団で異世界間航行用の船は用意してるのですが、まだ建造中で………本来異世界間交流ももっと長期で進めていく計画でしたし」

「もうそんな事言ってる余裕ねえよな? JAMってのが次に何してくるか分からねえ以上、どこにでも出撃出来るようしねえといかねえし」

「翔鯨丸やと速度の問題があるやろし、轟雷号やと、線路ないとあかんしな………」

「機械化帝国の大型転移装置は完全に固定型で移動設置は不可能ですし、永遠のプリンセス号ほどのスペックが有れば問題ないのですが、鬼のように目立ちますしね………」

「あまり妙なモン持ち込んだら、それだけで警戒されるぜ? フェインティアがこっちの世界に来た時なんか、怪しいってだけでドンパチ始まったし」

「こっちも大神はんが似たような事経験してなかったら、ここまで簡単に同盟は組めへんやったろうな………」

「まあ、どの世界も困ってるなら行けさえすれば何とかなるんじゃない?」

「そうだねオーニャー」

 

 今後の技術的問題も山積みの中、音羽とヴァローナの楽観的な予測に、三人は顔を見合わせて、また唸り始めた。

 

 

 

数日後 学園・地下大講義室

 

「取り敢えず、FAFで把握していた二つの世界とのアポイントメントは取れたようです。現状で次元間転移に耐えうる艦は少なく、FAFの間道転移装置を使用するにしても、かなりのエネルギー量が必要となります」

 

 異なる世界との協力体制締結の第一歩となる交渉段階について、エルナーの説明が始まる。

 

「学園に設置された大型転移装置の出力を用いれば、一応転移は可能ですがご存知の通り、緊急用の物資搬送用なので小型機はともかく、艦などの転移は実質不可能です」

 

 技術説明に立ったエミリーが追加で説明を始める。

 

「また安全的問題上、それなりの戦力を持って転移するのが妥当かと思われます」

「以上の結果から、艦娘の方々が所属する横須賀鎮守府には艦娘の方々を伴ってイー401に、ブルーアイランドにはカルナダインに向かってもらうおうかと思うのですが………」

『その点は構わないが、こちらの監視は?』

 

 群像(通信参加)が未だJAM前線基地の監視任務についているイー401の転移要請に疑問を呈する。

 

「そちらなのですが、内部の探索はほぼ終了しており、JAMが収集した資料と思われる物も全て搬送は終えております。今日中にも動力炉の炉心解体を行った後、出入り口を完全封鎖して、部分監視に警戒態勢を下げようかと」

「いっそ爆破解体でもしたらどうだ?」

「そういえば、一応破棄された基地でしたわね」

「それも考えたのですが、あれほどの施設を爆破となると、痕跡を完全に隠蔽するのが難しいので………」

 

 千冬とどりあの過激な意見に、エルナーは難色を示す

 

「あ~、実は大統領があの施設に興味を持っててね………勝手に吹っ飛ばすと後々面倒になるかもしれない。ボクの方で言いくるめておくから、セメントでも流し込んでおいて」

 

 サニーサイドも顔をしかめる中、指揮官達は一応納得する。

 

「それで、肝心の交渉役は?」

「将校の方から選抜しようかと思います」

「なら、視察も兼ねて嶋少将を推薦しよう」

「それならば、鎮守府の方には私が行こう」

 

 門脇の推薦に、ガランドの立候補が重なる。

 

「そうですね。それならばガランド少将には横須賀鎮守府に、ブルーアイランドには嶋少将に行ってもらいましょう。特に深海棲艦には物理兵器が効かない以上、ウィッチとの協力は不可欠となるでしょうし」

「特殊な戦い方を必要とする敵は他にも多い。JAMの標的となっている他の世界を一刻も早く見つけ出さなければ」

 

 エルナーが交渉役を決定する中、大神は他にも詳細不明の敵が多い事に苦言を呈する。

 

「FAFでも捜索は続けているが、その二つの世界を発見出来たのも偶然に近い。JAMの動きが活発になっている以上、むしろ超空間通路に間道を用いる方法は不安定化に繋がるかもしれないわ」

「Gでも当該マルチバースの検索を続けてますが、たしかに超空間が頻繁な大型転移で不安定になっており、発見が難しくなってます」

 

 大神の苦言をひっくり返すように、クーリィとジオールが困難化している現状を説明する。

 

「とにかく、まずは今分かっている世界だけでも協力体制を整えなくてはなりません。FAFからの報告では、一応もう一つあるそうなのですが、そちらでは何か揉めているらしく、協力は困難との報告が上がっているそうです」

「それはどうやらこっちの世界らしい。しかも揉めてる原因の大半はある人物がここにいるのがバレたかららしいがな」

 

 エルナーの言う世界が自分達の世界だと教えられていた千冬が、同時に教えられた向こうで接触していたFAGから皆が束を目の色変えて探しているらしいとの報告に呆れていた。

 

「やはり、共通の敵がいるかどうかの違いは大きい。この状態を元の世界にはとても持っていけないだろう」

「認識の差、戦歴の差は今後大きくなってくるでしょう。むしろ窮地的な世界の方がこちらの同盟に参加してくれるかもしれませんわね」

「必ずとは言えないけれど、敵の認識の有る無しが大きいのはこちらでも実証しているわ」

 

 千冬とどりあが自分達の世界の認識その他の問題を思案するのを、実体験として知っているクーリィは肯定する。

 

『ケツに火がついてねえと手が組めねえか。あながち間違っちゃいねえな』

「組めなかった者は自滅寸前にその事を悟るだろう。こちらではそうだった」

 

 米田(通信参加)の苦言に、門脇が苦い実体験を添える。

 

「ともあれ、まずは互いの情報交換が先だ。それくらいならどこでも承諾するだろう」

「は、はい提督なら話は聞いてくれるはずです」

 

 ガランドの提言に吹雪が思わず頷く。

 

「準備が出来次第、すぐにでも出立してもらいましょう。他の世界がどこまでJAMに対抗できるかも未知数です。無論、こちらもそうなのですが」

「次が来る前に、打てる手は打たなくてはならない。次の議題もその一環だが…」

 

 エルナーが交渉を急ぐ中、大神が帝国華撃団から出た新たな議題を提案した。

 

 

 

翌日 学園内

 

「お、副隊長はん」

「君か。こちらに来るという事は希望者か?」

 

 学園内の通路を同じ方向に向かっていて鉢合わせたのぞみとクラリッサが、目的地が同じだと悟ると、共に歩き始める。

 

「帝都のとことあんたんとこ、中心になってサポート班作る聞いてな」

「ああ、前回の作戦でもっと総合的なサポートを行った方がいいという事になってな。発案は帝国華撃団から、それを織斑教官がこちらにも話を持ってきて、隊長が了承した」

「こっちはパンツァーでも上位ランカーしか戦闘部隊に入れんからな。つばさが情報班、サイコは感知・解析班に入ったさかい、ウチだけ置いてけぼはりアレやから、そっち入ってみようかと」

「基本希望者は拒まないらしい。前線だけで戦場は成り立たないからな」

「ま、弾でも燃料でも、運ぶ人間は必要やろしな………」

 

 二人は話しながら目的の小会議室前まで来ると、のぞみは何気なく自動ドアを開く。

 

「あ~ら、いらっしゃい」

 

 視界に飛び込んできた、薔薇組三人の姿にのぞみは思考停止、そのまま自動ドアは閉まる。

 

「どうした?」

「い、今オカマが大中小揃って………」

 

 目をこすってたった今視界に入ってきた物をなんとか脳内消去したのぞみが再び自動ドアを開く。

 

「あらあ、どうしたの?」

 

 そこで自動ドアの前に立っていた斧彦のドアップに再びのぞみの思考は停止、再度自動ドアが閉まる。

 

「あの…」

「彼らがサポート班設立の中心だ。見た目はアレだが、かなり優秀だ」

「ほ、ほんまか?」

 

 ここに来た事を激しく後悔し始めたのぞみだったが、そこで今度は向こうから自動ドアが開く。

 

「あの、サポート班希望の方ですね?」

「あ、ああそうや」

「では中にどうぞ」

 

 姿を見せた白香に、やっとマトモな相手が出たと思って胸を撫で下ろすのぞみだったが、振り返った相手の背中にカタツムリのような防護シェルが有る事に頬を引きつらせる。

 

「ほら早く入れ。私が入れない」

「大丈夫なんか、このサポート班………」

 

 クラリッサに半ば押し込まれ、のぞみが室内へと入る。

 室内には予想以上の人数がおり、帝国華撃団薔薇組、黒ウサギ隊、ソニックダイバーレスキュー隊などが中心となり、そこに各組織からの希望者も集っていた。

 

「さて、では始めましょう。今回はこの清流院 琴音の招集に応じてもらって感謝するわ。まず最初に、NORNに参加しているどの組織の子も、なかなか出来る。それは皆さん知ってるわね?」

 

 琴音の挨拶に、皆が顔を見合わせたりうなずいたりする。

 

「確かにどの子も強い子ばかり、それは私も認めるわ。けれど、決して無敵でも万能でもない」

 

 いきなりの断言に、室内がざわつき始める。

 

「このサポート班の目的は、戦闘班の皆が全力で戦える環境を作る事。民間人の避難誘導や救助、危険物の撤去、物資の緊急搬送、その他諸々、まあ状況に応じて何でもするのが目的よ。そのため、危険物の取り扱いなどの心得がある子達や、救助専門の子達にも来てもらってるの」

 

 琴音の言わんとする事を、皆がようやく理解し始める。

 

「他の班に比べれば花も無ければ、目立つ所も無いでしょう。けど、必ず必要になる。それが私達よ」

 

 断言した所で、どこから拍手が響いてくる。

 皆の視線がそちらに向くと、そこには手を叩いているクラリッサの姿が有った。

 

「なかなか見事な設立演説、気に入った! 隊長からこのサポート班への運用は私に一任されている。ぜひとも頑張っていこう!」

「役職上、私が班長になっている治療班とも連携していく事になります。これからがんばりましょう」

 

 前に出たクラリッサが差し出した手を琴音が握り、そこへ白香が自らも手を重ねる。

 其の場にいた者達が一斉に拍手する。

 ここにNORNサポート班、通称薔薇ウサギレスキュー隊(※自称)が誕生したのだった。

 

 

 

同時刻 大西洋上空

 

 この時代の航空機に到達出来ない高度を、二つの赤い閃光が超高速で飛んでいた。

 よく似た色合いの閃光は、この時代の者が見たら目を疑うような動きで接近と離脱を繰り返し、両者の間に絶え間なく赤い光が走る。

 程なくして、二つの赤い閃光は速度を落とし、並走し始める。

 

「思ってた以上に動きはいいみたいね」

「ああ、やはりオリジナルのメンテナンスが良かったようだ」

 

 その二つの閃光、模擬戦を行っていたフェインティアとFツヴァイが飛びながらその成果を協議していた。

 

「FAFだとやはり技術格差が有るからな。完全にとは言えなかった。元からダメージを追った状態で漂着していたのもあるが………」

「アレでよく無事だったわね~」

「まあな。漂着したばかりはJAMの尖兵と間違われそうになった」

「マイスターも最初に漂着した世界でそうなりかけた」

「昔の事を掘り返さない!」

 

 Fツヴァイの話に随伴艦に作られた専用スペースから顔を出したムルメルティアが蒸し返したのをフェィンティアが怒鳴りつける。

 

「やっぱり、所属こっちに変えた方いいんじゃない? 何だったら父さんにも話通しておくわよ?」

「所属の件はクーリィ准将が難色を示すだろうな。戦闘妖精の一部には私から解析した技術が使われている」

「コピーのコピー作ってどうすんだか。其の割にファーンって子達、全然ダメだったわよ?」

「あれは彼女達がダメなのではなく、メイヴがずば抜けているだけだ。あの空戦能力、電子戦能力は異様としか言いようがない」

「明らかにこっちよりスペック下なのに、前の模擬戦ではエグゼリカと互角だったらしいしね」

「かなり特異な発達をしたAIだ。我々武装神姫ともかなり方向性が違う」

「ブッカー隊長がたまに頭を抱えていた。父親にそっくりだと」

「父親、ああ深井大尉ね。ずっと昏睡状態なんでしょ?」

「ああ、私も一度だけ会った。近い内に治癒能力を持っている人員を派遣してもらったらどうかという話も出ているらしい」

「如月って娘改造した人も重態なんでしょ? 使いたいならとっとと使えばいいのに」

「マイスター、恐らくはクーリィ准将が留めているが、上層部がNORNの件を知ればかなりの問題になる可能性が高い」

「黙ってればいいのよ。黙ってれば」

 

 飛びながら話し込んでいた所に、カルナダインへの帰艦信号が飛んでくる。

 

「おっと、ここまでみたいね」

「別の世界への転移準備を進めないと。カルナダインなら然程難しくないだろうけど」

「情報の共有化、戦力の同盟化は急務。うまく行けばいいが………」

 

 期待と不安を抱きつつ、二人はカルナダインへと向けて速度を上げた。

 

 

 

「やあ、君たちがそうかい?」

「そお、ボクが狙いか。それは別に構わない」

「けど、その前に少し提案が有るんだ」

「そうだね、互いに理解するのは難しい」

「だから、まずはやってみるのはどうだい?」

「なあに、どうすればいいかはボクが教えるよ。だから君達の手を見せてほしい」

「互いにいい取引になると思うよ」

「まずは………」

 

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