虹好きです。
えー、忙しい年末年始を乗り越え、さぁ筆を進めようと意気込むまでは順調。
しかし、考えていた内容を頭から完全に抜けさせてしまい、四苦八苦しながら書いた今年一発目の投稿がまさかの7000文字いかず、ここからどう話を進めようか悩む毎日を送っております。
サブタイトルすら閃かない今日この頃、心待ちにしていただいていた皆様には大変申し訳なく思います。
それにしても、幼女戦記最高ですね。
──懐かしいな、この感覚。
──たまに引きずりこまれる、この夢という名の精神世界。
──周りは宇宙を模した黒一色と、無数の星を模した輝きに包まれている。
「今回はなんの用だ?」
──俺をこの場に呼んだ張本人は、機嫌悪そうに俺のことを睨んでいた。
「別にっ、特に理由はないけど、あんた最近私のこと呼んでないわよね?」
──それが理由っていうんだよ。
「それが何か問題か?お前を呼ぶ必要が無いくらいに平和なだけさ。それとも、戦場でも無いのにお前みたいな核兵器の数段危険な奴を呼べってか?」
「む、その言い方は気に入らないわね」
──頬を膨らませる姿は、愛らしいものだ。そのまま黙っていれば、さぞや美しい美少女だと持ち上げられるであろう。
「ちゃんとその時が来たら呼ぶから、それまでは待ってろ」
「本当?絶対よ?絶対の絶対の絶対よ?」
「ああ、絶対の絶対の絶対だ」
○
……最近、随分と子猫ちゃんの癒し成分が倍々になってる気がする。
イッセーは、膝の上でこちらに抱きつきつつ眠る子猫を撫でながらそんなことを思った。
コカビエルの事件から既に3週間以上経ち、悪魔の仕事をこなす毎日となっている。
あの後、フリードは『兵士』の駒を7個、ゼノヴィアは『騎士』の駒を1個使うことで、リアスの新たな眷属として迎い入れられた。
戦力増強という面で、リアスは満足気だったし、フリードとゼノヴィアも悪魔の特性にも慣れたようだ。
ゼノヴィアは一度、教会と正式に決別するため、ヴァチカンへと帰省をした。その際に、イリナにも悪魔になったことを伝えたという。ゼノヴィアは笑いながら語っていたが、突然友に敵の陣営に寝返ったという話をされたイリナの心境はどうだったのだろうか。
ゼノヴィアは、己の問題のために口出し無用と言ってはきたが、少しばかり辛そうであった。
そんなゼノヴィアとフリードだが、2人とも駒王学園に転入生として入ることになった。それも、イッセーのクラスに。
……あの時の結菜の絶望顔はビックリしたな。
あの時から、フリードにベッタリくっ付いている結菜は、1人だけ別クラスという疎外感に寂しさを感じているようだ。また、フリードとゼノヴィアが同じクラスということもあり、何か危機感を感じたのか、毎時間イッセーの教室へと足を運ぶようになった。
仲良きことは美しきかな。
さて、現実逃避気味に、ここ最近の記憶を掘り起こしていたイッセーは今、自室のベットの上にいる。ちなみに、切彦も隣に座っている。
イッセーの胡座の上で子猫が寝ている形であり、その目の前では、女の戦いが繰り広げられていた。
「今日という今日こそは、私がイッセーと2人きりでお風呂に入らせていただくわ」
「いいえ、私だってイッセーさんと一緒に入りたいです!」
「そもそも、あなたたちの考えが間違っていると何度言えば分かるのです?年頃の男女による混浴は認めていないと、私言いましたよね?」
睨み合うリアスとアーシア。その間で、笑顔のまま額に青筋を立てているのは夕乃だ。
……ああ、子猫ちゃんは可愛いなぁ……。
だが、現実逃避を癖にするとロクなことにならないような気がしてならない。
「夕乃だって隙あらばイッセーと一緒にお風呂に入りたいっていう願望があるんじゃないの?」
「なっ!?そ、そそそんなことありません」
「真っ赤な顔で否定されても……」
うん、無理。
……そういえば、ヴァーリのことを聞きそびれたなぁ……。
そうして、イッセーは再び思考を逃す。
○
「どうすればフリードみたいに丈夫な剣が創れるのかなぁ」
幾つもの失敗作が散らばる庭で独りごちる結菜。
その横で、フリードは苦笑いを浮かべていた。
「まー、俺っちやお師匠さんは、複雑な工程と様々な過程を瞬時に処理してこいつらを投影してっからなぁ……コレばっかりは、結菜ちゃんの努力次第っつーかなんつーか」
神器ではなく、己の技量のみで到達しうる最高峰。それがエミヤとフリードの力の神髄である。
結菜には力をつけてほしいという反面、そう簡単に追いつかれたくはないという、年相応の若い闘争心が芽生えるフリード。
……俺っちは天才型とかお師匠さんに言われてきたけど、それなりに死に物狂いで修行してきたつもりだし、女の子に負けるのは正直悔しいんで、修行関係でも全力でいきやすぜ?
だが、頼まれれば頼まれるだけアドバイスはしてしまう。微妙な心境のフリード。
しかし、結菜もなんだかんだ筋が良い。
フリードは極稀、それこそ数百、数千万に一人の逸材といえよう。
それに比べてしまうのは少々酷だが、結菜も、同じ神器を扱う者の中で、数百人に一人程度の逸材なのだ。
要するに、結菜で天才剣士。フリードでタガの外れた化け物ということになる。
「フリード先生質問です」
「ふむ、何かね出席番号1番結菜くん。先生って響きが途轍もなく気に入ってしまったので、フリード先生若干テンション上がってますよ?」
ノリの良い会話だ。
「想像した魔剣の担い手になるにはどうしたらいいですか?」
「おぉう、そうきたか」
結菜の言いたいことはつまり、フリードやエミヤが使用する宝具についてのことだ。
フリードとエミヤは、武器を投影する際に、その武器の逸話や歴史、伝承を深く理解し、術式として構成の過程に組み込むことで担い手の真似事が可能となり、その真名を開放することで、かつての英雄たちに近い力を再現することができる。
その力の大本は、その武器の逸話と歴史、伝承によるものが大きい。
元から存在している宝具ならばともかく、結菜は『魔剣創造』の使い手。しかも、フリードやエミヤのように、宝具ならば何でもござれというわけにもいかず、
さらに、フリードやエミヤがあっさりと行っている投影魔術は、基本的に常人では不可能な領域の技量を必要とする。投影自体は出来るだろうが、その過程に様々な情報を組み込まなければ、宝具としては成り立たないからだ。
投影、結菜の場合は創造であるが、その過程に力を開放する情報を組み込むには、通常なら脳が焼き切れても可笑しくないレベルの情報処理能力が必要とされており、常人がこの組み込みに成功したとして、最低でも3日はかかる。それを瞬時に行い、武器を創造、果てにはそのまま真名解放まで行うとすると……とても今の結菜には不可能な技術力が求められるのだ。
それも、かつての英雄が扱った宝具の模倣でこれだけの技能が必要なのである。
……結菜ちゃんは全くの
先ほど記した通り、創造物を宝具として成立させるには、その力の源である歴史などを組み込む必要があるわけで……。
いわば、武器そのものにそれ相応の歴史が無いことには、宝具はただの丈夫な武器に成り下がってしまうのである。
……でもなぁ……それをどストレートに言うのもかわいそうだし……。
「フリード?どうしたの?」
「……言えるわけねぇっすわぁ~……」
「?何か言った?」
「いえ、何にも言ってねぇっすよ。結菜ちゃん、まずは魔剣を創造する速度を鍛えるとこから始めやしょうか。そこから今度は魔剣に組み込む術式、結菜ちゃんの神器では使いたい力の創造っすかね。その練度を高めていけば、魔剣の担い手に相応しい力を使えると思うっすよ」
さりげなく難しいということだけをやんわりと伝えてみた。
「ざっくりな割に、結構理論的だね」
「フッ、一応、先生っすからね」
〇
「こうも毎日賑やかだと、いい加減慣れるものだな」
「そうだな、これも平和な証拠と考えられるのだろう」
「我ながら、久方ぶりの帰省ではあるが、平和というわりには、帰ってきて早々面倒事に巻き込まれた身なのだが……」
海鮮類をふんだんに使ったオイルパスタを手際良く作りながら愚痴るエミヤに、腹を鳴らしながら横目で料理の出来を待つ岡部。
ジョーカーもいるにはいるが、二日酔いなのか、テーブルの上でグッタリとしていた。
「それに関しては黙秘を貫こう」
「その物言いだと、君が事の一端になっているかのように聞こえるぞ。———っと、できたぞ」
エミヤはパスタを二人分の皿へと移し、テーブルへと運ぶ。
そのタイミングを計っていたかのように、ジョーカーが顔を上げた。
「待ちくたびれたぞ」
「流石エミヤ君、しっかりと自分の分まで忘れずに作ってくれるとは、感謝感激雨嵐やね」
「そういうことにしておこう」
階段を下りてくる音が聞こえた。
……イッセーか。しろ……今は子猫で通しているんだったな。彼女も一緒にいるようだし、いい加減疲れてきてしまったか。
ならば、とエミヤは二人のためのコーヒーとココアを淹れにキッチンへと入っていった。
〇
……頭が痛い。
イッセーは階段を下りながら片手で側頭部を抑えていた。子猫はイッセーの背におぶられている。
リビングに顔を出せば、オイルパスタを口に頬張っている岡部とジョーカーがいた。
二階にまで美味しそうな匂いが漂っていたためか、実物を前にすると、何も入っていない胃が悲鳴を上げ始めた。
子猫もよだれをたらさんとする勢いでオイルパスタを凝視している。
「豪華な食事で羨ましい……」
「最初の挨拶がそれとは、お前も疲れが溜まっているようだな、イッセー」
「あんなカワイ子ちゃんたちに囲まれて疲れが溜まるなんて、男やないなぁイッセー君」
「すいませんね、ジョーカーさんみたく振舞うことが難しいもので」
椅子に腰かけ、ため息をつく。
最近、爺臭くなってきている気がしなくもない。
「ジョーカー、誰もが女性に囲まれることで喜びを得られるわけではないのさ。そういう意味では、イッセーの心境がよく分かる。
ほら、コーヒーに、隣の子……子猫だったな、君のためのココアだ」
「ありがとうございます。エミヤさんも同じような体験をされたのですか?」
「……ありがとう、ございますエミヤさん」
「うむ。その話はいつか、な」
そう言って、エミヤは再びキッチンへと入っていった。
淹れたてのコーヒーを一口飲む。美味しい。
……エミヤさんって、本当に多才な人だよな。それでいて器用貧乏というわけでもない。そもそも、フリードの師匠だし。俺には無理だな。
子猫の方を見てみれば、幸せそうにココアを飲んでいた。甘めに作られたのだろう。
……子猫ちゃんの胃はバッチリ掴んだな、エミヤさん。
美味しいコーヒーのおかげで、少しだけ頭痛が軽減された気がする。
「イッセー、子猫、朝食を作るから少し待っていてくれ」
「分かりました」
そういえば、と。イッセーは、最近悪魔の仕事でよく依頼をしてくる堕天使の総督のことを思い出した。
初めて出会ったとき、正体を隠していたようだが、一発で見抜いてしまい、そこからは開き直ったように堕天使総督アザゼルと名乗ってきた。
……今日も呼ばれるのかなぁ。
〇
高級アパートの一室、一人の男が、高級そうなソファに身体をうずめていた。
部屋の中は、物という物で埋め尽くされていた。
その種類は統一されることなく、様々な嗜好品や骨董がある。
「今日は、こいつの相手にでもなってもらおうか、赤龍帝君」
名はアザゼル。
その手に持つのは昔のカーレースゲーム。
ここ数日、古いゲームの収集にはまっているのだ。
だが、一人だけでプレイするのは空しい。
だから、毎日のように呼んでいる赤龍帝をお供にしようと思っている。
……出会い頭に正体見破られるたぁ正直ビビったが、何かとノリは良いからなあいつ。暇つぶしには丁度いい。
意外だったのは、赤龍帝の飼い主であるリアス・グレモリーにアザゼルのことを伝えていないことだ。
……俺としちゃあ好都合だが、何を考えてやがんだ?俺とて一応、悪魔と対立している堕天使のトップをやっている身なんだが……。
楽観的な考えの持ち主か、それとも、
……俺を敵とも思ってねぇのかもしれんなぁ……。
まぁ、そんなことはどうでもいい。
「そろそろ休暇も終了かもしれんな。三大会議の日も近い」
赤龍帝に接触できたことは、とても幸先良いと思っておこう。
研究詰めで疲れた身体も適度にリフレッシュさせることができた。
赤龍帝の小僧も、アザゼルの正体が分かっているからか、悪魔になってからの話を聞かせてくれた。
主に、戦った強敵などの話であったが、アザゼル自身もよく知る情報を、更に細かく説明してくれたという感じだった。
なぜここまでアザゼルに対して友好的に接してくるのか分からないが、何か裏があるはずだ。
そうじゃなきゃ、敵対戦力の長にただで情報を売るなんてバカな真似はしないだろう。
……やれやれ、今の全力がどんなモンかは分らんが、聞いた限りだと、俺が全力出そうが太刀打ちできない実力は持っていると考えているんだが……頼むから敵対しないでくれよ坊主。
近いうちに行われる三大会議では、和平を結びたいと思っている。
そのあとのことも考え、繋げられるだけのパイプは築いておきたい。
だが、そんなことは一先ず置いておき、今日はどのようにして赤龍帝をもてなすかを考えることにした。
なんだかんだで仲は良いのだ。
〇
「美味しいね、子猫ちゃん」
「……はい、すごく美味しいです」
「そう言ってもらえると、こちらも作った甲斐があったというものだ」
エミヤの料理は、和食を最も得意とする夕乃の料理とはまた違った特徴で、夕乃を和の王道と掲げるのであれば、エミヤの料理は全てにおいての道を征く、覇道と掲げるのが妥当なところだろうか?
未だにイッセーの部屋では女の戦いが行われ続けている。
いい加減終わりしなければ、学校にも間に合わないと思わなくもないが、戦場に顔を突っ込むのは自殺行為だと断定したい。
本気になった女の前では、いかに強くなろうと、男は無力の塊でしかないのだ。
だが、ここでもう一つの鬼門があった。
学校に行く=制服に着替える必要がある。
そして、その着替えがあるのはイッセーの部屋。
つまり、戦場の最中である。その中に入ることすら精神的にクルものがあるというのに、言葉が通じるか分からないあの人たちが居る中で着替えをしろと?
部屋の外に持ち出すことは、夕乃から固く禁じられている。
曰く、お行儀が悪いから、と。
破った場合?
とりあえず、地獄を見るだろう。生き地獄という名の地獄を。
……平和な日常ほど、俺は死にそうになることが多い気がするけど、厄神かなにかの恨みでも買ってるのか?
ため息は幸せを逃がすというが、つかずにはいられない。
自分が戦いの理由になっていることにも疑問を感じる反面、あんな美少女たちからの好意を受けているという嬉しい気持ちも少なからずはある。そう、あるにはあるのだ。
しかしながら、それにも度があるとイッセーは思う。
ああ、主よ、我が罪をお教えください。
直後、脳天に響く激痛。悪魔は祈りを捧げてはいけないのだ。それを行えば言わずもがな、今のイッセーの二の舞となるであろう。
……答えはコレですかそうですか。というか、聖書の神って死んでたんだっけ?既に亡くなっている神に聞いたところで何も得られるわけないか。
もういい。覚悟を決めよう。
〇
切彦は、イッセーのベットの上で、論争と言っていいのかすら分からない女の戦いを傍観していた。
朝は苦手なため、イッセーが部屋から出て行った時も、ボーっとしたまま反応することができず、置いてけぼりにされてしまったが、まだイッセーは学校の制服に着替えていない。
どういうことかというと、イッセーは必ずこの部屋に戻ってくるということだ。
だから、その時にイッセーにくっつけばいい。
自分も着替える必要があるわけだが。
崩れた正座のまま、リアスとアーシアと夕乃による、イッセーを巡る戦いに耳を傾ける。
始め、夕乃は止めに入っていたはずなのだが、いつの間にか参加している形になっていた。
……あれだけ大きいなら、みんなで入ればいいと思いますけど……。
口を挟むのが怖いので、心の中でそっと突っ込んだ。
目の前のアーシアが涙目になって喋っているところとか、子犬が可愛く吠えているようにしか見えない。
なんとなく、三者三様を見てみた。
一番余裕そうなリアスは、自身の自慢な胸を大きく張り、二人を牽制している。
夕乃も負けない大きさの胸を持っているが、恥じらいの部分が大きく出ており、リアスほど誇張できていなかった。
アーシアはアーシアで、秀でているわけではないものの、確かな柔らかさを感じさせる二つの山が、寝間着を通して存在感を主張している。
「…………」
切彦は、己の胸を揉んでみた。
あるのかないのか微妙なラインだが、あの三人に対し、圧倒的に戦力で劣っている自分に気が付いてしまった。
「……むー……」
何とかして大きくは出来ないものか。
そもそも、どうすれば胸は大きくなるのだろうか。
切彦の思考は続いた。
誤字脱字等のご指摘、またはご感想、お待ちしています。
話の構想を練ることが出来れば、筆の速度が上がるはず。
それにしても、バイオ6のジェイクってカッコいい。見惚れちゃう。
取り乱しましたすみません。
やっぱ格闘戦はあれぐらい迫力あった方がいいよねうん。
伏線っぽい言い回しですが、どうなることやら。
では、また次回でお会いしましょう。