ラブライブ!—Story to make together—   作:TokyoのDio

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おはこんばんにちは!どうも、でぃおです!

最近、更新期間を縮められているような気がします。このまま頑張っていきますよ!!

それでは…どうぞ!


#19 大豪邸と買い物戦争

 あれから放課後になり、俺は家に帰ろうと下駄箱へと向かっていた。

 

 本当なら高坂達とスクールアイドルの練習を一緒にやっているはずだが、今日はある大切な用事があるため、それが出来なかった。

 

 「はぁ……面倒な奴らだなぁ。あそこまで帰るのを引き留めなくてもいいだろ……」

 

 本来なら今日は学校が終わり次第真っ先に帰るつもりだったんだけど、予想外にも高坂達に帰らないでくれと引き留められてしまった。

 まぁ、最終的にはこうして帰らしてくれたんだけど。

 

 「全く……1人暮らしの学生にとってはこういうのが大切なんだよ。分かってねぇなぁ……」

 

 そう言いながら俺は自分のバッグから1枚のチラシを取り出す。

 

 「えぇ……っと、4時半からか。一応まだ時間はあるな。これを逃したら今日の、いや、今週のメシは無いと思った方が良さそうだ」

 

 俺がバッグから取り出したのは、行きつけのスーパーで今日行われる特大セールのチラシ。今、俺の家の冷蔵庫は悲しいくらい空っぽになっていた。

 だが、運良く舞い降りたこのチャンス。絶対に逃す訳にはいかない。

 

 「っと……あれは…小泉さん?こんな所で何してるんだろ?」

 

 すると、人気のない廊下を一人で歩く小泉さんを見つける。ホームルームが終わってだいぶ時間が経っているからほとんどの人は帰ったと思ったんだけど……どうしたんだろう?

 

 

 「小泉さん?」

 

 「は、はひっ?!……あ、柊先輩。どうも…」

 

 いきなり声をかけられたからか、面白いぐらいにビックリする小泉さん。ちょっとだけ傷ついたのは黙っておく。

 

 「こんな所で何してるの?」

 

 「いえ、手帳が落っこちてたので……今から届けようと思ってて……」

 

 「へぇ。誰の物だか分かるの?」

 

 「西木野さんのものです……多分」

 

 「多分て……」

 

 「す、すみませんっ……ちゃんと名前が書いてあるので大丈夫です」

 

 いや……別に謝って欲しかった訳じゃないんだけどなぁ……ま、いいか。とりあえず早く家に帰って買い物に行かないと。

 

 「そっか。じゃあ俺は帰るわ!じゃあね」

 

 「あ、あの!」

 

 小泉さんに引き留められる。あれ、何か他に用なんてあったっけ?

 

 「よければ、なんですけど……一緒に行ってくれませんか?ちょっと不安で……」

 

 「……俺に?」

 

 「はい……」

 

 スマートフォンの時計を見る。セールまであと1時間。まだ余裕はある。大丈夫そうだ。

 

 「うーん……いいよ」

 

 「あ、ありがとうございます!」

 

 そう言えば西木野さんの家ってどんな感じなんだろう?彼女を見た感じ、豪邸に住んでそうだけど……興味もあるし、行ってみるか。

 

 「いいっていいって、さて、行こうか?」

 

 そうして俺と小泉さんは西木野さんの家へ落し物を届けに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 「そう言えば、今日はあの子と一緒じゃないんだね?ええっと…星空さん、だっけ?」

 

 「あ、はい。凛ちゃんは陸上部の体験入部に行っているので」

 

 「なるほどね。小泉さんは行かないの?」

 

 「私は運動とかそういうのは向いていませんから……」

 

 「そっかそっか」

 

 西木野さんの家へと向かっている途中、俺は小泉さんと他愛の無い会話をしていた。

 

 「そう言えばさ、アイドルとか興味あるの?」

 

 特に意味も無く、何となくだけど聞いてみる。まぁ、ライブに来てくれたくらいだから興味があるんだと思うんだけど。

 

 「……!はい!大好きなんですアイドル!特に今は柊先輩達、μ'sのようなスクールアイドルというのが流行っていまして……」

 

 「お、おう……」

 

 饒舌に語り出す小泉さんに驚く。

 あれ?こんなに喋る人だったっけ……?なんか、さっきとは別人のような……

 

 「あっ!す、すみません……つい……」

 

 我に返った小泉さんは顔を赤くしながら謝ってきた。

 

 「や、別に大丈夫だよ。ちょっと驚いたけどね?それくらいアイドルが好きなんでしょ?」

 

 「はい…お恥ずかしながら……」

 

 「実際に自分がやってみたいとは思わないの?」

 

 ふと、疑問に思った事を尋ねる。

 そこまでアイドルが好きなら自分でやりたいとは思わないのだろうか。それとも……やれない理由でもあるのか?

 

 「わ、私がですか?!そ、そんな恐れ多い……!!」

 

 手をブンブンと振りながら全力で否定する小泉さん。

 う〜ん……そこまで自分を悲観する必要はないと思うんだけどなぁ……

 

 「恐れ多いって……小泉さんがアイドルやってても俺はおかしくないと思うけど?」

 

 「ふぇっ?!…ありがとうございます……でも……」

 

 「でも?」

 

 「やっぱり私なんかがアイドルになんてなれませんよ」

 

 悲しげに言う彼女。諦めのようなものが見て取れる。

 ……なんか勿体ないような気がするけど……

 

 

 「そう言えば、柊先輩は西木野さんとどういった関係なんですか?」

 

 あぁ、確かに普段は関わりのない2年生と1年生だもんな。俺が西木野さんの事を知っている事を疑問に思うのもおかしくないか。

 

 「どいう関係って……別に大したことないけど、まぁ、作曲でお世話になったって感じかな?」

 

 「えっ?!ライブで歌ってたあの曲、西木野さんが作ったんですか?」

 

 「あ、やべっ……これ、他言無用で頼むよ」

 

 「は、はい……」

 

 「それに……」

 

 「それに?」

 

 「……いや、何でもないよ」

 

 あっぶねぇ。口を滑らせる所だった。いや、もう滑らせちゃったけど。

 俺は昔の事を人に喋るのは好きじゃない。話しても面白くないし

 

 

 

 西木野

 

 前にも言ったかもしれないが、その名前には聞き覚えがあった。

 

 

 

 西木野真理

 

 かつて、俺がお世話になった先生の名前だ。

 

 あの人は……今、何をしているのだろう。

 

 

 

 

 「柊先輩?」

 

 小泉さんの声で我に返る。

 俺とした事が……つい、考え込んでしまっていた。

 

 「あぁ、悪い。ぼーっとしてた」

 

 「大丈夫ですけど……もうつきましたよ?」

 

 「……まじかよ…何だこれ……」

 

 俺達の目の前には絵に描いた様な豪邸が。なんだよこれ……一般人の家にこんなでけぇ門とかってついてるのかよ……

 開いた口が塞がらないとはまさにこの事。俺達はポカンと口を開けて西木野さんの豪邸を眺めていた。

 

 「す、凄いですね……」

 

 「あぁ……」

 

 一体、西木野さんの親はどんな仕事をしているんだ……並大抵の収入じゃ、こんなでけぇ家建てられないだろ……

 

 「そ、それじゃあ行きますよ……?」

 

 小泉さんは恐る恐るインターフォンに指を伸ばす。

 

 「あ……」

 

 彼女の指がインターフォンのボタンを押し込む寸前で俺はある事に気づいた。

 

 

 「ごめん……!もう時間がない!!俺、帰るわ!!」

 

 「え、えぇ?!柊先輩?!」

 

 俺を呼び止める小泉さん。

 

 すまねぇ……!!でも、俺にとってこのセールは絶対に逃せないチャンスなんだ!!分かってくれ小泉さん……!!

 

 「やっべぇ!もう時間ギリギリだ!!急がねぇとっ!!!」

 

 時間を気にしていなかった事を悔やみながらも全速力でスーパーマーケットへ向かう。

 

 これを逃したら俺は飲まず食わずでやっていかないといけなくなる。それだけは絶対に阻止しねぇと……!

 

 

 

 

 

 

 「はぁ……はぁ……やっとついた……」

 

 全力で走ったお陰でセール開始には間に合わなかったものの、一応まだ時間がある。余裕をもって買い物が出来そうだ。

 

 

 

 けど……

 

 

 

 「なんだよこの人の量……」

 

 店内には溢れるくらいの人集りが。

 俺の周囲にはおばさん、おばさん、おばさん。今日の夕食を少しでも安く手に入れようと闘志丸出しで目をギラつかせている

 

 「うわぁ……おっかねぇ…………ん?あれはなんだ?」

 

 俺はその中でも1段と人が集まっている場所を見つける。

 あそこは……精肉コーナーか?一体何をやってるんだ?

 

 気になった俺は精肉コーナーへと向かう。

 そして、俺は異様な光景を目にした。

 

 

 「なんだよ……これ……ここ、スーパーだよな?」

 

 俺の目の前で広がる光景。

 それは、まさに戦争だった。

 安く、そして状態の良い肉を求めて争う大勢の戦乙女(主婦)達。押し合い、時には服を引っ張って肉を奪い合うその光景は戦争という他ないだろう。

 

 「まじかよ……今日、肉切らしてるだよなぁ……」

 

 家の冷蔵庫の中を思い出す。確か、肉が無かったはずだ。

 つまり、今からこのおばさん達がもみくちゃになっている中に突入しなくちゃいけない。

 

 「はぁ……行かないとまともな飯食えないもんな……しょうがねぇか」

 

 そんな事を言ってる間にもおばさん達がFIGHTしている。

 

 ……うわぁ……怖ぇぇ……

 

 「……さて、行きますか………」

 

 俺はおばさん達の戦場へと突入する事を決意する。

 大丈夫。相手は女性だ。しかも中年の。力なら俺に勝てるはずがない。

 

 俺は自分に言い聞かせながら足を進める。

 そこで、俺はあるものが視界に入った。

 

 「……女の子?」

 

 何やら困った様子で精肉コーナーを見つめる1人の女の子が。おばさん達の争いを見てあの中に入る事を躊躇っているようだ。

 

 ……可哀想だな……あの子の分も取ってきてあげるか。

 

 よし。

 

 決意した俺は更に足を進める。

 いざ、突入だ。

 

 

 おばさん達を掻き分けて前に前にと進む。

 

 「あだっ?!いてぇ!!」

 

 だが、肉への道はとても遠い。何度も足を踏まれ、体を殴られる。

 それでも俺は前に進み続けた。

 

 ガシッ!

 

 そして遂に肉を掴み取る。

 

 ……よし!

 

 俺は勝利を確信した。

 

 しかし……掴んだのは食用の肉ではなく———

 

 「誰よ!!!私のお腹を掴んだのは!!!」

 

 おばさんのお腹のお肉だった。

 

 俺の欲しい肉はあんたの肉じゃねぇよ!!!

 

 すぐさま手を離し、もみくちゃにされながらも肉が入っているパックに手を伸ばす。

 

 「よし!取れたぞ!!」

 

 遂に念願の肉を手に入れた。

 俺の手には肉の入ったトレーパックが2つ。俺と女の子の分だ。

 

 お目当ての食材を手に入れた俺はまたおばさん達を掻き分けて女の子の元へと向う。

 女の子は未だにおばさん達を見つめて困った顔をしていた。

 

 「ねぇ、君!肉、欲しかったんだろ?ほら、1個だけでも良かったら……」

 

 「え?あ、あぁ。ありがとう」

 

 女の子にトレーパックを手渡す。

 その時、不意に彼女と目が合った。

 

 

 あれ、この子……どこかで………………って!!

 

 

 「「あぁっ!!」」

 

 

 「「お前、(アンタ)あの時の!!」」

 

 俺が肉を渡したのは、ライブの時に俺がチラシを渡そうとしたツインテールの先輩、矢澤にこだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あんた……何でこんなところにいるのよ」

 

 「それは俺のセリフだよ!何でお前がここにいるんだ!」

 

 「お前って……!!この前も言ったけどにこはあんたよりも歳上なのよ?!」

 

 スーパーからの帰り道、俺達はお互いを睨みながら言い合っていた。

 

 「本当に歳上なのかよ……」

 

 「あんたまだ信じられないわけ?!この前生徒手帳を見せたでしょうが!」

 

 「……偽造?」

 

 「してないわよ!!」

 

 さっきからずっとこんな感じのやり取りを続けている。

 本当は先輩だと分かっているんだけど、あんまりにもこの先輩のツッコミが的確過ぎてついついふざけすぎてしまった。

 

 どうやら、今にも噛み付いてきそうなこの先輩は母親の代わりに買い物に来たらしい。意外と母親思いのいい人だった。

 

 「あ、そういえば、お肉持ってきてくれてありがと。一応お礼を言っておくわね」

 

 「いや、別に……何か困ってそうに見えたから」

 

 「流石にあのおばさん達の中には入って行けないわよ……」

 

 「ははは……確かにな」

 

 さっきまで俺を怒鳴りつけていた先輩は律儀にもお礼を言ってきた。

 こうも面と向かって礼を言われると調子が狂うからやめてほしい。

 

 「そういえばさ、この前のライブ来てくれてたよな?」

 

 俺はライブ中のあの講堂で黒髪のツインテールをした彼女がこっそりとμ'sのライブを観ているのを知っていた。彼女は隠れているつもりだったのかもしれないけれど、俺にはバレバレ。丸見えだった。

 

 「は、はぁ?!み、み、み、見てなんかないわよ!!」

 

 笑えてくるくらい動揺する先輩。

 それじゃあ見に行きました。って言ってるようなもんじゃねぇか……

 隠すのが下手すぎるだろ……

 

 「いやいや、隠さなくていいって!良かっただろ?あいつらのライブ」

 

 「だからぁっ!見に行ってなんかないってば!だいたい……歌詞は間違えるわ振り付けは間違えるわで酷かったじゃない!!……あっ」

 

 「ほら、見てるじゃねぇか!」

 

 勝手に自爆した先輩。流石に今のはバカ丸出しだと思うけど……

 

 「ちょっと覗いただけよ!!そう!暇つぶしに!!」

 

 覗いたって……ガッツリ客席にいたじゃないか……まぁ、いいや。

 

 「確かにボロボロのライブだったかもしれないけどさ、あいつらいい笑顔してたろ?」

 

 先輩に尋ねる。これだけは誰に聞いても答えはYESだと思う。彼女達の笑顔はそれだけの輝きを持っていた。

 

 「まぁ、その辺はギリギリ合格ラインなんじゃない?でも、にこから言わせてもらえばあんなのまだまだ序の口よ!」

 

 「へぇ?アイドルの事詳しいんだな」

 

 「あったり前でしょ!!なんてったって私も…………」

 

 何かを言いかけた先輩。途端、彼女の表情が曇る。

 

 「私も……?」

 

 「……何でもないわ」

 

 「あ、そう?」

 

 何となく、気不味い雰囲気で会話が終わってしまう。

 俺達はそのままお互いに何も喋らず歩き続ける。

 

 「あ、私はこっちの道だから」

 

 「お、そうか。じゃあな」

 

 「じゃあなって……まぁ、いいわ。それじゃあね」

 

 そう言って矢澤先輩はすたすたと自分の帰り道を歩いて行った。

 

 さて、俺も帰ろう。

 

 

 「小泉さんと矢澤先輩か……」

 

 アイドルが好きな2人。まぁ、矢澤先輩に関しては彼女自身の口から聞いた訳ではないけど、あの反応からしてアイドルが好きなんだろう。

 

 だけど、矢澤先輩の『好き』は小泉さんのそれとは違っているように取れた。

 上手く言葉には出来ないけど……

 

 「うーん……考え過ぎか?」

 

 知り合って少し話しただけなのに深く考え過ぎてしまったのかもしれない。

 

 「とりあえず早く帰ろ」

 

 そうだ。俺は今生物を持っているんだった。早く帰って冷蔵庫にぶち込まないと。あ、あと今日の献立も考えないとな……

 

 「今日は何にすっかな〜?」

 

 俺はそんな事を呟きながら家へと向かった。

 

 




いかがでしたでしょうか?

今回は花陽ちゃんとにこちゃんが出てきましたね。世界君がアイドル好きの2人に感じた違いは何だったのでしょうか……?それが明かされるのも遠くはないかもしれません!!
次回もご期待ください!
あ、因みに次回は花陽ちゃん視点で書こうと思っています!!

お気に入り登録、ご感想、評価をお待ちしております!どんなものでも来れば作者はとっても喜びます!!是非是非、お気に入り登録、ご感想、評価をよろしくお願いします!


それではまた次回もよろしくお願いします!
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