ラブライブ!—Story to make together— 作:TokyoのDio
また遅れてしまいました……も、もう毎度の事だからしょうがないよね!(本当に申し訳ございません!)
さて、今回から矢澤にこちゃん加入編へと突入です!!
にこちゃん推しの方々お待たせしました!!因みに作者の私もにこちゃん推しであります!なので全力を出して執筆していこうと思います!
それでは…どうぞ
あれから数日が経ち、頭の痛みが引いた俺は普段通りの生活に戻っていた。
前までは一応怪我人という事もあって、色々な人達に気を使ってもらっていたけど、今では全くそんな事はなくなっている。
「せかちゃ〜ん……水筒とって〜バッグに入ってるから……」
休み時間、机に突っ伏している高坂はダルそ〜〜うに言った。バッグは高坂の机に掛けてある。席が隣の俺はそのバッグを取ろうと思えば取れるけど、どう考えても高坂の方が近い。
……何で俺がやらなきゃいけないんだよ……
怪我が治ってからというものの、俺の扱いは更に酷くなっていた。
「あのなぁ……どう考えても俺のやる事じゃないだろ……自分で取ってくれ」
「え〜やだよぉ……」
「お前なぁ……ほら……」
「ありがとぉー」
仕方なく高坂のバッグを漁り、彼女の水筒を手渡す。それをまたもやダルそ〜〜うに受け取ってコクコクと飲み始めた。
「ぷはっ……このごろ雨ばっかりだしジメジメしててやる気が出ないんだよねぇ〜」
「確かに……今日も天気が悪いですね」
「昨日も雨だったよねぇ」
外を見ると確かに雲行きが怪しい。灰色の雲からは今にも雨が降ってきそうだ。
「朝のニュースで梅雨入りしたって言ってたからなぁ。 あと何日かはこんな天気が続くんじゃないか?」
「そうでしたか……天気は私達ではどうしようもありませんからね……」
「えぇ?!それじゃあ練習できないよ!」
「しょうがないだろ?」
「やだやだ!せっかくメンバーも増えたのに!」
「まぁまぁ、穂乃果ちゃん落ち着いて?ほら、アメあげる♪」
「わ〜い♪」
「はぁ……」
高坂の中では練習よりアメの方がいいらしい。全く呆れたやつだ。
つーか、これから数日はこんな天気が続くのにこいつらは練習とかどうするんだろう
「この様子じゃ当分練習できそうにないぞ?」
「そうですね……何か策を考えないと」
やっぱり、練習が出来ないのには困っているらしい。流石に雨風に晒された状態で踊ったり歌ったりなんてできたもんじゃないからな。でもそれをどうするか、か。
「今は雨降ってないんだし、練習出来るんじゃない?」
「いやいや、外を見てみろって。あの雲の色とかヤバすぎるだろ」
「大丈夫、大丈夫!案外降らなかったりするもんだって!」
「そうかぁ?」
「うん!」
キーンコーンカーンコーン
ちょうど話が切れた時、タイミング良く授業の始まりを告げるチャイムが校内に鳴り響いた。
この授業が終わればもう放課後。それまで雨が振らないといいけど。まぁ、多分無理だと思うけどな。
俺達は少しの不安を残したまま授業に挑むのだった。
そして、授業も無事に終わり、放課後を迎えた。
俺達は練習をするために1年生組を呼び、μ'sメンバー全員でいつもの練習場所の屋上へと向かっていた。
「ねぇ、本当に外で練習するわけ?」
まさかこの天候で、と不安そうに聞いてくる西木野。彼女からはやりたくないオーラがプンプンしている。正直俺も同感。こいつらが練習をやっている間俺は見ていなきゃいけないわけだし、濡れたくない。
「もっちろん!まだ雨降ってないし、きっといけるよ!」
「お前の頭はお花畑かよ!どう見ても雨降るだろ!」
俺は窓の外に広がる黒い雲を指す。梅雨の空に広がる黒雲からは今にも雨が降ってきそうだ。
こんな不安定な天気の中練習をするなんて……流石、高坂と言ったところか。
「ちっちっち……先輩、甘いにゃ」
「何がだよ……」
「今日の朝、お天気お姉さんが言ってた降水確率は80パーセント!あと20パーセントもあるからきっと今日は降らないにゃ!」
「なるほど!凛ちゃんあったまいい〜!!」
「ふっふ〜ん!」
自信満々にふんぞり返っている星空。と、それをキラキラとした目で称える高坂。流石、μ'sのバカツートップ。会話からもうアホ丸出しだ。
「暴論にも程があるぞ……」
「言っても無駄ですよ」
「先輩に同感。バカだから無理よ」
「さいですか……」
呆れたようにため息をつく園田と西木野。2人の会話を聴いた南と小泉達も苦笑いしている。
「よーっし!じゃあ早く行こう!」
「行くにゃ〜!」
高坂と星空のバカコンビは俺達がしている会話に気付いていないらしく、屋上へと繋がる階段をズンズンと上がっていった。
「あ、おい!ちょっと待てよ!」
2人に置いていかれた俺達は慌てて2人の事を追いかける。
俺達が屋上前の踊り場についた時、2人はもう屋上へと飛び出そうとしていた。
「も〜!皆遅いよ?」
「凛達、先に準備してるからね!」
そう言って彼女達は屋上のドアを開ける。
だが、ここで高坂と星空は現実を見せられる事になる。
ザーーー!
屋上の真上に広がる黒雲からは雨が降り注いでいた。
「雨……降ってるね……」
「降ってるにゃ……」
辛い現実を直視した2人は絶望、という言葉を体現したように今にも魂が抜けてしまいそうだ。
「だから言ったじゃないですか……全く」
「ホントだよ……無駄に歩かされたぞ」
「ま、まぁまぁ2人共、それぐらいにしてあげよ?」
呆れて何も言えない。あんだけ俺達は止めたのに強行した結果がコレだ。
「どうしよ〜う…これじゃあ練習できないよ……」
外の天気を見た高坂はがっくりと肩を落として言った。
やっと練習をするのを諦めたらしい。まぁ、流石にこの天気を見たら諦めたくもなるか。
「無理だって分かっただろ?もう引き上げて帰ろうぜ」
そう言って屋上を後にしようとする。
が、
μ'sのバカ担当は1人じゃない。
俺達は高坂に匹敵するバカ、星空凛の存在を忘れていた。
「諦めるのはまだ早いにゃ……!」
「え?」
「これぐらいの雨ならきっと練習できるにゃあ!!」
「「「「「えぇっ?!」」」」」
どこをどう見たら外の状況をみて“これくらい”と言えるのかは分からないが、星空はそう言って外へ出ようとする。
もしかしたら、星空は高坂を超える大バカかもしれない。風邪ひいたらどうするんだよ。
「おい!待てって!!」
慌てて星空を止めようとするが時すでに遅し。
星空は屋上へと飛び出してしまった。
「にゃ〜ん♪ほら!案外やれるにゃ!」
「いやいや……そう思ってるのはお前だけだから」
勿論、外には雨が降っている訳で……星空の制服は段々と濡れていく。けれど、そんな事はお構い無しなのか彼女は駆け回っている。
「皆〜!見てて!大技やるよ〜っ!」
星空は屋上の入口から一番遠い奥の方へ向かい、俺達に手を振っている。
……何をやるんだ?
そう思った否や彼女はこちらに駆け出してくる。
「ホッ!」
「よっ!」
「たぁっ!!」
「うぉっ?!すっげ……」
繰り広げられるのはアクロバティックな体操選手並の大技。星空は濡れているであろう地面をものともせず、中を舞っていた。
そして、軽快なステップを踏みながらどんどん俺達に近づいて来て……
「にゃっは~ん☆」
最後に決めポーズを取った。
ザザーーッ!!
「にゃぁ?!」
すると、タイミングが良いのか悪いのか、さっきよりも大量の雨が星空に降り注ぐ。
ただでさえさっきの雨で濡れている星空はずぶ濡れになってしまった。
言わんこっちゃない。
「うぅ〜……ビショビショだにゃぁ……」
「あはは……タイミングが悪かったね。丁度タオル持ってきてるからおいで?」
「かよち〜んありがと〜」
ビショビショになってしまった星空は弱々しくそう言うと小泉の元まで行く。
「いいえー。風邪ひいちゃうといけないからしっかり拭かないとねっ」
ビショビショ濡れの星空をバッグから取り出したタオルで優しく拭いてあげる小泉。
彼女の自愛に満ち溢れた笑顔はまるで我が子を愛でる母親のようだ。
「小泉、お前は将来いいお母さんになるぞ……!」
「ふぇぇ?!あ、ありがとうございます……?」
俺は小泉に全身全霊を込めたグッジョブサインを送る。
「はぁ……バカ言ってるのもいいけど、今日の練習はどうするわけ?この様子じゃ練習なんてやってられないんじゃない?」
「うーん。ことりもそう思うな〜」
「この天気ではしょうがないですね……」
おぉ……!話は上手いこと練習中止の方向へ向かっている。このままいけば今日の練習は無くなりそうだ。
「今日の練習は休みにしましょうか」
園田は仕方なさそうにそう言った。
よかった。これで雨の中こいつらの練習に付き合うハメにはならなさそうだ。
そういえば今日って俺が読んでる漫画の発売日だったっけか……
財布の中を確認すると一応余裕がある。こりゃ行くしかねぇな。
「んじゃ、俺は買いたいものあるから先に帰るわ。じゃあな!」
「えぇ。また明日」
「せかちゃーん!ばいば〜い!」
俺は彼女達に手を振って屋上を後にする。
そして近くの本屋へと向かう事にした。
「ん〜と……あの漫画は……」
目的地の本屋に着いた俺は早速お目当ての漫画を探す。意外とこの本屋は広いから一冊の本を探すのに一々手間取ってしまう。
「あ、あったあった」
やっとの思いで探していた漫画を見つけた。
しかも最後の1冊。案外今日はついているのかもしれない。
早く買って家に帰ろう。そう思った俺はレジへと向かおうとする。が、
俺はあるものが目に入り足を止めた。
ついこの前目にした黒髪のツインテール。
そして低めの身長。
廊下にボールを転がしやがった犯人、矢澤にこの姿が。
「んぐぐぐ……!!あと、ちょっと……!」
彼女は高い位置にある棚に入れられた本を取ろうと自分の小さい身体をめいいっぱい伸ばしている。
「と、届かない……」
けど、やはり手が届かない。彼女の身長ではどう考えても届かない位の所に彼女のお目当ての物はあった。
台とか脚立ぐらい貸してやればいいのに。この店親切じゃねぇな。そうは思ったものの無いもんはしょうがない。
悔しそうに上を見上げてピョンピョン飛び跳ねてる姿を見てたら何だか可哀想になってきた。
助けてやるか。
そう思った俺は彼女の元まで歩いていく。
因みに飛び跳ねてる時ピンク色のパンツがチラッと見えたのはここだけの秘密だ。
「よっと」
「———え?」
この小さな先輩よりもだいぶ身長の大きく俺は余裕で棚の本を取ることとができた。いきなり現れて自分の目当ての本を手に取られた彼女は驚いて口を開けている。
そして俺は目の前の小さな先輩、矢澤にこが求めていた本を手渡してやる。
なんてことはしないで本を持ったままレジへと向かった。
「えぇっ?!ちょっと!?取ってくれたんじゃないの?!」
彼女は俺の腕を掴んで引き止める。
あぁ。やっぱり無理か。そりゃあ気付かれるよな。うん。分かってた。
「悪い悪い!ちょっとふざけすぎたわ。ほらよ。これだろ?」
「ふん!分かればいいのよ。まぁ、お礼は言っておくわ。アリガト……」
「いいっていいって。
あ、そうだ。ピンクのパンツ、結構可愛かったぜ?あれってお気に入り?」
「へ?ピンク?…………………!!?!?!」
俺の言った事に気づいたらしくみるみるうちに顔が真っ赤になっていく。
次の瞬間、俺の顔面に本の背表紙が飛んできた。
「ぶベラぁっ!?!?」
背表紙は俺の鼻にクリーンヒットする。
そして本屋に真っ赤な鮮血の池ができるのだった。
本屋からの帰り道、雨はいつの間にか止んでいて、俺は買った漫画と傘を手から下げ家へと向っていた。
あまり人通りの多くないこの道はあの本屋から俺の家への近道なんだけど、今日はいつもと違って俺の前を歩く人がいる。
「……なんで付いてくんのよ……アンタもしかしてストーカー?」
この前から何かと俺の身体にダメージを与えてくるこの小さな先輩。矢澤にこだ。
「あのなぁ……俺の帰り道はこっちなの」
俺と少し前にいるこいつは同じ道をトコトコと歩いていた。どうやら俺とこいつの帰る方向は同じでこいつもこの近道を知っていたみたいだ。
「あっそ。ならいいんだけど……」
「はぁ……」
それだけ言うとプイっとそっぽを向いて歩き始める。こいつは俺の鼻を本でぶん殴ったくせに謝罪の一つもない。まぁ、俺がパンツ見てたのも悪いんだけどな。
それからの俺達は特に会話をするわけでもなく歩き続けていた。
なんだか気まずい。何か面白い話題でもないかと考える。
「ねぇ、この前のことなんだけど……」
だが、先に口を開いたのは、意外にもこいつだった。
「アンタ達の活動を“邪魔”だなんて言っちゃって……悪かったと思ってるわ。……ごめん」
謝罪の言葉と共にぺこりと頭を下げる矢澤にこ。
あぁ、そういえばそんな事言われたな。今は別にそんな事気にしていないけど、あの時は少し熱くなっちまったっけ。
まぁ、こいつも謝ってる事だし許してやるか。
「別に気にしてないよ。謝る必要なんてないさ」
「……ありがと」
「ついでに俺を転ばせた事も謝っておけば?」
「あれはアンタが走り回ってたのが悪いんでしょ!?」
「あぁ、俺のせいなのね。そうなのね」
どうやら頭を打ったのは俺に非があるらしい。
おっかしーなー。俺が悪いのかなー。これで本当に俺が悪いって言うんなら俺、拗ねちゃうぞ?
とまぁ、おふざけはこれぐらいにして、俺にはこいつに伝えたい事があってだな
「まぁさ、あいつらも色々と頑張ってんだ。だから、あいつらの頑張りをちょっとでいいから見てやってくんねぇかな」
ちょっとだけ。ちょっとだけでいいから、あいつらの事を気にかけてあいつらの存在を知ってくれれば俺はそれでいいと思ってる。
「……そうね。そうしてみるわ」
よかった。これで無理!とか言われたらどうしようかと思ったよ。この先輩、いつもツンケンしてるのかっと思ったら意外と素直な所もあるんだな。
「……」
「……」
会話が終わってまた静寂が訪れる。また気まずい空気になってしまった。
……今度は俺の番か。
「そういえば、俺が取ってやった本、アイドル関係のやつだったけどアイドル好きなのか?」
俺はさっきの本屋での出来事を思い出す。確か、渡した本はアイドルについての雑誌だったはずだ。
「好き?そんなもんじゃ収まらないくらには大好きね」
「おおぅ……」
ズイッと身を乗り出すように言ってきた彼女に少しだけびっくりする。何だかこのテンションの変わりよう、見たことあるなぁ……
小泉もこんな感じなんだよな。
「アンタもμ'sとかいうスクールアイドルの手伝いしてるんだから好きなんじゃないの?」
「いや、俺は……まぁ成り行きってやつだな」
「なによ、それ」
う〜ん。まぁ俺が手伝う理由なんて話してもつまらないだろうし、言わなくてもいいだろ。
「あ、そうだ」
ふと、いい事を思いついた。
こいつがアイドル好きならこいつにアイドルの事を教えてもらおう。
「なぁ、あんたアイドル好きなんだろ?ちょっと俺にアイドルのこと教えてくれよ。」
「……!いいわよ。ついてきなさい!」
彼女はそれだけ言うと俺の腕を掴んで走り出した。
「うぉっ?!ちょ、ちょ、引っ張るなよ!!」
「関係ないわ!ほら早く!」
「なんでだぁぁぁぁぁぁ!!」
どうやらアイドルというものを知るには一筋縄ではいかないらしい。
俺は小さな先輩に手を引かれるがまま、付いて行く事にした。
一体、どこへ連れていかれるのだろう。
いかがでしたでしょうか?
さてさて、今回も世界君に大ダメージを与えたにこちゃんですが、今回やっと世界君としっかり会話することになりました。僕の好きなにこちゃんをしっかりと書けて私も嬉しい限りです!
さて、彼女は世界君をどこへ連れて行くのでしょうか……
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