遥か過去、聖杯戦争に召喚される。
オリ鯖をもし凛が召喚したら系
とんでもない勘違いやうっかりをやらかしているかもしれないので、その時は教えてください。
何時からだっただろうか、自分自身の存在意義を戦いに求めるようになったのは……
何時からだっただろうか、戦いの果ての希望が絶望へと変わったのは……
何時からだっただろうか、人類に絶望を抱いたのは……
誰だっただろうか、自分のことを友だと言ってくれたのは……
誰だっただろうか、自分を絶望から救い上げてくれたのは……
誰だっただろうか、私が本気で守りたいと思った人の名は……
それは遠い過去の記憶……人類の希望として生まれ、人類のために戦い……そして人類に絶望した。
それは遠い過去の記憶……巡り合った友の存在、初めての気持ち……そして人類の可能性を見た。
人類の文明は発展したが、それに比例するように地球は弱って行った。
……地球には休息が必要だ。
誰が言いだした言葉だっただろうか、人類はその言葉になにを思ったのだろうか……そして人類はその技術力をもって宇宙に飛び出した。
……人類の歴史は戦いの歴史である。
人類は宇宙に飛び出してもなお戦いを止めることはできなかった。文明の発展と共に強力になった兵器による血で血を洗う戦いは宇宙から地球へと戻り、地球はやがて死の星となった。
地球は恐れた、人類が自身が死んでもなお生き延びることに……
地球は救いを求めた、地上の人類を滅ぼして欲しいと……
星々は了承した、それぞれの最強の力を以てこれをなすと……
人類の戦いは終わりを迎え、新たな戦いが始まった。
星々の代弁者、星々の究極の一。アルテミット・ワン……その飛来によって戦いどころではなくなった。
人類の生存をかけた戦い。しかして、その圧倒的な存在に人類はなす術がなかった。
……人類には救世主が必要だ。
この頃、地球の魔術は衰退していた。地球自体が死んでいるのだ、当然の帰結であった。
だが、衰退しているだけで完全に無くなったわけではなかった。
そして人類の存続のために魔術は必要不可欠になっていた。
アルテミット・ワンは星から直接力の供給を受ける、強大な神秘の塊。そんな神秘の塊に対して発展した技術を以てしても決定的なダメージを与えることは不可能だった。
このとき初めて残っていた魔術師達は結束した。
本来彼らは排他的な存在だ。魔術の研究とは即ち、根源に至るための手段であり。根源に至るために協力したり神秘の漏洩を防ぐために協力することは確かにあった。
しかしそれ以外で協力することはあまりなかったのだ。
そんな彼らが結束したのも人類の存続のため……根源に至るための研究も人類の滅びの前にはなにも意味をなさない。彼らを撃たなければ……
そして人類史初となるかもしれない、全魔術師によるアルテミット・ワン討伐のための研究が行われたのだった。
アルテミット・ワンの討伐、これが意味するのは彼らの内包する神秘以上の神秘を以て彼らを砕くしかないということであった。
彼らに死という概念は存在しない。ゆえに例え直死の魔眼であっても彼らを殺すことはできない。
しかし彼ら以上の神秘を用意するというのもまた難しい。世界のマナが著しく減少した現在、それほどの神秘を内包した物など残っていなかった……否、そもそも存在していたかも怪しいものである。
だがここで、誰もが疑問に思う。どうしてこのような事態になったのか。
本来なら抑止が起こり、星が死ぬこともなかったのではないか……
理由は誰にもわからない。計画が暗礁に乗り上げたころ一つの報告が挙がった。
いくつかの英霊と思わしきものの霊核のかけらの発見。
本来あり得ないものの発見に魔術師達は湧いた。それは昔日本と呼ばれた島国のある場所で発見されたらしい。
魔術師達は早速ある作業に移った。発見された英霊の霊核のかけらは、本来なら観測など不可能な微小な存在だった。しかし偶然だったのだろうか、それとも奇跡だったのか。
彼らはそれを発見し、そのかけらから霊核の復元にかかった。
復元は順調というわけではないが、微粒子ほどのかけらは人の細胞ほどの大きさとなった。
これは英霊を再現、復元するのではない。英雄を、人類の救世主を創りだすための計画。
復元中のかけら同士で足りないものを補い合い、時に合わせ、補強する。
ホムンクルスやキメラといった存在を生み出し、こういった作業に慣れている彼らでさえも作業が難航した。だがなぜだろうか、いくつかのかけらは組み合わせたり、補ったりする際に必ずと言っていいほど拒絶反応が出るのだが、とある組み合わせだけは奇妙なことに驚くほど適合し、その大きさを大きくしていった。
やがてそれは一人の人の形を成す。
出来上がったのは一人の少女であった。
かけらから生み出された細胞を培養し、創られた人造の英雄。
目を覚ましてもいないのにも関わらず、その少女からは莫大な魔力が発せられた。
それはその場に居合わせた全ての魔術師達の合計を上回るほどで、息をするたびに莫大な魔力を生成するその少女はまるで幻想の竜のようでもあった。
彼ら魔術師だけでは達成できなかったであろう所業。彼らは過去忌み嫌っていた科学に手を出していた。なりふり構ってはいられなかった。それほどまでに人類は追い込まれていたのだ。
周りの人々から祝福されながら少女は目を覚ました。目を覚ました少女には世界の常識や魔術、そして戦い方が教えられた。
追い詰められた人類のそれは一般的に見れば、地獄のような訓練であったが、少女はその全てを予定以上の速さでこなしていった。
ある程度まで少女が成長した頃、少女は戦場に投入された。
それからというもの少女は戦い、斬り、砕き、撃ち、穿ち、焼き……
魔術と科学で武装された少女は戦い続けた、アルテミット・ワンを打倒し人類の存続を確定させた。それが自分の役目であり、人類の希望たる自分の存在意義であると信じていた。
人類の戦争は終わり。再び平和が訪れた。だが人は同じ過ちを繰り返す。
再び戦争が起きた。それは人類の戦争ではなく、人の戦争であった。
戦争が起きる度に彼女は駆り出された、戦争を終わらせるため、平和を取り戻すために戦い続けた。
そのうち、彼女は人類に絶望した。人は争いを辞めない……いや辞められない。その事実が彼女を絶望させた。
だがあるとき彼女は戦場で一人の青年に会う。彼は彼女に憧れ、英雄を……正義の味方を目指した男だった。
しばらくの時を二人は共に過ごした。それは短いようで長い付き合いになり、二人は互いになくてはならない存在となっていった。
少女は青年と触れ合い、心の温かさを知った。
青年は少女と触れ合い、人の可能性を説いた。
やがて時は流れ青年は老人となり、安らかにこの世を去った。少女との出会いをきっかけに世界中を駆け巡り、世界をまとめ長きに渡る平和を築いた。
少女は年を取らなかった。魔術的な要因か科学の産物か、彼女はふけることはなかった。
男の死の後、彼女は長きに渡り人類を見守った。
人類は大宇宙に飛び出し、誰もいなくなった荒廃した地球で彼女は一人になるその時まで、人類の新たな門出を見守っていた。
「人類にはもう私は必要ない。もう英雄も救世主もいらない。私は人の可能性を信じ、ここで祈ろう。」
そう言う彼女の体は崩れ始めていた。酷使された少女の体を支え続けていた信仰は平和となった人類にはもう必要ないとされ消えていった。
「ああ、また会おう。いつかきっと。」
誰に対しての言葉か……彼女のその独り言を最後に。彼女の体は土となり、風に飛ばされ消えていった。
それから、数百年経ち。大宇宙に飛び出して行った人類が地球に戻ったとき、そこにあったのは息を吹き返し緑生い茂る緑と青の星だった。
****
わたしは今、この十年の成果が試されている。
聖杯戦争
なんでも願いを叶えるという聖杯を巡り、七人の魔術師がそれぞれが召喚したサーヴァントと言われる英霊と共に最後の一人になるまで殺し合うというもの。
そしてサーヴァントとして召喚される英霊は七つのクラスに分けられる。
それぞれ、
剣の英霊・セイバー
槍の英霊・ランサー
弓の英霊・アーチャー
騎乗兵の英霊・ライダー
魔術師の英霊・キャスター
暗殺者の英霊・アサシン
狂戦士の英霊・バーサーカー
わたしはその聖杯戦争に一人の魔術師……マスターとして参戦する。
触媒を使うことで呼ぶことのできる英霊を固定させることもできるが、生憎と触媒を手に入れることはできなかった。
触媒なしで召喚を行った場合、召喚者と最も相性の良いサーヴァントが来るという。
わたしは遠坂凛だ、狙うは最優の剣士、セイバーただ一人。外しはしない。
午前2時
わたしの魔力が最も高まる時間。
時間になり、あらかじめ用意した場所に宝石で魔法陣を組む。
「……素に銀と鉄。礎に石と契約の大公、祖には我が大師シュバインオーグ。」
召喚の言霊に合わせ、魔法陣が赤く光り始める。
「降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。」
赤い光は徐々に強まり、陣から風が吹き始める。
「閉じよ、閉じよ、閉じよ、閉じよ、閉じよ。繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する。」
紡がれる呪文に合わせ、己の魔術回路が回る、強く強く強く。
「Anfang」
しかし、心は冷静に魔力が渦巻く陣を見据える。
「告げる。汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯の寄る辺に従い、この意、この理に従うのならば応えよ。」
もうすぐ、もうすぐで終わる。失敗らしい失敗はない。いける。
「誓いを此処に、我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。汝三天の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ!!」
強力な光と共に魔力の奔流が弱まる。完璧だ、我ながら渾身の出来だった。そう思って恐る恐る目を開けてわたしが見たのは……
「え?」
魔力の奔流によって荒れた一室、そこには存在するはずの英霊の姿はなく……
ガンッ!!
「上!?」
なにかが上で屋根を突き破って落ちてきたのを感じた。
貴重な宝石を使い、ごっそり魔力を持っていかれたのになんでこうなるのよ。そう思いながらも音源に急ぐ。
「ちょっと、扉壊れてる!?」
落下してきたものの影響か……形の歪んだ扉は開けようにもびくともしない。
「ああもう、邪魔だこのぉっ……!」
扉を蹴破り、瓦礫の山と化した部屋に入る。
そこで私が見たのは瓦礫の山の上のソファーに腰かけ、開いた天井の穴から空を見上げる何処か近未来的な服装の少女だった。
その赤みがかった髪の毛に何処かで見たような気がする……そう見つめていると、少女はこちらに気付いたのか顔をこちらに向ける。
「サーヴァント、アーチャー。召喚に応じ参上しました。問いましょう、あなたが私のマスターですか?」
それがアーチャーとわたしの始まりだった。
こんな感じの設定で誰かって思って、結局自分で書いてしまった。
恐らく続かない、というか書ける自身がまだないのです。