~始めに~
地球は荒れた、いや、成長したと言うべきなのか、私には分からない、実際私が産まれてもない(と言うか私の父と母、さらにその父と母、つまりお祖父ちゃんやお婆ちゃんも産まれていない)時代の事なのだから教科書や本で頭の良い教授だの科学者だのが書いてる事をそのまま鵜呑みにするしかないのだ。でも、私は昔の話がすきだ。といっても地球自体の成長(?)を長々と小難しく書いた表紙を見ただけでげんなりするような本にたいして、ではない。私が興味が有るのは英雄伝だ。それも、飛びきりの、王道の、、、、!私は今一番お気に入りの本を手に取る。タイトルにはこう書いてあった『幸運と不運の二人組』タイトルが冴えないのは私自身どうかと思った、ただ何故か手にとってしまった。多分本の魔力か何かがあったのだろう。けして安くは無かったが(まぁ、私の少ないお小遣いからみてだが)思いきって買った、それ以来この本は一番のお気に入りなのだ。数ある伝記の中でも今日はこれを紹介しようと思う。ながったらしく言葉を並べてごめんね。じゃあ紹介しようか私の大好きな『王道』を。
~幸運~『いつも通り、か。』
自分はいつからこうだったのだろうか、物心つく前からだったのは確かだ。いや、親から話を聞いていると産まれる前から自分はこうだったのかも知れない。いや、実際そうだったのだろう。そうでなきゃ母が自分を妊娠した途端に『たまたま』自分に合う『伝説級』の鎧一式を『たまたま伝説級』の刀と一緒に『たまたま』ボランティアで介護した老人からの遺品として受け取っていたなどの話を聞くとどうにもそう思えて仕方がない。自分は運が良いのだろう。それも、半端じゃない位に。だからこそ自分は思ってしまうのだ、今自分が得ている成果も全て幸運だったから得ることの出来たんじゃないかと。自分自身の成果ではなく、ただ単に幸運だったから得ることが出来たのではないかと。自分はよくネガティブだと言われる、母や父からもだ、正直自分でも治したいと思う。しかし、コレの治しようは無いのだとも思う。そして、自分は考える為に『気まぐれ』で立ち止まった。そこに大剣の不意打ちが入る。いや、正確には『立ち止まっていなければ』自分がいた位置にだ。相手の顔を見る。あの顔は自分との試合で自分の剣を受けた時に滑って尻餅をついて自分に負けて降格された男の顔だった。『恨みのこもった』男の顔だった。状況を整理しようと思う。
『不意打ちを受けた』
解:いつも通り。
『それをたまたま避けた』
解:いつも通り。
『では、不意打ちしてきた相手に対する対処は?』
解:いつも通り。
無視した。いつもこんな感じで不意打ちを受けているのだ、この後のことなんて考えられるか。無視して、普通に、走って、家に、逃げた。これが、幸運な自分『火神唯一«ひかみ ゆいいつ»』の幸運過ぎるが故におこる『不幸な日常』なのである。
~不幸~『い、、、いつも、通、、、り、、、。』
いつだろう、私が天にここぞとばかりに運に見放された存在だと知ったのは。いや、私だけが不幸ならそれでいいのだ。しかし、このささやかな願いさえ天は叶えてくれない。自分の周りにある物、人間に限らずありとあらゆる全ての物に不幸が訪れるのだ。それはもう大きな不幸から小さな不幸まで様々だが、だからこそ、私は恐れられた。そして、結局私は独りになつた。いや独りこそが自分に許された自由なのだと知った。親からも怖がられ、近づく人すら居なくなった自分にはそれがよかった。どちらかと言うとこの環境は心地がよかった。何故なら、独りでいるなら周りに不幸を、厄災をばらまかずにすむからだ。しかし、生活費は稼がなければならなかった。なので自分は独りでも出来る仕事。つまり『冒険者』になった。私に力は無いので知識のみで戦える魔法使いになった。これもまた独りで家に閉じ籠っていて時間だけは無駄にある自分には非常に非情にもあっていた。そんな事を考えながら家に帰るための細い道を歩いていると奇妙な3人の男と出会った。いや、正確には待ち伏せされていたと言った方がいいのだろうか。不愉快なにやけかたをした男の中の金髪のチャラチャラした感じの奴は私にたいしてこう言ってきた。
「へぇ、君が有名な厄災姫かぁ。噂通りかわいいじゃん。いやさー、ほんとっ君みたいな娘を犯すだけであんな大金が入るとはねぇ。くくくく」
軽く目眩がした、『またか』と。私は全力でそこから逃げた。がむしゃらにひたすらに。しかし、ふりきれない。冒険で力を消費し過ぎたのが悪かったのか、ただ単に頭が悪かったのか。どっちかは分からないがただひとつだけ確かな事があった。これ以上は逃げることの出来ない。つまり『行き止まり』だった。そして、どうしようかと思っている所に男たちは追い付いてきた。人数が3人から7人になっている所から他にも待ち伏せがあったと確認出来る。しかし、このままではダメだと思い久しぶりに声をだす。正確には人に向かってだが、
「やめて、、、」
一言、これで止めてくれないと流石に不味い。が、
「くひひひ。いいねぇ、加虐心をそそるねぇ。君みたいな小さい女の子にそう頼まれるとお兄さんもっと興奮しちゃったり☆てかぁ。くくくく」
どうやら効果はないどころかマイナスへ行ってしまったようだ。とか考えてる間に男は足を踏み込んでくる。1歩
「ダメ、、、」
聞いてもらえないようだ。2歩
「本当に、、、」
あぁ。3歩
「危ない!!」
これは私の声ではない。そう思っていると横から顔に直撃するコースで飛んできた大きな鳥を避けようと後ろに男は下がった。が、そのまま足を滑らせ転倒。さらに、首ブリッチとでも言うのだろうか。まぁ明らかにおかしな体勢で地面に頭を打ち付け首から聞こえてはいけない音をならしてそのまま動かなくなった。
「ひぃいいいい!!?」
男のうちの誰かが悲鳴をあげたがもう遅い。動かなくなった男をめがけてさっきの大きな鳥が何羽もダイブしてきた。そして、そのうちの6羽のくちばしが逃げようとしていた男たちの頭に深く突き刺さった。そして、たおれた。そして、私はその男たちの血をまんべんなく浴びたのだった。よりによって真新しい服を来た日にだ。
『私の周りでは厄が振り撒かれる』
解:いつも通り。
『私は不幸である』
解:いつも通り
『私の願いは全て届かない』
解:いつも通り
これが、産まれた時から天に見放された存在である私『厄災姫«やくさいひめ»』のいつも通りの『不幸で不幸で仕方がない毎日』なのである。
まだまだおわっていません!これからを楽しみにしてくれると『幸い』です!
チビクエ太陽サバでやってます。やりはじめたーってかたそちらに手紙でもだしてくれたらLv上げのお手伝いしますよ。名前は『零空』です。