〜ヒロside〜
「ヒロくん、何やってるのー?」
俺がパソコンを弄ってると、カナが後ろから声をかけてきた。
「エロサイト?エロサイト見てんの?」
カナは思春期真っ最中で、事あるごとに下ネタを挟んでくる。
「違うよ。プリント作ってんの」
「ふーん、なんで?」
「今ちょっと教師みたいなことやってるんだよ」
「性教育的な?」
「違うってば」
「じゃあ体育倉庫に連れ込んで……」
「おーい話聞けよー?実はちょっと外国人の人と知り合っちまってさ。それで日本語教えてんの」
「ふーん……女の人?」
「そう」
「やっぱ性教……」
「お願いだから黙ってて」
どうしてこんな妹になったのか……不思議だ。俺が中学生のときはこんなオープンじゃなかったし、友達と一緒のとき以外は特にそういう話はしなかったんだが。
っと、そんな事よりプリント作りに専念しなければ……。
「………なぁカナ。なんか二字熟語テキトーに言ってくれない?」
「強姦」
「即答でそれか……もう何でもない」
自分で作る事にした。
*
〜ビスマルクside〜
翌日、またまた17時からお店で待ち合わせ。フフフッ、昨日の夜は徹夜して漢字を勉強したわ。お陰で朝会寝坊してメチャクチャ叱られたけど、余裕まんまのヒロが悔しがる顔を見てみたいわね。
「なんか機嫌良いですね、ビスマルク姉様」
「ん?まぁね〜」
「夜中にこそこそ勉強してたからですか?」
「な、何で知ってるの⁉︎」
ちゃんとプリンツが寝たのを確認してから始めたのに!
「机の上にズラッと漢字が並べられた紙がたくさん落ちてましたから」
「か、片付け忘れた!」
「隠すようなことじゃないと思いますけど……」
「だ、だって!なんか恥ずかしいじゃない!」
「そうですか?」
そんな事を話しながら店の中へ。
「………あら、まだヒロ来てないのね」
「じゃあ、先に席に座ってましょうか」
「そうね。じゃあ席取っといてくれる?私、飲み物買ってくから」
「分かりました」
「プリンツは何飲む?」
「えっ⁉︎そんな、悪いですよ!」
「誰も奢るなんて言ってないわよ。立て替えるだけ」
「………コーヒーで」
「はいはい」
で、私は列に並んだ。この時間は学生の帰り時間と被ってるのか、多少混んでいた。その間は暇だったので、ニャンコ大戦争をやっていた。そして、ようやく私の番が来た。
「コーヒー2つで」
「畏まりました」
トレーにコーヒーが二つ置かれて、その上にガムシロップ四つとミルク四つ置かれる。
「お待たせ致しました」
お金を払ってプリンタの席を探そうとしたときだ。
「お疲れ様っした」
「あ、おつかれー」
レジの横からバイト帰りと思われる男の子が出てきた。問題は、何処かで見たことある顔だったことだ。
「あっ」
「えっ」
ヒロだった。
「………何してんの?」
「バイト。今日は創立記念日で学校休みだったんだ。だから早めに入っておいた」
「あーそうなの。その、大丈夫?バイト終わってすぐで」
「平気。行こう」
で、今日も勉強会を始めた。