シリアルに生きたい   作:ゴーイングマイペース

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 もうすぐお気に入り200いきそうやったぜな第7話


 7時間目 : 存在からして原作をぶち壊していくスタイル

 麻帆良工科大学の格闘部と麻帆良大学の格闘部は昔から仲が悪いというのは麻帆良では周知の事実だったりする。一方は寝技こそが最強と言って譲らず、またもう一方は打撃こそ無敵といって憚らない。まさに犬猿の仲、不倶戴天の敵というわけだ。

 

 そんな両者だが、ここ数年で争いをやめるどころか呉越同舟とばかりに一致団結する様子が見られるようになった。そのパターンは2つ存在し、1つはかの麻帆良最強の男子中学生、「麻帆良学園の最終兵器」へと挑戦もとい襲撃を仕掛けるときである。

 

 ではもう1つはどういったものか。それは、荒くれ者たちを制圧できるような戦闘力など微塵も無い、ある1人の女生徒によるものであった。

 

 その女生徒はまさに女神と言える包容力を持ち、その穏やかかつ自然溢れる庭園に居るかと錯覚するような癒しオーラからどのような荒くれ者すら相好を崩して昨日の敵は今日からこの先ずっと友達だと宣言するという、まさに麻帆良のお母さん。その名も

 

――あんた達、ここでの喧嘩はご法度だよ――

 

『……さっちゃん♡(ほのぼの~~っ』

 

 四葉五月、通称さっちゃんである。

 現在は6月、学際準備期間中限定の名物屋台である『超包子(チャオパオズ)』にてわたくし火星世界は朝食をとっている次第です。

 

「ああ、さっちゃんの癒しオーラは三千世界に響き渡るでぇ……」

 

「イヤ、アナタまで一緒に骨抜きにされてどうするネせかいサン」

 

「五月さんにかかれば麻帆良最強の男子生徒も形無しですねー」

 

 戦わずして勝つ者こそ最強という言葉を聞いたことがあるが、その理屈が正しいとするなら彼女こそが麻帆良最強ということになる。女帝? あの人は番外なのでカウントされない。

 

 ちなみに今俺に突っ込みを入れたのがこの超包子のオーナー超鈴音(チャオリンシェン)とその同志、葉加瀬聡美である。共に科学に魂を売ったマッドサイエンティストだが別に運命石の扉がどうこうとかは言わないので注意。

 

「それにしてもせかいサン今日も来たネ。もう一週間連続だし今年もすっかりウチの常連さんヨ」

 

「そりゃあもう、俺にとっちゃあ期間限定の激ウマ料理屋であると同時に期間限定の絶対安全領域だからなぁ」

 

「我々科学者に真正面からケンカを売っている存在であり、偶然と片づけるには非科学的とすら思えるほどに何かと厄介事に巻き込まれている火星さんですら安全と認める空間を造り出せる五月さん――ハッ!? これらの因果関係を論理的に証明できればノーベル賞待った無し!?」

 

「おいどういう意味だマッド娘」

 

 そんなに言うほど騒動の中心にいることなんて……なんて……なかったりするといいなぁ、うふふふふふ……

 

「サツキー、注文とってきたアルよー。えー小龍包が4つ……おおぅ!? なんかセカイが遠い目をして笑ってるアル!」

 

「彼には稀によくあることです。こういった場合は放っておけば勝手に回復するとマスターが仰ってましたので放置するのが吉かと」

 

 おい茶々丸、その優しいように見えてまるで優しくない扱いは今の俺には効き過ぎるからやめろくださいお願いします。あと古、俺にも小龍包3つくれ。

 

――世界さん、特製スタミナスープです。どうぞ(ニコリ――

 

 ロボ系ウェイトレスの接客業に就いている者にあるまじき所業に更に深まった心の傷を小龍包をヤケ食いしながら忘れようとする俺の元に現れるさっちゃん。どんなに些細な負のオーラすら見逃さないその心配り、まさに天使。お嫁さんになって欲しい。

 

「うう、ありがとう五月。麻帆良広しと言えども俺をここまで癒してくれるのはお前だけだよ……」

 

――私がお力添えすることで世界さんに元気をだしてもらえるなら嬉しいです。でも、ホラ、早く食べないと。今日は超さんと葉加瀬さんとの約束がある日でしょう?――

 

「そうヨせかいサン、余り五月ばかりに見惚れてないで早く食べるヨロシ。後がつかえているし、何より今日はこの後()()があるんだヨ?」

 

「おっとそうだった。

――よし、ごちそうさま五月。今日も美味しかったよ。これで1日頑張れそうだ」

 

――はい、お粗末さまでした。またのご来店をお待ちしています――

 

 そう言って本当に嬉しそうに微笑む五月。この子は自分の料理で誰かが元気になることで自身もとても幸せそうに笑う。まさに聖母。毎朝味噌汁作ってくれないかn「はい無限ループ禁止ですよー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちゃおえもーん、ボク皆の為にこのご先祖様が残したダンジョンをもっと面白くしてあげたいよー!」

 

「しょうがないナァせかいクンは。そんな時はコレ、『らくらくダンジョン作成マシーン ダンジョンくんΩ』! これはなんとどんな魔法的疑似世界でもP○vi○a1つでらくらく操作・管理が出来るという優れものネ!」

 

「ただし少しでもバグが発生すれば万象一切灰燼と為せとばかりにクリーパーが大量発生しますけどねー」

 

「アレそれってマイン○ラフトじゃ「ダンジョンくんΩヨ、イイネ?」アッハイ」

 

 と、棒ネコ型ロボットごっこをしつつ現在地は学園の地下遺跡。先述の通りその一部であるご先祖様が残したダンジョンである。

 なぜそんな場所に超と葉加瀬と一緒にいるのかと言えば、『このダンジョンを学園祭仕様に魔改造してお客ガッポリ売上ドッサリうへへへ大作戦』といった計画を共謀したからである。

 経緯としては、どうせ俺の許可無くしては誰にも弄れない産廃、だったらあの麻帆良の最強頭脳とマッドサイエンティストと組んでこの遺跡使って大儲けしない? と考え本人たちに話を持ちかけたら見事にOKを貰ったというわけだ。 イヤー持つべきものは未来から来た友達だね!

 

「しかしせかいサン、本当にこの場所に私たちを入れてしまてよかたのカ? この古代遺跡に眠る力、本当に君がかの『始まりの魔法使い』の末裔だとしたらそれはもう凄まじいものなのでハ?」

 

「あーいーよいーよ別にそういうの。俺ここの設備とかせいぜい自分の趣味程度にしか使ってないし」

 

 具体的にはリアル仮想空間内で農場経営したり幻想種を飼育したりと言った具合である。あれ? 俺既にマイン○ラフトやってねコレ?

 

「いえでもこれは本当に凄まじいモノですよ超さん! 異界生成装置、世界樹の膨大な魔力すらも容易く操作・転用を可能とする設備! こんなロストテクノロジーを生で拝める機会に恵まれるとはッ! これらの術式を科学の力で再現するにはいったいどれほどn「ホラ暴走するなバカ」ふぎゃっ」

 

 遺跡内の設備を見て目を輝かせながら暴走するマッドを力づくで大人しくさせる。これでもまだまだ一部だとかいったらいったいどんな反応するだろうか。

 

「ていうか俺の許可がないとこの遺跡なんの反応も示さないからな。だから何かここにあるモノ使って企んでも意味がないし――これまでの付き合いでお前はそーゆう所謂仁義に背くコトはしないってわかってるしな」

 

「――クックク、そこまで信頼されていては裏切るわけにもいかないネ。ヨロシイ、全てこの超鈴音に任せるがいいヨ。私の技術力を持ってすれば学園祭でぶっちぎり1位を取ることなど児戯にも等しいということを凡夫どもに知らしめてやるネ!」

 

 フハハハハハッと高笑いを始める超、言っていることがラスボスっぽくなるのは血の為せる業だろうか。まあともかく上手いことノせることに成功したようだ。こういう天才とかいう人種は同時にとてつもないバカでもあるので扱いやすい。是非ともその天才バカっぷりで俺たちの懐を潤して欲しいものである。

 

「手始めに初見殺しを数百パターンほど用意シテ……」

 

おいバカやめろ

 




・超一味

麻帆良の最強頭脳
 全てを賭けてよりよい未来を掴んでみせると勢い込んでタイムスリップしたらなんか色々と手に負えなさそうな人物が麻帆良にいることに気づき頭を抱える。
 このイレギュラーを打開するため、このままなら未来はどうなるのかとシミュレートしてみたら計画成功難易度ルナティック、失敗したらしたで世界の平和の代わりに生じる1人の女生徒の犠牲で問題の人物が激オコぷんぷん丸になって結局世界がヤバいと更に頭を抱える。
 とりあえず接触してみなければ始まらないと主人公にコンタクトを取りいつのまにか友人へ。お互いにかなりぶっちゃけてしまっており、もういっそ主人公に協力してもらった方が諸々良い方向へ進むんじゃないかと最近思い始めている。

マッドサイエンティスト
 たびたび物理法則を超越した事象を起こす主人公を目の敵にしていたら何故か友人に。それでも科学に魂を売った私が非科学的な理不尽に屈するわけにはいかないと度々発明品で主人公に挑戦しているとかしていないとか。

麻帆良のおかあさん
 主人公は毎朝点心を買ってくれるお得意様。それ以外でも主人公が超一味と仲が良いことから度々料理を振る舞っているので主人公の胃袋は完全に陥落している。

 こんな感じ。さっちゃんは作者的にかなり大好きなキャラ。その勢いは作者の中で原作メイン勢と並ぶほど。『あんたたち~』のくだりは作者的ネギま名シーン。
 あと二次創作におけるちゃおりんの不遇さは異常(良い意味で)。個人的にとても魅力を感じるキャラなので原作突入したらその魅力をしっかり描いていきたい所存であります。


・期間限定絶対安全領域
 その癒しオーラの前ではいかなる争いをも禁じられる。


・学園地下の遺跡
 原作でも出ていた魔法世界へのゲートポートなどがある遺跡、に付け足したオリジナル設定。例の主人公の現居住地と同じく主人公以外には今まで誰も入れなかった。
 ちなみにダンジョンとは人造世界の超縮小版のような仮想現実。初級・中級・上級が存在したが主人公が現れるまで誰も使用せず。
 主人公はそんな産廃を使って大儲けしようと超に声をかけ、超も了承。麻帆良の最強頭脳と麻帆良の最終兵器によって魔改造された超魔法&超科学ダンジョンは作成者のネームバリューとそのクオリティで収入は億を超えたとか超えなかったとか。


・主人公の趣味
 いわゆるエヴァにゃんの別荘みたいな扱い。その中では様々なファンタジーが蠢いている。


・マイン○ラフト
 作者はPS3版しかやったことない。そのうちPC版にも手を出してみたいものである。


・天才ってほんとバカ
 しむらー、ブーメランブーメラン!



 今回は難産だった。なまじ能力があるキャラのオリジナル話の場合プロットを練るにも一苦労。そしてせっかく作成したプロットを十全に活かしきれてない気も……寝よう、おやすみー

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