銀魂 真選組の新隊員 作:残月
倒れたミツバの家へと向かい、十夜はミツバが眠る部屋へ。刹那は客間へと通された。
客間へと通された刹那はそこで意外な人物達と出会った。
「それより旦那。アンタ、何でミツバさんと?」
「………成り行き」
客間には何故か、土方、山崎、銀時が揃っていた。土方は縁側でタバコを吸っており、煎餅を食べていた銀時が山崎の問いに答える。
「そーゆうお前は、どうしてアフロ?」
「成り行きです」
「どんな成り行き?」
何故かアフロ頭の山崎に刹那も首を傾げたが、山崎の成り行きとの発言に口を閉じた。
「そういや、刹那は何で此処に?」
「………成り行き」
山崎から疑問を投げかけられた刹那は、全てを話すには長くなりそうと思って、成り行きと答えた。
「……そちらさんは、成り行きって感じじゃ、なさそーだな。ツラ見ただけで倒れちまうたぁ、よっぽどの事あったんじゃねーの、おたくら?」
「てめーにゃ関係ねェ」
銀時の言葉から、ミツバが倒れた原因は土方にありそうだと刹那は思った。素っ気なく返した土方だったが、銀時と山崎はニヤニヤと笑みを浮かべた。
「ああ、スイマセーン。男と女の関係に他人が首突っ込むなんざ野暮でしたー」
「ダメですよ旦那。ああ見えて副長、純情なんすから~」
銀時と山崎の態度に土方が抜刀し二人に斬りかかる。流石に慌てた山崎が止めに入った。
「関係ねーっつってんだろーがぁぁぁっ!大体何でテメェ等此処にいるんだコルァ!」
「副長、落ち着いて下さい!隣に病人が居るし、刹那も見てるんですよ!」
「うるせぇぇ!大体、オメェは何でアフロなんだよ!」
土方は弄られた事もそうだが、山崎の頭がアフロなのも妙に癇に障った様だ。
「土方……何があったの?」
「……子供にゃ関係無ぇ」
土方が刀を持って騒ぐ中、刹那が土方の服の端をチョコンと引っ張り、話しかける。刹那は自分の知らない土方を知ろうとしたのだが、土方は刹那の頭をクシャリと撫でた。そして、その時だった。客間の襖が開き、角刈りの男が正座し頭を下げていた。
「皆さん、何のお構いもなく申し訳ございません。ミツバを屋敷まで運んで下さったようで、お礼申し上げます。私、貿易業を営んでおります。『転海屋』蔵場当馬と申します」
スッと頭を上げた蔵場に刹那も頭を下げた。その際に山崎が土方に、ミツバの旦那になる人だと耳打ちする。
「身体に障る故、あまりあちこち出歩くなと申していたのですが……今回はウチのミツバがご迷惑をおかけしました」
顔を上げた蔵場は、真選組の制服を着た土方達を見る。
「もしかして皆さん、その制服は……真選組の方ですか。ならば、ミツバの弟さんのご友人……」
「友達なんかじゃねーですよ」
そう言って、沖田が部屋に入ってきた。沖田は蔵場も銀時も山崎も刹那も無視して、土方と睨み合う。
「土方さんじゃありやせんか。こんな所でお会いするたァ奇遇だなぁ。どのツラさげて姉上に会いに来れたんでぃ」
沖田はいつもの調子にも見えるが、明らかに不穏な雰囲気を醸し出していた。
確かに普段から、沖田は土方は喧嘩ばかりだが、今は空気がいつもよりもピリピリしている。
その空気を終わらせるかの様に後ろから声が掛かった。
「こらこら、病人の近くで騒がないで下さい。彼女もアナタ方が喧嘩をするのは望まないでしょう」
「あ……十夜」
沖田の後ろに立っていたのは治療の為に呼ばれた十夜だった。
「先生、ミツバの容態は?」
「今は落ち着きましたが……明日にでも病院に搬送した方が良いでしょう。発作が出た時にこの屋敷からでは病院まで距離がありすぎます」
十夜は蔵場の問いに答えて今後の事の話を始める。先程までのピリピリとした空気は多少マシになったが、土方と沖田は未だに睨み合っている。その空気を察したのか山崎が口を開こうとした。
「違うんです、沖田隊長!俺達はここに……ぶっ!」
「邪魔したな。帰るぞ刹那」
「あ……うん」
何かを言おうとした山崎をK.O.した後に一言詫びてから、山崎の襟をズルズル引き摺って土方は退室した。刹那は十夜と共に此処に来たのでどうしようかと悩んだが、十夜から今夜はミツバの看病も含めて居なければならないから、土方達と一緒に帰った方が良いと言われて刹那は従う事にした。
そして次の日から刹那はミツバの見舞いに行く事となり……土方と十夜から悲しい運命を聞く事となる。