「突然ですが、俺『禍の団』滅ぼす」
『『『・・・・・・・・・・・・・・・・』』』
いつもの如く、竜也の突然の呼び出しを喰らって集められた『
「…………取り敢えず、一応、聞いておくが、それに思い至った理由は?」
突然告げられた困惑、またかよと言う呆れ。一同が言葉を失う中、一番付き合いの長いヴァーリが尋ねた。
「いや、な~んかさぁ~あいつらさぁ~うざくね?」
「いやんな適当な理由で組織が動いてたまるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
竜也の適当な物言いに声を粗げるヴァーリ。怒る理由も最もなので、誰も止めようとする者はいなかった。
「冗談だよ冗談。ちゃんと説明するからよ」
「ほんッッとに頼むぞ。毎度毎度後始末つけるのは俺なんだからな?」
ヴァーリは念を押すように竜也に言う。
「さて、順を追って説明するとだな、ここ最近『禍の団』、特に『
竜也の質問に、主に『龍の紡ぐ絆』主要メンバーが頷く。
「襲撃の頻度はまだ小規模なものだが、いい加減に鬱陶しくなってきた。おまけにとっ捕まえて尋問しようにも目覚ましたらほとんどの記憶を失っているというふざけた使用だ。」
竜也の意見にイッセーたちも同調する。例え『神器持ち』であろうと、竜也に鍛え上げられたイッセーたちにとっては雑魚でしかなく、いい加減に鬱陶しく思っていたのだ。
「で、だ。向こうが妙なこと仕掛けてくる前にとっとと潰しちまおうと思う。何か心当たりはあるか?」
「恐らくですが、それは英雄派、主に曹操一派の者でしょうね」
竜也の問い掛けに答えたのは、元禍の団英雄派に所属していたアーサーだった。
「曹操、って言うと三國志の英雄の一人か」
「はい、現在英雄派は曹操率いる過激派と信長率いる穏健派に分かれています。私達は信長の穏健派に所属していました。」
その名を聞き、イッセーたちは眉を寄せる。織田信長、かつて自分たちの攻撃をことごとくいなし、竜也が相手をできるのは自分くらいとまで言いきった人物。そして竜也と同じ転生者。
「なるほど、『神器持ち』どもを送って来てたのはその過激派って訳か」
「はい、恐らく。私達は信長の下で『禍の団』の情報を集めていたのですが、前回の件で我々の裏切りが発覚してしまったので……」
そう言ってアーサーは顔を伏せる。前回自分の失態で裏切りがばれたことに負い目を感じているのだ。
「ま、気に病むことはないさ。それに……誰がスパイはお前たちだけだと言った?」
『『『え?』』』
「あ、アニキ……あんたまさか………」
イッセーが恐る恐る尋ねる。
「そ、他にも数名潜り込ませているのさ。因みに一人はお前らも知ってるやつだ。」
竜也の発言に、一同は呆気にとられ言葉も出なかった。
(本当に何なんだろうな、この人の人脈は)
(てかこれってほぼ悪役の手口じゃねぇか……)
と、イッセーたちはそんな事を考えていたのだが、それを竜也がしるよしもなかった。
「で、だ。そいつらの情報によると、旧魔王派の連中が次に行われるレーティングゲームに乗じて襲撃を掛けてくるらしい。そこを万全の態勢で一気に叩く。」
竜也がそう言うと、一同はその意思を感じて真剣な顔つきになる。
「……覚悟は決まったようだな?それでは、我らの勝利をより揺るがないものにするために………」
竜也はそう言って懐から何かを取り出す。それを見た一同はこれから起こることを予想し、固まった。
「………修業、逝って見ようか♪」
『『『字が違う!?!!』』』
バカン
『『『あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!?』』』
有無を言わさず、竜也はディメンジョンARM“修練の門”を発動し、『龍の紡ぐ絆』メンバーたちは、毎度恒例の如くまっ逆さまに落下していった。続けて竜也も飛び込もうとするが、ふと違和感を感じた。
「はて、“修練の門”ってこんな形だったか……?」
しばしその違和感について考えた竜也だが、遅れては不味いと考え、門をくぐる。竜也が門をくぐると、門はゆっくりと扉をしめた。門の頂点には舌を出したピエロのようなレリーフが飾られていた。