我が道を行く自由人   作:オカタヌキ

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半月かかってほとんどダイジェスト……どうしたものかな、俺


罪と因縁

6thバトル第4戦、連合軍からはスノウが出陣する。それに対するのは……

 

「お久しぶりです、姫様」

 

「!?あなたはマジカル・ロウ!?」

 

道化師のような風貌の男、マジカル・ロウはスノウにペコリと頭を下げる。彼は、かつて母を亡くし泣きじゃくるスノウに使わされたお守り役であった。彼はあらゆる曲芸を彼女に見せ、彼女を笑顔にしてんなみせた。

 

「あなた様とこのような形で再開するのは、正直、心が痛みます。あの頃は毎日遊んでいましたからね」

 

マジカル・ロウは懐かしそうにスノウに語りかける

 

「どうしてあなたがチェスなんかに!?あんなに優しくしてくれたじゃない!!」

 

「チェスに入ったのではなく、もとからチェスだったのですよ。私の主人はディアナ様、その命に従っただけ……」

 

「そんな……!」

 

 

「運命が二人を手繰り寄せた。勝負です、姫様!」

マジカル・ロウは見た目通りに曲芸のようなARMとトリッキーな戦法でスノウを翻弄するが、スノウはそれらを正面から打ち砕いていた。

 

「ネイチャーARM『シャボンレオ』!!!」

 

「『アイスドアース』!!!」

 

スノウは迫り来るシャボンでできた獅子を、氷の礫で粉砕する。

 

「ほう、一撃か。これはますます驚きましたぞ……」

 

マジカル・ロウはスノウの戦いをみて感心する。かつて

 

「……マジカル・ロウ。私、あなたと戦いたくない!!」

「……私もです、姫様。

しかしこれもディアナ様の命、戦わなければならないのです、姫様!!ガーディアンARM 『トランプソルジャーズ』!!!」

マジカル・ロウはARMを発動する。現れたのは、トランプのそれぞれのAを模した四体のガーディアンだった。

 

「どうしても、駄目なんだね……」

 

「………やれ」

 

マジカル・ロウの指令を受けたトランプの兵隊達は一斉にスノウに襲いかかる。

 

「たくさんの……ユキちゃん!!!」

 

スノウはユキちゃんこと『スノーマン』達を呼び出し、トランプソルジャーを押し潰す。

 

「今だ、『マネっこメダリオン』!!!」

 

次の瞬間、スノウの頭上に黒いスノーマン達が現れ、スノウに降り注いだ。

 

「な、なんでユキちゃんが!?」

 

「マネっこメダリオンは相手の発動したARMの能力が使うことができるのです。トランプソルジャーは囮だったのですよ。ガーディアンARM『ナイトメア』!!!」

 

マジカル・ロウはすかさずARMを発動する。現れたのは、所々に目や鋭い牙の生えた口があるつぎはぎだらけの玉の群れという、異様な姿のガーディアンであった。

 

ナイトメアは自身の体を分解し、四方八方からスノウに襲いかかる。

 

「『ウンディーネ』!!!」

 

ウンディーネの起こした激流は、ナイトメアを一つ残らず押し潰し、ぐしゃぐしゃになったナイトメアは消滅する。

 

次の瞬間、突如ウンディーネとスノウのリンクが切れ、ウンディーネは消滅する。気がつくと、スノウは半透明の球体の中に囚われていた。

 

「まさかナイトメアすら一撃とは……本当にお強くなられましたね、姫様。」

 

マジカル・ロウはスノウに歩み寄る。その顔はどこか悲し気な笑みを浮かべていた。

 

「しかし、ナイトメアすら囮だったのですよ。私の本当の目的は、あなたを倒すのではなく、あなたをディアナ様のもとへ連れて行くこと。」

 

マジカル・ロウはメルの面々へ振り替える。

 

「これもディアナ様の命、姫はレスターヴァに連れて行く」

 

「そんなの嫌だよ!ギンタ!!ギンタぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「スノウーーー!!!」

 

『姫様は頂きましたよ、メルの皆様』

 

そう言い残し、マジカル・ロウはスノウを連れて消え失せた。

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

 

「おい、ヤベーぞアニキ!!スノウ姫が!!」

 

「ん?お、おう」

 

「……どうした、アニキ」

 

「いや、やっこさん、えらく悲しい顔してんなって思ってな……」

 

「………?」

 

◆◆◆◆◆◆

 

6thバトル最終戦、連合軍からはメルのリーダー ギンタ。対するのは、これまでにギンタと二度戦い、ナイトにまで登り詰めた元ルーク兵のイアンが、三度目となる激闘を繰り広げていた。

 

イアンはかつて破れた『バブルランチャー』を三日月型の投擲具、『ムーンフォール』によって相殺し、以前よりも手数と再生力を増した『オクトパスⅡ』によってギンタを攻め立てる。

 

(恐ろしく強くなってやがる。……しかし、なんだあの毒々しいオーラは!?憤怒?悲愴?)

 

「ギンタ、おめー、自分自身に対して怒りを感じたことはあるか?」

 

「……?」

 

「オレっちには今許せないものが3つある。1つ目、オレっち自身だ。第二次メルヘヴン大戦の開戦の日、オレっちはファントムの命を背いてお前に会いに行っちまった。…そのせいでギドが……」

 

「ギドってあの時お前といっしょにいたポーンの女のコか?何があったんだ!?」

 

「蟲にされちまったよ」

 

「蟲!?どういう事だ!?」

 

「制裁さ。ギドは蟲にされちまって言葉も喋れない。」

 

「……っ!」

 

「2つ目……ギンタ、お前だ。

ダークネスARM 『悪魔の絆』!!!」

 

ギンタとイアンの手首が不気味な鎖で繋がれる。

 

ジャラ「逃がさねぇよ」

 

「悪魔の絆だと!?なんて危険なARMを使いやがる!?」

 

「どういうことですか?」

「あれはただの鎖じゃねぇ!鎖に繋がれた者の魔力が血となって流れ落ちるんだ!!術者だって関係ねぇ!長時間つながれっぱなしだとどちらかが……死ぬ!」

 

「聞いたギンタン!!早くアリスで消しなさい!!」

 

「よし!バージョン④……」

 

「させるかよ!『嘆きの分銅』!!!」

 

張り付けにされた女という痛々しい装飾の分銅がギンタを押し潰す。

 

「ぐっ……ぅあ!!」

 

「いいザマだな……2つ目の理由を教えてやる。おめーがオレっちに勝っちまったって事さ」

 

イアンは鎖を引っ張り、ギンタを引き寄せ殴り飛ばす。鎖から垂れた血が辺りに飛び散る。

 

「おめーにわかるか?大切なモノを失ったっていう気持ちが!あぁ!?わかるのかよギンタぁ!!!」

 

「……俺にだってあるさ。俺はあの時約束したんだ!スノウを助けるって!!」

 

ギンタは『ハンマーアーム』でイアンを殴り返す。

 

「バッボ バージョン④『アリス』!!!」

 

「やれやれ、またあの姿になるのか……」

 

浄化の力を備えたアリスによって呪いの鎖が砕ける。しかし、お互いに多くの魔力を失っていた。

 

「ちっ…!!」バッ

 

イアンは巨大な扇のARMを両手に装備する。扇を振るうと突風が発生し、ギンタを吹き飛ばした。

 

「3つ目……ギドをあんな姿にした、チェスの兵隊だ」

 

「おかしいだろ!!じゃあなんでまだチェスにいるんだ!?」

 

「……ギドを、元に戻してやりたいからさ」

 

「お前の気持ちはよくわかる。でもお前は間違ってる!そんなにギドって子が大切なら、なんでチェスになんて入った!?6年前の戦争で、チェスがどういう集団かわかってたのに、なんで入ったんだ!!

お前の間違いはそこから始まってるんだ!!イアン!!」

 

「うるせえええッ!!『アームブレイク』!!!」(わかってるんだよそんなことは!でも、もう戻れねぇんだよ!!)

 

イアンの服を突き破り、大量の凶器がギンタに降り注ぐ。それをギンタはクッションゼリーによって全て無効化してみせた。

「あんたはもうわかってる。だから自分が一番許せない」

 

「それ以上言うんじゃねええええええええッッ!!!ガーディアンARM!!『ペリュントン』!!!」

 

「バッボ バージョン③!!『ガーゴイル』!!!」

 

石像の悪魔と合成魔獣が対峙し、片方は口、もう片方は胸部を開き光線を放つ。ありったけの魔力が込められた光線は正面からぶつかり合いスパークする。

 

「お前は強くなった、イアン。でもそれはきっと怒りで強くなったんじゃない。ギドを思う気持ちで強くなったんだ。」

 

ガーゴイルの光線が徐々にペリュントンの光線を押しやり、ついにその胸部を撃ち抜いた。ペリュントンは断末魔の悲鳴を上げて爆発する。

 

ペリュントンが消滅すると同時に、イアンは仰向けに倒れた。

 

「……魔力が……尽きた」

 

「お前の道はもう決まってる。ギドにひどいことしたやつ、倒すんだぜ!」

 

「……説教してんじゃねぇよ、バカヤロウ。……だが、寄り道しちまったらしいな。」

 

イアンは仮面を外す。その顔は晴れやかなものだった。イアンはナイトの証であるピアスを外し、放り捨てた。

 

「こいつはもういらねぇや。命をかけて取り戻してやる。オレっちの、大切なモノ」

 

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