「なっ何を企んでいるのか知りませんが無駄ですわ!不死のフェニックスであるお兄様に勝てるはずが…」
『ライザー・フェニックス様の『騎士』一名、『兵士』三名リタイア。』
「なっ!?」
ライザーの妹のレイヴェルとかいうお嬢さんが喋っている中グレイフィアさんの放送がかかる。俺はすかさず通信を入れる。
「今のはカラワーナか?」
『はい、ドーナシークと合流する際前庭にて発見しましたので私と夕麻様で仕留めました。』
「上出来、よくやった。……さて、悪いけどそろそろ潮時だ。大人しく棄権するかこの場で戦闘不能にされるか……どっちがいいかなお嬢さん?」
そう言って俺はお嬢さんとイザベラ嬢の方を向く。
「あら、ここにいましたの皆さん。」
すると上空から声がする。見ると悪魔と堕天使の翼を生やした朱乃ちゃんが宙にいた。
「おお、朱乃ちゃんお疲れ、どうだった?」
「ええ、少し長引いてしまいました。フェニックスの涙を使われましたが面倒なので一撃で潰しちゃいました♪」
「ああ……そうなんだ…………」
改めて思う、この子俺以上のドSだ!
「…なぁアニキ、フェニックスの涙ってなんだ?」
イッセーが顔をひきつらせながら俺に尋ねる。
「あ…ああ、フェニックス家が生産するどんな傷も癒し精神力も全快にするアイテムだ。レーティングゲームでは2つまでの持ち込みが認められている。向こうの女王が一つを持っていたか……となるともう一つはライザーかそこのお嬢さんか……どうなんだお嬢さん?」
俺はお嬢さんに尋ねる。
「えっ!?え、ええ、私が持っていますわ。」
そう言ってお嬢さんは懐から小瓶を取り出す。
「なるほど…よし、みんなはこのままお嬢のところに迎え。なぁに遠慮はいらん、相手はなんせ不死身だ、思う存分ぶちのめせ。俺はこのお二人さんの相手をする。」
「「「「「了解(ニャ)!!!」」」」」
みんなは俺の指示に笑みを浮かべ頷きそのまま新校舎の屋上へ飛んで行った。
「……さて、では答えを聞こうか、お二人さん?」
「……私はライザー様の下僕、ライザー様の前で無様な姿は見せられない。」
そう言ってイザベラ嬢は前に出る。
「…クフフフ、いいぜ?せっかくだ、俺も肉弾戦で戦うとしよう。」
そう言って俺は拳を構える。
「…何のつもりだ?さっきの指示にしてもそうだ、全員で私たちを倒してからでも十分間に合うはずだ。」
イザベラ嬢は目を細め尋ねる。
「なぁに、俺一人でも十分相手が勤まると踏んだまでだよ。……それにこのまま不完全燃焼は不本意だろうイザベラ嬢?」
俺がそう聞き返すと、イザベラ嬢は目を見開いた後すぐに笑みを浮かべた。
「…ふふ、君は気が利くようだな……それとイザベラ嬢は止めてくれ、なんだかこそばゆくなる。イザベラでいいよ。」
「了解、俺も竜也でかまわないぜ、……ああ、お嬢さんは俺たちが戦っている間暇だな、ほらこれでも見ているといい。」
そう言って俺はお嬢さんに映像投影水晶を投げ渡し、お嬢さんはあわてて受け取り、水晶から映像が映し出される。
「っと!?もう!いきなりびっくりするじゃないですか!?……それと私もレイヴェルで構いませんわ。」
「承知しましたっと……さて、じゃあ初めようか!!!」
「望むところ!!!」
そう言って俺たちは真っ向からぶつかり合う。それをレイヴェルはふんと鼻息をたてて流し見て水晶に映る映像を見る。
「…えっ!?こ…こんなことが!!!?」
そこには、リアスに圧倒されるライザーの姿が映っていた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「はぁ!!!!」
ライザーはリアスに炎をぶつける、そして炎が収まるが…
「ルイン・シールドアーケロン。」
リアスは破滅の魔力でできた全身が収まるほどに大きな海亀を模した盾で防いでいた。
「ルイン・ブーマーカイト!!!」
「がっ!?」
リアスは盾の形をトビの姿を模したブーメランの形に変えライザーに投擲する。ライザーは胴体を上下に両断されるがフェニックスの不死性によって蘇生する。
「はぁはぁ……くそっ!!!」
「あら、どうしたのライザー?息があがっているわよ。」
「くっ!うるさい!!!」
ライザーは内心焦っていた。ゲーム開始から自分の眷属だけが次々とやられて行き、気づけば残るは自分と『僧侶』であり妹のレイヴェルと『戦車』のイザベラのみ、このままでは不味いとリアスに一騎討ちを申し出た。「眷属に隠れていては王の名折れ」などといったプライドを刺激する言葉をかけ、案の定リアスは乗ってきた。
しかし実際はリアスは破滅の魔力をほぼ完璧にコントロールしており、フェニックスの不死性があるも、確実にライザーは追い込まれていった。
「ダァァ!!!」
ライザーは炎の弾をリアスに打ち出すが…
「ルイン・ウィップバイパー!!!」
リアスは右腕から蛇の形をした破滅の魔力を伸ばし炎の弾を打ち消す。
「ッ!?これでどうだぁ!!!」
ライザーはさらにバランスボールほどの大きさの炎球を大量に放つ。
「ハハハハハ!!!これならさすがに」
「ルイン・ウィップヒュドラ」
リアスは腕の蛇を九本に増やし全ての炎球をかき消した。これがリアスの修行の成果、さしずめ『消滅の造形魔法』とでも名付けようか、ちなみになぜ動物なのかと言うとより複雑な方が修行になるという竜也の指示である。
「なっ!?…くそぉ!ならば!!!」
そう言うとライザーは今度はアーシアに向かって炎を放つ。
「先に厄介な回復役から潰してやる!!!」
流石にアーシアにはなす統べはないと踏んだライザー、するとアーシアは背から万年筆を模した杖を引き抜き、空中に文字を書き出す。
「ソリッドスピリット“counter”!」
「なっがぁ!?」
するとアーシアの書いたcounterの文字が実体化しライザーの炎を弾き返す。ライザーは自分の炎を返されるとは思わずもろに喰らってしまう。これがアーシアの習得した書いた文字を実体化させる魔法、『ピクトマジック』である。
「はぁはぁ…こんなk《ドスッ》グアァァァァ!!!?」
切な、ライザーの肩を光でできた矢が貫通する。いくら不死と言えど悪魔に光の力は猛毒、ライザーは悶絶する。
「あああ゛あ゛あぁ!!!くそぉどこかr《ダンダンダンダンダン》《ザシュシュシュシュ》ギャアアアアアアア!!!!?」
「
「グアァァァァァァ!!!?」
追い討ちをかけるようにライザーの四脚を光の苦無が貫き、心臓に光の弾丸が打ち込まれ、最後にドーナシークの光のレイピアによる突きを喰らってライザーは墜ちる。これが彼らの課題、『光の槍の形状変化』の成果、ドーナシークがレイピア、夕麻が弓矢、カラワーナが苦無、ミッテルトが2丁拳銃(グリゴリの提供)の弾丸である。
「あら、あなたたち。」
「すまない、残りを片付けていたら遅くなってしまった。じきに主たちも合流する。」
「……というかもう仕留めたんじゃないの?これ。」
「部長!ただいま到着しました……ってあれ、終わってる?」
「あらあら、少し遅かったようですわね。」
「な~んだ、つまらないにゃ。」
そこに竜也を除く残りのメンバーが集結した。皆満身創痍のライザーを見て皆驚き半分、そして暴れ損なった落胆半分といったところだ。
「やれやれ、案外呆気なかったな。」
「イッセーく~ん!私頑張ったよ!誉めて誉めて~♡」
「うん!すごいね夕麻ちゃん♡」
「やったー!イッセー君に誉められた~♡」
「あなたたち……まあいいわ、そろそろライザーの戦闘不能の放送が」
切な、彼女たちを炎が包み込んだ。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「……かはっ!?」
現在俺はイザベラとの肉弾戦の末、俺の蹴りが彼女の腹に入り勝負を決した。彼女の体がだんだん転送され消えて行く。
「み…見事だ、こんな熱い戦いは久しぶりだ……」
「ああ、俺も楽しかったよ……ああ、それと」
「?」
「あんた仮面は外したらどうなんだ?せっかくのきれいな顔なのに。」
「なっ!?/////」
『ライザー・フェニックス様の『戦車』リタイア。』
イザベラが完全に転送されグレイフィアさんの放送が鳴る。……最後なんか顔が赤かったような……
「ふぅ…さて、向こうの様子はっと。」
「あら、終わりましたの?」
「まあね、ちょっと隣失礼。」
そう言って俺はレイヴェルとお嬢とライザーの戦いを見る。戦況はまあ当然と言ったら当然にお嬢が圧倒し、駆けつけた堕天使四人が止めを刺す。遅れてイッセーたちが着いたけど…正直意味なかったな。それから数分たったが一向にライザーのリタイアの放送がかからない。するとみんなを炎が包み、炎が収まると火傷を負い倒れ伏すみんなと無傷のライザーが……一体どういうことだ?………待てよ、まさか!?
「…そうか、そう言うことか。」
「…?何のことですの?」
「ああ、レイヴェル嬢、あんたも当然知っているよな?レーティングゲームにはお互いにフェニックスの涙の二本までの使用が認められている。ましてやこれは魔王様の見る試合、そちらが用意したのならこちらにも当然支給されるはずだ。だが俺たちは受け取っていない。」
「……ッ!?ま…まさか……」
「ああ、ライザーのやつ俺たちに支給されるはずだったフェニックスの涙を楠ねやがった!しかもあの炎の勢い、二本同時に使いやがったな。」
「にっ二本同時!?…お兄様、あなたというヒトは……」
「ちっ、こうしちゃいられない!」
俺はすぐさまお嬢たちのもとに向かおうとする。
「おっお待ちになって!ただでさせ絶大な回復効果のあるフェニックスの涙を二本同時に使ったということは今のお兄様は全快時以上の力を得ています!いくらあなたと言えど……」
「それでも俺は行く。仲間だからな。」
「なっ!?……忠告はしましたからね!!!」
俺はみんなのもとへ雷速で飛んだ。
思いの他長くなってしまいました。次回でレーティングゲーム集結です。感想等お待ちしております。