リアスside
全体が焼けるように痛い…いえ、実際に火傷しているわね。見るとみんな同じように倒れ伏している。この炎はライザーの…恐らくフェニックスの涙を使ったわね、だけどこの熱量は明らかに異常だわ。
「フフフ、形勢逆転だなぁリアス、大人しく
ライザーはさっきとは打って変わり勝ち誇って言う。投了する……私が?
「ふざけ…ないで、ちょうだ…いライザー……私はま…だ倒れていない……わよ……」
私は無理やり笑って拒否する。みんなは私のために長く険しい修行に耐えて戦ってくれた…それなのに、私だけが楽をするわけにはいかないのよ!
「……わからないな、何が君をそこまでさせる?わかっているのか、この結婚はグレモリー家のひいては悪魔の未来を担う重要なものなんだぞ。君ならわかるだろう?」
「それ…でも、あなた…と結婚な…んて絶対にいやってこと…よ……そ…れに…どんな…に惨め…でも最後…に勝て…ばよか…ろうなの…よ……」
私は痛む体にむち打ち立ち上がる。正直辛いなんてものじゃない、今すぐにでも楽になりたい。だけど私にはわかる、みんなの闘志は消えていない。それなのに私が諦めてどうするの?私はみんなの『王』なのよ!
「この状況でどうやって勝つと言うんだ?他の奴らは満身創痍、君も立っているのがやっと、あと一撃加えれば終わりじゃないか。どこに希望がある?」
希望?……希望なら……
「なら俺がお前を倒せばいいだけの話だ。」
「なっ!?ガァ!!!?」
ここにいるわ!!!
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
なんとか間に合ったようだな、俺はライザーを蹴り飛ばしみんなのもとへ走る。
「竜也…君」
「アニキ…ごめん…また油断しちまった…」
「まったくだ、ったく後で反省会だぞお前ら……大丈夫かお嬢?」
俺はお嬢に振り向く。
「だい…じょ…うぶじゃないわ…よ、正直…立って…いるの…も辛いわ…」
「……わかった、すぐに終わらす。」
「…待ってください…竜也君」
俺はすぐにライザーのもとへ向かおうとするが朱乃ちゃんに引き留められる。
「どうした朱乃ちゃん?」
「このまま倒れ伏しているのは癪ですわ…だからこれを…」
そう言って朱乃ちゃんは俺に雷の魔力を流し込む。
「だったら…俺も『
『Boost Boost Boost!!! transfer!!』
そこにイッセーも加わり俺に倍化した力を譲渡する。二人は残りの力を俺に明け渡し崩れ落ち、俺は二人を支える。
「イッセー!朱乃ちゃん!」
「後は…お願いしますわ…」
「派手にかましてやれ…アニキ…」
二人はそう言い残し消える。
『リアス・グレモリー様の『女王』、『兵士』一名リタイア。』
「なら…わたしは部長さんを回復させて…少しでも長引くように……」
アーシアは
「だったら…私の魔力も使うにゃ、アーシア…」
「…なら私も……」
「僕もだ…」
「私も…」
「私もだ…」
「某も…」
「使って欲しいっす…」
そう言って残りのみんなはアーシアに魔力を手渡し、アーシアはお嬢の傷を回復させる。
「みんな…」
「わたしたちにできるのはここまでです…後はお任せします…」
そう言い残し、アーシアたちは消えて行った。
『リアス・グレモリー様の『僧侶』一名、『騎士』一名、『兵士代理』五名、リタイア。』
「みんな…ありがとう…」
「お嬢、いけるか?」
俺はお嬢に尋ねる。
「…ええ、当然よ!」
お嬢は俺の隣に立ち構える。見るとライザーがこっちに向かって来た。
「そうか…なら行こうぜ!」
俺は雷速でライザーに接近する。
「なっ!?」
「並列エレキパンチ!!!」
「ガァ!!!?」
エレキパンチを食らったライザーはお嬢の方に突っ込む。
「ルイン・ブリックバット!!!」
「ガァアアアア!!!?」
お嬢はライザーに小さなコウモリの羽の生えた破滅の魔力の弾を打ち出す。ライザーは体中に穴が開くがすぐに復活する。
「お嬢、今ライザーとやり合って何分もつ?」
「そうね…せいぜい8分くらいかしら。」
「わかった、3分…いや2分耐えてくれ。デカイの一発入れて決める。」
「了解!ルイン・ウィップバイパー!!!」
お嬢は両手に破滅の魔力でできた蛇を伸ばしライザーに向かって行く。俺はその場で電気エネルギーを増幅させる。
「なぜわからんのだリアス!これは君の家のためでも君自身のためでもあるんだぞ!」
「そんなもの知らないわ!私の一生は私のものよ!私の幸せは私が決める!私が掴み取る!あなたにも!例えお兄様にも妨げられるものじゃない!!!」
お嬢は両手の魔力を結合させ、竜の頭の形を作る。
「食らいなさい!ルイン・ブラスタードレイク!!!」《ドカァァァァァァン》
竜の頭から消滅の魔力を凝縮した砲弾が発射され、ライザーの体の大部分に風穴を空ける。ライザーは炎をまとい復活するが大分炎の勢いが弱くなった。
「はぁはぁ……もう諦めろリアス!これで君の魔力も尽きただろう!?これ以上は無駄だ!」
「はぁはぁ……フフフ、確かにもう私の魔力は空よ。だけどね……」
「よう焼き鳥、待たせたな。」
「ッ!?キサマ!!」
「3分経ったわ、後はお願いね竜也。」
お嬢は俺に言いかけ、俺はお嬢の前に出る。
「ああ、任せろお嬢…いや、リアス。」
「/////えっ!?あ、あなた今私の名前を……」
「今さら何言ってるんだ、仲間だろう?」
「あ、そう…そうよね……」
何でちょっと残念そうなんだよ…まあいいや、俺はライザーの正面に立つ。
「キサマぁ、本当にお前は俺の神経を逆撫でしやがる!わかっているのか?この婚約は悪魔の未来のためにも必要なものなんだぞ!?お前のような何も知らない小僧がどうこうするようなことじゃないんだ!」
「知らねぇよそんなもん、俺は人間だからな。だがな、本人の意思をねじ曲げて結ばれてもそこに幸せなんかない!幸せのない未来なんか、そんなもんいらないんだよ!!!」
俺はライザーに電気の通り道、ステップストリーダを放つ。
「なっこれは!?」
「ロックオンだ、何処にも逃がさねぇ……喰らいな、奥義、直列大帯電撃!!!!」《カッ ドカァァァァァァン!!!》
ライザーに超特大の電撃が炸裂する。ぐぅっ!?…流石にきついな……
「グガァギャアァァァァァァ!!!!!?」
「はぁはぁ…体内で最も電気を通すのは血液だ、いい具合に血に濡れてくれたなぁ……」
「!?そのためにあれだけの攻撃を…だが俺はフェニックス!すぐに蘇生を」
「言っておくが、その電撃は体内に帯電する。お前が復活すればずっとお前の体内に残り続ける。」
「なっ!?」
「いくらでも復活すればいいさ、永久にその電撃を食らい続けるだけだ。」
「なっ!?なにぃぃいいぃぃイいィィィぃ!!!!!?」
ライザーの体中で電撃が弾け、ライザーは悶絶する。
「言ったろ?不死身より強い奴がいることを教えてやるってな。」
「グガァアアァァァァァァちくしょおおぉぉぉぉ雷門竜也ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
ライザーは電撃に悶え、ついに倒れ伏す。とうとう限界が来たようだ…俺もそろそろ……俺はバランスを崩し倒れそうになる。
「タツヤ!」
すると、リアスが俺を抱きしめ支える。目からは涙が溢れている。
「わりぃリアス、心配かけた。」
「本当…本当よ……だけど、これで私たちの…」
「いや、まだやり残したことがある。」
俺はなんとか立ち上がり、ライザーに向かって歩み寄る。そして悶えるライザーの頭を掴み持ち上げ、拳を握り締める。
「ま…待ってくれ…止め…」
「らぁ!!!」
「ガハァ!?」
俺はライザーのどてっぱらに拳をふるいライザーの意識を完全に刈り取りに行く。そしてライザーの体内の電気を吸引する。
「お……お前……なぜ…」
意識のもうろうとする中、ライザーは俺に尋ねる。
「これはあくまで試合だ、戦闘じゃねぇ……それに……」
「お兄様!?」
俺が言いかけたところでレイヴェル嬢が駆け寄り、俺はライザーを手渡す。
「…お前みたいな奴でも、死んだら悲しむ人はいるだろう?」
「……ッ!!!?…ハハハ…そうか……道理で負けるわけだ……お前は……」
そこまで言ってライザーは完全に意識を失った。
『ライザー・フェニックス様の戦闘不能を確認、このゲームリアス・グレモリー様の勝利です。』
「タツヤぁ!!」
グレイフィアさんの俺たちの勝利を告げる放送と共に俺はリアスに後ろから抱きしめられた。
「リアス、やった《チュッ》…んむぅ!?」
俺がリアスに振り向いて言いかけると、俺の唇に柔らかい感触が……えっ?えっ!?これって…ええ!!!?
「んむ…ぷはっ、私のファーストキスよ。責任はとってもらうからね、タツヤ?」
リアスはそう言って俺に微笑みかける。え……まさかこれって…リアスまさか俺に…ええ!!!?
「あら?タツヤ、ねぇちょっと!?タツヤ!?」
そこで俺の意識は途絶えた。
次回後日談です。感想等お待ちしております。次回お楽しみに