我が道を行く自由人   作:オカタヌキ

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探索と下準備

 

「……さて、約束は守ってもらおうか?」

俺は試合場から戻って来たイリナとゼノヴィアに告げる。

 

「あ、ああ…せ、聖剣の奪回の協力を許可しよう…」

 

「あ"ぁ?」

 

「ひぃっ!?い、いえ!手伝ってください…」

 

「解ればいい…それと?」

 

「ああ、わかっているさ……」

 

ゼノヴィアはそう言うと、アーシアの方に歩み寄り土下座する。

 

「すまないアーシア・アルジェント、私が間違っていた。先ほどは竜也殿に圧倒されて頭が回らなかったが、彼の言い分は最もだ。どうか許して欲しい。」

 

ゼノヴィアは頭を地面に着けたままアーシアに謝罪する。

「い、いえそんな!?頭を上げてください、そう言ってもらえただけでわたしは満足です…」

 

するとアーシアの瞳からポロポロと涙が流れ出した。

 

「あれ?あれ?…おかしいですね、教会の方に認めてもらえて嬉しいはずなのに…涙が止まりません。」

 

「「「「「アーシア(ちゃん)」」」」」

 

俺たち幼なじみはアーシアを抱きしめた。信じていた教会の連中に理解されず、拒絶され、罵られ、彼女には耐え難い苦痛だっただろう。……あのクソストーカー本当に殺してやろうか?

 

「……これでも彼女を『魔女』と呼べる?」

 

イリナがゼノヴィアの肩に手を置いて尋ねる。

 

「……ああ、私は本当に愚かだ。」

 

「うん、今度私の親友傷つけたらブッ殺すから♪」

 

「は、はい」

 

イリナの笑顔の脅迫にゼノヴィアは顔をひきつらせて頷く。残念、お前に味方はいない。

 

「さて、それじゃ作戦の説明と行こうか。」

 

俺はみんなの方を向いて言う。

 

「…作戦なんていつ考えたんだアニキ?」

 

「イッセー、お前は俺がただぽけーっと二人の試合を眺めていたとでも?」

 

「え、違うの?」

 

「ダッシャア!!!」ズトン

 

「ポゲェ!!!?」

 

俺のボディーブローが刺さりイッセーは崩れ落ちる。

 

「気を取り直して……連中の潜伏先も人数も目的も不明、わかっているのは連中の目当ての物のみ、ここは餌を泳がせて敵を誘い出す。」

 

「餌?」

 

「いるだろうがここに二匹。」

 

俺はイリナとゼノヴィアを指差す。

 

「ええ!!!?」

 

「私たち餌!!!?」

 

「うん、お前らには街を歩き回ってもらって敵を誘き寄せてもらう。堕天使四人と黒歌はそれぞれ散開して堕天使の気配を探せ。木場、白音、カーラマイン、イル、ネル、イザベラはイリナたちと探索、残りはここで待機だ。」

 

「……なあ、兄さん、何で俺とイッセーは探索メンバーに入ったいないんだ?」

 

ヴァーリが俺に尋ねる。

 

「お前らには修練の門でやってもらいたいことがある。」

「やってもらいたいこと?」

 

イッセーが俺の言葉をおうむ返しして尋ねる。

 

禁手化(バランスブレイク)だ。」

 

「「!?」」

 

「その様子じゃあヴァーリもまだなんだろう?まあ当然か、お前らの神器はお前ら専用に調整した物だ。これまでの代の物とはおそらく勝手が違うだろう。俺が魔力を注ぐ。その間お前らは…《パチン》」

 

俺が指を鳴らすと魔方陣が3つ展開して、中からそれぞれべーやん、アラン、ティアが現れた。

 

「この3人にリアスと朱乃を加えた5人と常に戦い続けてもらう。」

 

「「は?」」

 

二人はすっとんきょうな声をあげる。

 

「なあ竜也、要するにこいつらをいじめ続ければいいのか?」

 

ティアが俺に尋ねる。

 

「ああ、そう思ってくれて構わないよ。」

 

「「イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!!!」」

 

イッセーとヴァーリがシャウトする。

 

「なんだよ二人とも?何か文句でもあるか?」

 

「いや文句しかないよ!いくら何でもそれは不味いって!!」

 

「部長や朱乃ちゃんはまだしもべーやんさんやティアの姉御はヤバいって!!!俺たち死んじゃうから!!!」

 

二人は俺に猛抗議する。ちなみにイッセーはティアのことを姉御と呼んでいる。

 

「あのな、相手は聖書にも記された最上級堕天使だぞ?それこそ過剰防衛なくらいに備えておいた方がちょうどいい。頼んだぞみんな、おもいっきりしごいてやってくれ。」

 

「あいよ!」

 

「ククク、せいぜい楽しませてもらおうか。」

 

「ホホホホ、腕が鳴りますねぇ。」

 

「あらあら、そういうことなら任されましたわ。」

「ばっちり鍛えてくるわよタツヤ♪」

みんな気合い十分なようだ。

「イヤイヤ待ってぇ!!!?」

 

「止めてくださいよ部長ぉ!!!?」

 

「アーシア、君には二人の回復役として同行してもらいたい。これは君の鍛練にもなるだろうからな。」

 

「はっはい!精一杯頑張ります!」

 

アーシアは両手をぐっと握り締めてフンスと鼻息を立てる。なんとも愛らしい、愛でたい。

 

「イヤイヤイヤアーシア!?頑張りますじゃなくて…」

 

「ああもういいから行ってこい。」

俺は修練の門を発動する。そしてイッセーたちの足元に扉がバカンと開きイッセーたちは落ちて行く。

 

「「イヤアアアアアアァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」」

 

二人の悲鳴はだんだんと遠ざかって行き、ついに扉はバタンと閉まった。

 

「…鬼だね。」

 

「やかましい……っとそうだ、木場、生徒会の連中に応援を要請してきてくれ。できれば彼女らの力も借りたい。」

 

「わっわかったよ。」

 

そう言って木場は生徒会室に向かった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「そういうことなら喜んで力を貸しましょう。我々もこの街が脅威にさらされるのを黙って見ているわけには行きません。」

 

結果として、生徒会メンバーは快く協力してもらえることになった。

 

「しっかしえらいことに巻き込まれたな……」

 

匙がげんなりと言う。

 

「ま、俺はここから動けないから探索には加われないし、手数は多いに越したことはないだろう。例え半人前のぺーぺーであってもな。」

 

「なっなんだとぉ!!!?」

 

匙はリアスたちがいないためか俺に食って掛かるが……

 

「にゃはは……リアスに言われたことをもう忘れたのかにゃ?」

 

「あまり調子に乗っていると……殺すぞ?」

 

「ハイ、スミマセンデシタ……」

 

夕麻たちに光の矢、苦無、拳銃、レイピア、黒歌に爪を首に突き立てられて匙はカタカタと震えて頷いた。

 

「さて、それじゃあ任務開始だ。頼んだぞみんな!」

 

『『『『了解!』』』』

 

『りょ、了解…』

 

若干ノリに乗りきれてないゼノヴィアと生徒会であった。




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