「冗談じゃないわ」
真夜中のオカルト研究部、紅の髪の美少女、我が恋人のリアス・グレモリーは眉を吊り上げ怒りを露にしている。なんでもアザゼルのアホが暇潰しのためにイッセーを呼び出してバトスピで負かされたらしい。
「確かに悪魔、堕天使、天使の三すくみのトップ会談が執り行われると言ってもいきなり堕天使の総督が私の縄張りに侵入して営業妨害だなんて」
「だから言ったんだよあのアホ総督……」
うん、本当に何やってるんだろうねあのボンクラ総督は……
「しかも私の大切な眷属であるイッセーにちょっかいをかけるなんて……万死に値するわ!アザゼルは神器に強い興味を持つと聞くわ、きっとイッセーが『赤龍帝の籠手』の持ち主だったから接触してきたのね……」
「いや、それは多分ないと思いますよ、とっくの昔に研究させてるんで」
『『『ええっ!!!?』』』
イッセーの発言に幼なじみ組(イリナ除く)以外がすっとんきょうな声を上げる
「ど、どういうことよイッセー!?」
「そうよイッセー君どういうこと!!!?アザゼル様に何かされたの!!!?」
「研究ってどんなことされたの!!!?改造!?改造手術的なことなと!?イッセー君は実は改造人間だったの!!!?」
リアスの言葉を皮切りにイッセーに詰め寄る夕麻とイリナ……てかイリナ、お前なに興奮してるんだよ、本当そういうの好きな、お前
「落ち着けお前ら、俺たちがアザゼルと接触したのは今から7年前、イッセーとヴァーリが神器を亜種化させてしばらくしてからだ。バラキエルさんを経由して俺たちを知りスカウトに来た。まあ、応じたのはヴァーリだけだったけどな。」
「あれ、そう言えばヴァーリ様はどこっすか?」
俺の説明にミッテルトが割って入る
「ヴァーリはさっきアザゼルのとこに行った。今ごろ説教中だろ。話を戻すが、グリゴリと友好関係を築いた俺たちは研究に協力する名目で神器の調節並びに修練のために時々グリゴリのラボに顔を出してたのさ。ゆえに、グリゴリの幹部連中や研究部とそれなりの交遊はある。コカビエルの野郎は知らなかったが……まぁそんなわけだから、多分本当に暇潰しだったんだろ」
「で、でも私の管理する土地で……」
「うん、この際だから言うけどさ、人間界は人間の世界であるから人間界なのであって、それを悪魔や天使が勝手にずかずか上がり込んで領地だなんだとほざいてるだけだから」
ガーン!!「わ…わかっていたわよそんなこと……だけどいいじゃない誇っても……私にはこれが名誉だったのよぉ……」
床に投げ座りになりいじけるリアス、不謹慎にも可愛いと思ってしまった
「ふ~ん気づいてたのか、よく気づいたってか認めたな」
「ふっ、あなたと一緒にいれば嫌でも思い知らされるわよ、あなたの前じゃプライドもへったくれもないもの……」
『『『『『うんうん』』』』』
「お前ら………」
その場にいる全員が力強く頷く、どゆこと?
「ハハハハハ、なんとも痛いところをつかれたね」
玄関から聞こえた聞き覚えのある声にその場の全員が振り向く。そこにいたのは銀髪のメイドを従えた紅の髪の青年、リアスの兄君にして魔王のサーゼクス・ルシファーさんとその『女王』のグレイフィア・ルキフグスだった。
「おっ、お兄様!?」
古参のグレモリー眷属やイザベラたち元フェニックス眷属の悪魔たちはすぐさま跪きイッセーと黒歌、朱乃ちゃんは少し迷った後ゆっくりと跪く。俺配下の堕天使たちと悪魔祓いは俺の後ろに控え気まずそうに整列している。
「コカビエルのようなことはしないよアザゼルは。今回のような悪戯はするだろうけどね。それにしても使総督殿は予定よりも早い来日だね。それとくつろいでくれたまえ、今回はプライベートで来ている。君たちも楽にするといい。」
サーゼクスさんはそう言ってこちらに笑いかける。俺は夕麻たちに無言で頷き、夕麻たちは緊張を解く。
「やあ、我が妹よ。
ふむ、あの魔方陣だらけの殺風景だった部屋がずいぶん見栄えがよくなったものだ。ナイスだよ竜也君。」
「ええ、誠心誠意リフォームさせて頂きました。」
現在この部屋は魔方陣は床だけに止め、オカルト研究部と言うことで本棚を増やしオカルト資料とそれをフェイクに冥界や悪魔、ひいては三大勢力や他神話についての資料や魔導書が並べられ、何か計測器っぽいもの(アザゼルのところから掻っ払って来た、何かは不明)や望遠鏡にプラレタリウムなんてものもあり、さらにリモコンのスイッチで液晶テレビやルームランナーやミラーボールも出てくる。
「お兄様、ど、どうしてここに……」
リアスが怪訝そうに尋ねるとサーゼクスさんは懐から1枚のプリントを取り出す。
「何を言ってるんだい?授業参観が近いんだろう?私も参加しようと思ってね、是非とも我が妹が勉学に励む姿を身近で見たいものだ。」
授業参観か……家の親も奮起してたな、娘息子たちの成長した姿を納めたいとかで……ヴァーリと朱乃ちゃんには内緒だがアザゼルとバラキエルさんも来るつもりらしい。
「ぐ、グレイフィアね、お兄様に伝えたのは……」
リアスはどこか困った様子でグレイフィアさんに問いグレイフィアさんは頷く。
「はい、学園からの報告はグレモリー眷属のスケジュール管理を任されている私のもとに届きます。無論サーゼクス様の『女王』でもあるので主への報告もいたしました。」
リアスはガクリと項垂れため息を吐く
「お兄様……お兄様は魔王なのですよ?いくら身内と言えど一悪魔を特別視なさるのは……」
「いやいや、これは仕事でもあるのだよ、リアス。 実は三すくみの会談をこの学園で執り行おうと思ってね。会場の下見も兼ねているのさ」
『『『『!!!!!?』』』』
サーゼクスさんの言葉に俺以外の全員が驚く
「こっ此処で!?本当に!?」
「ああ、この学園は何かしらの縁があるようだ。我が妹のリアス、伝説の赤龍帝に白龍皇、聖魔剣使い、聖剣デュランダル使い、猫しょうの姉妹、バラキエルの血族である混沌の姫巫女、『セラフォルー・レヴィアタン』の妹、更に紅の双雷とその息子、『魔源の創者』こと竜也君が所属し、そしてコカビエルが襲来してきた。」
サーゼクスさんは意味深な目でこちらを見、俺は苦笑する
「これは恐らく偶然では片付けられない現象だ。様々な力が入り混ざり、うねりとなっているのだろう。そのうねりを加速度的に進めているのはーーー竜也君たちだと思うのだが」
「はははは………」
目を細め締めるサーゼクスさんに思わず乾いた笑いが出てしまう
「ーーーそこでだ、竜也君、当日の会談に君たちにも参加してもらいたいのだが……」
「それについてはご心配なく、アザゼルのやつからも同じことを言われましてね、もとよりそのつもりですよ。」
「ありがとう。さて、これ以上此処で難しい話をしても仕方がない。
うーむ、せっかく人間界に来たと言ってももう夜中だ。宿泊施設は開いているだろうか……」
「ああ、なら地下秘密基地のベッドルームを使ってください。案内しますよ?」
「おお!それはありがたい、実は私も此処の基地には大変興味があるのだよ。」
「ならば……ポチッと」
俺はリモコンのスイッチを押し床が開き隠し階段が現れる。
「ではこちらに」
「うむ 」
俺はサーゼクスさんとグレイフィアさんを連れてワープパネルを通ってベッドルームに移動する。
「おお!これがワープパネルか、魔方陣による移動とはまた違った感じの不思議な感覚だ。」
「では、これがワープパネルの移動先の見取り図です。あと、我が家に通じるパネルもあるので、良ければ夕食は家でどうぞ、腕によりをかけて作りますよ。」
「本当かい?君の料理の腕はリアスから聞いているよ、これは楽しみだ。」
「ああ、それから赤印のワープパネルは使わないでください。登録している人以外が使うと警報装置と迎撃システムが作動して地下迷宮に強制転送させられます。」
「は、ははは、わ、わかった、肝に命じるよ」
「では、俺はこれで……」
俺はワープパネルに乗り部室に移動した。
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「しかしアニキ、サーゼクス様が会談をこの学園でするって言った時全く動じてなかったけど……もう知ってたんだな」
「うん、てかサーゼクスさんに今日来るって伝えられてたから」
『『『『『ええっ!!!?』』』』』
驚愕の声を上げる一同
「ちょっ?!本当なのタツヤ!!!?」
リアスが俺に詰め寄る
「ああ、だから俺の配下全員を集めたんだろうが。眠いのに……」
「なら言ってくれてもよかったじゃない!」
俺の肩をつかみブンブンと前後に揺らすってか振るリアス……最近アグレッシブになってきたなこの子……
「口止めされてたんだよ、サプライズで驚かせたいってな」
「お兄様っ………」ワナワナワナワナ
ワナワナと肩を震わすリアス、若干髪が波打ってる気が………
「………てかどうやって連絡取ったんだよアニキ?」
「ああ、LINEで」
『『『『『LINE!!!?』』』』』
「あ、そうだ、お前らに言っておきたいことがある」
「……………何かすごく嫌な予感するけど、何かしら?」
「俺はこの会談で色々やらかす」
『『『『『『だと思ったよ!!!!』』』』』
全員がシンクロした、どゆこと?
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