時はたち授業参観の時間、俺たちのクラスは英語の授業だった………だったはずなんだか、なぜか俺の目の前には紙粘土が
「いいですかー、今渡した紙粘土で好きなものを作ってください。動物でもいい、人でもいい、家でもいい、自分が今脳に思い描いた表現を形作ってください。そういう英会話もある。」
「「「いや、ねーよ!?あってたまるか!」」」
俺とイッセーとヴァーリのツッコミが見事にシンクロした。
「Let's try!」グッ
「いやLet's tryじゃねぇよ!?無駄に発音いいとこも余計に腹立つわ!!」
今のツッコミはイッセーである。そんなこんなでぐだぐだではあるが英語という名の工作の時間が始まった。
「先生、前にある余った紙粘土もらっていいですか」
「いいですよーじゃんじゃん使ってください。」
「ぶっちゃけこの紙粘土消化するためにこの授業やったでしょう?」
「Let's try☆」
「誤魔化せるとでも思ってるのか?」
とりあえず、段ボールの中身まるごと持って行った。
「……そんなに紙粘土使って何作る気よ」
イリナが困惑して尋ねる
「なに、今にわかるよ」
そうして俺は作業に取り掛かる。作るのはズバリ俺の『家族』たち。まずは俺、手鏡を見て形作る。俺の周りにリアス、朱乃ちゃん、アーシア、抱きつくイルとネル、肩車したオーフィス、後ろに控えるドーナシーク、イザベラ、ゼノヴィア、カラワーナ、俺の左にヴァーリ、右にイッセー、イッセーを挟んでイリナと夕麻ついでにスー、白音に抱きつく黒歌、はにかみ手をつなぐ裕斗とカーラマイン、後ろに父さん、母さん、バラキエルさん、朱璃さん、さらにティア、ベル(ケルベロスの名前、あの後調べたらメスだった)、そしてダハーカとダハーカの尾で宙に撥ね飛ばされるフリードとアザゼル(針金で空中に固定)。我ながら力作だ。
「アニキ、俺も粘土もらって…ってうぉあ!!!?なんだこりゃあ!!!?」
「兄さんは昔から手先が器用だったが……あの短時間でここまでのクオリティでこの数を………あとアザゼルざまぁw」
「はう!わたしが竜也さんの隣に……ぷはぁ!」
「イッセー君の隣なんて、わかってるじゃない竜也君♪」
「ありがとうございます、竜也様♪」
「陛下…私は感激であります!」
「俺っちの扱いヒドくねぇ!?しかも無駄にダイナミック!!」
「んで、お前らは何作ったんだ?」
「俺はこれ」
イッセーが見せたのは俺に引けを取らないほど精巧な作りの夕麻とイリナ、そして顔だけのドラゴン。おそらくこいつがドライグなんだろう
「うわぁ!イッセー君ありがとう!大好き♡」
「もう!イッセー君たら……大好き♡」
「いやぁ二人のついでにドライグ作ろうとしたら足りなくなって」
『相棒、俺はついでか?ついでなのか?』
「俺はこれだ」
ヴァーリが出したのはこれまたハイクオリティーな一体のドラゴン。おそらくアルビオンだろう。イッセーと違い全身が精巧に作られている。
『ふふん、どうだ見たかドライグ。俺はお前と違って相棒と深い絆を』
「いや粘土残すのもったいないな~と思って精巧に作れるデカイやつがアルビオンぐらいしか思いつかなくて」
『夢を見させてくれよッ!!』
「私はこれであります!」
ゼノヴィアが見せたのは粘土で作られたアッガイ、これまた無駄に精巧……
「………ぶれないなぁお前」
「俺っちはこれ」
フリードが出したのはなんかピカソの絵のような一般人には理解し難い物体
「芸術は爆発だ!」
「なんとも言えねぇ……」
「あの……わたしはこれです……」
アーシアが取り出したのは人の形の粘土細工、体格からして男だとわかる。
「………ひょっとして、俺か?」
「はい、竜也さんの作品とは比べるのもおこがましいですけど……」
アーシアはそう言ってうつむいてしまう。俺は俺(粘土)を握る両手を優しく両手で包む。
「そんなことない、嬉しいよアーシア。ありがとう」
「そ、そそそそそそそんな!?竜也さん……ぷっはぁ!」ブバッ
アーシアの噴いた鼻血が俺(粘土)に盛大にぶっかかった
「ぎゃあああああああああ俺(粘土)がぁぁぁぁぁぁ!!!?」
「ふえぇぇぇぇぇぇぇ竜也さん(粘土)が血まみれにぃ!!!?」
「怖ぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!?」
「ほんわかした空気が一気にホラーに!?」
「うわぁお、呪いの人形みてぇ」
「陛下、私が祓いましょうか?」
このあと、俺たちの作品を巡るオークションがいつの間にか行われたが、俺たちは全力で死守した。(フリードは売ってた。父兄のかたに38000円で落札された。謎だ)