魔法少女リリカルなのは~心の剣と小さな奇跡~   作:ディアズ・R

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やっと更新。
ちまちま書いてたらやっとできたのです。
未来組が無理矢理出てきた気がするけど、原作のゲームを知らないので勘弁してください。

次回でGOD編終了できたらいいな~
まあ、あと一・二話で終わると思いますね。
そしたら一旦オリジナル章に入るかもです。
では本編どぞ~


第二十九話 未来×家

俺は一人でシステムU-Dという少女を探していた。

マテリアル達とジェシーしかまともに動ける者が居なかったので、全員でバラバラの場所を探しているのだ。

そして、俺は意味不明な二人の女性と出会った。

というか、落ちてきた。

 

「どうして店長が子供に!?」

「パパがちっちゃい!なのにかっこいい!」

 

碧銀の髪で、右目が紫、左目が青の虹彩異色のクール美人。

金髪で、右目が緑、左目が赤の虹彩異色の元気美人。

何故か俺のことを、前者は店長、後者はパパと呼ぶ。

意味不明である。

とりあえずクールさんにクリームパン、元気さんにチョココロネを与えてみた。

 

「食うか?」

「「いただきます!」」

 

何故か嬉しそうに食べ始める。

ホント、意味不明だ。

俺の知り合いにこんな奴らいないんだが……結局誰なんだ?

 

「お前等、誰だ?」

「「ッ!?」」

 

誰何したら、パンの最後の一口を食べる体勢で固まった。

誰か聞かれて、動揺するってことは……アウトだな!

 

「貴様等、変質者だな!!」

「「えぇ!?」」

「しかも空からスカートとピチピチのスーツで落ちてくるなんて……痴女か!?」

「「違う!!」」

「その上小学生である俺の所ということは、ショタコンもか!?」

「「だから違う!!」」

「なら証拠は!!」

「「ぅ……それは、その……偶然で」」

「なるほど……なら、俺の所に来たのは偶然としてやろう。だが、その服はどう説明する気だ?」

「「……」」

 

答えない。

ということは、やっぱり痴女……

いや、魔法使いって皆痴女なのか?

スカートなのに平気で飛び回るし、水着みたいな服だし、変身する時脱げるし……なのは達って、痴女だったのか。

次からちょっと距離を置こう。

まずは目の前の痴女二人だ。

なんか二人で相談してる。

 

「小さいパパ……ごめんなさい!!」

「あぶな!?」

「小さい店長……すいません!!」

「うぉ!?」

 

二人の痴女が俺に殴り掛かってきた。

しかも結構速いから避け辛い!

てか、なんで俺襲われてんだ!?

二人の痴女の攻撃を避けたり逸らしたりしているが、威力が結構あって地味に痛い。

しかも、なのは達と違って最初から近接格闘がメインらしく、攻撃の強弱やフェイントがあってやりづらい。

そのうえ、俺みたいに魔力で身体能力を強化できるようだ。

魔力を使っているから、こいつ等は魔法使いで、いきなり襲いかかってきたことを考えると、管理局とは敵対関係の奴ら……つまり叩きのめせば完璧!

二人の回し蹴りを軽く跳んで避け、魔力の塊を放出してブチ当てる。

一瞬で溜められる量としては結構本気でやったんだが、一人は防ぎ切り、一人は受け流しやがった。

着地と同時に一旦距離をとって、二人の動きを脳内で繰り返す。

二人が構えたのを見て、俺は全身の力を抜いて相手をよく見る(・・)ことに集中する。

筋肉の動き、視線の位置、重心の位置、足の位置と動き、手の動き、魔力の巡り、呼吸、全てを見る。

 

「……空気が、変わった」

「小さいパパの本気……凄い」

 

雑音は気にせず、無駄な部分と優秀な部分を見極める。

近接格闘でどんな攻撃が出来るのか、思いつく限りありとあらゆる攻撃を想定する。

その中でこちらの攻撃が通り、あちらの攻撃が通らないパターンを考える。

この二人、なのは達並みの潜在能力はあるようだが、経験が足りていないようで、多少の無茶をすれば拘束ぐらいできる。

だったら、やるしかないだろ?

魔力を全力で開放し、両腕に収束させる。

白と黒に光っている両腕の骨が軋むが、無視して二人へ突っ込む。

両腕ほどではないが、両足も魔力で強化しているので、銃弾並みの速度で二人へと接近する。

迎え撃とうとする二人の射程に入る前に、魔力を使った脳のリミッター解除をした。

瞬間、世界がゆっくり動き始める。

二人の足による攻撃も、腕による攻撃も紙一重で避け、俺の射程へ持ち込む。

頭痛と吐き気が襲いかかり、魔力を安定し辛い。

ジェシーを使った後だと魔力の質も量も別物になってしまい、ただでさえ使い辛いリミッター解除がさらに使い辛くなる。

てか、脳のリミッター解除とか、使うべきじゃないんだけどね。

俺の拳を二人の腹に当て、殴り飛ばす。

腕を振り切ると同時に収束していた魔力を放出して、吹き飛んで近くにあったビルを破壊した。

結界が張りっぱなしの御蔭で良かった。

今の普通にやったら犯罪者だよ。

まだ意識があると思うので、確実に捕まえる為にジェシーを呼ぼうと口を開けたら、瓦礫が飛んできた。

かなりデカい瓦礫だったので砕こうとしたら、二人の声が聞こえた。

 

「受けよ!我が覇王流(カイザー・アーツ)が新奥義!!」

「正々堂々真剣勝負!これが私の一撃必殺!!」

 

背筋に電流が走るような寒気を感じた。

瓦礫を砕くのをやめ、自身の前面に全力で魔力を展開しつつ全身を魔力で覆う。

 

「覇王双龍波!!」

「ワールド・ブレイカー!!」

 

瓦礫を消し去って俺に襲いかかってくる、二匹の白っぽい碧の龍と虹色のなのはクラスの砲撃。

リインフォースの魔法並みの重圧が俺を押し潰そうとする。

歯を食いしばって耐えるが、背後にスカートの方が立っていた。

 

「なんで……てか、おっも!?」

「店長、いえ、ある人に教わったんです。『最強を名乗りたいなら龍ぐらい使ってみせろ』と。だから、この新奥義を覚えました……そして、これで終わりです!覇王断空拳!!」

「それヤバ、ガァッ!?」

 

無防備な背後からの衝撃を受け、虹色の砲撃の中へと吹き飛ばされる。

そして砲撃が止んですぐ、二匹の龍が俺の両肩に喰らい付き地面へと自身ごと俺を叩きつける。

 

ドゴォォォォォン!!

 

 

◇◇◇

 

 

道路に巨大なクレーターを作り、その中心に夜空がめり込んでいる。

クレーター外から二人の女は見ていた。

彼女達は今より未来から来たイレギュラー。

金髪が高町ヴィヴィオ。

碧銀の髪がハイディ・E・S(アインハルト・ストラトス)・イングヴァルト。

とある理由から夜空と近い仲である二人は、倒れている夜空を見ても一切油断しない。

夜空を相手にして油断をした時、自分達が倒れると知っているからだ。

 

「ぐっ……これ、非殺傷とか、関係無いじゃん……いっつぅ」

 

身体の調子を確かめながら、身体を起こす夜空。

その場で首を動かし、肩を回す。

クレーターの中心からヴィヴィオとアインハルトを見上げた夜空は、何かに気付いたように驚いた顔をする。

二人は誰か来たのかと振り返るが誰もいない。

夜空へと視線を戻した時には、白と黒の翼を広げた夜空がいた。

 

「うひゃ!?」

「しまっ!?」

 

夜空が腕を振るって空間を砕き、裂け目へと入っていく。

そして二人の背後から現れる。

セットアップ前とは比べるまでも無い魔力の塊が夜空の両手にあった。

二人の頭部へと迫る魔力の塊。

あと僅かでぶつかるというところで、乱入者が現れた。

刺青のある肌が見えていて、悪役っぽい黒い服を纏った一本のゴツイ剣を持つ少年、トーマ・アヴェニール。

彼のゼロエフェクトと呼ばれる特殊な魔力中和フィールドによって、魔力の塊が掻き消える。

夜空は魔力の塊が消えたのを認識し、ヴィヴィオとアインハルトの頭を掴んで左右に投げ飛ばす。

斬りかかってきたトーマの剣を右手で掴み、左手で額に掌底を叩き込む。

夜空はトーマに魔力による攻撃は無駄だと考え、脳を揺らしてトーマの意識を飛ばした。

トーマは吹っ飛んで道路を転がる。

夜空は剣を受け止め、ざっくり斬られて血が流れている右手を見る。

 

「もう一人いたのか……まあいい。全員意識を失ってるっぽいな」

《うっはーいきなりの超展開にムネアツ!》

 

首の骨を鳴らしながら、夜空はまずアインハルトのもとへ向かう。

だが、アインハルト見て夜空は固まる。

先ほどまでの大人の姿ではなく、夜空と同い年ぐらいの少女なアインハルトがそこにいた。

 

「誰だ?」

「ぅ……」

 

夜空は周囲を見渡す。

そして、一つの結論に至る。

 

「逃げられたのか!」

 

夜空の知る魔法で子供が大人になる、大人が子供になるというのはありえないので、逃げられたと考えてしまった。

髪の色は似てるが、全くの別人として認識されている。

夜空はしょうがなく、ヴィヴィオの方に行くがこっちも同じく子供になっている。

夜空は、結界内にいるということは魔法使いだろうと考え、ヴィヴィオとアインハルトを保護することにした。

トーマはなんかヤバい奴と直感し、輝く黄金のパンを口に突っ込む。

このパンを食べると一日金髪になり、武器の類が使用できなくなる。

代わりに肉弾戦が得意になる。

理由は不明。

金髪になったトーマを見て頷き、少女二人を翼で優しく包み、トーマの襟首を掴んで引き摺りながら移動する。

その場でアースラへ転移すると、隠れているかもしれない二人組がアースラへ襲撃してくると考えての移動である。

全くの無駄だが。

 

「ジェシー、あの二人がどこに行ったか分かるか?」

《え~まあ、分かると言えば分りますが、なんとなく言わない方が良い方にイケそうなので、言いません!》

「そっか……追いかけてきてたり、襲いかかってくる気配はないし、大丈夫かな?とりあえず、この三人どうにかしないとな」

《ですね~》

 

 

◇◇◇

 

 

何時もの公園にてアースラへ転移しようとしていたら、三人が起きた。

 

「はぇ?」ヴィヴィオ

「これは……」アインハルト

「い、痛、痛い痛い!引き摺らないでください!」トーマ

「あ、起きた」夜空

《じゃあもうセットアップ解除してもいいですよね~》ジェシー

 

ジェシーがセットアップを解除し、翼が消える。

金髪と碧銀は消えた翼から落ちるが、体勢を立て直して何とか着地した。

悪役君を立たせ、三人の前に立つ俺。

 

「お前達、パンは好きか!」

「普通何者か~じゃないのかな?」

「何か言ったか金髪?」

「むぅ……金髪じゃないよ!ヴィヴィオだよ!高ま―――」

「ヴィヴィオさん!ちょっと」

「え?何?」

 

いきなり相談を始めた少女二人。

少年の方を観察してみた。

なんか話し合ってる二人を見つつ、俺のことをチラチラ見てくる。

少しして、少女二人が話し終わったようだ。

 

「先ほどはいきなり襲いかかってしまって申し訳ありませんでした」

「えっと、私達次元漂流者っていうのみたいで、良くわかりません!」

「……いや、別にどうでもいいけど?」

「どうでもいい?」

「ほぇ?」

「てか、襲いかかったって、何の話だ?」

「「……え?」」

 

ん?なんか齟齬が生じてる?

どこだ?可笑しいのはどこなんだ?

やっぱりパンかな?

 

「えっと、とりあえず落ち着こうよ」

「トーマの言う通りだよ」

 

少年の隣に何時の間にか少女が立っていた。

中二臭漂う一冊の本を抱えている。

同時に少年の服装が普通のモノに変わり、髪も灰色から茶髪になるのだがパンの後遺症で金髪のままである。

コイツも魔法少女、いや、魔法少年か。

俺はただのチート化だから、魔法あんま関係無いし。

 

「なんでもいいけど、自己紹介をしよう。俺は水無月夜空」

「えっと、私は―――」

「先に言っておく。嘘ついてると判断したら、これな」

『……』

 

金髪少女が嘘言いそうだったので、先手必勝しておいた。

凄い涙目で碧銀少女を見てる。

そして、俺の手にはガラスの様な透明度を持った緑色のメロンパン。

美しいだろ?これ、食べられるんだぜ。

焼く前に砂糖をかけてやると、最高の味を提供できる。

砂糖をかけなければ、ただ硬いパンだ。

消化も悪いのでお腹が必ず壊れる。

ジワジワ削るタイプだ。

 

「で?名前は?」

「高町ヴィヴィオです!」

「ハイディ・E・S・イングヴァルトといいます!アインハルトと呼んでください!」

「トーマ・アヴェニールです!」

「リリィ・シュトロゼックです!」

「……むぅ」

 

噓は言ってないか……てか、何故そこまで強く言う?

渋々パンを仕舞って、気になったことを聞いてみる。

 

「高町ヴィヴィオってことは、高町家の一員か?」

「えっと、ちょっと違って、あの、なんて言うか……未来から来ました!」

「……ん?」

 

今なんて言ったんだ?

未来から来た?ちょっと良くわからないな。

とりあえず叩いておくか。

 

「あぅ!?な、なんで……」

「いや、寝言言ってたから」

「寝言じゃないもん!ホントだもん!」

「なるほど……なら、高町なのはの座右の銘は?」

「全力全開!」

「……フェイト・テスタロッサの好きな服装は?」

「露出が多くて動きやすい服!」

「……………八神はやての好きな物は?」

「パパの作るパン!」

「ホントに未来から来たのか。てか、アイツ等は未来でも同じなんだな」

 

そうか、はやてはずっと俺のパンのファンなのか。

……べ、別に嬉しくねぇし。

てか、未来でも全然変わらないんだな、アイツ等。

 

「まあ、未来から来ようが過去から来ようが、俺としてはどうでもいいな。とりあえず、ちょうどいいから手伝え」

『え?』

「システムU-Dっていう少女を探してるんだが、見つからなくてな」

「あらー♪随分面白そうな話してるのね。私もマ・ゼ・テ♪」

 

後ろからの声。

振り返ると全体的にピンクの娘っ子が立っていた。

誰だこいつ?

 

「知ってること全部教えて♪教えてくれないなら、ちょっと痛いことしちゃうよん♪」

「つまり敵か……ジェシーセットア―――」

「させませーん♪」

 

ピンク娘が俺に魔法であろう光弾を放つ。

魔力での気合防御でなんとかしようとしたら、アインハルトが光弾を弾いた。

 

「貴女、いきなり何をするんですか?」

「あら?あららー?今のどうにかしちゃう?」

「質問に答えてください」

「そうね……【砕け得ぬ闇】、聞いたことない?」

 

俺はそれを聞いて少し警戒を強める。

ジェシーも俺の肩に乗って、どんなことにも対応できるようにしている。

砕け得ぬ闇が何かは知らないが、こいつはそれを探してると見て間違いないだろう。

それを見つけてどうするのか知らないが、問答無用で攻撃してきた奴がロクなことはしないだろう。

いろいろと知ってそうだし、もう少し情報を引き出したいな。

とりあえず、いきなり攻撃されない様にしようか。

 

「マスター」

 

ジェシーがいきなり真剣な表情と声で何か言おうとしてくる。

なんだ?何か問題でも起きたのか?

 

「どうした?」

「時間です」

「……なんの?」

「ニ○生開始の」

「お前……このタイミングで言うことか?」

「リニスが準備して待ってるので……行ってきます!!」

 

ジェシーが転移していなくなった。

……え?マジで?

 

「あらら?デバイスに見捨てられちゃったの?かっわいそー♪」

 

ピンク娘が馬鹿にしたように言ってくる。

……このヤロウ。

 

「これでも食らってろ!!」

「なんモガッ!?」

 

ピンク娘の口に投げたのは、メロンパンならぬスイカパン(はやて用)だ。

普通のスイカパンなら、皮部分はサクサクのクッキー生地、果肉部分がスイカの味を再現したフカフカ食感、種部分に甘みが強めのチョコを使ってある子供向けの味付けだ。

対してはやて用は、皮部分がひたすら甘いだけのバニラ味、果肉部分は十倍濃縮したハバネロ味、種が20倍濃縮の酸っぱいレモン味。

最初に舌を甘さに慣れさせ、後の辛味を強く感じさせ、酸味によって味覚にとどめをさす。

はやてに食べさせようと思っていたが、状況が状況なのでピンク娘に食わせてみた。

 

「ッ!?ンンッ!?」

『うわぁ……』

「は、はにゃた!ほぼえてなしゃい!!」

 

ピンク娘は、涙目になりながらも俺を指さして転移して消えていった。

結局なんだったんだ?

 

「まあ、いいか」

『いいんだ』

 

一旦マテリアル達と合流して状況整理しないとマズイな。

ちょっと意味が分からないことが起こり過ぎてて、理解しきれてないぞ。

ジェシーもいないから、いろいろと本気出さないといけないな。

 

 

◇◇◇

 

 

「レヴィ……何か言い残すことは?」

「ごべんなざい~」

 

マテリアル達と合流した。

そしてわかった事実がある。

システムU-Dという少女は、まだ現れてないという事実だ。

町中を探している時に、シュテルとロードが少しだけ思い出したことがあり、何かをしないとシステムU-Dは肉体を持って動くことができないとのことだ。

つまり、町にいると言ったレヴィの発言は、ただの勘だったらしい。

というわけで、今からフルボッコである。

 

「レヴィを許してあげてくれませんか?彼女は頭が弱いので仕方がないんです」

「うむ、レヴィは優秀な部下だが、戦闘以外ではほとんど役に立たんからな」

 

シュテルとロードにそう言われると、今回は許してやるしかないか。

二人とも身内に甘いな。

俺の言えたことじゃないけど。

 

「二人に感謝しろよ」

「二人どもありがどう~」

 

レヴィ、涙と鼻水で顔が凄いことになってるな。

ティッシュで鼻をかませ、連れてきた未来人達とマテリアル達の自己紹介をしてもらった。

 

「やっぱり貴女は、副店長(シュテル)……」アインハルト

「どちら様ですか?」シュテル

「レヴィお姉ちゃんだ!」ヴィヴィオ

「ほぇ?」レヴィ

「僕らの知ってるディアーチェさん達と結構違うね」トーマ

「未来の王様達もっと大人っぽいもんね」リリィ

「貴様等、何の話をしている?」ロード

 

……仲が良さそうでよかったよ。

いまいち会話が成立してないように見えるが、問題無いだろう。

しかし、マテリアル達も記憶が完全に戻ってないみたいだし、ジェシーは今使い物にならないし、何時もの戦闘メンバーは現在戦闘不能だし、未来から来た奴等やいきなり攻撃してくるような奴もいるし……状況がゴチャゴチャしてきてるな。

……そう言えば、あのピンク娘何か言ってたよな?

 

「確か【砕け得ぬ闇】とかだったか」夜空

「……どこかで聞いた様な?」シュテル

「なんかカッコイイ響き!」レヴィ

「【砕け得ぬ闇】……何か、何か思い出せそうな……」ロード

「あのピンク娘いろいろ知ってそうだし、今度会ったら叩きのめして聞くか?」夜空

 

シュテルとロードのみが何やら唸っている。

レヴィは大人しくさせた方が良さそうなので、偶然持ってたソーダ飴を渡す。

 

「ほぇ?ナニソレ?くんくん……なんだか甘い匂いがする!」

「あぁ、噛まずに舐める物だ。美味いぞ」

「へぇ~あむあむ……マズくない!というよりおいしい!」

 

ソーダ飴を食べるのに集中し始めたレヴィから視線を外し、シュテルとロードに視線を戻す。

これからどうすべきか……わからん。

誰か詳しく説明できる奴いないのか?

記憶が欠落してるマテリアル三名、未来人らしい少年少女四名、俺……いないな。

せめてジェシーが居ればな……連れてこれば良くね?

ニ○生だかネコ生だかしらんが、中止させてやる。

ぶっちゃけ、めんどくさくなってきた。

最近パンが辛いのばっかでマンネリ気味だから、偶には普通に甘めの美味いパンを作らんとパン屋じゃなくなりそうだし。

 

「とりあえず今日は帰るか……そう言えば、お前等はどうするんだ?」夜空

「帰る場所はありませんね」シュテル

「……うむ」ロード

「はむはむ」レヴィ

「そうだった!?寝るところないよ!?」ヴィヴィオ

「盲点でした……この星の通貨は持ってませんし……」アインハルト

「僕は別に、野宿でも大丈夫だけど……」トーマ

「私はトーマが居ればどこでも大丈夫」リリィ

 

全員家無き子か……水無月家に拾われる前の俺も家無き子だったし、一日二日くらいなら家でも大丈夫かな?

水無月夫婦も最近は俺一人で店を回せられるようになってきたから、海璃と海斗を連れて公園とかに行くようになってきてるからな。

俺は家ならリニスとジェシーがいるし、外に行った時も久遠とかはやてとかと一緒だから特に問題無し。

どこまでいっても俺は拾われっ子の居候みたいなもんだし。

いや、まあ、水無月家的には完全に家族認定されてるけどね?

てか、今はそんなことどうでもいいんだよ。

 

「よし、ウチに来い。二日ぐらいなら泊めても問題無いはずだ」夜空

「いいのですか?」シュテル

「お前等どうせ行くとこないんだから遠慮するな」夜空

「そうですか……では、その好意に甘えさせていただきます」シュテル

「我を差し置いて勝手に決めるでない!」ロード

「王様は行かないの?」レヴィ

「うぐっ……それは、その」ロード

「私、パパと一緒が良い!」ヴィヴィオ

「私は、その……大丈夫かと」アインハルト

「お世話になります!」トーマ

「お願いします!」リリィ

「それじゃあ、行くか」夜空

 

なんとなくだけど、そろそろ何かありそうだな。

準備した方が良いのか、放置した方が良いのか……まあ、なるようになるか。

とにかく、帰ってパンでも作るかね。

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