金木君と永近に、もう一人友人が居たら、どうなんだろうか?と言う私の勝手な妄想を体現した作品となりますので、ご了承ください。
それでは、お面汚しとなりますが、ご覧ください。
食物連鎖の頂点とされるヒトを…
【食料】として狩る者たちが存在する…
人間の死肉を漁る化け物として
彼らはこう呼ばれる…
…【
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『ーー28日 高田ビル通りで男性の遺体の一部が発見されました。
現場には【
二人の友人に誘われて来た喫茶店の中で、流れでるテレビの音を聞きながら僕は筆を走らせていた。
『東京の街を襲う【
彼らの実態とは…?
今日は【
「お!胡散臭いおっさん出た」
そう言ったのは僕の友人の一人、
通称、ヒデ
ヒデの発言に手を止め、テレビに顔を向けると画面には、ちょび髭の似合う確かに胡散臭そうなおじさんがテレビに出ていた。
(確か…【
そんなことを考えてい間にも、ヒデは話を続けていた。
「おっかねぇなー、高田ビルって結構近いぞ…
カネキとコーキなんかあっという間に喰われるだろーな
カネキは、よくわからん本ばっかり読んでる もやし小僧だし
コーキなんかは、小説ばっかり書いてる ニラ小僧だしなぁー」
「よ…よくわからんとはなんだ…」
ヒデの発言に少し不満があるように返事したのは、僕のもう一人の友人、
通称、カネキ
そして、僕は二人の友人である、
二人からはコーキって呼ばれてる。
って、ヒデ…さらりと、ひどいこというね…。
「ヒデ、ニラをバカにしたらいけないよ
栄養がたくさんあって、美味しいんだから」
「って、そっちに食い付くのかよ!」
僕の発言にヒデはツッコミ、苦笑いしながら少し項垂れた。
はて?何かおかしな事を言ったであろうか?
「相変わらずだね、コーキは」
そう言ったカネキは、何故か微妙な笑みを浮かべヒデの方に顔を向けた。
「ヒデ…お前は書をとれ もっと活字に触れろ」
「無理無理…5秒でぐっすり眠れるぜ」
5秒でぐっすりとは…流石はヒデ…
僕たちには出来そうもないことを平然とやってのけるのだな…
ヒデに無理無理と言われたカネキは別段気にした様子はないようだ。
だがしかし、確かにカネキが言うようにヒデは少しは活字に触れた方がいいかもしれないな。
「ヒデ、本を読むのが苦手なら、僕みたいに小説でも書いてみる?」
そう言って、僕は趣味で書いている小説をヒデに見せながら話してみた。
「あー…悪くはないかもだけど やっぱ無理無理
コーキみたく面白いのかける自信ないし」
「楽しいのに…」
残念ながら、僕の案もダメだったようだ。
どうにか、ヒデに文学の楽しさを伝えるために思案しているとカネキがコーヒーを口にしながら喋り始めた。
「っと言うか僕…
【
本当にいるのかな?
【ヒトを喰う怪物】が…」
カネキの発言に僕は内心同意した。
僕自身、【
「いるだろそりゃ…」
ヒデは、机に顔を突っ伏せながら呟いた。
「ヒトに化けて潜んでるって聞いたこともあるし…
案外 近くにいたりしてなー…」
「ヒトに化けるか…」
そう言ってカネキは店内に居る人を軽く流し見しだした。
僕も釣られて、店内を流し見ていく。
店内には、店長と思わしき白髪のお爺ちゃんに優雅にカップを口に運ぶ青年。
接客をする可愛らしい店員さんと二人の客に、プルプル震えているお爺ちゃん。
うん、普通の日常にしか見えないな。
僕には、この風景が【嘘】とは思えない。
そんな事を考えているとヒデがテーブルから顔をあげた。
「カネキ
さては、お前…
【
「アホか」
ヒデの発言にカネキは少し呆れながらも、何故かペンと紙を手に持ちだした。
「僕が【
…化けるって言っても【人形のモンスター】ってレベルだろ?」
そう言ってカネキは何か描いていく。
その行動の意味に気付いたヒデも紙とペンを出し何やら描いていく。
なんだかわからないが、僕も描いてみよう。
そして…
「多分こんな感じ」
カネキがどや顔で突きだしてきた紙には何やらクリーチャーのようなモノが描かれていた。
ふむ、流石はカネキ、絵が上手い。
「俺も出来た」
そう言ってヒデが見せてくれた紙には、小学生低学年が頑張って描いたかのような人の絵が描かれていた。
「これは誰?」
「カネキ」
「ほう…」
なるほどカネキか…。
確かに少し似ている気がするな。
なんて思うがカネキはどうにも気に入ってないみたいだな。
ふむ、ヒデの絵も悪くないと思うんだけどな。
「はぁ…ヒデの絵は置いといて…
コーキはどんな絵を描いたの?」
カネキがヒデから視線を外し、こっちに顔を向けて聞いてきた。
「こんなのかな」
そう言って僕が、見せた絵に二人は…
「「………………」」
無言だった。
はて?なんかおかしいのだろうか?
「二人ともどうしたの?」
「あっ…いや、あのさコーキ」
ヒデが何やら苦笑いしている。
「これって何描いたんだ?」
「え?見てわからないかな?
ドラ○もんだよ」
そう言った瞬間、二人は驚いた顔をした。
むむむ、似てないかな?
「なぁ、コーキ
なんで、【
ドラ○もんは【
猫型ロボットだろー!」
「あれ?二人とも【
「そうだよ!
そーゆう流れだっただろーが!」
そう僕に言ったヒデは何故か疲れたように、またテーブルに突っ伏せだした。
そんな、僕らの会話にカネキは「コーキは相変わらずだね」っと本日二回目の発言をした。
ふむ、ならなぜヒデはカネキを描いたんだろうか?
それについて聞こうと思ったら、ヒデが顔をあげて喋り始めた。
「…コーキのいつものボケは置いといて」
むっ失礼な
ボケではなく真面目に考えているぞ。
そんな僕の考えを無視するようにヒデは話を続ける。
「カネキよー
例のコーヒー屋のかわいい子ってどれ?」
「あっ…!?
声デカいって…!
あんまキョロキョロすんなよ…」
ヒデがそう言って思い出したが、そういえば今日の目的はカネキが最近気になっている女性が居るらしく、その人を見てみようとヒデが誘ってきたんだったな。
なんでも、いつもこの喫茶店で会えるらしい。
小説を書いたり、カネキとヒデとの会話ですっかり忘れてたな。
「あぁ もしかしてあの子?」
そう言うヒデが指差す方を向くと、先ほど店内の人を流し見してた時にも見掛けた可愛らしい店員さんだ。
「…いや あの子はお店のバイト…
僕が言ってるのは、この店に来るお客さんだから…」
ふむ、正社員ではなくバイトの子だったのか。
喫茶店のバイトって大変そうだな。
「すみません!」
そんなことを考えているとヒデは、声をあげ可愛らしい店員さんを呼び始めた。
「はーい」
パタパタとこっちまで来る店員さんを見て、なぜかウサギを思い浮かべた。
意味はわからないが、そう感じた。
「注文いいですか!?
俺カプチーノ カネキとコーキは!?」
「いっ…いいよ
まだ残ってるし…」
「僕もまだあるからいらないかな」
ヒデにそう言った後、僕は書いていた小説に目を落として、続きを書き始めた。
何やらヒデが、まだ店員さんと話して困らしているがカネキに任せよう。
店員さんとヒデの会話が終わり、カネキがヒデに注意していると…
カランカラン
喫茶店の扉が開いた音がした。
僕は音がした方に無意識に顔を上げソレを見た。
そして…
ゾクッ!
「…!」
寒気がした。
理由はわからない…ただ、店に入って来た女性を見ただけで…
体に電気が流れたような感覚がした。
そんな、僕の様子に二人は気付かず、何やら、ヒデがカネキの肩に手を置き一言…
「あきらめろ!?」
そう言っていた。
「…どうしたの?」
小説を書くことと妙な寒気を感じたことで話を聞いてなかった僕はヒデの発言の意味を尋ねた。
「また、コーキは話聞いてなかったのねー…」
「…ごめん」
「まぁ、いつものことか…」
そう言ってヒデが説明してくれた。
どうやら、さっき店に入ってきた女性がカネキが気になっている女性らしい。
そして、ソレがあまりにも綺麗だからヒデはカネキにあきらめろって言ったらしい。
…あれ?僕は今、あの女性に対してなんて思った?
無意識に人に対してソレって…
「まぁ、カネキよ」
そんな考えを遮るかのようにヒデはカネキに話始めた。先ほどから感じている自分に対する違和感を不思議に思いながらも、とりあえず今はそのことについては考えるのを止めて、僕も二人の会話に参加することにしよう。
「いくら何でもあんな美人無理だろ…
ありゃ眼鏡とったら化けるぞ…」
「うっ…」
「そんなことないよ、あの人なんだか知的そうだし、カネキと似合いそうだと僕は思うよ」
「え!?」
ヒデの言葉で落ち込んでいたカネキは、どうやら僕の言葉で気を良くしたようだが、またすぐに暗い顔に戻った。
「コーキがそう言ってくれるのは嬉しいよ
でも、僕だってわかってるよ…
ヒデが言うように僕じゃ釣り合わないことぐらい…」
そう言ってカネキの視線はあの女性に向かっていった。
「僕は見てるだけでも十分幸せなんだ…
それに…彼女は…
僕と目が合うと少し微笑んでくれるんだ…
ひょっとしたら向こうも僕のこと…」
カネキが急にぽーッとしだしたことに不安を覚え、医者に見せたほうがいいのではないかと思考を巡らせていると…
「お前ちょっとアレだな
…気持ち悪いな」
「!!」
おー、どうやらヒデの一言に現実に戻ってきたようだ。
よかったよかった。危うく救急車を呼ぶところだった。
「それは お前が凝視してるから苦笑してんだよ」
「ば…
馬鹿な…」
「カネキ
女性に対してあまりジロジロ凝視するのはよくないよ」
「コーキまで…」
そう言って肩を落とすカネキ
少し悪のりしてしまったかな?
「ま…お前の言う子も見れたし」
そう言って立ち上がるヒデ。
「ヒデ どこか行くの?」
「おぅ バイトなんでそろそろ行くわ」
僕の質問にそう答え、ヒデは出口に向かって歩き出した。
…が、ふいにこっちに振り返って…
「がんばれよ妄想男!
またなコーキ!」
そう言い、最後に可愛らしい店員さんにも挨拶してバイトに向かって行った。
「まったくヒデは…」
そう呟いたカネキの顔は、楽しそうに微笑んでいた。
その笑顔に【嘘】はなく、平和な日常だと僕は感じた。
「さて…」
僕は小説用紙を片付け、席を立つ。
「あれ?コーキも帰るの?」
「うん 家でゆっくり小説書きたいから」
「そっか また小説できたら読ませてよ」
「うむ わかった」
僕はそう言って、店を出ようと歩を進める。
が…最後にチラッとカネキの気になっている女性を見た…
ゾクッ!
「…!!」
なぜかはわからないが寒気がする。
僕は、ソレから逃げるように早足で店を出た。
カランカラン
外は暑く、眩しい日差しが僕の今の寒気を気持ちよく吹き飛ばしてくれた。
「さて 楽しみにしている
さっさと帰って書き上げようかな」
僕は空を見上げてそう呟き帰路についた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ーーへぇ…んで その子と一緒に出かけるのか…」
「よかったね カネキ」
喫茶店から帰って次の日、カネキから話があるって言うので僕は再び喫茶店に訪れていた。
なんでも、僕とヒデが帰った後、カネキはそのまま残って読書をしていたらしいんだけど、偶然にもその女性に話しかけられたらしい。
さらに、たまたま同じ本を読んでいて直ぐ様打ち解けたらしく、次の休みに二人で出掛けるそうだ。
「ラッキーなこともあるもんだな」
確かに、ヒデが言うようにカネキはラッキーだな。
しかし、偶然にも話しかけられて同じ本を読んでたなんて…。
まるでベタな恋愛小説みたいな展開だなって思う。
「そう 彼女…
今度 リゼさんとオススメの小説を教え合うんだ…!!」
そう言うカネキは拳を握りしめ嬉しそうにしている。
こんなに興奮しているカネキも珍しいな。
「生まれて始めての女の子との外出…
しかも夢の本屋デート…
ヒデ…コーキ…僕は猛烈に感激している…!」
うん、嬉しいのはわかるよカネキさん。
でも、ヒデが若干引いてるよ。
「…本屋デートの良さは俺には ちょっとわかんねーけど…
まぁ…楽しんで来いよ!」
引きながらも友達にエールを送るヒデは友人の鏡みたい人間だな。
よし、僕もカネキに一言エールを送ろう。
「初めての経験だからね
いろいろ大変だろうけど頑張ってね
お幸せに」
そう言うとカネキは若干顔を赤らめた。
「ありがとう ヒデにコーキ
楽しんでくるよ!」
そう言ってカネキは笑った。
それに釣られて僕もヒデも笑みを浮かべたが、僕は初めてリゼと言う人を見たときの寒気を忘れられずに不安を感じていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「んー…疲れたな…」
カネキの話からあっという間に休日が来た。
僕はこの休日を利用して家にこもり、小説を書き上げていた。
時間が立つのは早いもので、今の時刻は午後7時…。
おかしいなー…朝の8時から書き始めた気がするんだけど…まぁ いっか。
お腹も空いたし、ちょっと晩御飯作るのもしんどいし何か買いにいこうかな。
とりあえずコンビニにでも行こう。
そう思い僕は外に出た。
「毎度ありがとうございましたー!」
元気なコンビニ店員の声を聞き、コンビニから出た僕は家に帰るために帰路についた。
晩御飯以外にもお菓子とか買ってしまった。
帰ったら食べようかな。
そう思いながら数分歩いていると前方に見知った後ろ姿を発見した。
(あれ…?あの後ろ姿はカネキじゃないかな?)
今日は本屋デートと言っていたカネキが数メートル先を歩いていた。
そして、その隣には…
ゾクッ!
リゼと呼ばれる人も居るみたいだ。
まだデートは続いてるようだな。
しかし…相変わらず、あの女性を見ると寒気がする…。
なぜだろう…。
僕の視界に映っている二人は楽しそうに話ながら歩いているだけなのに嫌な予感がする…。
スタスタスタ…。
僕は無意識に二人の後を追いかけていた。
理由はわからないけど…身体が勝手に動いて追いかけていた。
「 」
「 」
この距離だと二人が何を話しているのかわからない。
気付くと薄暗い狭い路地のような所まで付いてきてしまった。
「 」
「 」
二人が急に立ち止まり向かい合って話を始めたようだ。
すると…
(おー…急展開…)
リゼと呼ばれる人がカネキに抱きつき始めた。
(なんだ…二人ともいい感じじゃないか
リゼって人も優しそうな人だし、僕の嫌な予感も気のせいだったみたいだ)
僕はリゼさんの、その行動に自分が二人を追いかけて居たことが杞憂に終わったと思い、家に帰ろうと後ろを向き歩き出した…
瞬間!!
「うわあああッ!!!」
カネキの叫び声が聞こえた。
「!!」
カネキの声が聞こえた僕は直ぐ様、カネキの元に戻り二人の近くまで行った!
「カネキ!どうした…の…?」
瞬間…僕は背筋が凍り付いたような感覚がした…。
なぜなら…目の前に居たのは…
恐怖に顔を歪め身体を震わし腰を抜かし、左肩から血を流しているカネキと…
リゼと呼ばれる人…ではなく…なんだアレ…は…。
両目が赤黒く怪しく光…腰辺りからは…血のように赤く煌めいた蜘蛛の足のようなナニかが生えていた…。
「コ…コーキ…」
カネキがゆっくりと僕に顔を向け、僕の名を呼ぶ。
だめだ!頭が回らない!
なんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだなんなんだ!?アレは!
「あら?やっと出てきたの?
私たちに付いてきてたネズミさん?」
そう言い、僕にソレは顔を向けた…。
やっと出てきた…?
僕が、付いてきていたのが…バレていたのか…?
「あ…あ……あぁ……」
声がでない…あの赤黒い瞳に縛られたように僕の身体は動かなかった…。
「ふふ…怯えちゃって可愛いわぁ
どんな
そう目の前のナニかが発した瞬間、僕は…
「カ…カネキ!逃げよう!」
腰を抜かしたカネキを引っ張り、走り出した!
「アハハ…待ってェ…」
僕らは恐怖にかられ走った。
「はぁ…はぁ…」
「カ…カネキ…あの人…は…なんなの!?」
僕は逃げながらカネキに尋ねた。
頭が混乱しながらも、訳のわからない化け物の正体を僕は気になって仕方なかった。
「あの人…リゼ…さんは…ぐ…
「ぐ…
リゼと呼ばれる人の正体は
そう聞いた瞬間、僕は自分が彼女に感じていた寒気の理由がわかった。
あの寒気の正体は…恐怖だ…!
「ッぐ!」
「…カネキ!」
カネキが急に転けた…いや 転けさせられた!
カネキの足にはリゼさんの腰から生えていた不気味なモノが巻き付いていた。
「つかまえた」
カネキに寄ろうとした足が、その声を聞いた瞬間に止まってしまった。
あんなに走ったのに、リゼさんは直ぐ後ろまで来ていてカネキの前に屈んでいた。
「カネキさァん…【
お腹のなか優しく掻き混ぜてあげますよ…ウフフ…」
そう言ったリゼさんはカネキに
「か…カネキ!」
僕は…
ドカッ!!
「キャ!」
彼女に体当たりをかましリゼさんを吹っ飛ばした。
「…カネキ!逃げて!早く!!」
僕は今のうちにカネキだけでも逃がそうと叫んだ。
「え…?こ…コーキは!?」
「僕はここで足止めをする!
だから今のうちに!」
「で…でも…」
「早く!!」
「…!」
ダッ!
二度目の僕の叫びにカネキは走っていった。
カネキのことだから、人が居るところまで逃げて助けを呼んできてくれるに違いない…。
あとは僕が、時間を稼げば…。
「…男の子の友情…ってヤツかしら?」
ゾクッ!
だが、僕が寒気を感じた瞬間…
グサッ!
「え…あ…?」
赤い爪が身体を貫いていた…。
「人間にしては勇敢な…男の子ね
でも馬ッ鹿みたい…非力な
馬鹿な…渾身の力で体当たりしたのに…。
もう立って…くる…なん…て。
「さて…次はカネキさァん…貴方の番…よ!!」
そう呟いたリゼさんは、僕の身体を…
ブンッ!!
投げ飛ばし…
「ぐあッ!!」
逃げるカネキにぶち当てた。
「…ぐ…あ……ひ!
こ…コーキ!」
なんだろう…目の前が朧気とする…誰かいるな…カネキ…かな?
なんか言ってるけど…聞こえないよ…とりあえず…ごめん…時間稼ぎにさえ…なれなくて…早く…逃げて…カネキ…リゼさんが来てる…。
「ごめ……にげ…」
僕の意識は言葉を紡ぐ前に落ちた…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ピー…ピー…
ここ…は…?
「ーーこの子の臓器を…血液型は…やむを得まい…っ!」
僕はどこにいるんだ…?
「…しかし!遺族の方の同意なしには…!」
声だけが頭に響く…。
遺族…?
臓器…?
「
「ーー他に方法などないッ…!」
一体 何の…話なんだろう…?
「見殺しには出来ん!
すべての責任は私がとる!
彼女の臓器を彼らに…!!」
ーー…僕は小説の主人公でも何でもない…。
周りからは、ちょっと変わってるって言われるけど、どこにでもいる物語を書くのが好きな大学生だ…。
「ーー…脈拍…安定ッ!」
だけど…
もし仮に僕を主役にひとつ物語を書くとすれば…。
「手術は成功だ!」
ピッ…ピッ…ピッ…。
それはきっと…幸せとは程遠い…。
【悲劇】だ。
どうでしたでしょうか?
もし、よろしければ次回もよろしくお願いします。