Infinit Stratos THE ExtremeSports   作:セイイ

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タイトルが決まりました!!
一部に誤解されていますが、別に私は一夏アンチを書きたいわけではありません。
その誤解もこの回で溶けるでしょう。



Part3 闘争心

次の日 朝の4時 不意に目覚めた織斑一夏は、ベットから体を起こし、顔を洗うために、脱衣所へ向かう、窓側のベット、つまりマルチネスが寝ていた所を見ると。毛布は綺麗に折り畳まれ、どこかに行ったのであろうか、彼の姿はなかった。

 

「あいつ・・・どこへ」

 

昨日のことを思い出し、イライラが彼を襲う。頭をかきむしり、そのまま脱衣所で顔を洗う。

冷たい水で目が覚め、冷静を取り戻す。鏡に映る自分をみつめると不意に思い出す。

 

 

 

 

「・・・・・『ブリュンヒルデごっこ』か」

 

 

 

 

『ブリュンヒルデごっこ』・・・思い返すと、その言葉は一夏の心を貫いた。

 

(俺は、ただ、千冬姉みたいに、なろうとしていただけなのに・・・・千冬姉みたいに、強く・・・)

 

『姉に勝る弟はいない・・・か』

 

『これが本当にブリュンヒルデの弟の実力か?』

 

シグレの言葉がぐるぐると頭を駆け巡る、そして一つの結論へたどり着く。

 

 

 

 

 

(そうか・・・、俺・・・まだ、弱いんだな・・・・)

 

 

 

 

 

初めて、雪片を手に持ってから、自分なら千冬のように強くなれると思っていた。『思っていただけ』だった

しかし、実際『雪片弐型』を『使いこなす』訓練など・・・なにもしていなかった。ただ『最強の剣』を『持っていただけ』で自分が強いと錯覚していた。、それがシグレが感じていた『勘違い』の部分であることに一夏は気がつく。

自分は何の努力もなしに、使いこなそうとせずに、いい気になっていた、ただのごっこ遊びをしている子供だった。

 

 

「俺は・・・・まだガキだったんだな・・・」

 

ショックが一夏を襲った。

 

(今まで、乗り越えてきた山は、自分の自信の力じゃない・・・ゴーレム襲撃事件は、鈴が居たから倒せたし。ラウラの暴走の時も、シャルがいたから。戦うことができた。 実際自分だけの力で解決したことなんて一度のなかった・・・だったら・・・)

 

頬をぱんぱんと二回ほど叩き、冷たい水で顔を洗い、自分をの気を引き締める。

 

 

「このままじゃだめだ!!俺は雪片を使いこなして、強くなる! 今度こそ俺の力でみんなを救う。」

 

そう鏡に映る自分にそう言い聞かせた。

 

「まずは、あいつを見返しやらないとな!」

 

 

 

「一夏!!入るぞ!・・・・って、起きていたのか・・・」

 

急に扉が開き、脱衣所から出てきた一夏と鉢合わせる。

 

「箒!おはよう 朝稽古だな!待ってろ今準備してくる!!」

 

「お、おう・・・・珍しく気合入ってるな、いい心がけだ。」

 

箒は、いつも以上に元気な一夏に少し戸惑うが、いつも以上に素敵に見えた。

 

場所を剣道場に移し、一夏と箒はは胴着に着替えた。

 

「面!!」

 

「うわぁ!! いっつーーー、でもまだまだ!!」

 

あさ5時、二人は朝稽古を始める。試合形式で行っているが、箒が一方的に面を食らわしていた

それでも、今日の一夏は、何度も何度も立ち向かってくる。箒はその姿に思わず惚れ惚れとしていた。

 

「よし、こい!」

 

練習は一時間ほどで終わり、二人は朝食をとるために食堂へ向かった。

 

「今日は、一段と気合が入ってるな・・・」

 

「あぁ、気づいたんだ・・・・俺はまだ弱い・・・いままで、自分は雪片・・・千冬姉の武器を持っていていい気になっていただけだったんだ。」

 

「一夏?」

 

一夏はそっと、足を止める。そして箒の瞳を真剣な眼差しで見つめる。

その真剣な目に箒はぽっと頬を染めてしまう。

 

「箒・・・・俺・・・剣道・・・もう一度やるよ・・・いや・・・やらなければならない」

 

「・・・・!!それは本当か!?」

 

今まで、朝稽古でしか行って来なかった剣道を一夏は本格的に始めると宣言した。

その願ってもないセリフに箒は喜びを隠せなかった。

 

「あぁ・・・雪片を使いこなしたいんだ・・・・だから箒、俺につき合ってくれないか?」

 

剣術の基礎の基礎を学び、雪片弐型を確実に使いこなしたかった。一夏は全国大会優勝の経験がある箒から、再び剣道の伝授をお願いした。

 

 

「つ・・・付き合う!?(それは、もしかして・・・)」

 

肝心の箒は『付き合って』の意味を一瞬だけ告白に聞こえ、頬を染める

 

「おう、だめか、箒?」

 

「い・・いや・・・だめじゃない・・・いや、むしろそうしろ(一夏と二人っきりで・・・稽古!!!)」

 

「ありがとう!!さすが俺の・・・・」

 

一夏の顔が真剣なる

 

「お・・・・・おおおおおお俺の!?(好きな人!? 恋人!? 一夏もしかして・・・わたしのことを・・)」

 

「俺の、ファースト幼馴染みだぜ!!」

 

一夏は今日一番の笑顔を見せた。

 

 

「めぇえぇえええええええんんん!!!!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「んー・・・」

 

時間は戻ってあさ6時、ISの整備室でシグレは『サプライズ・シルバー』の整備をおこなっていた。

専用端末で、部分部分のパーツを調べていると、装甲パーツの持久力低下や、スラスターの不具合によスピード低下が起きていることが判明した。今の『サプライズ・シルバー』でまともに動かせるのはコアと外付けの武器のみだった。

修理するにも、ほとんどが廃棄されたうえ生産も中止されいるこの機体の新品パーツを手にいれることなど、ほぼ不可能になっていた。

 

「予備のパーツなんてないしね・・・・これでよく戦えたね・・・」

 

サプライズ・シルバーのメイン武器『スミレ』が収納されている鞘部分をそっと優しく撫でる。

 

「たぶん、今回のクラス対抗戦で最後かもね・・・」

 

非公開時代ずっと一緒に練習してきた機体、青春を一緒に過ごしてきた機体

シグレにとって『サプライズ・シルバー』は思いれのある機体だった。

 

「とりあえず、整備科の人たちの協力をあおいでできるだけ修理しよう・・・」

 

端末の電源を落とし、整備室を後にした。

 

整備室が出ようとする瞬間、急に扉がひらき誰かとぶつかってしまった。

 

「っきゃ!?」

 

「ん!?」

 

何を急いでいたか、前も見ず、ぶつかってきた少女は、勢いよくシグレの胸にぶつかりその衝撃で、床に尻餅をついてしまう。

 

「あ!? だ、だいじょうぶかい?」

 

衝撃で少しふらつくも耐え、ぶつかった少女に右手を差し伸べる。

 

「・・・あ・・・おっと・・・・」

 

一瞬足の隙間から下着が見えかける、すぐに目をそらし、少女の顔を見る。

 

 

 

「あ・・・ごめん・・・ありがとう・・・」

 

少女が右手をつかんだことを確認して、彼女が立ち上がるのを補助した。

シグレは再び顔を確認する。見覚えがある顔だった。

 

「・・・君は、日本の代表候補生の更識 簪さん?」

 

そう、彼女は日本の代表候補生『更識 簪』だった。

 

「ん・・・そうだけど・・・あなたは・・・昨日編入してきた・・・」

 

 

「うん、アメリカの代表候補生のシグレ・マルチネスだよ。いやぁお会いできた光栄だよ!」

 

するとシグレは掴んだままの彼女の右手を両手で包み、上下に振った。

思わず、簪は握ったこともなかった男の人の手の感触、体温に頬を赤くする。

 

「う・・うん、・・・・あの」

 

「おっと、失礼したね。」

 

察したのか、シグレは彼女の手を離す。

 

「こんな、早朝にISの整備かい? 君も真面目だね」

 

「うん・・・・そんなとこ・・・じゃあ私急いでるから・・・」

 

早朝だからだろうか、彼女の表情は突然暗くなる。その理由を知らないシグレはその表情に違和感を覚える。

 

「?・・・うん、またね」

 

簪はシグレに軽く会釈すると、そのまま整備室へ入っていった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「おはようみんな!」

 

一年生の食堂 朝稽古を終えた一夏と篠ノ之箒は注文した朝食をもって、

先に食事を取っていたセシリア、シャル、ラウラ、鈴と同じ席に着席をした。

 

「あ、おはよー!」

 

「あら、おはようございます一夏さん箒さん、」

 

「おはよう二人とも!」

 

「うむ」

 

 

 

 

 

 

「キャー!! 例の編入生よ!!」

 

突然、その場で朝食をとっていた複数の女子生徒が騒ぎ出す。

原因は、昨日編入してきた、男性操縦者のシグレだった。

 

「うっそ、めっちゃイケメンじゃん!!」

 

「まるで、ハリウッドスターみたい!!」

 

「そこどいてくれるかな? かなり邪魔なんだけど・・・」

 

朝食を注文するには食事券を購入しなければならないが、自販機の前に女子の大群が群がる、思わず毒が漏れてしまった。

 

「きゃー 少し毒舌なところもしびれるわ〜〜」

 

嫌われ覚悟で言ったのが逆効果になっしまい、シグレは頭を抱えてしまった。

 

(この学校はバカが多いのか・・・・)

 

 

 

 

 

 

「あの人ですの?一夏さんと戦ったっていう編入生は?」

 

その様子を遠くから見ていたセシリアがシャルに質問する。

 

「うん、アメリカの代表候補生」

 

「そうですの、 で、一夏さん その試合、もちろん一夏さんが勝ったのですわよね?」

 

「あ・・・・・え・・・っと、その・・・負けた。」

 

セシリアの問いに表情がだんだんと暗くなる。

 

「あ・・・・まぁ・・・まぁ次がありますわ!」

 

 

「ちょといいかい?」

 

6人の前に、食券を持ったシグレが現れる。そしてセシリアの前に右手を出した。

 

「やぁ、君がイギリスの代表候補生のセシリア・オルコットさんか、僕はアメリカの代表候補生のシグレ・マルチネスだ。代表候補生同士仲良くしよう。」

 

「あら、こちらこそ、よろしくお願いしますわ・・・・」

 

セシリアとシグレは握手を交わす。

 

「この席は、代表候補生だらけだね。・・・ん?君は・・・」

 

隣で見ていた。箒に気づく。

 

「・・・・・・」

 

少々人見知りの箒は少し言葉を考える。

 

「あぁ、この方は篠ノ之箒さん、同じクラスメートですわ」

 

それをフォローするように、セシリアは箒を紹介した。

 

「・・・・・・・篠ノ之箒さんねよろしく頼ね」

 

「・・・・あ・・・あぁ、よろしく頼む」

 

「・・・・・・・」

 

箒は、違和感を感じた。篠ノ之と聞いて、特に反応がなかったのだ。

篠ノ之といえばIS生みの親である、『篠ノ之束』を彷彿させるが、特にシグレ反応がなかった。

 

「?」

 

「いや、篠ノ之と聞いて、もっと反応するかと思っていたが・・・」

 

「ん・・・・あーなるほど、 でも僕にとってはどうっでもいいことだよ・・・どうでも、いいといいんだがね」

 

「?」

 

「なんでもない、では、僕は食事を注文しに行ってくるよ、ではまた・・・」

 

 

「・・・・・」

 

「変わった、人でしたね」

 

「あぁ・・・・」

 

箒は密かに、戦慄していた、姉の名前は出さなかったものの、そのことを察した途端シグレの声のトーンが一気に低くなった。

まるで、思い出したくないことを思い出したかのようだった。姉が彼にどのような影響をうけ、なぜそう至ったかは。知るよしもなかったが、聞いたら聞いたで、姉の罪が一つ暴かれると思うと、彼女はその理由を聞きたくなかった。無意識にそう思っていた。

 

 

「おい!、マルチネス!!!」

 

一夏が突然叫ぶ、その声に周りの人注目する

 

「ん? どうした一夏・・・・くん?」

 

そっと、シグレはどうでもよさそうに振り向くが、一夏の真っ直ぐ輝く目に驚く

昨日までに感じていた嫌味が、一切なくなっていた。

 

「クラス代表選、俺はお前に勝手優勝して雪片を守る!! 宣戦布告だ!!」

 

堂々と宣戦布告をする。昨日までの一夏だったらシグレを無視通す、そうであろうと考えてたシグレは

嬉しい予想外に少し笑みがこぼれる。

 

「・・・・・そう・・か、いい目になったね一夏くん」

 

「!!・・・へへ」

 

 

「楽しみにしてるよ・・・一夏くん、僕も負けない! お互いにいい勝負をしよう!!」

 

この日、初めてシグレは闘争心を感じた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー




次回はいよいよクラス対抗戦です。
とりあえずプロットの方は臨海学校編までできました。
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