夕日に包まれた1つの荒野。それはアメリカの西部劇をイメージした場所。辺りに小屋が立ち並ぶがどこも静まり返っている。そんな場所に1人佇む遊矢。
遊矢
「あちゃー。完全にみんなとはぐれたね。」
ユート
「呑気なこと言ってる場合か?早くみんなと合流するぞ。」
ユーゴ
「とは言えどこをどう探せばいいんだよ?俺たちさっきの光で訳わかんねぇとこ連れてかれちまったんだぜ?」
ユーリ
「あまり焦らない方がいい。こういう時だからこそ冷静に対処すべきさ。」
遊矢
「ユーリの言うとおりだな。まずはここが何処だか調べてみるか。」
この場所がどこかを調べるため遊矢は足を進めることにした。小屋の中の小さな酒場など隅々までくまなく調べて回ったが人1人住んでいる気配がない。
ユート
「妙だな。これだけ探しても人が誰もいないとは。」
ユーリ
「ひょっとしたらこれはまやかしの世界かもね。」
そんな時だった。1人の男が遊矢の前に姿を現した。
男
「よぉ、ここはボウヤが来る所じゃねぇんだ。悪いことは言わんからさっさと帰んな。」
ユーゴ
「何だよコイツ!?偉そうに!!」
遊矢
「まあまあ。やっと人に会えたんだ。何か情報が掴めるかも知れないよ?すみません。ちょっとお友達とはぐれて探してたんですけど道に迷ってしまって。えっと、ここは何処ですか?」
男
「ここか?ここは一応クラッシュタウンって呼ばれてる場所さ。」
遊矢
「クラッシュタウン。ここにいるのは貴方1人だけですか?」
男
「ああそうだ。せっかくだから自己紹介しておこう。俺の名はロットンだ。ボウヤ、名前何て言うんだ?」
遊矢
「俺は榊遊矢ですけど。」
ロットン
「榊遊矢か。おっと、そろそろ時間だ。」
遊矢
「えっと、時間と言いますと?」
ロットン
「日が暮れるのが近くなるとデュエルが始まるのさ。ここにいるのは俺とボウヤの2人のみ。これが何を意味するか分かるかな?」
遊矢
「なるほど。そう言うことですか。」
ロットン
「察しがいいじゃねぇか。じゃ、始めようか。」
ロットン、遊矢
「「デュエル!!」」
ロットン LP:4000
遊矢 LP:4000
ロットン
「俺の先攻。ガトリング・オーガを召喚。弾を4枚セット。ファイヤー!!」
ガトリング・オーガの放つ弾丸が遊矢を襲う。
遊矢
「おわっ!」
遊矢
LP:4000→800
弾丸をまともに喰らい倒れる遊矢。その一撃は強烈で遊矢も少々苦戦を強いられた。
ユート
「大丈夫か?」
遊矢
「ああ。何とかね。でも今のはさすがに効いたかな?」
ロットン
「これがこの世界のデュエルだ。この世界のデュエルは勝つか負けるか、生きるか死ぬかだ。ま、これくらい緊張感がある方が俺には向いてるかも知れねぇがな。」
ユーゴ
「ヤロォ。」
ユーリ
「なるほど。この世界、つまり暗黒次元のデュエルの方針は大体分かってきたね。結構物騒なデュエルだよ。僕も嫌いじゃないけどね。」
遊矢
「思った以上に厳しい戦いになりそうだね。でも俺は俺のデュエルをするだけさ。」
ロットン
「俺はこれでターンエンドだ。さぁ、次はボウヤのターンだぜ?」
遊矢
「そうだね。ちゃんとおもてなしはしなくちゃね。俺のターン!!」
カードをドローする遊矢。その時遊矢の頭を何かが過る。
???
「ここは俺にやらせろ。」
遊矢
「えと、アンタは?」
ユート
「どうした?」
遊矢
「いや、今何か声が聞こえてきてさ。」
ユーゴ
「んなもん、俺には聞こえなかったけどな。」
ユーリ
「それもまたこの世界の影響か。」
遊矢
「分からない。とにかくデュエルを進めよう。うっ!」
遊矢がターンを進めようとした時だった。突如邪悪な力が遊矢を包み込む。そう、再び逆鱗遊矢が覚醒しようとしていた。
ユート
「この感じはまさか!?」
ユーゴ
「例のアイツか!?」
ユーリ
「まだ正体も掴めてないけどね。」
ユート、ユーゴ、ユーリが心配そうに見守る中ついに逆鱗遊矢が覚醒した。だが、どこか暴走とは少し違い何者かが遊矢の体を乗っ取った感じである。
遊矢??
「俺はスケール3の相克の魔術師と、スケール8の相生の魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!
揺れろ!魂のペンデュラム!天空に描け、光のアーク!ペンデュラム召喚!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!EMラディッシュ・ホース!EMホタルクス!俺はレベル4のラディッシュ・ホースとホタルクスでオーバーレイ!!漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!相生の魔術師のペンデュラム効果!ダーク・リベリオンのランクをオッドアイズと同じ7にする!」
ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン
ランク4→7
遊矢??
「相克の魔術師のペンデュラム効果!ダーク・リベリオンにレベルを与える!」
ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン
ランク7→レベル7
遊矢??
「俺は、レベル7のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンで、オーバーレイ!二色の眼の竜よ。深き闇より蘇り、怒りの炎で地上の全てを焼き払え!エクシーズ召喚!いでよ、ランク7!災い呼ぶ烈火の竜、覇王烈竜オッドアイズ・レイジング・ドラゴン!」
覇王烈竜オッドアイズ・レイジング・ドラゴン
ATK:3000
遊矢??
「レイジング・ドラゴンのモンスター効果。オーバーレイユニットを1つ使い、相手フィールドのカードを全て破壊し、このカードの攻撃力はターン終了時まで、破壊したカードの数×200アップする。」
オッドアイズ・レイジング・ドラゴン
ATK:3000→3200
レイジング・ドラゴンの凄まじい咆哮でガトリング・オーガは即座に焼き払われた。
ロットン
「ガトリング・オーガ!!」
遊矢??
「更にコイツは2回の攻撃が可能。さぁ、もっと俺を楽しませてくれるんだろ?」
ロットン
「うっ!ぐっ!」
逆鱗遊矢の豹変にビクビクするロットン。彼は遊矢を見て何かを悟った。
ロットン
「この圧倒的な殺気、まさかコイツ!?」
遊矢??
「何だよ?もう終わりかよ?つまんねぇなぁ!!」
ロットン
「ヒィッ!!」
遊矢??
「憤激のデストラクションバースト!!」
ロットン
「ぐあああああっ!」
ロットン
LP:4000→0
オッドアイズ・レイジング・ドラゴンに焼き払われ消滅するロットン。
遊矢??
「ちっ。呆気なかったな。次はもっと強いヤツとやらせてもらうぜ。俺を満足させてくれるヤツとな。じゃ、俺はひとまず退散させてもらうぜ。あばよ!」
そう言うと、遊矢に取り憑いた何かは彼の身体から去って行った。
ユート
「遊矢!!遊矢!!」
目を覚ます遊矢。彼は暗闇の砂漠の中を1人横たわっていた。
遊矢
「ユート。俺は今まで一体何をしていたんだ?」
ユート
「お前はロットンと言うデュエリストとデュエルをしていてその時に何かに取り憑かれたようだ。」
遊矢
「ロットン?そう言えば、あのデュエル!?痛て!!まだ頭がクラクラするぜ。」
どこか頭がクラクラしている感じの遊矢。何者かに身体を乗っ取られた影響かもしれない。
ユーリ
「急に起き上がろうとするから。」
遊矢
「悪い悪い。えっとさっきの話の続きだけどそのデュエル結局どうなったんだ?」
ユーゴ
「結局は遊矢の圧勝だよ。その後ヤツが消滅して俺たちもこの場所に戻ってきたってことだ。」
ユート
「あの時の遊矢の感じ、前にどこかで見覚えがある。」
ユーリ
「奇遇だね。僕もそれを言おうと思ってたところさ。」
ユーゴ
「お前らもかよ!?実は俺もそうなんだ。」
遊矢
「そう言われると俺もアイツを知らない訳じゃないんだよな。」
回想
遊矢、ユート、ユーゴ、ユーリ
「「「「全てを1つに!!!」」」」
回想終了
遊矢
「誰なんだアイツ?まさかこの次元の俺何てことはないよな?」
遊矢に巣くう5つめの人格。果たして彼は敵か味方か?その正体は今はまだ誰も知る由もない。もしかしたら暗黒次元の遊矢かも知れないしそうでないかも知れない。その答えはまた後程にしよう。