シンクロ次元 シティ。かつてこの街はシンジとサムの手により1度消滅した。ゼロリバース。シティの全ては跡形もなく消し飛んだ。あまりの衝撃で意識を失ったサムだが彼は暗い闇の中で意識を取り戻した。
サム
「ここは?あれ?僕は一体何を?」
彼はシティにいた時の記憶を全て失っていた。そんな時Mr.Tが彼のもとへとやってくる。
サム
「あなたは?」
Mr.T
「我が名はトゥルーマン。真実を伝える者。」
サム
「真実?」
Mr.T
「そうだ。口で説明するよりも実際に目で見てもらった方がいいだろう。これが君の記憶だ。」
サム
「これが僕の記憶。」
Mr.Tにより映し出されるサムの記憶。そこにはかつてコモンズとしてフレンドシップカップを観戦しジャックのファンになったサムがいた。彼はジャックを近くで見るためにホテルのボーイになった。そして、偶然ジャックとお会いしサインをもらおうとした。
サム
「僕、ずっとあなたのことを応援していました。今はデッキを持ってないのでデュエルは出来ませんが、いつか僕とデュエルして下さい!!」
ジャック
「カードがないのか?ないならくれてやる。お前に相応しいカードだ。」
ジャックはそう言うとサムに調律の魔術師を託した。調律の魔術師。それはかつてジャックがコモンズの街で独り座り込んでいた時に空から落ちてきて、コモンズ出身のデュエルキングとなるキッカケを作った。極めて重要なカード。だがサムは、それをレベル1の弱小モンスターと悲観しジャックが自分を見下すために渡したのだと勘違いをしてしまった。
全てを思い出し怒りに燃えるサム。だが、サムはデッキを持っていない。そんなサムにMr.Tはあるデッキをサムに託す。
Mr.T
「デッキがないならこのデッキを渡そう。安心しろ。君を見下すための弱小デッキない。相手を一瞬にして抹殺する恐怖の制裁デッキだ。」
サム
「恐怖の制裁デッキ。」
デッキを手に取ると彼の身体は邪悪なオーラに包まれた。そして彼は表情をより恐ろしいものへと変えていった。
サム
「これだ!これこそが僕に相応しいデッキ。待っていろ。全てを消し飛ばしてやる!」
サムはそう言い残し姿を消した。
???
「どんなデッキを授けたのですか?」
Mr.Tに話しかける白髪で長髪の老人。
Mr.T
「何、彼に相応しいデッキを授けただけだ。」
???
「あなたも人が悪いですねぇ?」
Mr.T
「そう思うならそれで構わない。まぁ見届けようじゃないか。」
そして、サムは見覚えのある場所へとやってきた。この場所はデュエルパレス。かつてフレンドシップカップの会場として用意されたスタジアムである。
サム
「デュエルパレスか。」
そんな時、龍亜が仲間を呼びながらデュエルパレスを歩いてくる。
龍亜
「龍可!!みんな!!くそ、完全にはぐれちゃったよ。」
サム
「やあ、お困りのようだね。」
龍亜
「そうなんだよ。仲間とはぐれちゃってさ。」
サム
「それは大変だ。僕も一緒に探すよ。」
龍亜
「ありがとう。それは助かるよ。」
サム
「それよりどうだい?仲間探す前に僕とデュエルするかい?」
龍亜
「デュエルか?別にいいけど。」
サム
「なら良かった。よし!早速やろう!!」
龍亜
「何だか分からないけどデュエルなら受けてたつぜ!!」
サム(心の声)
「さて、これで実験台は確保できた。」
サム
龍亜
「「デュエル!!」」
龍亜 LP:4000
サム LP:4000
サム
「僕のターン!!僕は手札から魔法カード 強欲な壺を3枚発動!!カードを6枚ドローする!」
龍亜
「強欲な壺だって!?おい!それは禁止カードだぞ!ふざけるな!」
サム
「君はこの世界のデュエルを何か勘違いしているようだね?これは決闘なんかじゃない。命を賭けた殺し合いだ!相手を殺すためなら禁止だろうが何だろうが使ってやるさ。」
龍亜
「汚いぞ!!」
サム
「何とでも言うがいい。更に魔法カード 天使の施しを3枚発動する。手札を9枚ドローし、その後手札を6枚捨てる。」
龍亜
「えーっと、強欲な壺と天使の施しでお前の手札は何枚あるんだ?」
サム
「11枚さ。さて、これからが本当の地獄の始まりだ。魔法カード 昼夜の大火事とファイヤー・ボールを3枚発動!!昼夜の大火事は相手に800ポイントのダメージを与えるカード。そしてファイヤー・ボールは500ポイントのダメージを与えるカード。それぞれ3枚ずつ発動したら?」
龍亜
「だー!?いくつになるんだ!?」
サム
「3900だ。」
サムのカードから放たれる無数の炎が龍亜を襲う!!
龍亜
「うわあああ!!」
龍亜
LP:4000→100
サム
「そして僕は 処刑人-マキュラを召喚する。僕はこれでターンエンド。」
龍亜
「俺のターン!!ドロー!!D(ディフォーマー)・スコープンを召喚!!D・スコープンの効果発動!!手札からレベル4のディフォーマーを特殊召喚する!!来い!D・ラジオン!!俺は、レベル3のD・スコープンにレベル4のD・ラジオンをチューニング!!世界の平和を守るため、勇気と力をドッキング!シンクロ召喚!愛と正義の使者、パワー・ツール・ドラゴン!!」
パワー・ツール・ドラゴン
ATK:2300
龍亜
「パワー・ツール・ドラゴンの効果発動!!デッキから装備魔法カードを3枚選んで相手に見せ、相手はその中からランダムに1枚選ぶ。パワー・サーチ!!さあ、好きなカードを選べよ。」
サム
「そのカードだ。」
龍亜
「よし!来た!!装備魔法 巨大化発動!!自分のライフが相手より少ない場合攻撃力を倍にする!!」
パワー・ツール・ドラゴン
ATK:2300→4600
龍亜
「速攻魔法 リミッター解除!!パワー・ツールの攻撃力を更に倍にする!!」
パワー・ツール・ドラゴン
ATK:4600→9200
龍亜
「バトルだ!!パワー・ツール・ドラゴンで処刑人-マキュラを攻撃!!クラフティ・ブレイク!!」
サム
「うわあああ!」
サム
LP:4000→0
サム
「バカな!?この僕が負けるだと!?なっ、何だ!?これは!?嫌だ!消えたくない!!嫌だぁ!!」
龍亜
「おい!何が起こってるんだ!?」
サムの身体は邪悪なオーラに包まれて消滅した。
龍亜
「これはまずいぞ!早く龍可を見つけなきゃ!!」
再び走り出す龍亜。そして、また別の場所。古びたお城があり、その周辺には木々が生い茂っていた。そんな場所に龍可はカードの精霊と共にいた。彼女は元々カードの精霊が見える。だがどういう経緯でなったのかは本人にも分からない。だから、十代のユベルとハネクリボー、ゴーシュのライオンハート、凌牙のアビス・スプラッシュも見えていると言うことになる。ここがどこかを探ろうとしていると一匹のモンスターが龍可に何かを訴える。
龍可
「クリボン。怯えている。この場所、かなり危ないかもしれない。」
一匹のライオンが龍可の前に現れる。どうやら既にあちこち偵察を済ませていたようだ。
龍可
「レグルス。何か分かった?」
レグルス
「詳しくは分からないが、状況はより深刻のようだ。着いてきてくれ。」
龍可
「分かったわ。」
龍可はそう言うとレグルスにまたがり森を抜けて町へとやってきた。そこは既に廃墟となっていて暗黒界のモンスター達が町をうろついていた。そして、瓦礫に隠れて怯える精霊たちを龍可は感じた。
龍可
「酷い。」
レグルス
「ああ。しかしこの数は我々だけで何とか倒せるかどうか。」
そんな時だった。
???
「行け!!白眼の青龍!!滅びのバーストストリーム!!」
どこからかブルーアイズの強烈な一撃で暗黒界のモンスター達は全滅した。怯えていた精霊達は歓喜のあまり姿を現した。どうやら彼を知っているようだ。
???
「フン。俺様が来たからにはこんな雑魚ども一瞬で消し去ってくれるわ!!」
龍可
「えっと、あなたは?」
???
「何だ?こんなところに人がいたのか。それに精霊と共にいる所を見るとどうやら貴様も精霊に導かれしデュエリストの1人と言うことか。俺の名は、カイバーマン。正義の味方カイバーマンだ。」
龍可
「カイバーマン。教えて。この場所で一体何が起きてるの?」
カイバーマン
「良かろう。教えてやる。暗黒界の雑魚共があの城を根城にしてこの街を支配してるみたいでな。それでこの俺様が出向いてきたと言う訳だ。」
龍可
「お願い!!私も連れてって!!きっと何か分かるかもしれないから!」
カイバーマン
「いいだろう。着いてくるがいい。待ってろよ。暗黒界の雑魚共め。この俺様が一瞬にして葬り去ってくれるわ!ハハハハハ!!ハハハハハ!!」
こうして、龍可とカイバーマンによる精霊界?奪還作戦は開始された