キリト<黒の剣士>の武勇伝   作:櫻庭 琴奏

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13,〇〇の心

ーキリトsideー

 

アスナとキリト、ユイは22層のホームでお喋りしていた。

 

「最近、いろいろあって出来てなかったけど、ユイの親を探さないと駄目だよな」

 

「えぇ。探すって言ってもどうやって探すの??」

 

「兎に角、始まりの街に行ってユイのことを知ってる人を探そうと思う」

 

キリトとアスナはユイの親を探すべく始まりの街に行くことになった。

 

「ねぇ、ユイちゃん。見たことのある建物とかある??」

 

「いいえ…」

 

「仕方ないなぁ…始まりの街はとても広いからな…」

 

私たちはたわいのない会話をして歩きまわっていた。

 

「やめてくださいっ」

 

「キリト君、聞こえた??」

 

「あぁ。ちょっと見に行くか」

 

キリトとアスナ、ユイは声の主を探す。

するとー

 

「おらぁ‼さっさと持ち物全部吐けや‼」

 

「キリト君、ユイちゃんをお願い」

 

子ども3人とシスターが襲われていた。

それも、軍のやつらに。

 

「貴方たち‼もうやめなさい‼」

 

「んだと、このアマぁ‼お前ら‼やっちまえ‼」

 

アスナが軍のやつらの注意を引いている隙にキリトは軍のやつらを飛び越えて子どもとシスターを助けに行く。

 

「あ、あの、助かります。ですがあのお方が危ないのでは…」

 

「大丈夫ですよ。正直なことを言うと、相手を心配します」

 

「そう…なんですか??」

 

軍のやつらは相手が閃光のアスナと気づいてなかった。

 

「そう…退かないのね…仕方ないわ」

 

そう言ってアスナがマントの中から出したのは細剣だった。

そしてー

 

「ここは圏内。HPが減ることはない。

 だけど、永遠に攻撃を受けることになるから、

 精神的にかなりのダメージになる。

 そのことは流石に知っているわよね。」

 

「当たり前だ‼やっちまえ‼」

 

軍のやつらがまとめてアスナに向かって来たが、アスナはもろともせずに細剣のスキルを発動させ、相手の腰を抜かせた。

 

「お、お前…まさか…閃光のアスナ…??」

 

やっと気づいたと思ったら、足早に逃げていった。

 

「貴方…お強いんですね。」

 

「ありがとうございます」

 

「終わったよー」

 

アスナがキリトの方に振り返ると、

 

「ユイ‼大丈夫か!?」

 

ユイが耳を押さえてうずくまっていた。

 

「ユイちゃん!?」

 

すると、耳障りなキーンという音がそこら中を襲った。

 

「パパ…ママ…」

 

ユイが倒れた。

 

「ユイちゃん‼」

 

「あの、お礼もしたいので私たちの教会に来てください」

 

「はい、どこですか??」

 

キリトとアスナ、シスターたちは教会で話していた。

 

「ユイちゃん、大丈夫でしたか??」

 

「えぇ。教会まで連れてきてくれてありがとうございます」

 

「いえ…もともと私たちが助けてもらいましたので…」

 

ユイは教会で休ませている。

 

ーコンコン

 

「はい、どなたでしょうか??」

 

「突然すみません。軍の司令官、ユリエールと申します」

 

「お礼参りということか」

 

と、キリトが立ち上がり立て掛けている剣を手に取ると

 

「いえいえ滅相もない。本当にお礼を言いに来たんですよ。

 先日あなた方にちょっかいをかけたのは

 キバオウという者の手下でして…

 私たちはソイツらに少々困っております…

 こんなタイミングで頼み事などご無礼と承知なのですが、

 私の友人を救いだしてくれませんか??」

 

「キバオウ…あいつか。

 最初からつっかかりがあったがここまで来るとは…

 ユリエールさん、貴方の友人とは…??」

 

「はい。シンカーという男性プレイヤーでして…

 キバオウに誘われて一緒に迷宮に入ってから帰ってこなくて…」

 

「クリスタルは…??」

 

「キバオウに

 公平にクリスタルは持っていかないようにしよう

 と持ちかけられたらしく…

 ばか正直なので、素直に持っていかなかったんです」

 

「そうですか…場所は…??」

 

「1層の隠れダンジョンです。

 そこの奥にとても強い敵が居るらしく、

 安全地帯から出れないそうなんです…」

 

「わかりました。1層なら、直ぐに行きましょう。

 アスナ、準備をしてくれ。

 ユイはここに置いていく。」

 

「私も行きます…」

 

「ユイ!?駄目だ。お前はもう少し休め。」

 

「いいえ、着いていきます。」

 

「はぁ…わかったよ。くれぐれも無理はしないでくれ」

 

「わかりました。」

 

キリトとアスナ、ユイ、ユリエールは1層の隠れダンジョンに向かった。ユリエールの友人、シンカーの居場所に近づいたその時。

 

「敵だ‼戦闘準備‼」

 

「ユリエールさん、ユイちゃんを連れて安全地帯へ」

 

「わかりました。お気をつけください」

 

「えぇ。」

 

キリトとアスナはユリエールとユイを安全地帯に向かわせ、敵と戦う。

 

「スイッチ‼」

 

キリトとアスナはスイッチを何回もする。

だが、死神の鎌を降り下ろされたとき、キリトのHPバーは赤く染まる。

 

「アスナっ安全地帯へ行け‼

 転移結晶を使って逃げろ‼俺もすぐ行く‼」

 

「ユイちゃん、これを持ってあっちへ。

 そして、転移をして‼」

 

「…ママ…」

 

ユイは安全地帯へ行ったあと、ユリエールとシンカーに結晶を渡し、転移する。だが、ユイは残っていた。

 

「ユイ!?何で転移しなかった!?」

 

「パパ…ママ…ごめんなさい…」

 

ユイはそう言うと、ユイの服が変わる。

最初あったときの白いワンピースだった。

 

「********」

 

「ユイちゃんは何を言ってるの??」

 

「わからない…」

 

すると、ユイの手に大剣が現れ、その大剣は炎を纏っていた。

 

「ごめんなさい…」

 

ユイは大剣を降り下ろした。すると死神は存在が消えた。

俺たちは安全地帯へ行き、ユイに聞いた。

 

「さっきのは何だ??」

 

「…死神は90層相当のボスモンスターです。」

 

「そうじゃなくって…ユイのこと…」

 

「私は…AI…です」

 

「そして…さっき死神を消したとき、

 カーディナルに気づかれたはず…私はもうすぐ消えます…」

 

「そんな…!?そんなことがあっていいの!?」

 

「私はもともとこちらに来てはいけない存在だったのです。

 プレイヤーの精神状態で私たちにストレスが溜まりました

 ですが、ある四人のプレイヤーは違いました。

 それは、パパとママ、リエさんにアオイさんです。

 私は四人に会いたくて降りてきたんですが、

 道に迷いまして…運良く助けられたということです」

 

ユイが語り終わったその時。ユイの手足が少しずつ青いポリゴンと化していた。

 

「パパ…ママ…ありがとう…さようなら…」

 

そう言った途端ユイは全身が青いポリゴンと化した。

 

「キリト君!?何をしているの!?」

 

キリトは気が狂ったかの様にカーディナルシステムに向き合っていた。すると、いきなりキリトが吹っ飛ばされた。

 

「大丈夫!?」

 

「あぁ。ユイのデータをカーディナルシステムから切り離したんだ。ほら。」

 

「これは…」

 

アスナは滴の様な形をしたアイテムのウィンドウを開けると…

 

《ユイの心》だった。

 

「ユイの心…ユイちゃん…‼」

 

キリトとアスナはユイを失った痛みが大きく、ホームに帰ってからも二人は一向に動く気配がなかった。

 

ーside outー

 

ーリエsideー

 

同刻、リエとアオイ、ストレアはキリトたち同様にストレアの親を探しに始まりの街に来ていた。すると、軍が女子どもを襲っていた。

 

「アオイ君…頼むわ。あんな人達、切る価値も無い…」

 

「わかった。」

 

リエは一歩さがり、跳躍力を存分に使い、軍の人達を飛び越えた。

 

「貴方たち、大丈夫ですか??」

 

「えぇ。ですが、軍の人達に逆らって宜しいのですか??」

 

「大丈夫よ。あれでもある部隊の副部隊長だから。」

 

「え??」

 

リエが女性と話している間にアオイは軍の人達を片付け終わっていた。

 

「お礼といっても何ですがうちで食事は如何でしょうか…」

 

「お言葉に甘えさせてもらいます。」

 

女性の教会まで着いていき、食事を共にした。

 

「とてもご迷惑とわかっているのですが、

 1つ頼み事をしたいのですが…宜しいでしょうか??」

 

「えぇ。大丈夫ですよ。頼み事とはなんですか??」

 

「実はうちの教会に住んでいる子どもたちが

 遊び半分で迷宮に入ってから帰ってこないのです」

 

「どこの迷宮ですか??」

 

「2層の、隠れダンジョンです。」

 

「2層…なら、早めに出た方が良いですね。

 アオイ君、着替えるわよ。」

 

「あぁ。」

 

そう言って二人は黒龍閃騎士団のユニフォームに着替えた。

 

「あなた方、黒龍閃騎士団の…」

 

「黒龍閃騎士団の副団長兼ユニークスキル部隊の部隊長、リエです。」

 

「黒龍閃騎士団のユニークスキル部隊の副部隊長、アオイです。」

 

「まさか、噂のお二方とは…‼」

 

「とにかく、案内してください。」

 

リエたち一行は2層の隠れダンジョンで子どもたちを探していた。

 

「この先です…」

 

「待ってください‼そこにモンスターが‼」

 

ストレアが叫んだその時、モンスターが現れる。

 

「90層相当のモンスターと見られるので逃げてください」

 

「ストレアちゃん…アオイ君と一緒に安全地帯へ。

 ここは私に任せてお逃げなさい」

 

「母さん…父さん、あの子どもたちを転移させて。

 こいつは…私が消す。」

 

「ストレア!?」

 

ストレアはストレージから大剣を出し、ぐるんっと一回転させると、大剣は風を纏った。そして振り落とす。モンスターの存在ごと消えた。

 

「何が起こったの??」

 

「母さん、父さん、安全地帯で話すから着いてきて??」

 

「えぇ。」

 

ストレアは安全地帯で話し出した。

自身がAIであること。そしてユイもAIであること。

ユイがAIであることを思い出したからストレアも思い出したということ。ストレアは信じれないでしょ。と言ってくるが、今まで自分の娘と思っていた子が言うことだ。信じない訳がない。

 

「私ね、さっき大剣に風を集めたでしょ??

 それでカーディナルが気付いてると思うんだ。

 だから私自身が消されると思う。ごめんね。さよなら」

 

ストレアはそう言い残し、消えた。

リエはカーディナルシステムへ向き合う。

 

「アオイ君…ちょっと良い??」

 

リエはアオイに近づいてもらい、もたれる。

そして、リエが何かを握りしめていることに気付く。

 

「リエ、何を握りしめているの??」

 

「これは…ストレアの心。カーディナルシステムから切り離したの。」

 

「そっか。お疲れさま。ホームに帰ろっか」

 

リエとアオイはホームに戻る。するとリエが自室に籠ると言い出した。アオイはリエの好きなようにさせた。

 

ーカチャカチャ

 

リエは自室にあるコンピューター(お手製)にストレアの心をセットしていた。

 

ー5分後ー

 

「アオイ君ー??

 どこにいるのー??」

 

リエは作業が終わり、自室から出てきた。

 

「はーい。もう終わったの??」

 

「えぇ。ほら、早く出てきて」

 

リエの後ろから見覚えのある少女が出てきた。

 

「ストレア!?」

 

「はい…母さんが戻してくれたの。

 AIの力は失っちゃいましたけど…」

 

「ううん。そんなの関係ないよ。

 戻ってきてくれただけで。

 それよりもリエは凄いね。

 こんなことが出来ちゃうなんて」

 

「そんなこと無いよ…

 リアルでのことをソックリ真似しただけだから」

 

リエとアオイ、ストレアが感動の再会をしていると、ホームに客が来た。

 

「リエちゃーん、いるー??」

 

「あ、アスナー‼どうしたのー??」

 

「ストレアちゃん、いる??」

 

「はい。いますけど…どうかしたんですか??」

 

「そっか…あのね、ユイちゃんが…消えたの。

 消える間際に言ってたんだけど、

 ユイちゃんはAIで、ストレアちゃんも…AIなんだって。」

 

「そっか。ユイちゃんも消えちゃったんだ…」

 

「も…??ストレアちゃんは消えてないよ…??」

 

「ううん。一回消えたんだ。けど、さっき存在を作ったの」

 

「リエちゃん、どうやってするの!?」

 

「えっと…5分だけ待ってくれるなら。

 あと、ユイちゃんの心を貸してくれるなら。」

 

「どういうこと…??

 ううん。いい。キリト君、頼んで良い??」

 

「あぁ。リエ…頼む」

 

キリトは《ユイの心》をリエに渡した。

 

「じゃあ…5分後にまたね」

 

そう言ってリエは自室に籠る。

 

ー5分後ー

 

「アスナー‼こっちにおいでー‼」

 

リエは自室から出てきた。

 

「リエちゃん‼終わったの??」

 

アスナがリエの自室に着いたとき、リエの後ろに気配があった。

 

「ユイちゃん、ママが来たよ。出ておいで」

 

リエが促すと後ろにいた人、ユイが出てきた。

 

「ユイちゃん‼本当にユイちゃんだ‼」

 

「はい。ママ、パパ。

 リエさんは…とても凄い技術を持っています。

 だからこそ私たちを創ることが出来た。

 リエさん、ありがとうございます」

 

「いいえ。私は私ができることをしただけよ。

 お礼を言われるような事はしてないわ」

 

リエは凄い技術を持っていた。

誰もが注目する、とても凄い技術。

リアルではリエは有名人。

15歳という若さで『とあるゲーム』を完成させたチームに所属していた。

その『とあるゲーム』とは…

 

《ソードアート・オンライン》

 

茅場の右腕と呼ばれるのがリエこと、織田麻結だった。

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