キリト<黒の剣士>の武勇伝   作:櫻庭 琴奏

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14,閉じ込められた!?

ーキリトsideー

 

俺は今、ある二人と偵察に来ていた。

ある二人とは…リエとヒースクリフだ。

その二人はひたすら、一言も話さずに狩っていた。

何故このメンバーなのだろう、と思った人は少なくないはず

だから説明する。

単にこの三人が暇だったからだ。

アスナとアオイはリズとカナデにメンテを頼んでおり、

他のメンバーも用事があるとか。

仕組まれているような気がしてならなかった。

最初に偵察と言ったが、

先日、ボス部屋が発見された50層の偵察だ。

それにしても一向に進まない。

何故ならボス部屋の前で狩っているからだ。

 

「リエ、ヒースクリフ。少し休憩にしよう」

 

「わかった」

 

「あ、じゃあお昼にしようか‼」

 

「「手作り!?」」

 

「え、えぇ。手作りですけど…文句があるの??」

 

「いや…意外過ぎて…」

 

「…失礼な‼私は料理、好きなのよ!?

 スキルだって、全部、マスターしたんだから‼」

 

リエはブツブツと言っていた。

俺とヒースクリフはそれを無視して食べる。

 

「う、うまい…‼

 おかわりってあるか!?」

 

「あるわよ」

 

リエは低い声でこたえる。

 

「そろそろボス部屋を覗くか」

 

俺たちはボス部屋の扉を開ける。

そして、一歩入ると、

 

ーバタンッ

 

「扉が閉まった!?」

 

「クリスタル、どうだっ!?」

 

「転移、ミーシェ‼」

 

転移出来なかった。つまり、閉じ込められた。

 

「クリスタル無効果エリア!?今まで無かったのに‼」

 

ボスと戦うことを余儀なくされた。

 

「とにかく、ヒースクリフは防御、

 リエはボスの注意を引き付けてくれ‼

 俺が一気に攻める‼」

 

「了解した。全て弾き飛ばそう。」

 

「わかった‼ボスの注意は引き受ける‼」

 

ヒースクリフは有言実行。ボスの攻撃を全て弾いた。

リエはボスの注意を見事に引き付け、ボスの視界からキリトを消し去った。

すかさずキリトはボスの背後から<スターバースト・ストリーム>を叩き込む。

そんな動きを何回も繰り返し、ボスをなんとか倒した。

三人はさすがに疲れ、地べたに座っていた。

リエとヒースクリフは誰がアクティベートをしに行くかを話している最中に俺はウィンドウに向き合い、唸っていた。

 

《エリュシデータ》

 

今回のドロップ品だ。性能が魔剣クラスに良く、キリトの所持品とは比べようがない。

 

「キリトー。アクティベート、私だから先に行ってくるね」

 

リエがアクティベートをしに行くことになったらしい。

ヒースクリフはギルドに戻るということで俺はリズの所へ行き、《エリュシデータ》を見てもらうことにした。

 

ーリズベット武具店ー

 

「いらっしゃいませー。リズベット武具店へ…

 ってキリトかぁー。今回はどのような用件で??」

 

「俺じゃあ不満か??

 今回はこの剣と同等以上の剣を作って貰おうかな」

 

「この剣って…《エリュシデータ》!?

 ドロップ品の中では魔剣クラスの剣じゃない‼」

 

「無理か??」

 

「んー、あのね、今は無理なんだけど、

 あ、噂なだけで本当はわかんないんだけど…

 55層でクリスタルインゴットっていう金属があるの。

 それで作ったらどうかな??」

 

「あぁ。そうする。じゃあ、早く55層に行かないとな」

 

「そうだね」

 

ーリエsideー

 

ーリエ in 51層ー

 

リエは51層のアクティベートをするべく、

51層の転移門の手前に居る。

 

「えっと装備は出きるだけ軽く出来たッと。」

 

リエの装備はかなり軽い装備。

アクティベートをした瞬間、リエは自前の跳躍力を最大限に使い近くの高い建物に移った。

すると転移門から流れるように人が出てきた。

リエは転移門の流れが落ちついてから地上に降りて、

ホームのある20層に転移した。

 

ーホームー

 

「ただいまー」

 

ーシーン

 

「アオイ君ー??居ないのー??」

 

私は索敵スキルを発動させながらウィンドウを開け、

アオイ君の居場所を探す。

すると黒龍閃騎士団のギルド内にいた。

私は索敵スキルを中止し、代わりに追跡スキルを発動。

 

ーギルド前ー

 

私はギルドの前に着くと、追跡スキルを中止し、

隠蔽スキルを発動させながらギルドの中を覗く。

アオイ君はギルド内で食事をとっていた。

しかも、キリト、アスナ、クライン、イズミとだ。

リエは訳もわからず、ホームに戻り夕食の準備に怒りをぶつけ、大量の料理を作った。

それをやけ食いし、アオイが帰ってくる時間帯になると私は家から飛び出て、狩りまくった。

ひたすら狩っていた。どんどんレベルが上がっていく。

110も越えた。

休憩しようと狩るのを中断すると、日が昇り、朝になっていた。

とにかく家に帰らず、カナデの所へ行って全てを話した。

 

「リエちゃん、兎に角、家に帰りなさい。

 自然に帰って、何事も無かったかのように。

 アオイ君のことだからどうして家に帰ってこなかったか、

 聞き出してくるはず。

 そのときに全てを話すとアオイ君から何があったかを話してくれる。」

 

カナデは明確に話し、リエはそのあとホームに戻った。

カナデに言われた通りに自然に。何事も無かったように。

すると、

 

「ねぇ、リエ。どうして家に帰ってこなかったの??」

 

カナデさんの言う通りになった。

私は言う通りに全てを話した。

昨日見たこと。感じたこと。

 

「それは…夕食じゃないよ。

 試食会だったんだ。

 僕はリエも誘われていると思って行ったら、

 リエには秘密って。

 だからこれ以上は言えないんだけど…」

 

「わかった。アオイ君は悪くない。

 私に秘密をつくるあのメンバーが悪のよ…」

 

リエの内側から出てくるこわいオーラに驚いたアオイは。

 

「あ、あの、リエ…

 今日…後で、一緒にギルドに来てくれる??」

 

リエは右目を閉じ、片目でアオイを見て

 

「いいわ。行く。アオイ君の頼みだもの。」

 

「良かったぁ」

 

アオイは胸を撫で下ろした。

 

ー数時間後ー

 

「ギルドに着いたけど…

 明かりすら着いてないけど…??」

 

「それはね…」

 

私が扉を開けた瞬間、明かりが一気に点いた。

 

「副団長殿‼100レベル達成、おめでとう‼」

 

アスナのかけ声でみんなも声を揃えて叫ぶ。

するとキリトが前に出てきて、

 

「今日は思う存分食べてくれ‼

 お祝いだからな‼」

 

リエは嬉しすぎて泣いてしまう。

涙が止まらなくて困っていたところに、キリト達が来た。

 

「おめでとう‼リエちゃん‼

 次のお祝いは私たちだよ‼」

 

「え??」

 

「俺らだって負けてないぞ‼」

 

「僕たち、レベル98まで来たんだ。」

 

「本当に!?

 でも、私にはまだ勝てないわね」

 

リエは片目を閉じ、キリト達を見て言う。

 

「なんでだ!?100だろ!?」

 

「皆にはまだ言ってなかったんだけど、

 この前の狩りで110を越えちゃいました‼」

 

「まじか!?」

 

「まじまじぃ~」

 

今、この時点での平均レベルは78だが、そこは置いておく。

 

「リエ。ちょっと良いか??」

 

カナタから誘われ、リエはギルドのベランダに行く。

 

「遅れたまったけど、誕生日プレゼントだ。

 受け取ってくれるよな??実の父親のプレゼント」

 

「それはもらうけど…プレゼントって??」

 

「見てからのお楽しみだ」

 

カナタはそう言って、ウィンドウからリエの方にプレゼントを贈った。

 

「<エリュシオン>…??初めて聞くわ。」

 

<エリュシオン>。初めて見る名前に何の武器かもわからず、オブジェクト化するのを躊躇った。

 

「まぁ…出してみたら分かるさ。」

 

リエはカナタの言う通りにオブジェクト化した。

 

「これは…斧??」

 

「あぁ。この前ボスが落としてったんだ」

 

「ならカナタのものじゃない…」

 

「はぁ。リエ、プレゼントって言ったろ!?

 それに、今の俺は両手剣なの。

 なんたって《砲剣》だかんな」

 

「そう…じゃあ有り難く貰っておくわ‼」

 

リエはカナタからの贈り物がとても嬉しく、

パーティに戻るとキリト達に声をかけて狩りに行く。

まだリエは気付いてないが、スキル一覧には不思議なものが出ていますが、それはまた次回…それでは。

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