東方遊戯界 ~だから私は傘をさす~   作:白羅

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投稿ペースがさらに遅く・・・ホントどうしましょ?
とりあえず、異変スタートの合図です。どうぞ。





その日は紅く包まれた。その日の私は……
【異変のはじめ】


―――どうしてお前は俺を受け入れない?

 

 

あなたは私じゃない(・・)から。私はそんなやつじゃない(・・)

 

 

―――俺はお前だ。どうしてそれを受け入れない?

 

 

私とは全てが違う。そんなやつは私じゃない(・・)

 

 

―――そうか……でも忘れるなよ?俺はお前だ。いつかお前に会いに行く。その時までに覚悟をしておけ。

 

 

覚えたくない(・・)。だから覚悟をする必要もない(・・)

 

 

―――いや、そんなことはない(・・)。なぜなら、お前が覚悟しなくてはいけないのは―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――お前自身のためだからな。

 

 

 

 

 

 

 

●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇

 

 

 

「……なんだっけ?思い出せないな……」

 

夢の中、私はまたあいつとであった。どんな会話をしたのかも覚えてないけど、とりあえずあったのだ。ない(・・)ということはない。

 

「……とりあえず起きようかな。寝間着のままはさすがにあれだし」

 

『あれってどれだよ』なんてのは飛ばして、寝間着用の着物から、別の着物に着替えることにする。ちなみに、現在は自分の家にいる。物置小屋みたいな扱いだけど、ちゃんと物は整理してある。

引っ張り出してきた着物は、朝顔の柄の物と紫陽花の柄の物。どちらもお気に入りの一品だ。

 

「今日は……紫陽花かな?」

 

そう呟きながら、紫陽花の着物に手を伸ばす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ねえ?遊びましょ?

 

「え?誰?」

 

不意に響いた声、周りを見ても誰もいない。しかし、声は聞こえたのだ。

 

「……はあ、今日は忙しくなるのかな…」

 

少々愚痴をこぼしながら、両方の着物をしまう。それから、戸口の近くに置いてある青地の着物を手にとった。追記をするならば、柄は一切ない。私が戦う時に着る、所謂戦闘服だ。そう、そんな予感がする。まぁそんな事にはなってほしくないけれど。

 

「とりあえずは慧音のところに行って、連絡しないといけないね」

 

私のこういう時の勘は本当によく当たる。なので今日のお散歩は無理だって伝えないといけないのだ。

玄関で草履をはき、外へと足を一歩踏み出す。いつものように暖かい日が・・・・・・

 

「あれ?さしてない?」

 

夕暮れのように感じる暗さ、何があったのだろうか。上を見上げてみると、いつものように見知った青空ではなく、真っ赤な雲に覆われたいびつな空が広がっていただけだった。

 

「これは・・・・・・はあ、もともと慧音のところに行かなくちゃダメだったのね。はいはい今から行きますよっと」

 

もう一本の傘を持って慧音のところへと急ぐ。どうやら今回の仕事は『この超常現象の解明』のようだ。先頭の予感から合わせて考えると、黒幕を倒せばいいみたい。こんなことができるからおそらく相手は人間以外、かなり疲れる予感がする。

 

「でもまあやるしかないよね・・・」

 

私はさらに速度を上げた。といっても、目的地は案外近いわけだけど。

 

 

 

●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇

 

 

目的は寺子屋、場所を考えているときにはもう着いた。

 

「慧音~、お~い!」

「ん?ああ、鈴姉か。丁度いいところに来たな」

 

寺子屋の前には慧音が立っていた。今日はもともと授業の予定だったんだろうね。にしても、慧音も丁度いいってことは多分そういう事かな?

 

「多分予想が付いてはいるだろうが、私はこれが異変だと思うんだ。それで、人里の代表として「はい待った」・・・・・・どうしたんだ?鈴姉」

「私もこの人里にいるんだよ?この人里を・・・たぶん守ってる。だったら、そんな他人行儀はいらないと思うけど?」

「・・・・・・そうか、そういえば鈴姉はそんな人だったな。訂正しよう。友人の一人として、鈴姉に異変の解決を頼むよ」

「了解!すぐに解決してあげるよ!」

 

・・・・・・とまあ、いつも通りの茶番は置いといて。次はこっちの本題。まあ一緒かな。

 

「それじゃあ、次はこっちの番かな?この傘をさしてほしいんだけど・・・・・・」

「ん?ああ、いつものか。また寺子屋の中にさしておくよ」

「はーい、それじゃあいってくるね」

 

私が慧音に渡した傘には、私の【防ぐ程度の能力】が込められている。この能力を使った傘を開くと、周囲に対して何かを防ぐことができるのだ。今渡した傘の場合、開くと広い範囲(具体的には人里すべて)に【攻撃を防ぐ】ことができる。つまり、人里にいるみんなに危害は及ばないという訳だ。

 

心配事はもうなくなった、これで心置きなく異変解決に向かうことができる。さあ行こうか。

 

「よう、鈴姉。元気にしてたか?」

 

人里の少し外れたところにてすれ違ったのは、赤いモンペを履いた少女。

 

「久しぶりかもね、もこたん」

「もこたん言うなって」

 

何だかんだ言ってもそこまで怒ってないもこたん。まあこのままだと失礼なので説明しないとね。

 

この人は藤原妹紅、通称もこたん。見た目通りの女の子なんだけど、たまに子供達からおにいさんと呼ばれているのも聞いている。慧音の友人の一人で私の友人でもあり、この人里において信頼されている人物のうちの一人でもある。ちなみに一番はもちろん慧音、前にも言った気がするけど大切なことだから仕方ないよね。

 

普通の人としてもこたんを認識しているけど、実際は違うらしい。いつまでも正体を明かしてくれないけど、私は地味に知っている。ずば抜けた戦闘に関する動きの良さから、実は戦闘のプロなんだと。見た目もかっこいいから、戦っている姿を見せればきっと人気者になるだろう。

 

そんな人が藤原妹紅、通称もこたんである。皆、かわいくいじってあげるように。

 

「・・・・・・なんか、すっごいけなされた感じがするんだが・・・・・・」

「気のせいじゃない?私はもこたんのことを考えてただけだし」

「いや、それが原因だと思うよ」

 

なんとまあ、失礼なもこたんである。今度来た時には髪を結ってあげる必要がありそうだ。やり方は知らないけれども。

 

「それで?やっぱりもこたんも慧音に呼ばれたの?」

「いや、そう言う訳じゃない。空が赤いのはどうせ異変だろ?鈴姉が行くのは予想がついてたから、その間に変わってるだけさ」

 

まあ知ってたけど。軽く微笑みながら説明してくれるもこたんはとても美しい。かわいくはないから、凛々しい感じの美しさって言うのかな?

 

「とりあえず行ってらっしゃいだな。無事に帰って来いよ」

「そりゃもちろん。いつもみたいにやって、すぐに帰って来るよ~」

 

お互い背を向けて、しかしながら手を振ってお別れをする。すでに信頼しあってる関係みたいで、私は気に入ってる。さてと、頑張りますか。

 

 

●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇

 

さて、人里を出ればそこは妖怪たちの領域。もし私みたいな人間が気づかれれば命はない。なので私は能力を使って進んでいく。【防ぐ程度の能力】は意外と便利であった。

 

 

 

 

白傘「防影の傘」

 

 

 

私は傘をさす。真っ白な傘だ。周りには変化がないのは普通、じゃあ何が変わったのか。

この傘は、持ち主に関するいろいろな事柄を、外から感知されにくくするものだ。

例えば音。私が今大声で叫んだとしても、周りには一切聞こえない。何かがあってびっくりした時も妖怪が近寄ってくることはない。他にはにおい。人間のにおいに妖怪は敏感。少しでも感じるとすぐによってくる。例えば視覚、私の姿は誰にも見えないのだ。

その他にもいろいろあるけど、要するに隠密行動に適した感じなのだ。

 

とりあえず原因を探るために遠くを見てみると、森の奥から出ているのが見えた。

 

「早めに解決したいから、全力で走りますか」

 

言うが早いか、もうその時に私は走り出している。私は周りのことを考えていない。故に周りの木は折れそうなほどに曲がっている。どうしてこう木が曲がるのかは分からないけれど、見ていて少し心が痛む。とりあえず、この場をすぐに駆け抜けよう。

 

 

まあまたそんなことを考えている間には森を抜けている。途中、どこかで見たような人がいたけど、宵闇の妖怪と話していたから多分別人だろう。

 

森を抜けると、今度こそ異変の原因がわかった。森の奥に湖があって、その奥に見た事がないぐらい紅い屋敷があった。そして、その屋敷から赤い煙・・・異変の原因である紅い霧が出ている。

 

とまあ、異変の原因がわかったところまではいいんだ。問題はその次、湖をどう越えるかだ。

答えは簡単、飛び越える。それ以外に方法はない。私は空を飛べるわけじゃないんだし、こうするしかないんだ。

 

という訳で、七歩下がって走る体勢に。自分の中でタイミングをつかんで走り、思いっきり跳躍。

跳躍の時、ボコンという大きな音がした。おそらく穴でも開いてしまったんだろう。帰るときに戻しておこう。とまあ跳ぶときの勢いが強すぎたみたいで、門も跳び越えてしまった。傘は壊れていないので、多分まだ誰も私を認識していないだろう。

 

館には潜入に成功したので、何も問題はない。とりあえず異変をいち早く解決するために先を急ごう。

 

 

 




次回からは戦闘に入るかも?

質問意見があれば教えてください。
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