if~城下町の転生者~   作:猫舌

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~櫻田家の掟~


修「ほれ、頼まれてた豆腐。買ってきたぞ」

刹那「ありがとう。~♪あっ・・・」

修「どした?」

刹那「修兄!ウチでは豆腐って言ったら絹漉でしょ!?」つ木綿豆腐


第12話

刹那サイド

 

 

あれから僕はひたすらにゲームに没頭した。時間が開けばゲームを起動し、厚子を攻略するため、頑張った。お陰で厚子は竜巻旋風脚を使えるようになった・・・って格ゲーじゃんコレ!?

 

 

「落ち着きなさい刹那。これは恋愛ゲームよ。その√が特殊なだけなの」

 

「・・・ハァ・・・」

 

 

リヴェータに励まされながら机にうつ伏せになる。プレイ中に見つかり、事情を話した所、色々手伝ってくれた。女子とのデートスポットやプレゼントの選び方など、兎に角色々教わった。そして遂に俺の嫁天下一武道会の日が来てしまった・・・。僕とリヴェータは修兄が手配した車に乗せられ、会場に向かう。大会の緊張よりも僕とリヴェータはある事が気になっていた。それは・・・

 

 

「・・・何やコッチ見て」

 

 

何か厚子が画面の外に出てる様にに見えるんですけど!?

 

 

「・・・ナニコレ」

 

「私が聞きたいわよ。何で画面の外にいるのよアレ」

 

「お前らも見える様になったか」

 

 

修兄の言葉に僕とリヴェータは視線を向ける。すると、修兄の隣には鞘花が何故か具現化して座っていた。

 

 

「ひっ!?こっちも!」

 

「何、この子達が見えないと大会出場すら無理だぞ」

 

「いらないよそんな参加資格。これ終わったら僕達戻れるかな・・・」

 

「ちょっと怖い事言わないで」

 

 

僕とリヴェータが絶望的な状況に立たされている中、修兄は余裕そうにお茶の入ったペットボトルを飲む。そして次の瞬間、手を滑らせてペットボトルは隣の鞘花の元へ・・・

 

 

「せ、セーフ・・・」

 

 

行く前に何とか僕の上着を滑り込ませて濡れない様に出来た。上着とペットボトルを回収して椅子に座る。他の人から見ればどんだけ椅子を濡らしたくなかったんだよって思われるんだろうなこの状況。(*厚子達は刹那やプレイヤーにしか見えない)

 

 

「あ、あの・・・ありがとう」

 

「別に良いですよ。濡れませんでした?」

 

「はい。お陰さまで水滴一つ付きませんでした」

 

「そうですか。良かった」

 

 

普通の人に見えるし何か話し掛けられるから思わず何時も通りに受け答えしてしまう。相手が濡れなかった事に僕は安堵し、つい笑みを浮かべてしまった。

 

 

「はうっ♡」

 

 

----鞘花の刹那に対する愛情度が100%になりました!

 

 

「・・・はい?」

 

「ファッ!?」

 

 

鞘花の変な声と同時にそんな音声がゲーム機から鳴った。更に追加で音声と共に画面に何かが浮かび上がる。

 

 

----隠しモードハーレム√が解放されました!沢山彼女を増やしちゃおう!

 

 

「・・・ナニコレ」

 

「バーチャルでも平常運転なのこの子は・・・」

 

 

突然の新モードに惚けていると、修兄が僕の足にしがみついて泣きべそをかいていた。うわ、見たくなかった。

 

 

「俺の鞘花ちゃん・・・返してくれよぉ!」

 

「いやいやいや、僕に言われても何が何だか・・・」

 

「お、俺の鞘kゲブラッ!?」

 

「えぇっ!?」

 

 

泣き喚く修兄を鞘花が蹴飛ばした。その顔には呆れの表情が浮かんでいた。

 

 

「もう、止めてくれないかな。櫻田君」

 

「さ、櫻田・・・」

 

「ずっと我慢してきたけどもうウンザリなの。君とは一緒にいられない」

 

 

な、何か急に別れ話になったんだけど。コレって僕の所為?このシステム起動させちゃった所為なの?

 

 

「君、毎日私の部屋から下着盗んでたよね?」

 

「おい、バーチャルの世界だからって何やってんだバカ兄」

 

「だ、だって彼女のパンツ欲しいじゃないか・・・」

 

「佐藤さんに頼みなよ・・・」

 

「絶対嫌がられるからやだ」

 

「誰だって嫌がるよ」

 

 

前言撤回。全てコイツの所為だった。この人の変態性を理解しておくべきだった。マジで一回破局しろ本当に。ゲームのキャラとはいえ不憫だなぁ。この鞘花。修兄の彼女だった筈の人は怒りを吐き出し続ける。

 

 

「それに何より一番許せないのはお手洗いの後に手を吹かないでプレイする事よ!」

 

「「うわぁ・・・」」

 

「最低やなワレ」

 

 

僕とリヴェータのドン引きと一緒に厚子の冷たい一言が飛ぶ。修兄はその場に蹲ってまた泣き始めた。鞘花は修兄をまた蹴飛ばして僕の足元に跪く。

 

 

「やっと見つけました・・・私のご主人様!」

 

「ご、ご主人様?」

 

「知りませんでした?鞘花はドMキャラと言う隠し設定があるんですよ?」

 

「知りたくなかったよそんな裏設定。て言うかコレ全年齢用だよね?」

 

 

突然の新事実に僕は頭が痛くなって来た。そんなこんなで会場についてしまった。場所は近くの総合体育館。中に入ると中々の人数が集まっていた。エントリーを済ませ、椅子に座って待機する。さっきから皆の視線が痛い。変装してるから大丈夫だと思うんだけど・・・。

 

 

「・・・三人も女侍らせてたら見られるわよ」

 

「あっ・・・」

 

 

二人ほど具現化してたの忘れてた!?只の浮気野郎にしか見えないよコレ!

 

 

「ナニコレ辛い・・・」

 

「我慢なさい。遥君を助ける為でしょ?」

 

 

暫くすると、会場が暗くなってステージに光が集中する。そこには司会者の父さんが立っていた・・・って!?

 

 

「なにやってんだこのクソ親父!」

 

「ちょっまっゴッホ!?」

 

 

懐に潜り込んでデンプシーロールを叩き込む。何度も何度も何度もパンチを叩き込む。アンタも何嵌ってんのさ仕事しろ!

 

 

「ちょっ!君誰だい行きnひっ」

 

「黙れ。この事は櫻田 五月に報告する」

 

「な、何で五月さんの名前を・・・」

 

「息子の変装くらい気付け馬鹿親父」

 

 

そう吐き捨てて僕はステージを降りる。周りはポカンとしているが、僕は気にせず人に紛れる。父さんはフラフラと立ち上がる。

 

 

「あ、あと適当によろしく。医務室行って来るから」

 

 

そう言って体を引きずりながらステージから姿を消した。僕は父の威厳の無さに涙が止まらなかった。あ、修兄も父さんの事見て落ち込んでる。真面目な時は真面目なんだけどな・・・。

 

 

「え~。国王様から変わりまして司会を務めます・・・」

 

 

そう言って別の人が司会を始めた。そして大会のルールが説明される。

 

 

「この大会は三人それぞれの√のチームに分かれてもらい、様々なシチュエーションの中一番ラブラブだった者を一人ずつ出し、決勝を競ってもらいます!」

 

 

そんなんで良いのかこのゲーム。

 

 

「チーム分けですが・・・厚子√は一人の為、不戦勝です」

 

「皆どんだけぷ○ぷ○上手いんだよ!?」

 

 

一人取り残された感凄くて思わず膝を抱えて座り込む。皆何かやってるけど何かもういーや・・・アハハ。

 

 

「・・・馬鹿やなコイツ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~数時間後~

 

 

「おい、もう決勝戦やで」

 

「・・・へっ?」

 

「やっと戻ったかこのガキ」

 

 

気が付くと厚子に担がれてステージに立っていた。足元には鞘花も四つん這いで付いて来ていた。

 

 

「さあ!決勝戦に残った三組はこの二人です!」

 

 

ん?二人?

 

 

「一人目は百々ちゃん組代表は櫻田 遥様です!」

 

「頑張ろうね、百々さん」

 

「うん。頑張ろう!」

 

 

うわぁ。やっぱこうなっちゃうのか・・・。あ、あれ?鞘花組代表は?

 

 

「鞘花組代表は隠しモードと裏設定を判明させた厚子組《如月 夏瀬》に2組とも代表してもらいます」

 

「・・・マジか」

 

 

え、隠しモードって僕だけだったの?僕よりやり込んでるのに・・・。て言うか2組同時って決着付かない気が・・・。取り敢えず司会に従おう。

 

 

「先ずは此方の機械にお使いの端末をセットしてください」

 

 

言われた通り機械にゲーム機をセットする。修兄のゲーム機も借りた。すると機械が作動し、周りの景色が一変した。体育館の中だった筈の其処は水族館に変わっていた。コレって最近テレビでやってた仮想空間を作る装置だっけ。

 

 

「決勝戦はこの水族館でデートをしてもらい、一番ときめいた者が優勝です!」

 

「・・・負けないよ、刹那兄」

 

「やっぱり気づいてたか」

 

 

僕は変装を止める。そもそも名前だって前世の苗字と名前を弄っただけだし。

 

 

「僕は遥、君を止める」

 

「やってみなよ。僕達の愛の前には無力だけどね」

 

 

こうして決勝戦の幕が開けたのだった・・・。

 

 

刹那サイド終了

 

 

 

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