EOS開発物語 作:????
この世の中で最強といえるものはなんだろうか。
それは親かもしれない、兄弟かもしれない、近所のおじさんかもしれない。
個々や時代によって最強というものが変わる。
この世の中にはISというものがある。
『インフィニット・ストラトス』
世界に467機しか開発されていない、いや開発できないマルチフォームスーツのことだ。
開発者は『
世界情勢、経済状況、そんなの関係あるかとばかりに彼女は突如現れISを発表し、消えた。
一体彼女は何がしたかったんだろう。
さて、話を戻すが俺にとって今の時代の最強とはISだ。
しかし、俺の考えとは違い、一般的に世界最強と言われている者は『
俺は彼女が世界最強になっている由縁はISにあると考えている。
それは男女差別でも妬みでも何でもない。俺自身の観察眼による解析の結果だ。
彼女のISはブレードオンリーだ。その性能は対IS特化。
近接武装のみしか搭載されていないから、やろうと思えば遠距離から固定したIS武装で堕とせると、思うだろう。
しかし、彼女は堕とせない。
ISの超速度によって、全て避けられてしまうからだ。
しかし、ISではなく操縦者の意識をどうにかして、こちらの攻撃を一斉に当てれば確実に堕ちる……だろう。ここまで言ったが、彼女は世間的に身体能力も化け物レベルと言われているため、確実な手段なのかはわからない。
……まぁ、途中から対織斑千冬のシュミレーションになっていたが、それでもわかるだろう。
ISを使って攻撃する。ISによって避けられる。
考え方を変えると、ISがなければ攻撃できない。ISがなければ避けられない。
ということになっているのだ。
これが俺がIS=最強と考えている由縁だ。
まあ、実を言うとそんなことは少ししか思ってないがな。
実はこれは俺の現実逃避。
今の俺の状況は、俺にとって逆らえない御方のお仕事場、執務室という所でお話をしているんだ。
「本日付けで日本軍から配属されました、
「話は聞いている。なんでも成績優秀だが、素行に問題があるとな」
「一応そういうことになっております」
「……まあいい。君には特殊強化外骨格『EOS』のテストパイロットになってもらう」
「了解しました」
「説明については後で資料と人を送る。そちらに聞き給え」
「それでは、退出させていただきます」
そう言って俺は執務室から退出する。
ここは国際連合、略して『国連』所属の研究施設だ。
そんな説明をしている俺は日本軍から転属してきた高月黒斗、成績は優秀なので日本軍から国連にスカウトされたってなわけだ。
はあ、疲れた。ああいう硬い雰囲気好きじゃないんだよね。どうせなら皆でワイワイ楽しみたいっていうか、なんというか……。
まあ上官だし、仕事だし、日常生活に関係あるかと言われたら関係ないから気にしないでおこう。
「あっ、君が新しく配属された人だね!」
背後から女性の声が聞こえてきたので、振り向く。
そこには黒髪でロングヘアーの大学生とも言えるような外見の女性が立っていた。っと言っても、俺も世間一般からしてみたら大学生の年齢なんだが。
見た目は残念な美人って感じで、上の中くらいで道を歩いて10人に8人振り返るかな? ってくらい。もっと飾り立てたら良いのに。
で、だ。何のようなのかな?
「新しく配属されました、
「はははっ、いいよそんなに固くならないで」
「は、はあ……」
「むぅ、まだ固いなぁ」
「……ああ、わかった。これでいいんだな?」
「よし! それじゃ、案内するから付いて来てね~っ」
「案内って、おいッ!」
その女性は後ろを振り向かずに早歩きでどこかに向かってゆく。
付いて来てって言ってたしなぁ……ま、いいや。着いて行くか
女性(女の子?)はタタタッと効果音が付きそうな走り方をしながら通路を駆け抜け、とある部屋へ入っていく。
その部屋の入口の上部には『食堂』の文字が
「それじゃ、新しく来た子の歓迎会をしましょっか~っ!」
「なになに? 高月って名前なのか! それじゃ垂れ幕に書いておくぞー!」
「飯と酒をこっちに優先的に回せー!」
「なんだこれは……」
食堂の中に入ると目に入ってきたのは垂れ幕、大テーブル、そして大量の食事だ。
壁際にはビールサーバーまである。
これは……?
「では、改めなくても自己紹介を、私の名前は……
「……では改めまして、高月黒斗です、よろしく」
「うんうん、ノリのいい子が来てくれて嬉しいよ」
「で、これは?」
「ほら、ここって研究施設って言っても小さいところじゃない? だから人員の出入りが少ないのだよ。ってことで新しく人が来たらずっと仲良くできるようにって歓迎会をしてるんだ」
「確かに人が少ないように感じるな」
周りを見渡してみると、男が20人くらいと女性10人くらいが見える。
何だっけ、事前に渡された資料によるととある兵器の研究&実験の施設で内容は極秘だと伝えられていないんだった。
「ここは『エクステンデッド・オペレーション・シーカー』略して『EOS』の研究施設なんだ。詳しくはこの資料を見てね!」
「『EOS』……?」
手渡された資料を読む。
そこには『特殊外骨格EOS開発実験』と書かれていた。
……内容は、よく見るパワードスーツの設計図などだが……んー? よく見ると妙なことが書いてある。
なになに? これが完成すれば理論上ISと並ぶ? 何を言っているんだこいつは。
こんな文を書くなんて……現代にケンカを売っている愚かな科学者のように見えるが……。
しかし、ここまで言えるほどの性能を有しているのであれば愚かでは無い、というか篠ノ之束と同じレベルの天才扱いをされてもおかしくは無いだろう。
「読んだ?」
「ああ。この資料通りだとすれば、完成するとこの兵器はISに変わるほどの性能を有していることになるらしいな」
「あ、違う違う。今は施設の詳細だけでいいから」
何だよソレは。それならそうと早く言ってくれ。
俺は施設の詳細を見る。
名は『EOS研究所』直球だな。
人数はっと、80人!?
80人って……本当にこの施設はISに並ぶモノを作ろうと思ってるのか?
ありえないだろ。最低200人は入れるべきだろう。
整備班や救護班なども必要だし、俺たちテストパイロットのバイタルなんかも検査しなくていいのか?
「ね? わかった? この施設って本当に人数が少ないんだ」
「よくこの人数で維持できたな」
「隊長がなんでもしてくれるからねっ!」
うーむ、よくわからん部隊だ。
しかし、今の状態で回っているというのなら大丈夫なのか?
俺の気にする話じゃないかもしれんが一応は職場だし、気にしてもいいだろう。
だが、俺が思うに今気にするところは部隊が回るかではなく、部隊長の安否だろう。
「その隊長は大丈夫なのか?」
「あ、隊長? 大丈夫大丈夫。気にしなくていいよ」
「そんなこと言ったっt」
「おお、新人とは君らか? いや、こんな少数の部隊で見知らぬ顔が居るのだからそれであっているんだろうな」
「あ、やべ」
月垣と話していると優男風のイケメンが話しかけてきた。
えー、と。察するにこの人が隊長なのかな?
「もしかして隊長さんで?」
「ああ、一応隊長という地位に就いているな。名前は
「はあ、よろしくお願いします」
「この部隊の話は聞いたかな?」
「聞きました」
「それじゃ説明は不要か、実験部隊なもので色々あると思うけど頑張ってな。それじゃ、俺はまだ仕事があるから」
それじゃあ、と言いながら彼は食堂から出て行った。
一体何をしたかったんだ? あれか、もしかして挨拶だけのために来ましたってやつか。
もしそうだったらお人好しがすぎるぞ……。
「今のが隊長だよ……」
「あれ、何処に行っていたんだ?」
「い、いや~、食事がもう無くなりそうだから取りに行っていたんだ。頼めば作ってくれるらしいけど」
「そうか、ってもう飯がなくなったのか!?」
「うん、美味しいものは大概なくなってるねっ」
「マジかよ、俺なにも食ってねえよ……」
「そう思ってっ!」
じゃじゃーん!!
そう口に出しながら月垣が手渡してきたものはいろいろな料理の乗った皿。
内容はエビフライなどの家庭料理から本格的な中華料理など比較的よりどりみどりだ。
「これは?」
「一応皆も考えていたみたいで、君の分を別の皿にキープしてたみたいなんだ。おいしく食べてねっ」
「? ああ、わかったよ」
さて、と食事を取ろうとすると周りから視線がやってきた。
!? 視線を送られるのは構わないが、一つだけゾクッっとするような視線がある。
なんだこれは、明らかに犯罪者からの目線だぞ。
そう思い、視線がやって来る方をチラッと見ると
「うふふっ、あの子可愛いわね」
オカマがそこに居た。
え、え!? なんでオカマが居るの!? しなを作ってこっちを見てるよ!?
体感的に、光の速度で月垣の方へ振り返り質問する
「なあ月垣よ、聞きにくいんだが、あの人は?」
「ああ、あの人ね。さっき言った食堂のおばちゃんだよ」
「おばちゃんという割にはムキムキの漢に見えるが……」
「……おばちゃんなんだよ。一応性別も女だし」
「……それはまだいいとして、俺に熱のこもった視線を送ってくるのはなぜだ?」
「……ドンマイッ!! それじゃ、私はお花を摘みに行ってくるね!!」
「おい待て! おい!」
月垣は逃げていった。
逃げていった、じゃねえよどうするんだよこの状況は。
俺がどうしようもできないような雰囲気の中に、俺を一人残して行きやがって……後で覚えてろよ……。
……どうでも良い話だけど聞いてくれ。最近、感が当たるようになったんだ。特に嫌な予感とかするじゃない? あれあれ
で、だ。今、これ死ぬんじゃね? って言うような嫌な予感がするんだけど、どういう事だろうか。
ポンッ、と軽い音を立てて俺の肩に手が置かれる。
どうしようものすごく振り返りたくない。
でも手が置かれたからには俺に用があるって言ってるようなものだし……。
仕方なく、振り返る。
「うふふっ」
……オカマが、オカマっぽい人ががが……。
どうしたらいいの? オカマがうふふって言ってきてるんだよ? どうしよ、やべぇよやべぇよ
「ぷっ、はははっ、おばちゃんそこら辺にしてあげようかっ!」
「面白いもんを見れたしな!」
「あら、もうちょっと続けるのかと思ったけどもういいのかい?」
「え、あ? どういうこと?」
オカマおばちゃんがおかしな反応をしたのか、周りの人は笑いながら止めてくれた。
一体どんな反応をしたんだ……? いや、普通「うふふっ」って言うだけでも第三者からみたら十分笑える光景か。
「なぁに、そこのおばちゃんは馴染めていないお前を馴染ませようとしただけさ」
「感謝しときなよ~。と言っても新人が来ると必ず見る光景だけどね」
「は、はぁ。ありがとうございます?」
どうやらおばちゃんは俺を馴染ませようと身体を張ったらしく、その実態はオカマでも何でもないようだ。
あれ、でもオカマってことは否定していないような……いや、そもそもオカマっぽいっていうのは誰にも言ってないから否定も何も無くて当たり前だったな。
「なに、感謝の言葉なんて不要さ。そんな暇があったら早く皆と仲良くなるんだよ」
「そうだそうだ」
「こっちに来いよ新入り」
「揉んでやるぞ~」
……楽しそうな職場で良かったよ。
◇◆◇◆◇
「さて、そろそろ片付けをしないとね」
「ふぁ~あ、眠ぃ。帰っちゃダメ?」
「次から食堂を利用しないならいいんじゃない?」
「……手伝う」
あれから飲み会で同僚と仲良くなった俺は食堂の片付けに入っていた。
どうやら研究所の構成人数の中に食堂の従業員まで含まれていたようで、実質的な従業員の人数は食堂のおばちゃん一人でその他のメンバーで人数不足を補うらしい。
転属初日から手伝わされた俺は次回も食堂を使うために片付けを黙々と済ませている。
「あ、今日来た新人の彼、居る?」
あ、月垣の声がする。
野郎、俺を捨てていったことを忘れてノコノコと来やがったな。
結果的に皆と仲良くなれたのは事実だが、あの時の恐怖は忘れられない。
ハッ!? こうして食堂のおばちゃんに逆らえなくなるのか!?
「なんだ、居るじゃない、ほら、片付けは他の人に変わってもらうから、行くよ」
「へ? 行くって何処に?」
「決まってるじゃないか。この研究施設の主役である『EOS』の元にさっ」
そう言ってまた彼女は走って行った。
ついて来いってことかよ。良いぜ、舐めるなよ!!
◇◆◇◆◇
結果、追いつけずに置いて行かれました。
何だよあの速度、明らかにおかしいぞ。人間が出せる速度じゃないってば。
で、途中道がわからなくてうろうろしてたら月垣が笑いながら出てきた。
「っぷふふ、あははははっ。面白い~!!」
「ったく、ちゃんと俺がついていける速度で行ってくれよ」
「え~っ。なんで君に揃えなきゃいけないのさ~」
なんと自分勝手な言い草。こいつ友達できないだろ。
いや、作ろうとしていないのか……?
ま、いいや。
「で、何時になったら着くんだ?」
「へ? もう着いてるよ?」
月垣は目の前の扉の上の方を首で指す。
そこには整備室、との文字が。
「それじゃ、私は他に用があるから消えるよ~、じゃーね~っ!」
「おう、またな」
ぴゅ~、と効果音が付きそうな具合に走り去っていった。
それじゃ、入りますかね。
「失礼します、新しく所属しました、高月です。EOSの見学に来ました」
「お、来たか。一人でよく来れたな」
「いえ、案内人が居たので」
「ああ、そういうことか。それじゃ、EOSを見せようか」
持ってくるから待ってろよ、と言われその場で待機する。
暇潰しに周りを見てみても、入り口付近だから何もない
「持ってきたぞー」
声のした方向を向くと、そこにはキャスター付きの箱が。
その箱を開けると中には金属と紐のようなものが繋がったものが。
「あれ、こんなに小さいんですか?」
「試作段階だけどとりあえず既存のパワードスーツからの小型化には成功したんだ」
「あれ、でもこれと大きさが違うような……」
「ん? いつの企画書を持ってるんだ? こっちを渡すからちゃんと読めよ」
「はあ」
「一応機密書類だから古い方は捨てておくぞ」
捨てに行っている間に渡された企画書を見る。
そこにはさっき見た企画書とは違い、小型化されたパワードスーツの資料が載っていた。
これは……最終的な性能予測に徐々に近づいてるな。
「さて、興味津々みたいだけど、動かしてみるか?」
「動かしていいんですか!?」
「いいよいいよ。あ、でも壊さないようにな?」
「壊さないなんてあたりまえじゃないですか」
「そうか」
そう言って俺はEOSを装着する。
これは……
「どうだ?」
「いえ、なんというか……重いですね」
「まあ、パワードスーツだしな」
「……これ以上することも無いですし、外しますね」
「あ、ちょっと待て。朝に調整したばかりだからついでにデータを取ろう、そこからそこまで歩いて」
指差す先には白いラインが2つ。
指示の内容を聞く限りでは、ラインの間を歩くだけで良いようだ。
一歩踏み出す。
その動作に合わせてパワードスーツが補助してくれて、少し軽くなる。
先ほど言った紐のようなものは体中に絡みつくように装着され、肩、腰、足先などには金属の塊が装着されている。
背中にはバッテリーだろうか、これが一番重い。パワーアシストが入った状態でも30㎏くらいに感じる。
結果的に言うと、背中は重いけど歩くのは楽という不思議な間隔だ。
「どう? 曖昧でもいいから教えてくれ」
「あー、背中のこれをどうにかできません?」
「あー、バッテリーね。ソレばかりはどうしようもできないな……」
「せめて全身に分散させるとかさせてください。正直背中が重くてまともに動けません」
「うーん、パワーアシストを入れた状態でも動きにくいのか……」
「体感的には30kgくらいに感じましたね」
「半分は軽減できてるのか、それは60kgだよ。っていうかなんで30kgのものを持てたんだ?」
「一応は軍から来たので、鍛えてるんですよ」
「あ、そうか。そうかそうか! これは女性が使うものじゃないから鍛えた軍人が乗れるようにできればいいのか!」
彼はそう言うと奥へと走っていった。
え、これどうすればいいのさ。
とりあえずEOSを身体から外す。
これって装着するときは巻きつける感じで楽だけど外すときは絡まったイヤホンを解くような面倒くささがある。
しかし、これってどういう素材で出来ているんだろう?
腕に巻き付ける紐状のモノをぷにぷに触っていると、研究者の彼が出てきた。
「あ、今日は終わりね。また明日! あ、それとEOSは奥に閉まっておいて! それじゃ!」
早口でそう捲くし立てると彼は走って出て行った。
……何処に直せばいいのさ。
◇◆◇◆◇
3日、それくらいの時間が経った今日、朝一番からテストパイロットとしての仕事が入った。
「それじゃ、改良したEOSをお披露目しよう!!」
「え、早くないですか?」
「いやいや、詳しいことは後で言うけど今回の改良は発想を変えただけであって大幅なものじゃないからね」
「発想を変えた……?」
「それじゃ、持ってくるよ」
そうして手元に来たのは昨日と同じキャスター付きの箱。
開くと中にはバッテリーの大きさが半分ほどになったEOSがあった。
「あれ、バッテリーを小型化したんですか?」
「ああ、そうだ。充電量も半分くらいに落ちるけど、通常使用だけなら稼働時間は変わらない」
「……省電力化したんですか?」
「いや、パワーアシストをカットした」
パワーアシストをカット!? いや、確かにその状態で動かすことができれば半分ほどの大きさのバッテリーでも稼働時間は変わらないだろう。
それに体感的な重さは変わらないものであろうけども……アリなのか?
「それじゃ、装着してみてくれ」
「はぁ」
全身にEOSを巻き付けながら装着する。
装着途中から感じていたけれど、本体の重さが昨日とは段違いだ。多分バッテリーを小型化したおかげだな。
「どうだい? 調子の方は大丈夫だと思うが……」
「ええ、昨日のものとは違い歩きやすいですね」
「そうだろ!? 全体的なバランスも見なおしてみたんだ!」
「あとは……パワーアシストは手動なんですか?」
「ああ、パワーアシストか……必要なタイミングの一瞬だけを自動化で作動させようと思ったんだけど、時間的にプログラムの方はできなくて……しょうがないから今は切ってあるんだ」
パワーアシストはカットした状態でこれか……と、いうことはパワーアシストをオンにしたらぴょんぴょん飛び回れることだろう。
「ん? 今は切ってあるって……もしかしてオンにできたりします?」
「ああ、できるけど……試しに点けてみるか?」
「おねがいします」
EOSにケーブルを刺したかと思ったら全体の重量が減った、というか重量がなくなった。つまりパワーアシストの起動だ。
身体が軽くなっている。これなら飛び回れるような気がする。
「それじゃ、昨日歩いたようにあそこのラインの間を走ってみて」
「はい」
ラインの手前まで歩いて行く。
そして、ラインの線を越えると俺は駆けた。
速い速い。走る時の地面を蹴りぬく脚力、地面を掴み跳びはねる跳躍力が違う。
「おお! 速い速い! とりあえずの体感的なものでいいから感想を言ってくれ」
「素晴らしい、の一言に限りますね」
「だろう? 改良したほうがいいだろう? なのにあいつらは改良前のものを持って行きやがって……」
「へ? 改良前のものをって……」
「……機密事項だかなんだか知らんがもういい、話してやる」
機密事項なんて話されるとこっちも困るんだけど……。
「国連の上層部の奴らが2日前に来て、改良前のEOSを持って行きやがったんだ。なんでも、もう出来ているからいいじゃないか、とさ。なにを焦っているのか」
「……なんというか、酷いですね」
「全くもってそうだ。機械に完成なんぞないのに、ましてやプロトタイプを持って行きやがって。仕方がないからバッテリーの交換を進言したが……交換してもバランスを整えてないからさぞ動かしにくいだろうな」
「はぁ……」
まあ、接収した側もいつかは気づいて交換するだろう。
「とりあえず、今日のところは終了だ。いいスコアの出せたし、この計画を続けるための計画書の再制作があるからな」
「はい、それではまた」
明日、2話を投稿します。
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常識に範囲内で適当なことを適当に呟いてます。
興味があったらフォローしてみてね!!