神様から授かった能力 ~スタンド使いが幻想入り~ 不定期更新 作:薬売り
霧雨魔理沙は驚く
アレは驚いた。
まさか浄夜が変態だったなんて…
昨日、妖怪の山で見たあの椛と浄夜のジャレ合い。浄夜は椛の尻尾をモフモフしていて…椛は止めてと言っていたが、心なしか嬉しそうだった。
これは……浄夜という生物を知らなくちゃならない。今日、尾行しよう。そして、知ろう。浄夜とはどんな生物かを……
魔理沙「お、目的が現れたぞ……一緒にいるのは…霊夢?」
人里に現れたのは楽しそうに会話して、パッと見ではただの恋人の浄夜と霊夢。
現れた二人は、店の中に入っていく。看板に書かれているのは……『ほてる』だとッ!?
霊夢ちゃんに手を出すなんて、親友である魔理ちゃんが許さないぜッ!!
魔理沙「入ってみるしかねぇ」
そして『ほてる』の中に入ってみた。
いらっしゃいませ!!の声。
ン?まるで居酒屋みたいな雰囲気。真ん中には炎が上がっている。それを囲み肉を食べている人達。
店員「何名様ですか?」
見りゃ分かるだろ。
魔理沙「一人」
店員にイラついていたら、右から私を呼ぶ声がきこえた。
浄夜「よっ!!魔理沙。久しぶり」
尾行…失敗。
目的に見つかっちゃ意味無い。
浄夜「お前もここの肉を食いに来たのか?高いぞ?」
魔理沙「あぁ~、昼飯を適当に食おうとしてたんだ」
高いなら言ってくれよ。そしたら入んなかったのに。
浄夜「ていうか、あの看板でよく飲食店ってわかったな」
魔理沙「『ほてる』だろ?アレ何なんだ」
浄夜「そのまんまの意味さ。『火照る』って意味」
紛らわしいわッ!?
店は高いし、ホテルじゃないし…一日目からダメダメじゃん。
浄夜「……奢ろうか?」
魔理沙「ありがとうございます。貴方は神様だ」
今日こそは大丈夫、人里の店を徹底的に調べあげた。
これなら、昨日みたいな事にはならない。ハッハッハッ!!勝ったな……
二時間経過。
来ない。浄夜が来ない。
魔理沙「今日は出掛けないのだろうか」
浄夜「誰が?」
魔理沙「樹条浄夜ってやつ」
…………………ン?
魔理沙「ええぇぇぇぇえええええええッ!?」
浄夜「よう!!昨日ぶり」
魔理沙「いや、あの、ええ!?」
浄夜「落ち着け」
そうだ、落ち着こう。
現状確認。尾行しようとしていたら後ろに目的が居た。よし、把握完了……いや出来ねぇよッ!?ビックリだぜッ!?三日連続同じ奴にビックリしているぜッ!?
浄夜「落ち着いたか?」
魔理沙「あ、あぁ。有り難う……」
まさか、目的の奴に心配されるとは……
浄夜「んで、何で俺を捜してたんだ?しかも路地裏に隠れてさ。
魔理沙「い、いやぁ……そのですねぇ……」
汗がダラダラ出てくる。どう弁解すれば……
浄夜「ま、いいや。魔理沙と二人でってのも中々ないし、どこか食べに行こう」
お前は神かッ!!
魔理沙「あ、じゃあ今日は私が奢るよ」
浄夜「え、良いのか?」
魔理沙「良いぜ。昨日のお礼も兼ねてだ」
あと、今の弁解のしようもない事態を回避させてくれたお礼もな。
結局、今日も失敗。
今日もきっと無理だろう。
だから、尾行はやめた。絶対無理だもん。
だから、家に居ることにする。私の家は魔法の森って言うところにある。
コンコンッ
ノックの音。誰かが家に来たようだ。
と
戸を開けると……
浄夜「やあ、昨日ぶり」
魔理沙「ワタシ、魔理沙ジャナイ。魔理沙ノ友人ノ『マリー』デース」
浄夜「まだ、君のことを魔理沙と呼んでないんだけど」
魔理沙「ハァ……何の用だ」
まさか、浄夜が自分から来るとは思わなかった。
なんか、もう嫌なんだが。
よく見ると、顔色が悪い。
浄夜「ここの森ってさ、何か毒とか充満してる?俺、今にも倒れそう何だが……」
魔理沙「ッ!?早く家に入れッ!!」
魔法の森は、大丈夫な人は大丈夫だが、普通は入れない。
魔法の森に生える茸が胞子的な何かを飛ばしている。それは人間は耐えることのできない物だ。
魔理沙「大丈夫か!?今、水を持ってくるから」
浄夜「ありがとうな」
魔理沙「気にすんな」
しかし、何てことだ。これじゃあ、帰りをどうすりゃ良いのか……
まさか、魔法の森を飛んで帰る訳にもいかないし……
浄夜「帰りは気にすんな。能力をつかう」
魔理沙「そうか、分かった。辛かったら言えよ」
浄夜「辛い」
魔理沙「………すまん」
浄夜「なあ、魔理沙」
魔理沙「ん~?」
浄夜は私のベッドで寝て、私は椅子に腰を掛けて本を読む。
浄夜「好きな人いる?」
魔理沙「……は?」
浄夜「……好きな」
魔理沙「いや、聞こえてるよ。別に聞こえなくて『は?』って言った訳じゃない」
何を言っているんだ?このバカ。
浄夜「いやさ、女子力高いなぁって思ったりしたからさ」
魔理沙「まぁ、女子だから」
浄夜「好きな人は居なくても、告白されたことはあるだろ」
その言葉、そっくりそのまま返してぇぜ。
魔理沙「無いな。異性として見れんだろ。私なんか」
浄夜「え、そうか?少なくとも俺は異性てしてみてるぜ」
魔理沙「その反応、受け取り方によって色々ややこしくなるから止めろ」
浄夜「?」
前言撤回。きっと告白された経験はないだろう。
私の言えた事じゃないが、絶対恋愛をしたことがない。人を愛すると言うことを知らないだろう。
疎いんだ、疎すぎる。恋愛に。
浄夜「でも実際惚れると思うよ。最近ではギャップ萌え……だっけ?そんなのが流行ってる」
魔理沙「何がギャップだよ」
浄夜「そうだな、魔理沙のギャップは…」
魔理沙「私のギャップを聞いている訳じゃない」
コイツと居ると調子が狂うぜ。
浄夜「ん~もういいかな。有り難う。お陰で助かったよ。気分は落ち着いた」
魔理沙「そうだ。何しに魔法の森に来たんだ?」
浄夜「茸狩り」
魔理沙「あぁ、なるほど」
つまり幻覚が見たいと言うわけか。
魔理沙「その時は私を呼べ。手伝うから」
浄夜「そうするよ。じゃあな。お礼は今度するよ」
浄夜は、何か変なものに変身して一瞬で消えた。
魔理沙「恋愛ねぇ……する気が出ねえな」
私は本を閉じ、ベッドに寝転び、そのまま眠りについた。
少し、浄夜の匂いがした気がした。