神様から授かった能力 ~スタンド使いが幻想入り~ 不定期更新 作:薬売り
慧音「つまりだ。君はライブの為の衣装を作ってくれる店を探している訳だな?」
浄夜「せやで」
慧音「う~む……」
人里に詳しい慧音に、衣装を作ってくれる店はないか?と聞いている。
有ってほしいなぁ。
慧音「いや、和服しか売ってないぞ。ここらの店は」
浄夜「……そうか。ま、しゃーなしだな」
幻想亰の文化は明治の初期ら辺で止まっているらしいが、意外にも洋服はないようだ。
いや、仕方ない。どうすれば……
慧音「あ、そうだ。アリスはどうだ?」
浄夜「アリスって、人形の?」
慧音「そう。あの人なら手先は器用だし、服を作れるんじゃあないか?」
浄夜「なるほど……どこに住んでいるんだ?」
慧音「魔法の森だ」
浄夜「あー……」
軽くトラウマ。あの吐き気は、もうトラウマさ。
う~む、魔理沙が言うにはキノコの何かしらが空気中に飛んでるらしい……どうにかできないだろうか……そうだ!!
浄夜「ありがとう、慧音。今度お礼をするよ」
慧音「いらないよ。結局、魔法の森には行けないだろうし……」
浄夜「行けちゃうんだなーこれが」
慧音「?」
雛「それで、私を呼んだわけね。人使いが荒いんだから」
浄夜「お前だけなんだよ。回転の技術を持ってんのはさ」
雛の回転で空気中を換気するという、素晴らしい発想だ。
雛「全く……」
浄夜「お、ここかな?」
たぶんここだ。魔法の森には魔理沙とアリスしか住んでいない。後、入り口に香霖堂という店があるらしい。
俺はドアを三回ノックし、中からの返事を待つ。はーいっと声が聞こえてきた。
ドアは開き、アリスは誰が来たのかを確認。
アリス「あ、あなた……」
浄夜「やあ、異変の時ぶり」
雛「初めまして」
アリス「…中に入って。外は危ないわ」
言われた通り、俺達はアリス宅に入っていった。
事情は説明して、何とか許可を得た。
アリス「まぁ、確かに人里には和服しか扱ってない店しか無いわよね。たまに八雲紫が外の世界から仕入れるんだけど……その、ライブの衣装には合わないわね。分かったわ」
浄夜「あざーす」
~暫く時は経ち~
アリス「………」
う~む、なにか気まずい。俺、何かしたっけ。
雛「ねぇ、ちょっと」
雛が小声で話しかけてきた。
雛「あんた、なにかアリスにしたの?」
浄夜「知らねーよ。二、三回会った程度だぜ?」
雛「じゃあないんでこんな気まずいのよ!?」
分からぬぅ。俺が一体何をしたってんだ。
相変わらずの悲しい顔。俺に初めて会った時も悲しい顔をしてたよな?
なんだ?生理的に受け付けないのか?
浄夜「な、なぁ?なにか手伝えることはないか?」
アリス「うーん、そうねぇ……青の布を取ってきて。棚の上よ」
浄夜「は、はーい……」
せっせと取りに行く。そして、せっせと戻ってくる。
そして、また気まずい空気。何この悪循環。
アリス「うん、出来たわ。こんなんでどうかしら」
浄夜「え、あ、うん……ン?おお!?スゲェッ!?」
明らかに売れる。高値で四万か?そのぐらい良くできてる。
アリス「お代は結構よ。浄夜君にはお世話になったし」
浄夜「え?俺なにかしましたっけ?」
アリス「え?あぁ……その、魔理沙のことよ。そう、魔理沙よ。先日世話になったようで」
浄夜「なんだ、そう言うこと。お互い様さ。俺も彼女には世話になったし」
それを回避するために雛を呼んだわけさ。
アリス「まぁ、兎も角お金は要らないわ。ライブ、頑張ってね」
浄夜「おうよ!!頑張るぜ!!」
その時だけ、彼女の顔は悲しみのない純粋な笑顔だった。