神様から授かった能力 ~スタンド使いが幻想入り~ 不定期更新 作:薬売り
魔理沙が作った固体はすぐに液体へと変化し、魔理沙はそのまま手をピストルの形にした。
鈴仙「?」
そのよく分からない行動に疑問を抱いた。しかし、警戒は怠らない。
魔理沙「バーンッ!!」
子供のような声で、幼稚臭いことをいきなりし始めた。
ふざけてるのか?私は憤りを感じた。が、その感情は一気に消える。
鈴仙「うッ!?」
理解が出来なかった。突然、肩が熱く感じた。
見ると黄色く輝く液体が、服に染みていた。
上着を脱ぎ、Yシャツ姿になる。
魔理沙「うどんげ~、余所見するなよ?あくまで、魔法なんだぜ?こうやって飛ばすことも出来れば、形を変えることだって出来るんだぜ~ッ!?」
魔理沙は両手を床につける。
鈴仙「ハッ!?ゆ、床に液体が……ッ!!」
すぐにその場を離れ、窓ガラスを突き破って外に出た。
窓から見えるのは、黄色い固体の面だけ。つまり、魔理沙は床一面に広がった液体を固体にさせ、形を変えて私を天上とマスタースパークで押し潰そうと思っていたそうだ。
ゾッとした。
魔理沙「惜しいな~、いや惜しい。超絶惜しい」
窓から見える固体が液体へと変わり、魔理沙の姿が見えた。魔理沙はゆっくりと窓を潜り、私に近寄る。
鈴仙「ハァ…ハァ…ハァ…」
魔理沙「どうした?息が荒いぜ?まさか、私が恐いのか?」
ニヤリと笑い、こちらに問う。
どうすれば、彼女に勝てるのか?こんなとき、浄夜ならどうやって魔理沙を倒すのか?
考えろ。
能力を如何に巧みに扱えるか。
考えろッ!!
魔理沙「そう慎重になるってことはな、相手に時間をやるってことなんだぜ。その時間のおかげで、攻撃準備が調ったッ!!」
魔理沙は手の平に液体を溜めていて、右手に溜めた液体を私の頭上へとばした。
咄嗟に私は周りに浮かばしていたシャボンで、傘のようにガードした。
それが、失敗である。
鈴仙「うぐッ!?」
打撃。私の腹に、固体が直撃した。
魔理沙は左手に溜まった液体を固体にして、形を変えて私に攻撃したようだ。
強い衝撃を食らい、私は後方へ倒れる。
魔理沙「ハッハッハッ!!うどんげ、お前が一番弱いと見ていたが、まんまその通りだな!?」
鈴仙「こ、こっちに……来いッ!!」
魔理沙「ん?殺されたいの?まぁ、良いや。もとよりそのつもりだし。顔面マスパだらけにしてやる」
魔理沙はものすごい勢いで私に近付き、両手で顔面を掴もうとした。
私はその両手を掴み、液体の痛みに耐えた。
魔理沙「早く私に遺体を渡せッ!!You are loserだぜッ!!」
鈴仙「…………フフ」
魔理沙「ッ!?」
やっと…
鈴仙「やっと貴女の手を掴んだわ。やっとね」
私は魔理沙の顔を見ながら、安堵の吐息を漏らした。
鈴仙「『ワンオクロック』……硬いシャボンを作る」
魔理沙の手を離し、代わりにワンオクロックが掴んでいる。
そして、魔理沙の手をシャボンで覆った。
鈴仙「貴女は必ず触ってから形を変形した。逆に言えば、触らないと変形出来ない」
魔理沙「う、うおおおおおお!!」
魔理沙は液体を大量に出した。内側から割る気だろう。
私はニヤリと笑った。
鈴仙「内側からは絶対に割れない。外側からしかね」
魔理沙「は、はは。外側から割れば良いんだなッ!?」
魔理沙は地面にぶつけて割ろうとする。
鈴仙「どうぞ、割りなさい。ただし貴女の手は消えるわよ」
魔理沙「ッ!?」
鈴仙「シャボンが大きければ大きい程、割れた衝撃は大きい」
魔理沙はたらりと汗をかいた。
鈴仙「I'm winner and you are loser.」
魔理沙「ハッ!?」
いつの間にか魔理沙の周りはシャボン玉だらけ。
鈴仙は、弾幕を撃った。
バチンバチンと、シャボンが割れて1つの弾幕が魔理沙を何回も襲う。
魔理沙「あ……がぁ…」
魔理沙はその場に倒れ、気絶する。
私は心踊る気持ちを抑え、浄夜のように決めた。
鈴仙「やれやれだわ」
鈴仙「ハァ…ハァ…」
魔理沙を背負いながら登山とは、こんなに大変なんだね。
太股が痛いわ。鎮痛剤が切れたか。
鈴仙「にしても、全種類の薬を持ってきて良かったわ」
魔理沙の家に持ってきた薬箱が、液体に浸っている状態で置いてあり。中は無事だった。
私は鎮痛剤を注射し、魔理沙には傷薬を塗った。
薬箱は邪魔なので魔理沙の家に置いてきて、今こうして登山だ。
??「待て」
鈴仙「ハイ?」
疲れ果てた声で、返事をした。
椛「おや?鈴仙さんではありませんか。魔理沙を抱えて、どうしました?」
鈴仙「…………あー、貴女『灰』って分かる?」
椛「んなッ!?何故貴女がッ!?」
鈴仙「良かったわぁ……魔理沙運ぶのちょっと手伝ってくれない?」
椛はよく分からないまま、魔理沙を背負う。
鈴仙「あーと。魔理沙の手に触れないでね。薄い膜があるから」
椛「まさか、浄夜さんの所へ?」
鈴仙「ンッンーッ!!あー…………ええ、そうよ。魔理沙は灰に侵されたの。私はそれを倒した」
椛「じゃあ、貴女は『聖なる遺体』を………?」
…………妖怪の山では、全体に知れ渡っていることなのか?
鈴仙「あの、『灰と遺体』の話は、天狗全員知ってるの?」
椛「いえ、上層部や部長しか知りません。私は警備部部長ですから、知っていました」
鈴仙「へぇ……あのさ、私が遺体持ってること、誰にも言わないでね」
椛「…?分かりました」
椛は首を傾げながらも了承した。
椛「あ、見えてきましたよ!!」
私はホッと息を吐いて、鳥居を潜る。
浄夜「なるほど、魔理沙が……」
魔理沙の灰を抜いたあと、早苗が出したお茶を飲んだ。
美味しい。
鈴仙「初めて1人で戦ったわ………浄夜はいつもこんな重労働をしているの?」
浄夜「いやいや、うどんげが魔理沙を背負ってここまで来るほどの労働はないし」
小傘「それに、お兄さんもスタンド攻撃で気絶してる時だってあるんだよ」
フゥン、と相槌を打った。
浄夜「そういう時は仲間に助けてもらってる」
浄夜は小傘の頭を撫でながら、そう言った。
小傘は気持ち良さそうに笑い、えへへと声を出した。
魔理沙「ん……」
鈴仙「あ、起きた」
魔理沙「ここは……ハッ!?」
魔理沙は起きるや否や、私に土下座した。
魔理沙「すまないッ!!」
鈴仙「い、いや気にしてないわよ。灰の所為でしょ?」
魔理沙「お前が気にしなくても私が気にするッ!!」
めんどくさい。浄夜や小傘は大笑いしてるから、この状況を救ってはくれないだろうし、ハァ…じゃあ……
鈴仙「今度、御飯を奢りなさい。それでいいわ」
魔理沙「本当かッ!?ありがとうッ!!」
魔理沙は私の手を強く握り、大きく握手する。
肩が取れる。
魔理沙「あー、今日は帰るわ。すまなかったな」
浄夜「いや、今日は止まってけ。暗いからな」
魔理沙「いいのかッ!?ありがとう~」
浄夜「うどんげもな」
え?
鈴仙「私はいいわよ。師匠に怒られるわ」
浄夜「俺が言っとくさ」
鈴仙「そう?じゃあ……」
泊まることにしよう。
私はその瞬間、肩に入っていた力が抜けた。