IS インフィニット・ストラトス ~未来をパラドックス~ 作:智明
それは唐突に来た。
光が俺を包み込む様に集まった。
今の処は特に異常は無い。
飛行はこのまま続行可能。
光はまだある。
いつまで続くんだ?
とりあえず辺りに目を向ける…真っ暗だった。
おそらく夜だろう。
ずっと飛びっぱなしだと時差が麻痺するな。
あ、光消えた。
とりあえず上を見る…うん、見事な満月だ。
だが下を見下ろすと…。
いつの間にかそこには海があった。
…うん…海だった。
海なんて生まれて初めて見たが古い図鑑とかで見た事あるし…うん。
海だな。
いや、いやいやいやいやいや。
まてよおい落ち着けこら!
来るのは分ってたけど唐突すぎるだろ!
てっきり謎の異空間トンネルでも通るかと思ったが思いっきり瞬間移動じゃねーか!
誓って言う、瞬きすらしてないと!
なのに違和感すら感じなかったのか?
あの変な光がタイムトラベルの予兆?
「………………」
…いや、落ち着こう。
タイムトラベルのメカニズムなんか今はどうでもいいんだ、重要じゃない。
今気にしなきゃならないのは今は本当に過去かどうかだ。
色々と確かめる必要がある。
△▼△▼△▼
過去だった。
これが結論である。
俺は現在日本のI県にあるM市の図書館にいる。
目的は情報収集だ。
過去に来てから既に四日が過ぎた。
最初は目的も無くただ気ままに飛んでいたがそもそもこれがいけなかった。
この時、俺はアメリカのIS小隊と接触してしまった。
この時代にもうISが存在してる事にほっとしてる自分がいるが今はどうでもいい。
リーダーらしき女性が俺に話しかけているが無視。
さて、これって俺が自分でも気づかれずに察知されたって事だろうか。
旧式を舐めてた訳じゃないが俺は過去のテクノロジーを知らなすぎるからな。
向こうの境界線にでも引っかかったのか。
或いはレーダーにでも引っかかったのか。
ただここでの接触は俺にとっても予定外の出来事である為直ぐにその場を離脱する事にした。
その後、アメリカのIS小隊は俺を追っていたが全力を出したら五秒で切り離した、すげえ。
由奈印の魔改造とは言えISでISをスピードで振り切るなんて普通はありえない。
改めて思ったが過去と未来じゃテクノロジーに余りにも差が開きすぎている。
世代差は勿論だがこっちは由奈のカスタム仕様。
対してこの時代のISは第二世代が出回ったばかり。
その気になれば軽く無双は出来るがそういう問題ではない。
俺の役目は未来を変える事。
それを成し遂げる為にどうすればいいかそれを考える事。
ISはただのお守り、多様は出来ない。
そんなこんなで身を潜めるという意味も含めて俺はアメリカとは逆方向の日本に辿り着きました。
俺はパシフィック生まれだけど血筋は日本人だからな。
そして今後の事の為に情報がいる。
そこで図書館だ。
で、何を調べているかというとまずは歴史からだ。
ISの存在は確認されたが今はどんな世界なのかはまだはっきりとさせていない。
それを調べる必要がある。
△▼△▼△▼
世界の首脳陣の度肝を抜いた白騎士事件が終えてから既に四年が過ぎた。
あの事件以降、各国は自国の軍事力が損なわれない様にISの開発に拍車をかけた。
アメリカと中国は真っ先に第一世代を作り上げたがその翌年には日本を除く国々が次々と成果を上げる。
なおこの時の日本はIS操縦者を育成する為の施設、IS学園を建設していた為IS開発に遅れを出す。
事件から一年後、IS学園設立。
そして事件から二年後、各国は第二世代ISの開発に着手する。
それから一年後、アラスカ条約に参加している国を中心に行われるIS同士での世界大会…モンド・グロッソが開催された。
そして今年…俺こと秋葉原夕霧は過去に介入する。
▼△▼△▼△
図書館があるM市を離れ、現在は隣町のT市の公園にて火を起こした。
前いた公園では見知らぬOBA-CHANにこっ酷く怒られた為人目を避けながらキャンプしてます。
これでも元軍人なだけあって野宿には慣れたものだが俺は贅沢をしたいインドア派だ。
出来る事ならベッドで寝たい!
がこの状況じゃベンチで寝るのが限界、早くなんとかせねばな…。
おっと、長思考は後にしてそろそろ夕飯の支度をしよう。
さて、メニューは…。
イナゴ : 六匹
うん…まぁ、うん。
本当はね、食べたく無いんだ。
だって見てみなよ、最低なビジュアルだろ?
元軍人と言ってもレーション飯だからな?
進んで虫を食べる訳じゃないからな?
…はぁ、しゃーない…とりあえず調理を始めるか…。
予め一日絶食させといたイナゴを箱(ダンボールで作った)から取り出す。
あ、これやらないと糞が体内に溜まったままになるから実際汚い。
下準備も無しで調理するとお腹壊すので注意が必要。
あと絶食中は共食いの恐れもあるので籠や箱は複数用意すべし。
手に持ったイナゴは絶食中+箱に閉じ込められた事への影響か力がない。
それでも足が弱々しく動く。
うえ、やっぱ気持ち悪。
ナイフで足を綺麗にさばいてより食べやすくする。
その後は串刺しにして火炙りにする、他五匹も同様にな。
そして頃合いと見て手に取った後は塩をちょっとだけ加えて…。
ふぅ…出来た。
こんがりイナゴの塩味
うん…作っといて何だがやっぱ食べたくねー。
だが腹減ってるしなぁ。
仕方ない…仕方ない…仕方ない…。
では実食…。
ふむ。
虫は初めて食べるが美味くもければ不味くもない…かな?
口の中にシャキとカリが同時に来ていてその間にぷにっといった触感が遅れて出て来る…ナンダコレ?
救いは塩が程よいアクセントになっていて文句を言いながらも何とか完食する事が出来た。
おえ。
これ未来を何とかする前にまずは俺自身の食事事情を何とかせねば。
夕霧「…竹虫か」