ソードアート・オンライン~死神と呼ばれた剣士~ 作:畜生ペンギン
ある日のこと、俺と木綿季は藍子さんのいる病院に来ていた
「失礼します。」
「お姉ちゃん!」
木綿季は藍子さんを見るなり抱きつきに行った 藍子さんは木綿季を優しく抱きとめるとそのまま木綿季のことを撫でていた。
「いつまでも甘えん坊ね 木綿季は。」
「てへへ~♪」
「どうですか?最近の様態は。」
「絶好調よ!何度か退院もしてもうすぐで完全復活よ♪」
「ほんと!?やったぁ!」
木綿季は嬉しそうに万歳をしていた 大好きな姉ちゃんが退院出来るんだ 木綿季にとってこれ程嬉しいことも早々無いだろう。
「それにね?私隠してたんだけど実は今あるVRMMOをプレイしてるの、リハビリの一環だったんだけど面白くてハマっちゃったの。」
「へぇ、藍子さんもやってるんですね。」
「ALO!?種族は!?ねぇねぇ教えて教えて~!!」
木綿季は藍子さんの身体を揺らし懇願してた まるで病人を扱ってるとは思えないが、藍子さんは実に嬉しそうだった。
「お、教えてあげたいのも山々だけどまだ私なんて2人の足元にも及ばないからさ ちゃんと実力つけてからなんのゲームやってるか教えてあげるね♪」
「ちぇ~せっかくお姉ちゃんとゲームできると思ったのに・・・」
「大丈夫、その内教えてあげるから♪ねぇ哲也君 君達の中で1番強いのってやっぱり2人なの?」
「うーんどうなんでしょう・・・確かに俺もユウキも何時ものメンバーの中じゃ多分トップタイでしょうけど、仲間にいる奴らも強いですから・・・」
「明日奈って人がすっごく強いの!それと、明日奈の彼氏の和人でしょ?それと渚さんに翔にクラインにみーんな強いよ!」
木綿季はその後も誰がどう強いか こんなエピソードがあった
でも1番はボクか哲也と、マシンガントークをしていたが藍子さんは一言一句聞き逃すことなく木綿季の言葉を聞いていた。
「あらあら、じゃあその人達に追いつけるようになってから参加しようかな♪」
「えぇ~!?だって哲也はSAO終わらせた英雄だよ~!?そんなの2年もかかっちゃうじゃんか!ボクが教えてあげるから一緒にやろうよ~!」
「そうしたいけど私にも色々とあるのよ木綿季 じゃあ目標は哲也君ね♪」
「はい、俺なら何時でも歓迎です。」
俺がそう言うと、藍子さんは腕を広げてきた為近寄ると 俺と木綿季は2人で藍子さんに抱きしめられていた。
「哲也君が義理の弟になってくれて嬉しいわ・・・木綿季共々、退院後はよろしくね、哲也君♪」
「俺で良かったらこき使ってください。」
「じゃあじゃあ、退院したらボク達の家来てね!約束だよ?」
「うん♪渚ちゃんも誘って4人で何かしようね♪」
「わーい!」
木綿季はそれを聞いて嬉しそうに藍子さんの胸に顔を埋めるように抱きついた だが、木綿季は俺の背にも手を回し実に幸せそうだった。
「ボク幸せ・・・お姉ちゃんもいて大好きな哲也もいるんだもん・・・♡」
「木綿季・・・俺も幸せだよ・・・」
「それじゃあ、今度は3人から色仕掛けしちゃおっかな♪哲也君は誰を選ぶのかな~?」
「えぇ!?お、俺っすか!?」
「ぶぅ~!幾らお姉ちゃんでも哲也はあげないもん!」
木綿季はそう言うと俺を抱きしめると離れられないように木綿季の谷間に顔を埋められた 嬉しいけど息ができない だけど、それが幸せだった。
その後も3人で色々と会話をし、藍子さんの検査時間のため俺達は病室を出ることにした。
「ばいばいお姉ちゃん!また来るよ!」
「それじゃあ藍子さん、また。」
「またね、2人共。」
木綿季とは対照的に小さく手を振る藍子さんを見ながら病室の扉を閉めた。
「さ、俺達も帰るか木綿季。」
「うん!」
藍子さんと会えたことでルンルン気分の木綿季と手を繋ぎ帰路に向かう
だが、藍子さんのやってるゲームっていうのはどんなゲームなんだろうか・・・・・・
~~~~~~~~~~
ある日のこと、ALO内にて・・・・・・
「もういい下がれ!!!」
「つ、強えよ・・・なんであのインプこの人に勝てんだよ・・・」
サラマンダー領内でユージーンは戦闘訓練に勤しんでいた 必ずテツヤに雪辱を晴らすことを目指して
「どうした!まだまだ足りんぞ貴様ら!!!」
「お、お言葉ですが将軍 今日貴方をお相手できるほどの強者はログインしておらず・・・」
「ちっ・・・なら貴様ら同士鍛錬に励め!こんな体たらくでは天下のサラマンダー部隊もインプに消されるぞ!」
獰猛なユージーンのその一声で皆は立ち上がり、言われた通りの訓練を始めようとしていた時だった。
「ねぇそこの人 私と1つ手合わせしてよ。」
「何?」
背面からする声にユージーンが振り向くと、そこには見たこともない少女が立っていた。
「貴様・・・サラマンダーではないな・・・」
「うん でも正体は内緒、ただ分かるのは貴方がここで1番強いんでしょ?だから戦わせて欲しいの。」
「よかろう、このグラムのサビにしてくれる!!!!」
こうして、ユージーンと戦い始めた謎の少女 本来であれば彼女が勝てる術なんてあるはずもなく、もしオッズがあれば彼女にかけたら100ユルドでも億万長者になれるだろう それ程までの前提条件だったのだが、戦い始めて20分経過した頃 ユージーン将軍のHPはレッドギリギリのイエロー 少女は最初の一太刀を食らっただけでそれ以後ノーダメージとジャイアントキリングが起きていた。
「・・・・・・降参だ 俺の負けだ。」
ユージーンがそう言ってグラムを下ろすと、少女は退屈そうな表情をしていた
「もう終わり?つまらないの。」
そう言うと少女は羽根を出してどこかへと去っていった その羽はインプ特有のものだった。
「じ、ジーンさん!?降参なんてらしくないっすよ!?」
「そうですよ!!!まだバーストキャノンは愚かバーストファイアも使ってないじゃないっすか!!!!」
「あのアロンダイト使いとの戦いでは返されましたがあんな小娘位・・・!」
「貴様ら戦況も見れんのか・・・!隙さえあれば終わらせようとした・・・だがその隙があの娘にあったと言えるかお前ら・・・・・・!!!」
そう、元々剛剣のユージーンに対して彼女は軽やかに そしてしなやかな動きで堅実に一撃を入れていくスタイルとあり、プレイスタイルの差が明暗を分けたのだった。
「インプ・・・・・・お前の仲間なのか・・・・・・テツヤ・・・・・・!」
ユージーン将軍が敗れたと言う結果は、夜に起きた出来事だと言うのにその日中に知れ渡っていた
それと同時に、各領で名を馳せるプレイヤー達が次々に謎の少女に襲われ 敗れ去っていったのだった。
「んで?お前もそれにやられたってか?」
「あぁ・・・・・・悔しいが彼女の強さは生半可なものじゃない・・・・・・!」
ALO内のテツヤ家にて、テツヤユウキ、キリトアスナの4人でその少女の話をしていた
先日キリトも決闘を挑まれ、善戦するも敗北
彼曰く
『これまでだと1番強いと思うけど、お兄さんもまだまだだね♪』
と言って少女は悪戯な笑みを浮かべながら去っていったとのこと。
「へぇ~キリトでも負けちゃうなんてすごい強いんだねその人!アスナは戦ったの?」
「ううん、その人私には興味なかったみたいでキリト君と戦ったらどこかへ行っちゃったの。」
「アスナに興味なしって、アスナだってめちゃくちゃ強えのになんでその子はアスナを敬遠したんだ?」
「それは分からない だが気をつけろテツヤ どうやらその子基本的に狙うのは男プレイヤーだけみたいだ。」
「ってなるとまだ狙われてないのはインプだけだから次の標的は俺か?」
「かもしれないね、テツヤ君 その子と戦う時は最初から卍解した方がいいかもしれないよ。」
「えぇ~?別にSAOじゃあるまいしそこまでするのは・・・」
テツヤは喋りかけてたところで、隣に座るユウキの肩を抱いた。
「コイツだけさ♪」
「えへへ~♪ボクだけの特別待遇だもんね~♪」
「ねーユウキ♪」
「ねーテツヤ♪」
唐突にイチャイチャし始めた2人を見て、キリトもアスナの腰に手を回していた。
「・・・・・・な、なぁアスナ たまにはその・・・・・・」
「幾らテツヤ君やユウキの前でも恥ずかしいよぉ・・・/////」
そうは言うが満更でもないアスナ ユウキもテツヤにしがみつくように抱きついており、その少女のことなんて忘れていたその時だった。
テツヤの家に唐突に扉をノックする音がする 基本この家に来るのは何時ものメンバーのみで、今まで来訪者が唐突に来たことが無いためテツヤとユウキは身構えていた。
ユウキがテツヤから離れると、テツヤは椅子から立ち上がり玄関ドアに向かい、ゆっくりと扉を開いた
そこに立っていたのは、テツヤとユウキは見たことの無い だがどこかユウキの面影を持った可憐な少女だった。
「あ、貴女この前の!?」
その少女を見たアスナが声を荒らげる テツヤとユウキは不思議そうにしていたが、キリトがその正体を明かした
「君はあの時の女の子・・・!?」
「え、じゃ、じゃあこの子が例の?」
見た目だけではとてもキリトやユージーンを倒したとは思えぬ程の少女だが、それはテツヤにとっての最愛の彼女 ユウキも同様に、可憐であるが最強の実力を持つ
その為彼は見た目で判断をしようとはしなかった。
「ごめんください 貴方がインプで1番強い人ですか?」
「え、あ、あぁ 多分そうなる。」
「良かった 貴方に会いたかったんです。」
「デュエルのお誘いか?光栄だが今日は控えて欲しい、彼女と絶賛イチャイチャしてるところだからな。」
テツヤはそう言って玄関ドアを閉じようとしたが、少女はまるでそんな言葉聞いてないようにテツヤの家に侵入した。
「お、おい!?勝手に入んなよ!?」
「へぇ~凄いんですね家なんて あれ、そこにいるのは・・・」
少女が見たのは、アスナから手を離し何食わぬ顔で座っていたキリトだった。
「や、やぁ また会ったね。」
「あのスプリガンのお兄さんがいるってことはインプのお兄さんの仲間?」
「あぁ、そうだけど?」
「ふーん・・・・・・じゃあ余計に戦いたい!インプのお兄さん!私と勝負してよ!」
「だから、今日は・・・」
「"ユウキ"とイチャつきたい でしょ?」
少女がユウキの名を呼んだことで、この場にいる4人は唖然としていた
今まで彼女が戦いを挑んできた中で固有名詞を呼んだことはないらしく、それなのにユウキの名を知っている その事に驚いていたのだ。
「な、なんでボクの名前知ってるの!?」
「色々興味があるの、まずそこのスプリガンの人はキリト ウンディーネの人がアスナ インプの女の子がユウキ そして・・・・・・」
少女がそれぞれの名を呼びながら、顔を見ながら名前を言い当てていくと 最後に残ったテツヤに対しては指を指してこう宣言した。
「SAOを終わらせた英雄 テツヤ。」
「っ!?お、お前SAOサバイバーか!?SAO関係者しか知らないはずのことをなんで!?」
「私ね、1番興味があるのは貴方なんだ 戦っていけば見つかると思ってたけど時間かかっちゃった♪」
テツヤがSAOを終わらせたことを知っている その事にテツヤは不気味がっていたがアスナが質問を投げる
「貴女はなんでテツヤ君と戦いたいの?」
「理由?うーん・・・だってゲームで1番強い人と戦えるなんて ワクワクするでしょ!」
「い、いや俺が1番かどうかは・・・まだ世界は広いんだ、俺以上のプレイヤーもいるだろうさ。」
「試してみたい?私全部の領の名前に覚えのある人は倒してきたよ?私に勝てたら名実ともに最強って言えるんじゃない?」
「別に最強の称号が欲しい訳じゃねぇし・・・」
「だってSAO終わらせた英雄でしょ?」
「その名は過去に置いてきた、ここじゃゲームを楽しむインプのただのテツヤだ。」
「じゃあいいもん!ネット掲示板にSAOの英雄は腰抜けのヘボだったって書いてやるんだから!」
少女はそう言いながらテツヤが戦わないことにプンスカしながら家を出ていこうとしたが、その行方をユウキが手で止めた。
「ちょっと、ボクの彼氏に何言ってんのさ。」
「事実じゃない?だって私と戦うのが怖いんでしょ?」
「ボクの彼氏はそんな貧弱で腰抜けのヘボでバカでマヌケでもない!!」
「そこまで言ってねぇだろうが!?」
テツヤのツッコミのチョップがユウキに襲うが、普段なら食らっているユウキもテツヤの手をあしらっていた。
「ボクの彼氏は最高にかっこよくて最高に強くて最強の男なんだ!!!それを今から証明してあげるよ!!!」
「いやユウキ・・・だから俺は・・・」
「じゃあテツヤが戦わないならボク別れる!!!!!!!!」
「なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?!?」
ユウキの宣言にテツヤはその場で膝を折った 戦わなければユウキとのラブラブイチャイチャ生活は破綻 そんなことを言われては戦う以外の選択肢は残されていなかった。
「わかったよ・・・・・・やりゃあいいんだろやりゃあ!!!!言っとくがな!!!普段は女を斬ったり殴ったり趣味はねぇがデュエルなら容赦しねぇからな!!!!」
「そう来なくっちゃ♪ユウキさん、ありがと♪」
「ふんっ!ボクのテツヤに喧嘩を売ったこと後悔するんだね!!!」
「場所はアルン近くのフィールドの大木の下に30分後 待ってるよ。」
少女は軽い足取りでテツヤの家から出て行ったのだった。
「ふんだ!テツヤに喧嘩売るなんて1万年早いってこと証明してよ!」
「ったく、愛する彼女からの願いだ ここは素直に聞いてやるとするか・・・気は乗らねぇが・・・」
「なんでそこまで気乗りしないんだ?下手するとユウキより強いぞあの子。」
「ユウキより強いだァ?そんなのいたとしてアスナくらいだ、腕鈍ってんじゃねぇのかお前?」
「ううん、あの日のキリト君は全力だった それこそ二刀流だって使ってたんだから。」
アスナのその話を聞いて、今までキリトが負けたのが手加減した結果だと思っていたテツヤの目付きが変わった
「その話本当か?」
「うん、それでも彼女には及ばなかった それ程の実力者だよ キリト君と過去何度も戦ってる君ならわかるでしょ?だから油断しないでテツヤ君。」
彼氏が負けた今敵を討てるのは親友の彼氏であるテツヤ1人 アスナの期待、ユウキの信頼 キリトが負けた程の実力者 それらを加味したテツヤはやっとの事でやる気になったようだ。
「よし!なら今まで散った奴らの分もやってやろうじゃねぇか!ユウキ!お前の選んだ男が最強だってこと見せつけてやる!」
「そうだ!ボクのテツヤはスケベで浮気性でおっぱい星人の女の子絡みにはどうしようもないけどやる時はやる最高の彼氏なんだ!」
「なぁ・・・なんで素直に褒めてくれないの・・・?」
「エッチでおっぱい星人は事実でしょ!でも・・・」
ユウキはそう言うと、涙ぐんでいたテツヤに抱きついた
「本当は誰より強いテツヤが弱いって思われたままじゃ嫌だもん・・・・・・だから頑張って?ボクからの応援♪」
そう言うとユウキはテツヤの頬にキスをした
愛する彼女からの愛ある応援のお陰でテツヤのやる気も漲り、瞳に溜まった涙を拭うと、戦闘時の目つきに変わっていた。
「おし!アスナの期待もユウキの発破もあるんだ!行くぞ!!!!」
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決闘の場所まで赴くと、既に周囲には大量のプレイヤーいた
皆今回の決闘が少女とアロンダイトの持ち主だとわかると、瞬く間にその情報は拡散されていった。
「この人集り・・・凄い見物人だねテツヤ君・・・」
「テツヤ!こんないっぱいいるんだから絶対負けないでよね!」
「任せとけって 本当にユウキより強いか見極めてやるさ 負けたキリトの汚名を返上するためにもな。」
「頼んだぞ、俺らのエース。」
「任せとけキリト じゃあ行ってくるよ ユウキ。」
テツヤはユウキとハイタッチを交わし3人と別れると、人集りの中でも唯一空いた空間 あの少女がいる元に降り立った。
「お、おい来たぞ!例のインプだ!」
「アレがユージーン将軍とやり合って勝ったって言うレジェンダリーウェポンの持ち主か!?」
「いや、"美少女辻斬り"だって勝ったんだろ?ならどっちが勝つか見ものだなこりゃ!」
外野にいるギャラリーがテツヤの登場に沸き立つが、2人はそんな中でも余裕綽々としていた。
「よぉ、待たせたか?」
テツヤの問いかけに少女は首を振るとにっこりと笑っていた。
「時間ピッタリ♪流石テツヤく・・・ううん、お兄さんだね♪」
「にしてもこんなギャラリー集めやがって なんか集客でもかけたのか?」
「ううん?でも、今私はALOの美少女辻斬りって言われてるらしくてね 多分そのせいかな?それにそれに!お兄さんも凄い武器持ってるんでしょ?早く見せてよ!」
少女はそう言いながらテツヤに対してデュエルの申請を送り、テツヤがそれを快諾したことでデュエル開始前のインターバルが始まった。
「お生憎様 俺がソイツを見せるのは本気を出す時だけなんでな 見たけりゃ早く俺に出させな 全力を。」
テツヤはそう言って背負っている斬月を抜刀した 少女は少しむくれながらも自身の腰に装備された片手剣を抜いた。
「じゃあさっさと出させちゃうよ!お兄さんの本気!!!」
「何時でもかかってきな、俺が本気出すかはお前次第だ。」
テツヤのその言葉の後、デュエルのインターバルが終わりを告げ、遂に2人のデュエルが幕を開けたのだった。
ユージーン将軍、さらにはあのキリトですら負けてしまった美少女剣士
一体その強さとは、更にはその正体とは?
次回はテツヤvs辻斬り戦!その戦いを見逃すな!
次回もお楽しみに!