ソードアート・オンライン~死神と呼ばれた剣士~   作:畜生ペンギン

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先日友人から雀魂でSAOコラボが始まると言われ、ユウキが来ることを心待ちにしていましたが現時点でキリト、アスナ、リーファが発表されてるので本日発表されるのは99%シノンなので私の野望は潰えました。

ですが、シノンもまた今作のヒロインなので引きたいところ・・・

こういう時フィリアは真っ先に除外されちゃうのが仕方ないとは言え悲しい・・・

さて、今パートはまず哲也達の最終回から始まります!

それでは本編をご覧下さい!


Part148 いざラスボス~スルム対妖精

「これでッ!!!!!」

 

この日、110球目となるストレートは未だ球威が衰えることはなく インハイギリギリに決まり見逃し三振を奪った。

 

「よし!これで19個!」

 

「す、凄いよ哲也!!!後2人!!!!」

 

「ナイスピッチ!」

 

「おう!」

 

翔から返球されたボールを受け取る哲也 周囲を見渡すと未だにブルブル震えている新井を見た哲也はつい笑ってしまった。

 

「お、お前震えすぎだろ!?お前が緊張してどうすんだよ!?」

 

「だ、だってよぉ・・・・・・!」

 

「ったく、残り2人だ!別にヒットにされても気にしねぇからのんびり構えろよ皆!」

 

哲也のその声で若干緊張が和らいだ内外野陣 さて、続く今日20人目のバッターに対しては若干粘られカウント2-2まで持っていかれたが、最後はお得意のフォークで空振り三振 奪三振20個目だ。

 

「っし!」

 

「あ、後1人!?後1人だよ琴音!?」

 

「う、うん・・・ねぇ木綿季・・・哲也が完全試合したら私も哲也と結婚していい・・・!?」

 

「うん駄目・・・!」

 

「お、おい紺野・・・竹宮がスコア書いてるからアイシング用意してやれ・・・無論哲也の投球見ながらで良いぞ・・・・・・!」

 

「は、はい!」

 

木綿季と琴音が謎のテンションでコントを言い合ってる中、完全試合のかかった最後の21人目のバッターが打席に立った。

 

翔が指示したのはアウトローのスライダー 哲也はそれに頷き投球モーションに入るが、すっぽ抜けてしまった。

 

哲也の声にならない悲鳴と翔の歴代稀に見る唖然とした表情だったが、打者は絶好球を打ち損じフライに上げた。

 

「ファースト!!!!!・・・・・・ファーストだと!?」

 

翔が指示を出すが、ファーストは先程からガッチガチだった新井 普段は元気良く自分が取ることを周りに示していたが、最早その声すら出せずゆっくりボールを追っていた。

 

無事落下地点にはつけた、後はそれを取ればゲームセット 完全試合達成だったのだが・・・・・・

 

「あっ・・・・・・」

 

新井は、何の変哲もないファーストフライをミットからかすってしまったのだった。

 

「バカヤロォォォォォォォォ!?!?!?!?!?」

 

哲也の悲鳴がグラウンド内外問わず、響き渡っていた・・・・・・・・・・・・

 

~~~~~~~~~~

 

所変わり、ALO組はラスボスがいる扉の前にいた。

 

扉が開くと凄まじい冷気が皆を襲う、だがその冷気もアスナの唱えた魔法で問題は無く、更にはそれぞれにバフまでかけてくれ万全の体制だった

 

それに加え 加入したフレイヤも魔法を唱えると 皆の最大HPが極大に増えたのだった。

 

「ま、マックスHPが増える魔法なんて始めて・・・凄いのねフレイヤさんって。」

 

「なっはっは!フレイヤさん助けて良かったろ?」

 

「えぇ・・・クラインさんがいなければ私は今も・・・本当にありがとうございます。」

 

そう言うとフレイヤはクラインの腕に抱きつき、また彼の顔はふにゃけていた。

 

「おふっ・・・まっかせてください!」

 

「あーあーテツヤユウキがいないと思ったら・・・・・・」

 

「まさかクラインさんが・・・・・・」

 

「全く・・・男というのは・・・キリト、君はクラインやあのスケベのようになるなよ。」

 

「肝に銘じるよ・・・アスナが怖いし・・・」

 

いざ扉に入ると、道の隅々に金銀財宝が山のように盛られていた

 

「凄い・・・総額幾らなのかしら・・・」

 

「うひゃすげぇ!これ売っぱらえば俺とフレイヤさんの式だって・・・」

 

「まぁ、クラインさんったら気が早いんですから♡」

 

「・・・・・・ちょっとくらい持っていっても・・・・・・」

 

リズが1つの金貨に手を出そうとしたその時だった。

 

「ほう・・・・・・小虫が飛んでいるなぁ・・・・・・?」

 

部屋の中から聞いた事のない声がする その主はまだ姿を表してはいないが部屋の奥にいるようだった。

 

「紛らわしい羽音がぷんぷんするわい・・・・・・悪さをする前にその羽を毟り捻り潰してくれようか・・・・・・!」

 

大きな足音と共に徐々に姿を表すのは城の主スルム 背丈はキリトが10人肩車して足りるかどうかと言う巨体 見上げなければ顔なんてとても見ることは出来なかった。

 

「アルヴヘイムの虫ケラ共・・・ウルズに唆されこんな所まで来たのか・・・どうだ 小さき者よ あの雌がどこにいるか教えればこの部屋の財宝は持てる分だけくれてやる どうだ?」

 

「へっ!何を抜かしやがるこのクソジジイ!」

 

クラインはそう言うと啖呵を切った

 

「武士は食わねど高笑い!そんな安い挑発に乗る俺様達じゃねぇ!」

 

「それを言うなら武士は食わねど高楊枝だ・・・!」

 

「ウグッ・・・そ、そんなことはどうでもいいんだレイちゃん!あの野郎をぶった斬れば良いんだからな!!!」

 

「全く・・・ユイに変な事聞かせるな・・・!」

 

確かに場の空気を読めない発言だったが、クラインの言っていることに賛同した皆は武器を構え身構えていた

 

だが、スルムは1人の女性を見つけると若干態度を軟化させていた。

 

「おぉ?そこにおわすはフレイヤ殿ではないか?あの檻から出たのであれば、ワシの花嫁になる決心が付いたのじゃな?」

 

「はにゃよめぇ!?ふ、フレイヤさん!?」

 

「そうともそこの赤い羽虫 フレイヤ殿は我が嫁としてこの城に招き入れた だがな、宴の前の晩にワシの宝物庫に侵入しようとしたので 氷の牢へ幽閉していたのだよ。」

 

「スルムとフレイヤ・・・お兄ちゃん、私本で読んだ記憶あるよ・・・でも何の本だったかなぁ・・・」

 

必死に本の題名を思い出そうとするリーファだったが、その前にフレイヤが声を荒らげた。

 

「誰が貴様の妻に!!私は・・・・・・!!!」

 

フレイヤはそう言うと、最前列にいたクラインに近寄り その腕に抱きついた。

 

「ふおぉ!?ふ、フレイヤひゃん!?」

 

「私は!ここにいるクライン様と寄り添います!!」

 

「えぇ!?う、嘘でしょ!?クラインよ!?」

 

「き、キリトさんではなく!?」

 

「テツヤやショウ君がいないのは分かるけどなんでぇ!?」

 

「愛にそんなものは関係ありません!そうですよね、クライン様♡」

 

そう言うとフレイヤはクラインの頬にキスをした まさかの自体に彼のやる気は燃え滾るように溢れ出ていた。

 

「そ、そうだ!!!!!!俺がフレイヤさんを救うんだ!!!!そしてテメェを倒してここの財宝売っぱらってフレイヤさんと盛大な式をあげてやる!!!!!フレイヤさん、式には俺の大切な1番弟子を呼びます、その時ソイツに言ってやってください!!!!クラインさんは勇敢で逞しい本物の武士(もののふ)だったと!!!!!」

 

「まぁ!はい♪お任せ下さい♡」

 

「ほう・・・赤い羽虫 名を聞かせてもらおうか?」

 

「俺の名はクライン!!!!俺の傍にいるフレイヤさんの夫になる男だ!!!!!」

 

「クライン・・・・・・貴様だけは我が宝物の中に幽閉してやろう・・・・・・そして他の虫ケラ共を蹴散らした暁にはフレイヤ殿を念入りに愛でてくれよう・・・・・・!!!」

 

そう言い残し高笑いをするスルム 皆は不気味がっていたが、クライン1人は違った。

 

「誰がそんな真似させっか!!!この俺がいる限り・・・・・・フレイヤさんの身体には触れさせてやるもんか!!!!!!」

 

「今日の羽虫は活きがいいわい ヨツンヘイムが我が手に落ちる前の前祝いじゃ まずは貴様らの羽根を毟り・・・その後に全員たいらげてくれるわァ!!!!!!!!」

 

その発言と共に、スルムにHPバーが現れた 総数は3本 並の敵じゃないのは確かだった

 

「来るぞ!!!!ユイの指示を良く聞いて序盤はガードを徹底だ!!!」

 

「初手衝撃波来ます!散開してください!」

 

ユイの合図で皆は衝撃波から回避できる位置に避けた、クラインはアスナやシノンの後ろに下がっていた。

 

「フレイヤさん、この戦い終わるまで待っててください。」

 

「はい!頑張ってくださいね、クライン様♡」

 

「おおっす!!!!今日の刀は一味違うぜぇ!!!!!」

 

「クラインさんったら・・・シノのん、最後の戦い頑張ろうね!」

 

「えぇ・・・今日はテツヤがいない分気が散らなくて良いわ!」

 

こうして、最後の戦いの火蓋が切って落とされたのだった

 

~~~~~~~~~~

 

あれから皆それぞれ順調にダメージを与えていたが、それでもHPバーで3本中の1本目の半分も減っていなかった。

 

「パンチ2発!また来ます!」

 

ユイのその合図を元にキリトはジャンプをして避けたが、2撃目は上手くよけられず直撃してしまった。

 

「お兄ちゃん!!!!」

 

「私がやる!!!!!」

 

シノンが放つ爆弾の矢が顔面に5発直撃、全て爆発する前にクラインの炎のソードスキルも炸裂し、その爆発が強大なものとなった。

 

「行くよリナちゃん!」

 

「任せて!!!」

 

片足ずつ風のソードスキルで切り裂いていく2人 徐々にだがスルムの身体に傷跡がついて行く

 

怯んだスルムに対してキリトも追撃をかけようとするが、ユイの指示が入る。

 

「氷ブレスです!3秒前!2.1・・・!」

 

ユイの合図と共に口から氷のブレスを吐くスルム 皆はそれを避けていたがフレイヤのみ、それを避けることはなく逆にその状態で紫色の雷をスルムに叩き落とした

 

かなり絶大な威力だったようで、1本目のHPバーはレッドラインに入っていた。

 

「す、凄い・・・まさかあんな攻撃を・・・」

 

「ユウキ以上の鬼嫁になりそうだね・・・」

 

「浮気性のテツヤの兄貴分なんだから気をつけなさいよね、クライン。」

 

「るせぇリズ!キリの字!リーファちゃん!行くぞ!」

 

倒れたスルムに対して追い討ちをかけるべく近寄る3人

それぞれのソードスキルが炸裂すると、遂にHPバーの1本目が底を尽きた。

 

「パターン変更!気をつけろ皆!」

 

「お、お兄ちゃん大変!後3つしか光が点ってない!テツヤ君のパクリは使えないの!?」

 

「パクリじゃない!それに、まだHPゲージが2本あるんだ 俺のスキルコネクトだけじゃ削りきれない・・・!」

 

スルムの2本目のバー最初の行動は、息を特大に吸った恐らく先程の氷のブレスに通ずる物だった。

 

「まずい!皆防御姿勢を!!!」

 

「レイの言う通りにしろ!!」

 

レイとキリト 司令塔2人の合図を元に皆が防御姿勢を取るが スルムの入ったブレスは最早ブレスではなくビームだった

 

そのビームはアスナがつけていたバフを剥がすのに充分な威力を持っていた。

 

前衛の皆が凍らされると、スルムは凍った足場に強い衝撃波を走らせ 凍った皆を氷諸共吹き飛ばしていた

 

アスナは即座に回復魔法を唱え、皆のHPを回復させるがアスナのMPでも皆を回復させるのに使えるのは後1度、再度回復魔法を使うのにはMP回復を挟む為油断は禁物だった。

 

「皆逃げて!!!」

 

アスナは皆に指示を出すが先程の攻撃の影響で上手く立ち上がれない、だが次の攻撃が皆に襲いかかる前にシノンの火矢がスルムの顔面に再度直撃

皆の体制を立て直すのには充分な時間稼ぎだった。

 

「あ、ありがとうシノンちゃん・・・お陰で助かったわ・・・!」

 

「だけどMPが無い以上スキルが・・・」

 

「シノン!30秒頼めるかい!」

 

「了解!」

 

シノンに襲いかかるスルムだったが、その攻撃を華麗に避けるとスルムの顔面に両足で蹴りつけ、その反動でシノンは距離を取った

 

「ナイスシノのん!」

 

「こんな遅いスピード、どっかのスケベに比べたらどうってことないわよ!」

 

「ですが、今のままでは勝ち目はありません、クライン様。」

 

フレイヤはそう言ってクラインに駆け寄っていた。

 

「ど、どういうことです?」

 

「このジリ貧状態を打破するのには、この部屋に埋もれてる我が一族の秘宝が必要です!」

 

「あの、秘宝ってどんなものなんですか?」

 

「この位の黄金の金槌です。」

 

フレイヤはそう言うと肩幅程に両手を広げていた。

 

「金槌・・・わかった、とにかく僕達も探そう きっとフレイヤさんの言う通りで何かが起こるはずだ。」

 

「おっしゃ!いっちょ探したりますか!」

 

「探すのもいいけど!こっちのフォロー忘れないでよね!」

 

シノンはヘルムが繰り出すスピードの遅いパンチを難なく避けていたが、元々防御力に優れていない防具のシノンが直撃してしまえば即座にリメインライト化する危機でもあった。

 

「お、おう!でもこの莫大な量の中からどうやって・・・」

 

「そうだ!あの、誰が雷系のスキル使えませんか!?」

 

「雷ね!任せて!」

 

リーファの指示を受けリナは片手剣を両手で思い切り地面に突き刺すと同時に、地面を通じ宝物に雷がほとばしる

 

ある程度してその雷が落ち着くと、1箇所から輝く物が見える

 

皆でその場所に行き金貨等をかき分けると、底に眠っていた

先程フレイヤが言った彼女の肩幅程の金色の金槌が。

 

「よし・・・って重!?」

 

「僕も手伝う!クラインも!」

 

「おし!キリト踏ん張りやがれ!」

 

3人で金槌を持ち上げ、それをフレイヤに向けて放り投げる

 

今金槌を放り投げた3人はそれだけで息が切れていたと言うのに、フレイヤはその金槌を涼しい顔で受け取っていた

 

それを受け取ったフレイヤの身体からほとばしるエナジーが吹き出していた。

 

「滾る・・・・・・滾るぞぉ・・・・・・・・・!!!!!!」

 

「え・・・・・・なにあれ・・・・・・」

 

「さ、さぁ・・・・・・」

 

リナとリーファが不思議そうにしていたのだが、そのフレイヤは段々と先程までのテンション感を保たずにいた。

 

「漲る・・・・・・滾る・・・・・・力が溢れるぅ・・・・・・!!!!!!!!!」

 

その声と共に、フレイヤはどんどんと身体を大きくしていった

 

「ふ・・・・・・フレイヤ・・・・・・さん・・・・・・?」

 

「僕は夢でも見ているのか・・・・・・?」

 

キリトとレイは自分の目を疑い、唖然としていた。

 

そして、彼女のその身体を雷が包み込み それが消えると同時に現れたのは顔に傷が付き、多量の髭を蓄えた1人の戦士だった。

 

「あぁぁぁあ!?ふ、フレイヤしゃ・・・・・・ま、ましゃか・・・・・・!?」

 

クラインは先程までのフレイヤとは打って変わったその姿に思わず膝を追っていた。

 

「「おっさんじゃあねぇかぁぁぁぁぁぁぁ!?」」

 

キリトとクラインのWツッコミが炸裂、そしてそれと同時に先程までフレイヤの名だったNPCの名も変わっていた。

 

「トール・・・・・・雷の神か・・・・・・!?」

 

雷の神であるトールと城の主スルム 2人の会合はまるで大怪獣同士が合間見えたようにも感じられた。

 

「ちょ、ちょっとどういうこと!?フレイヤさんがあのトールってこと!?」

 

「ええっと・・・・・・そうなるとクラインさんはトールさんに求婚を・・・・・・?」

 

「やめろォシリカちゃん・・・・・・俺の・・・・・・俺の心はもうボロボロだァ・・・・・・!!!!!!」

 

その場で頭を抱えながらゴロゴロ転がるクラインに、皆も同情していたが、まだ戦いは終わってないどころか第2ラウンドが始まったばかりだ。

 

「貴様ァ・・・・・・我が宝ミョルニルを盗んだ報い・・・・・・今こそ贖ってもらおうぞ!!!!!!!!」

 

ミョルニルを奮うトールに対し、自身の息で生成した斧で対抗するスルム

だが、お互いに拳での応戦もしていた。

 

「貴様・・・小汚い男よ・・・よくもワシを騙したな・・・・・・それでも神か・・・・・・!?」

 

「黙れ小童!!!!」

 

「貴様のその髭を毟り取り送り返してくれるわぁ!!!!!」

 

2人で拳を掴みながら額を押し付け合う、その様相は神対王より怪物対怪物だった。

 

「で、でも今がチャンスよ!トールがタゲを取ってくれてる間に畳み掛けないと!」

 

「そうだ!起きろクライン!!!まだ戦いは終わってない!!!」

 

「ぢぐじょぉ・・・・・・この恨み・・・・・・テメェに10倍いや、100倍にして返してやっからなスルムのやろぉ・・・・・・・・・!!!!!!」

 

何故かゲーム内だと言うのに血涙を流していたクラインだが、その怒りの矛先は間違いなく戦いを終わらせる相手だった。

 

「よし!もうソードスキルも魔法も惜しみ無く使って奴を倒すぞ!この敵が最後だ!アスナ!君も協力してくれ!」

 

「分かったわレイちゃん!」

 

アスナは先程まで保有していた杖からレイピアに持ち替え、9人一斉での総攻撃が始まった。

 

「先手は貰ったわよ!」

 

第一の矢、シノンの炎を纏った矢が目に突き刺さり視界が潰された

 

「フレイヤさぁぁぁあん!!!!!!」

 

クラインの泣き言混じりの一撃だったが、確かな火力のソードスキル

 

「レイさん!!」

 

「あぁ!!」

 

シリカは跳躍し、壁を蹴り勢いを活かしながらスルムの頭部から股下までを切り裂き、レイは持ち前の身体能力を活かし下肢から上肢までを連続で切りつけていった それぞれ雷と炎のスキル込の手痛い一撃

 

「チェストぉ!!!!」

 

リズのくるぶしを狙ったメイスでの重い雷属性の一撃

 

「やぁぁ!!!!」

 

アスナの閃光とも言える速度を活かしての足元を狙った素早くも重い氷属性の突きと、それぞれが持ち前の最高火力の技を叩き込んでいた。

 

スルムが体制を崩すと、キリトやリーファ、リナが先陣を切りながら次々とスキルを叩き込んでいき、スルムのHPはラスト3本目の中間に位置していた。

 

「例を言おう妖精達よ・・・・・・さぁそろそろ眠れ!巨人の王!!!!!」

 

トールの持つミョルニルの一撃が体勢を崩したスルムの頭に直撃すると、身につけていた王冠が砕け散ると共に、王の身体が城の冷気に飲み込まれていた。

 

「は・・・羽虫共が・・・・・・今は勝ちを譲ろう・・・・・・だ・・・・・・だがなぁ・・・・・・奴らに気を許せば・・・・・・」

 

スルムは最後まで話すことが許されず、トールに凍った身体を踏み潰されその身は砕け散った まるで黙れと言うが如く。

 

そしてトールが皆の方を向くと、キリトは身構えたがトールに戦闘の意思は無かった。

 

「戦いの意思はない、改めて例を言うぞ妖精の皆 こうして我が宝を奪われた屈辱は晴らすことが出来た・・・褒美をくれてやろうぞ。」

 

トールの持つミョルニルから金色のダイヤが出たと思うと、その姿を小型のミョルニルへと変貌させ、クラインの手に渡った。

 

「名を雷鎚ミョルニル!正しき戦場で使うが良い!ではさらば!」

 

トールはミョルニルをかざすと、どこかへと去っていったのだった。

 

「あぁ・・・・・・さよなら俺の春・・・・・・また来て俺の春・・・・・・!!!」

 

「ま、まぁ良かったじゃないか・・・・・・レジェンダリーウェポン獲得おめでとう。」

 

そう、雷槌ミョルニルも立派なレジェンダリーウェポン

クラインは恋と引き換えに伝説を手に入れたのだ。

 

「でもようキリトよう・・・俺はァ・・・・・・俺はァ・・・・・・!!!!」

 

「お、俺に泣きつくなよ・・・・・・お前にはテツヤって1番弟子がいるじゃないか・・・・・・」

 

「さよなら・・・・・・もう二度と来ない俺の青春・・・・・・」

 

「おどれは2周年記念のテツヤか!ほらキリト、アンタのお望みのエクスキャリバー取って帰りましょ。」

 

「でも・・・・・・妙じゃないか?」

 

「何が気になるの レイ?」

 

「シノン、まだ僕達のコンソールにスルム討伐の達成報酬が出ない。つまり・・・」

 

レイのその一言の時だった、強い地震が城全体を襲い、皆は体勢を崩していた

 

「な、なんだ!?ユイ!!!」

 

「原因不明です!ですがこれは・・・・・・!!!!」

 

ユイですら分からない原因不明の地震 皆が何が来るのか身構えていたその時だった。

 

『この羽虫共・・・・・・許さん・・・・・・貴様らだけは1匹残さず活かして帰さんぞ・・・・・・!!!!!!』

 

「っ!?こ、この声は・・・・・・まさか!?」

 

「っ!敵現れます!その正体・・・・・・す、スルムです!!!!!」

 

「な、なんですって!?り、リーファちゃん!メダリオンは!?」

 

「後2つ!多分これトンキーとトトちゃんかも・・・・・・!」

 

「まだMPも回復してないというのに・・・・・・皆散開!1度MP回復をして立て直すんだ!!!」

 

再度現れたスルムは、先程よりHPバーが1本少ない2本だったが フレイヤ、トールの助っ人がいない今の状況は絶望的だった。

 

「さぁ貴様ら・・・・・・今度こそ殺してやるぞ!!!!!!!!」

 

~~~~~~~~~~

 

「バカヤロォォォォォォォォ!?!?!?!?!?」

 

哲也の悲鳴がグラウンドに響いたが、まだボールは落下していない。

 

「退け新井!!!!!!」

 

その時だった、翔がファーストまで駆け寄っていたのだった。

 

「翔!?」

 

「間に合え!!!!」

 

打球はフェアゾーンギリギリに落下したが、翔はスラディングキャッチを試みていた

 

翔のスライディングの影響で土埃が舞う、取っていればゲームセット 落としてフェアゾーンならノーヒットノーラン、そもそも触れられもしてないのであれば完全試合は夢へと消える。

 

「お、おい翔・・・・・・どっちだ!?」

 

既に1塁に到達していたバッターも翔のミットに注目し、新井や哲也が駆け寄る

 

「ったく・・・・・・んな緊張してんじゃねぇこの野郎・・・・・・!!!」

 

「お、おい翔!!どっちなんだよハッキリしやがれ!!!」

 

「うるせぇ・・・・・・!」

 

砂埃が落ち着き、翔の姿がハッキリと見える

 

スライディングキャッチの影響で翔の身体は酷く汚れていたが、翔のミットには確かにおさまっていた ファーストフライであるボールが。

 

「記録達成だ・・・・・・ナイスピッチ!!」

 

「っ・・・・・・翔!!!」

 

哲也は翔に抱きついていた、通常高校野球では甲子園優勝や地区大会優勝した時等でないと喜びを爆発させてはならない暗黙のルールがあるのだが、それでも哲也は翔を強く強く抱き締めていた。

 

「お前!お前お前!!やっぱおめぇは俺の最高の相棒だ!!!!」

 

「だぁ抱きつくな!俺は木綿季じゃねぇんだぞ!?」

 

「うるせぇ!キスでもするか!?」

 

「ぶっ殺すぞ!?でも良くやった!お前も最高の相棒だ!!!」

 

哲也と翔は肩を組み笑いあっていた 木綿季と琴音もそんな2人を見て抱き合いながら喜びを爆発させていた。

 

「やった!!!やったよ琴音!!!か、完全試合!!!!完全試合だよぉ~!?」

 

「木綿季!やっぱり哲也は最高にかっこいい!もう哲也がいない人生なんて考えられないよ!」

 

その後、両校整列し正式に審判からゲームセットを告げられ、哲也は非公式ながら完全試合を達成したのであった。

 

1度グラウンド整備等を終わらせ、2試合目が始まるまで哲也はアイシングで肩を冷やし、他の面々は次に備えキャッチボールやストレッチをしていた。

 

「新井!テメェ落球してんじゃねぇ!危うく完全試合パーじゃねぇか!?」

 

「う、うるせぇうるせぇ!なんなんだよテメェらこんな時に大記録作ってんじゃねぇ!!!」

 

「哲也 良くやったな 翔もナイスリードに高校一号おめでとう。」

 

「新庄先生の指導のおかげっすよ!おめぇのホームランだけで勝ったのも運命感じるよ!」

 

「お前の記録に花添えられて良かったよ。」

 

「んじゃあ俺相手の監督さんとちょっと話してくるから、投げる予定のやつは翔に球見てもらえ 後哲也はアイシング中は肩動かすなよ。」

 

新庄がそう言って相手の監督の元へ足を運んだ時、木綿季と琴音が哲也に抱きついていた。

 

「おめでとう哲也!!!本当におめでとう!!!」

 

「哲也凄いよ!!!流石は英雄だね!!」

 

「2人ともありがとな 日頃からサポートしてくれる2人のおかげだ。」

 

「じゃあそんなボク達からご褒美あげる♪」

 

「ん?なんだ?」

 

「少し屈んで欲しいな♪」

 

琴音の言う通りに少し屈んだ哲也、すると右側に木綿季 左側に琴音が位置した。

 

「完全試合おめでとう 哲也♡」

 

「これからも頑張ってね、私達のエース♡」

 

2人はそう言うと哲也の頬にキスをした 唐突な事で哲也も赤面していたが、新井や東山はその光景に発狂していた。

 

「「んなぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」」

 

「ゆ、木綿季!?琴音まで!?」

 

「ボク達に大記録見せてくれたお礼♪琴音も今回は許してあげたよ♪」

 

「本当におめでとう哲也♪これからも頑張ってね♡」

 

「・・・・・・ありがとう2人共・・・・・・!」

 

哲也も記録達成を経てテンションがおかしくなっているのか、木綿季だけでなく琴音の事も抱き締めていた。

 

「あっ・・・・・・恥ずかしいよぉ・・・・・・/////」

 

「えへへ・・・・・・哲也に抱き締めて貰えちゃった・・・・・・/////」

 

「愛してるよ木綿季 いつもありがとう琴音。」

 

「死んじまえお前なんか!!!!」

 

「さっきのエラーしておけばよかったよこの野郎!!!!」

 

「うるせぇ!!!!初めてなんだから余韻に浸らせろこの馬鹿2人!!!」

 

「だからって琴音ちゃんまで抱きしめる必要ねぇだろ!?」

 

「そうだよ完全試合野郎!!!」

 

「褒めてんのか貶してんのかわかんねぇよ・・・とにかく、今日の試合でスライダーの有効性も試せたな ただ最後のすっぽ抜けは感心しねぇぞ。」

 

「あぁ、スライダーはもうちょっと投げ込まねぇとな。」

 

「えへへ~哲也~♡」

 

「てーつーやー♡」

 

「・・・・・・いい加減2人離せよ・・・・・・」

 

翔のツッコミもごもっとも、予定ではこの後20分後には2試合目が始まり、哲也は最初遊撃手の予定だ

 

新庄が戻ってきた為、試合前のミーティングかと思いきや・・・

 

「とりあえず哲也、完全試合おめでとう 良くやった。」

 

「はい!」

 

「翔、ナイスリードに加え一号ホームランおめでとう これからも正捕手として期待してるぞ。」

 

「はい。」

 

「あ、あの新庄先生?なんでそんな試合終わりみたいな言い方なんですか?」

 

「その件ですが夏風先生、2試合目が無くなりました。」

 

「え!?に、2試合目中止ですか!?」

 

「な、なんで!?」

 

「いや、お相手さんと話してる時に電話が来てな、何かと思ったら監督さんのお母さんがちょっとやばいらしいんだ それで病院に行く兼ね合いで2試合目も出来ずって訳だ。」

 

「なーんだ・・・次は俺もホームランかっ飛ばしてやろうと思ったのに・・・」

 

「まぁそう言うわけで、今日は予定より早くなったがこれで練習試合終了だ 今時間は12時前だ、寄り道して帰るのも別に構わねぇが疲れ残すなよ 特に哲也 紺野と竹宮好きにするのは良いが間違いだけは起こすなよ。」

 

「どういうことっすか!?」

 

「ま、そういうわけで着替えたら帰っていいぞー」

 

「じゃあ皆着替えちゃって!哲也君はアイシング終わるまで下は着替えていいけど上はそのままにしておいてね!」

 

こうして、野球部組は当初予定されていた練習試合が1試合で終わり、試合自体も哲也の完全試合のお陰でかなり早く終わった為12時回る前に終わることが出来た。

 

「木綿季琴音 アイシングはもう充分だから良いよ 着替えてきちゃいな。」

 

「ね、ねぇねぇ、この後どこか寄ってく?」

 

「哲也のお祝いに何でもしてあげるよ・・・本当に何でも・・・♡」

 

「琴音の素敵な提案に乗りたいところだが、俺達はまだやることがある それを果たしに行こう。」

 

「残されたこと?なんだそれ?」

 

「当然・・・・・・エクスキャリバー取りに行くぞ俺達も!!!!」




フレイヤ基、トールの協力もありスルムを討伐したかに思えたキリト達一同。

だが、唐突に復活したスルム。

トールがいなくなった今、無事に2戦目を乗り越えられるのか。

そして、見事完全試合を達成した哲也達は無事キリト達の元に間に合うのか!?

次回もお楽しみに!
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