ソードアート・オンライン~死神と呼ばれた剣士~ 作:畜生ペンギン
例に漏れずしっちゃかめっちゃかなのと、総集編の分長いのでご了承くださいませ。
それではどうぞ!
「は?これ俺読むの?アスナは?遅刻!?え、ええっとじゃあ・・・
きょ、キョウハトンキートトノセイタイヲ・・・」
台本を持ちながらとはいえ、余りにも酷い棒読みをしていたことで何者かがテツヤを飛び蹴りでフェードアウトさせると、テツヤの変わりに立ったのはレイだった。
「この大根役者め!それでも主人公か!?
こほんっ、改めてになるが皆、今日はトンキーとトトの生態についてを僕が解説しよう。」
「2人は僕がこの作品に登場すらしていない時期にテツヤ達が助けたヨツンヘイムにいる邪神級モンスターだ。テツヤが卍解してヨツンヘイムを捜索中に発見された2頭は彼の翔龍双牙でトトを、キリトが巧みに誘導してトンキーを救い出したみたいだね。条件が揃った時に羽化するらしく彼らはそれに乗ってヨツンヘイムから脱出し、メインルートへ戻ることができたそうだ。今回僕達がエクスキャリバーを取りに行ったのにも彼らは活躍してくれたよ。象なのか海月なのか、見た目は不気味─」
そう言ったところで、レイの耳を掠めるように何かが通過した。
その正体は、リナとリーファに脅されてるであろう冷や汗をかいたシノンの放つ弓矢だった。
「も、もとい、見た目が愛らしい彼らはリナとリーファの友となり、リーファは指笛で、リナは指を鳴らしながらトトを呼ぶことで呼び出すことが可能だ。今でもたまに遊びに行っているらしい。食事はリナとリーファ曰くなんでも食べるらしいよ。後、下手に彼らを貶すと僕の視界に映っている彼らのようになるから皆気をつけてくれ。
以上、レイの解説コーナーだ。」
レイの視界には、恐らく口を滑らせたであろうキリトとクラインがズタボロの状態で横たわっていた・・・・・・・・・
~あの人も黙認!そーどあーとおふらいん プレイバック エクスキャリバー編~
「どうも~♪司会のリナと!」
「同じく司会のレイだ。今日は普段メインパーソナリティを務めるアスナが何故か遅刻してしまっている為、僕とリナで司会を行うことになった。」
「ユウキちゃんも今回は最初からの参加じゃなかったからね。変わりに、この作品オリジナルキャラの私達で振り返って行くよ!」
「さて、早速にはなるがゲストの紹介だ。3度目の登壇となる我らがドスケベ主人公のテツヤだ。」
レイが右手を掲げると、ゲスト席に現れたのは顔に蹴られた跡が付いたテツヤだった。
「てめぇ・・・後で覚えとけよ・・・!っと、画面の前の皆久しぶりだな、今日もおふらいんではゲストのテツヤだ!んで?もう1人のゲスト予定は?」
「もう1人のゲストは・・・」
リナがもう1人のゲストの登壇を促そうとしたのだが、そこに現れたのはリズベットだった。
「どうも!リズベットでーす♪」
「あれ?リズだっけ俺の相方枠?確かクラインじゃ・・・?」
「なーんか急に体調悪くなったとかで代役頼まれたのよ、という訳で テツヤの親友枠のあたしが来たって訳!」
「そ、そうなのかい?ショウは彼同様今回遅れた組だから仕方ないにしろキリトは・・・」
「キリトは廊下で伸びてたわよ?」
「つうか、クラインの体調不良も姉ちゃんとリーファのせいじゃねぇのか?ちょっとトンキーとトトの悪口言っただけじゃねぇか。」
※本番撮影前、口を滑らせた2人に対してリナとリーファが強烈なバックドロップをかましていました。
「あの2人を不細工だの言うキリト君達が悪いのよ!」
「んな事言ったら何食わぬ顔で司会やってるそこの奴も・・・」
「黙らないと君に襲われたとユウキにチクるからね。」
「なんでそうなんだよ!?と、とにかくだ!早いとこプレイバック入ろうぜ こんな喧嘩いつだって出来んだから。」
「そうね、それじゃあ今日はエクスキャリバー編のおさらいをここにいる4人で振り返っていくわよ!テツヤは慣れてると思うけど、今回は後から参加だからそれまでの間は純粋な感想を、リズちゃんや私達でこの時何があったかを解説していく形にするわね♪」
「りょーかい、でも今回はユウキもいねぇしシノンもいねぇしで多分酷い目には合わないだろうから安心して楽しめる!」
「どーせ途中でリナかレイにセクハラして退場オチなんだからんな期待するだけ無駄よ無駄。」
「まぁ、彼の行く末がどうなるかは後程分かるだろう さて、早速だがこのシーンからの振り返りだ どうぞ。」
~Part145『哲也不在!?』より~
「あ、おはようございます木綿季さん!今大丈夫ですか?」
『おはよ直葉!ちょっとなら大丈夫だよ!』
「実は・・・・・・・・・」
直葉は事の経緯を説明した、いつもなら乗ってくる木綿季だったがこの日ばかりは反応が芳しく無かった。
「というわけなんだが来れるか木綿季、野球部組が入れば百人力だ。」
メインアタッカーを和人と共に務める木綿季、捕手としての経験を活かし全体のサポートに回る翔 短剣使いとして鈴奈 珪子とのコンビネーションバッチリの琴音 そして遊撃として縦横無尽に戦場を駆け回る哲也 この4人がいるのといないのとでは予想されるハードなクエストもなんのその だったが・・・
『うわぁ~ボク達も行きたいけど・・・多分厳しいかなぁ・・・』
「何!?何かあるのか!?」
『今日ボク達練習試合で遠征してるんだ・・・試合開始が10時からで大体2時間かかって12時になるでしょ?それで今日は哲也以外のピッチャーも作りたいからってダブルヘッダーの予定だから帰るの17時とかになりそうなんだよね・・・』
「練習試合・・・だと・・・!?」
普段の練習試合なら投手が哲也1枚だけなので1試合で終わるのだが、今後に向けて哲也の疲労負担を軽減させたい新庄の狙いは和人にとっては最悪のタイミングだった。
「な、なら木綿季のお姉さんの藍子さんはどうだ!?」
『お姉ちゃんも今日はログイン出来ないって言ってたよ?』
「なにぃ!?」
『良し肩作り終わり!木綿季?誰と電話してんの?』
『哲也、直葉と和人が・・・』
『2人?貸してみろ もしもし和人直葉ちゃん?何かあったか?』
「いや、前にトンキーとトト助けたの覚えてるか?」
『あぁ、あのブッサイクな』
「哲也さん!渚さんにチクリますよ!可愛いですよね!?」
『じゃなくて可愛らしい2匹な!?そ、それがどうかしたか?』
「その時見つけたじゃないですか、エクスキャリバー 今日お兄ちゃんが取りに行きたいって・・・」
『あぁ・・・聞いたかもしれねぇが今日練習試合で他校に行ってんだよ 終わりも遅くなるだろうし夜なら付き合えるがこの時間に電話ってことは日中だろ?』
「あぁ、スグの午前の部活終わり次第向かう予定だ。」
『ならすまねぇ、今回俺達は不参加になる 俺の分も詩乃を守ってやってくれ。』
「あぁ、今度こそは彼女を残して死なないさ。」
『頼むぜ和人 んじゃ2人共、悪いが今から翔とミーティングだ 切るよ。』
そう言って哲也は通話を終わらせた 2人の間にはどんよりとした空気が漂っていた。
~映像終了~
「ちょっとテツヤ、表出なさいよ。」
「いきなり!?こ、断る!!」
「じゃあ誰がブッサイクなのか言ってみなさいよ!?」
「知るか!とにかく、ここは俺達野球部組の不参加判明シーンだな。」
「キリトがユウキのお姉さん呼んでたらしいけどどんだけ強いの?」
「冗談抜きに強い、それこそあの人いたら多分俺達いらなかったレベルだな。」
「そ、そんなに強いのか・・・まだまだ世界は広いようだね。」
「まぁその内紹介すっから、皆もその時楽しみにしててくれ♪」
「とにかく、ここで私達だけでエクスキャリバーを取りに行くことになったと言うことで、それじゃあ次のシーンへどうぞ♪」
~Part146『凍てつく世界の真相』より~
「あーあたしも天鎖斬月つかいたーい!!!ねぇユイちゃん、アイツのストレージから武器借りてこれない?」
「それは無理ですリズさん、それに天鎖斬月・・・アロンダイトはレジェンダリーウェポンの1つであり 他プレイヤーへの譲渡も通常の手段では取れないのでまさにテツヤさん専用の武器と言って過言ではありません。」
「はぁ・・・こんなことなら部活組合流してから行けば良かったかな・・・」
「キリトが教えてくれたこのルートを使えば約5分で着くんだ 泣き言は言わないことだ、リズ。」
「レイの言う通り、この階段を一段一段ありがたぁい気持ちを持ちながら降りたまえよ、諸君。」
「何言ってんのよ、アンタが作った訳じゃあるまいし。」
「ご丁寧なツッコミありがとうシノン。」
キリトはそう言いながらシノンの尻尾をつかもうとしたのだが、彼女の尻尾はキリトの手を巧みに交わすと、逆にキリトの頬を尻尾でビンタした。
「へぶっ!?」
「そう簡単に尻尾を掴めるとは思わない事ね、このテツヤ以下スケベ。」
「キリトくーん?ちょっとお話良いかなぁ?」
「ま、待てアスナ!!!!早まるな!!!!俺はテツヤとは違う!!!」
「シノンちゃんの尻尾器用で凄いわね、シリカちゃんもああいうのできるの?」
「やろうと思えば恐らく・・・でも試したことはないですね。」
「それより早く行こう、キリトもアスナもイチャイチャしてる暇はないぞ。」
~映像終了~
「これはキリト君がシノンちゃんの尻尾掴もうとして反撃された一幕ね。」
「この階段は長かったなぁ・・・テツヤ、あんたの天鎖斬月たまにはあたし達にも使わせなさいよ。」
「いや、卍解できねぇのにどうやって使うんだよ。ユイちゃんが言ってた通り、天鎖斬月は俺だけの武器さ♪」
「天鎖斬月も可哀想だ、こんなスケベの手に渡ったが為に力を痴漢行為に使われて・・・」
「うるせぇ!?お前は知らねぇだろうが、これでも俺はSAOでは死神と謳われたキリトにも引けを取らない実力だったんだぞ!?」
「お生憎だが僕はスケベな君しか見たことがないのでね。現状唯一のテツヤ以外のSAO生還者のリズはどう思うんだい?」
「まぁテツヤが死神って言われてたのは確かよ。でも、どこかキリトの影に隠れがちだったのよね。まぁそれがテツヤらしいけど。」
「リズちゃんはこの前の10層以外で助けられたこととかないの?」
「卍解して助けられたのは始めてね、その内まーた誰かしらにやるんでしょうけど。」
「んな白い目で見るな!?と、とにかく次のシーンだ次!レイ!」
「じゃあそこのスケベのご要望通り次のシーンだよ どうぞ。」
~同Partより~
「あぁもう!!!ユイちゃん!!姉権限でテツヤの天鎖斬月使わせなさい!私が翔龍双牙で・・・・・・!!!!」
「む、無理ですよ~!?」
周囲の状況に憤るリナ 無論皆も同じ気持ちであったが、何も出来ないことに変わりはなかった
その時だった トンキートトの2頭の側に強い光が瞬き出すと、次に姿を表したのは背丈が皆の倍以上はある女性だった。
「で、でけぇ~!?」
『我が名は湖の女王 ウルズ 我が眷属と絆を結ぶ9人の妖精たちよ 汝らに私 そして2人の妹からの1つの誓願があります どうか・・・どうかこの国を 霜の巨人族から救って欲しいのです。』
「す、凄いわね ユイちゃん?これってNPCかしら。」
「はいシノンさん あの人はNPC ですが通常と異なるのは言語エンジンモジュールに接続されている点です。」
「じゃあAI化されてるのか?ユイ。」
キリトの問いに頷きで返すユイ ウルズと言うNPCは右腕を掲げると、綺麗な緑生い茂る湖の映像が現れた。
『かつてここ ヨツンヘイムは汝らのアルヴヘイム同様に世界樹ユグドラシルの恩恵を受け 美しい草木や湖に覆われていました 我々丘の巨人族とその眷属である獣達はそこで穏やかに暮らしていたのです。』
「ヨツンヘイムがなぁ 想像もできねぇなキリの字。」
「黙って話を聞けクライン・・・」
『ヨツンヘイムの更なる下層 そこに氷の国と呼ばれるニブルヘイムが存在します あの血を統治する霜の巨人族の王 スルムがこの国に忍び込み、全ての鉄と木を断つと言われるエクスキャリバーを世界の中心たるウルズの湖の中心に投げ入れたのです 剣は世界樹の大樹を断ち、その瞬間にはヨツンヘイムはユグドラシルの恩恵は永続的に失われてしまった・・・・・・』
ウルズが左手を掲げると、エクスキャリバーを投げ入れられたヨツンヘイムのその後が現れた
湖は瞬く間に凍結し、変わり果てた大地
そして、湖に投げ入れられたエクスキャリバーが鎮座しているあの地下ダンジョン誕生の経緯も そこには移されていた。
『スルム配下の霜の巨人族は氷の国から我がヨツンヘイムヘ大軍で攻め込み 多くの砦や城を我が物顔で築き上げ 我々丘の巨人族を捕え幽閉しました 彼らはかつてウルズの湖であった特大の氷塊に城 スリュムヘイムを築き、この大地を支配したのです。』
「そ、それで妹さんはどうしたってんだウルズさん!?」
「凍りついた泉のそこに妹2人は逃げ延びることに成功しましたが、かつての力はございません・・・」
「ん、んなろう!!!許せねぇなそのスルムって野郎はよ!!!!」
「黙って聞けこのアホ!」
リズがクラインの頭をメイスで軽くしばくと、クラインは涙目になっていた。
「はい・・・」
『霜の巨人はそれだけの暴挙にも飽き足らず この地に今も生存している我が眷属を皆殺しにしようとしています・・・』
「じゃ、じゃあさっきシノンさんが言ってた皆殺しも間違えじゃなかったんですね・・・」
「そのようね・・・」
『もし眷属が全員殺されたとなれば我が力は完全に消滅し スリュムヘイムをアルヴヘイムへと打ち上げることが可能になるからこそ、霜の巨人族は今尚進軍を止めることはありません。』
「で、でもそれってアルンが大変なことになるんじゃ・・・」
『スルムの目的とはアルヴヘイムすら氷雪の中に閉ざし 世界樹ユグドラシルの上まで攻め上ることにあります その場所でのみ実る 黄金の林檎を手に入れるために・・・ですが、我が眷属を滅ぼすことに上手くいかないことに奴らはそなたら 妖精の力をも利用し始めたのです エクスキャリバーを餌にし、眷属を妖精の力を持って滅ぼす段取りですが・・・』
「なるほど・・・それでエクスキャリバーの発見がニュースに・・・」
『ですが、スルムがエクスキャリバーを他人に譲渡する等とは到底考えらません スリュムヘイムからかの剣が失われた時 ユグドラシルの加護が再びこの地に戻り 城は溶けて消え去ってしまうのですから。』
「じゃ、じゃあエクスキャリバーが報酬なのは・・・嘘ってことになるのかい?」
『恐らく 奴は見た目はエクスキャリバーそのままの偽りの剣 カリバーンを与えるつもりなのでしょう。』
「ず、ズルいよそんなの!王様だって言うのにそんなことしていいの!?」
『そのズルいと言うのが奴の最も強大な武器であるのです しかし、奴は1つ過ちを犯しています 妖精達の協力を得るためとは言え配下である巨人のほとんど・・・9割とも言っていいでしょう、その大群を城から地上に送り出したのです 今あの城の守りは今後ないと言ってもいいほどに薄くなっている状態にあります。』
ウルズが何かを出すと、それはリーファの手元に収まった
その手にあったのは、綺麗なエメラルドグリーンの色をしたメダリオンだった。
『この石が全て漆黒に染まるその時 我が眷属が滅亡し 私の力も消滅した証となります 9人の妖精達 どうかお願いです スリュムヘイムに侵入し 台座からエクスキャリバーを引き抜いて欲しいのです。』
ウルズのその発言と同時に、聖剣エクスキャリバーを入手するためのクエストがスタートされたのだった
『頼みましたよ妖精の皆・・・所で、黒い妖精 1つ聞いても?』
「お、俺か?あ、あぁ なんだ。」
『この者達の中に妖精を超越した存在・・・"暗剣アロンダイト"の持ち主は?』
暗剣アロンダイト 即ち天鎖斬月
その持ち主はテツヤたった1人だ。
「アロンダイトの持ち主・・・テツヤのことね。」
「でも・・・」
「確かにアロンダイトの持ち主は俺達の仲間だが今は不在にしているんだ それが何か?」
『やはりそう簡単には出会えませんか・・・改めて依頼します 妖精達よ 皆の絆であの氷塊の城を・・・どうかお願いします。』
~映像終了~
「ふーん、こんな風に皆には説明されてたのか。」
「おっきかったわよね~ウルズさん。」
「そうだね。それにしても、ここまで壮大なクエスト内容になるとは思いもしなかったよ。」
「下手するとALOが滅ぶなんて、ゲームの中も油断ならないわよね~特に女の子は。」
リズベットはそう言いながら横にいるテツヤのことを見ていた。
「俺が誰でも襲うようなクズみたいな扱いにするのやめろ!?」
「それは司会の二人に聞いてみないとね~?どう思う?リナとレイは。」
「要警戒人物ね、シルフ領で痴漢行為しないようにサクヤに言っとかないと。」
「全種族ナンバーワンスケベとは、インプの名折れだよ・・・」
「俺の味方はいないのか!?」
「いつもラッキースケベ起こしてるあんたが悪いのよ!さて、馬鹿な弟のことは放っておいて、次のシーンをどうぞ♪」
~Part147 『タイムリミット迄に』より~
「なぁなぁキリトよぉ、今のは一体なんなんだ?」
「い、言わなきゃ駄目か?」
「たりめぇだ!メンバーのスキルや得意な行動、武装構成把握してこそ各々の最高の動きができるんじゃねぇか!」
「凄い・・・クラインがごもっともなこと言ってるわ・・・」
「流石は元風林火山のリーダーだね♪」
「え?彼もリーダーだったのかい?」
「そうなんだレイちゃん、普段はどこか頼りない人だけど いざとなった時はキリト君やテツヤ君にも劣らないんだからね♪」
「ほ、褒められてんのか・・・俺は・・・?って、そんなことどうでもいいんだ!さぁ教えろ!」
「わ、わかったよ・・・システム外スキル 剣技連携スキルコネクトだよ。」
「な、なんだそりゃ テツヤの詠唱破棄や二重詠唱とはなんかちげぇのか?」
「あぁ、お前も知っての通り最近ソードスキルがALOにも追加されたろ?でもその時俺の二刀流やヒースクリフの神聖剣のようなユニークスキルは未実装のままだ。」
「でも、先程君は両手で片手剣を扱ってなかったかい?」
「いや、今のは二刀流とは厳密に違うんだ 片手剣ソードスキルを両手で交互に発動させていたんだ ディレイ無しで繋げられるのは今のとこ最大4回が限度だ。」
「はぁ~やっぱお前もすげぇなぁキリの字!目指せテツヤ越え!」
そう言いながらクラインはキリトと肩を組んだのだが、アスナはどこかで似たような物を見た気がしてならなかった。
「うーん・・・」
「どうしたのママ?」
「いや、今のどこかで見た気が・・・・・・デジャブったと言うか・・・・・・」
「そ、そうか!?さ、さぁそんなことは置いといとさっさと先に・・・」
「あぁー!?お、思い出した!!!テツヤ君だ!!!!」
アスナの一言で、キリトの動きがピタリと止まった。
「テツヤがキリト君より先にスキルコネクト使ってたの?」
「厳密に言えば違うのだろうけど・・・ほら、キリト君も覚えてるでしょ?テツヤ君がまだユウキと付き合ってない頃、SAOでユウキと付き合いたいって男の子とデュエルした時のこと!」
「あ、あぁ・・・」
「その時テツヤ君もホリゾンタル・スクエアを使って本来なら硬直で動けないのにそれを月牙天衝で上乗せして見事勝利を飾ったの!今の動き、その時のテツヤ君まんまだった!」
「いえ、先日のランさんとのデュエルでも使用してましたよママ 恐らく初出はテツヤさんのアレですね。」
「ってことは・・・まんまテツヤの動きパクったって訳!?」
「ち、違う!俺はパクってなんかいない!確かにディレイ無しで5連撃してたようだがアイツだってそれはつい最近のはず・・・!」
「ええっと・・・別にキリトを追い詰めるわけでも無くテツヤを弁護する気もないのだけど発言良い?」
「はいシノのん!」
「その、前テツヤとユウキが話してたのを聞いたのだけど・・・」
『ずるいずるい!!!ソードスキルからの月牙天衝はルール違反!!!』
『勝てばいいんです勝てば~♪』
『それに!ソードスキルの硬直を月牙天衝で消すのは見たことあるけどその後またソードスキルに派生させるのボクも見たことないんだけど!?』
『だってだいたいの敵ソードスキルからの月牙天衝で倒しちゃうんだもん・・・今のはユウキ戦だけの特別待遇だよ♪』
『ちなみに今のっていつからできたの?』
『うーん・・・明確には覚えてないけど卍解訓練と並行して特訓した時には一連の流れを5回は使えたかな?でも大変だったんだぜ?ホリゾンタル・スクエアから月牙天衝の打ち終わりのモーションをまたソードスキル開始モーションに持ってかなきゃならねぇからもう頭の中パンク寸前よ・・・』
『えぇ~!?じゃ、じゃあボクが死にかけた時の青い牛もあんな危険犯す必要無いし団長とのデュエルとか余裕で勝てたじゃんか!?』
『だってあの牛の時はユウキが殺されかけた怒りでそんな細かいことに頭行かねぇし・・・団長戦はぶっちゃけあれ負け戦覚悟だったのもあるし・・・』
『もぉ~!!いつもボクの為に無茶して~!!!!』
『痛い痛い!だって大好きなユウキが傷ついてんだぞ!?それにその後月牙天衝を打たずにその威力を持たせながら攻撃する手段も思いついたんだからいいの!』
「って言う話をこの前してて・・・どうやらテツヤはあの頃からディレイ無し5連撃は達成してたみたいよ・・・?」
「お兄ちゃん・・・本当にテツヤ君からパクったの・・・?」
「パクってない!?模倣したと言え!お、俺だってあの戦い方参考になるなと思ってSAO時代から幾度となく試し続けてこの前のアップデートでやっっと身を結んだんだ!だいたい俺は明確にスキルからスキルのチェインだ!テツヤの場合月牙天衝は恐らくどんなポーズどんな体勢でも打てる!俺のとは厳密には違う!」
「まぁ良いじゃない、あの馬鹿はそこまで初出云々気にしないわよ スキルコネクトはキリト君専用、アイツのはまた別種 それでいいんじゃない?」
「ありがとうリナ・・・!」
~映像終了~
「これはキリトがテツヤの技をパクってたことが判明したシーンね。」
「パクってたとは違うんじゃねぇのか?俺の場合、連携の合間に月牙天衝を挟んでる訳で、キリトのは純粋なソードスキルの繋げ技だろ?」
「あら、あんたのことだから俺の技パクるなー!って怒ると思ったのに。」
「別に気にしねぇよ。だが、あれを物にするとは流石はキリトだな。だからこそアイツとの手合わせは辞められねぇんだ!」
「その姿勢は評価するよ。インプの為にもキリトに負けないよう精進してくれよテツヤ。」
「へいへい、そこの僕っ子さんの為にも頑張るよ。」
「ところで、月牙天衝って一応誰でも使えるわけでしょ?それならあたし達でも出来たりしないの?スキルコネクト。」
「月牙天衝使えたところでタイミングはキリトの言った通りクッソシビアなんだぞ?SAOの頃に暇さえあれば練習してたから俺は使いこなせるわけで、昨日今日で使える代物じゃねぇよ。」
「月牙天衝を使えたり、魔法を詠唱破棄したり君と言うやつはとことんイレギュラーな男だな・・・さて、次のシーンに移ろう。どうぞ。」
~同Partより~
キリトの言った通り、残すは大トリであるスルムのみ。
皆で氷の城を走り移動していると、道中に氷の牢があった
その中には、淡い緑色のロングヘアを持つ美しい女性が囚われていた。
彼女を見た途端、クラインの中でピンク色の雷が落ちたのだった。
「どうかお願いです・・・私を・・・・・・ここからお出しください・・・・・・」
あまりの美貌の持ち主に、別に状態異常にかかった訳でもないクラインは彼女の元へ向かおうとしたが、キリトが彼の首根っこをつかみ止めた。
「罠だ。」
「罠よ。」
「罠だね、こんなの引っかかるのお人好しのテツヤ位よ。」
キリト、リズ、シノンの3名が彼女の存在を罠と断定 クラインも分かってはいたが目前の少女を前に目が泳いでいた。
「はぁ・・・ユイ?」
「はい、あの人はNPCです ウルズさんと同様の言語エンジンを保有していますが、彼女にはHPバーがあります。」
「HPを持つってことは・・・戦闘になる可能性もあるな。」
「罠だよ。」
「罠ですね ねピナ。」
「きゅる。」
「罠だと思うよ。」
アスナやシリカ、リーファも同様に罠を主張。
「罠じゃない可能性もあるが、それは可能性の範疇だ 1秒が惜しい 早く行こうクライン。」
「そうですよクラインさん、こんな見え見えの罠引っかかるのはアホのテツヤ位ですよ。」
「そうだ、それにこんな見た目をしているんだ スケベなテツヤ位しか引っかからない、貴方はそんな人じゃないでしょう クライン。」
リナやレイはテツヤを貶しながらもクラインに対し罠だから早く行こうと声をかけるが、クラインは迷いを吹っ切ることが出来なかった。
「お願い・・・助けて・・・!」
静かな城の中にその声が反響する そして、涙がこぼれ落ちる音すら響き、そこでクラインは足を止めた。
「く、クライン?」
「・・・・・・罠だって分かってんだ・・・・・・でもよ・・・・・・俺はこう見えてSAOの頃からテツヤの兄貴分やってんだ・・・・・・例えこの罠に引っかかるのが馬鹿でアホでスケベでド変態で浮気性のどうしようもねぇお人好しのテツヤしかいねぇのかもしれねぇ・・・・・・!!!!」
「いや誰がそこまで言ったのよ。」
「でもよ・・・・・・アイツの兄貴分がここで助けねぇで何が兄貴だってんだ!!!!ここで罠でクエミスになっちまったとして・・・・・・この先クリアした時にテツヤの野郎に女の子を見捨てたなんて言ったら・・・・・・あの野郎と二度と杯は交わせねぇ!!!!これは俺の・・・・・・いや!武士と死神が交わした杯にかけて!!!!俺はあの女性を助ける!!!!!」
最もらしい御託を述べ罠と分かりつつも女性の捕まる牢を叩き切るクライン 彼女に手を差し出していたクラインの姿は普段の三枚目の姿とは変わり、ほんの少し輝いて見えた。
「ありがとう、妖精のお侍様。」
「へっ、立てるか?怪我は無いか?」
「なんかやってることどっかで見たことあんのよねぇ・・・」
「うん・・・」
「もしかして彼が浮気性なのって・・・」
クラインの今の姿は、8人全員からテツヤの姿とダブって見えていたのだった。
女性がクラインの手を取ろうとしたが、体制を崩してしまったところをクラインは受け止めていた、彼女の胸を腕に当たるようにして。
「うわっわざとらし・・・」
「テツヤが巨乳好きになったのって・・・」
「多分影響されてるわね・・・」
シノンとリナは自身の胸に手をやると、その場でため息を付いた。
「お嬢さん、俺達は行かなきゃならねぇところがある だから先に逃げててくれ。」
「いえ、私も逃げる訳には行きません!スルムに盗まれた我が一族の宝物を取り返すまでは!お願いします!私も共に連れていってください!」
「なーんかきな臭い展開だねキリト君・・・」
「だな・・・」
「こんな時テツヤならどうするよ・・・アイツなら・・・!」
クラインは目を閉じ数秒考えた所で、彼女に対してこういった。
「よっしゃ!俺に任せとけ!袖振り合うも多生の縁!アンタは俺が守る!!!俺の魂に誓って!!!!」
「な、何決めてんのよあの髭侍!」
「まぁまぁ・・・こうなったらこのルートで行くしかないだろリズ・・・テツヤがいたらいたでどうせこうなってるんだし・・・」
「て言うか完全にユウキさんに対してのテツヤさんの言動ですねあれ・・・」
「きゅる・・・」
「ありがとう侍様・・・!」
クラインに対して抱擁で恩を感じさせる女性、豊満な胸が当たってることでクラインの顔は緩みまくってた。
「は、はひぃ・・・!あんの野郎いつもこんなのをフィリアちゃんやシノンちゃんで感じやがって・・・!」
「あれじゃあテツヤがいたところでユウキにしばかれるのがオチだね・・・」
「そうね・・・まぁ、それもテツヤらしいといえばらしいけどね。」
だが、彼女が明確に仲間入りの意志を見せたところでキリトの前にNPCからの仲間の加入要請の通知が現れ、それに対して〇ボタンを押したことでNPCが仲間入りした。
「フレイヤ・・・MPがアスナより高いとは・・・」
「く、クラインと申します!」
「まぁ、素敵なお名前ですね♪フレイヤと申します、クライン様♪」
「よ、よし!フレイヤさんは俺が守る!」
~映像終了~
「これはクラインさんがフレイヤさんを助け出したシーンね。」
「さて、兄貴の姿を見てどう思うの?弟さん。」
「待たんかい!?これはクラインが俺を真似してるだけだろうが!?大体なんだ今のシーンの姉ちゃんとレイのクラインへのツッコミは!?」
「事実じゃない。ねぇレイちゃん。」
「リナの言う通り、僕達は客観的事実を述べた迄だ。」
「別にあの人の格好がちょっとエロかろうが、ああなってたら助けるのが筋だろうが!?」
「助けた後にあんなご褒美が待ってるから?」
「違う!?クラインはその目的かもしれねぇが、あんなところ見過ごしたらそれこそユウキに見捨てられるわ!?」
「まぁ冗談はさておき、ある意味クラインさんのファインプレーのシーンだねここは。」
「あの人がいなかったらどうなってたことか・・・」
「ん?となるとフレイヤって人は何か重要な役割でも担ってたのか?」
「それは次のシーンのお楽しみよ!と、言いたいところだけどキリがいいので一旦コマーシャルどうぞ♪」
「なに!?スタジオ半壊してないし、俺がなんもされてないのにコマーシャル入ることなんてあるのか!?」
「おふらいんの度に苦労する君には少し同情するよ・・・さて、リナの言った通りコマーシャルの時間だ。ユキちゃん、よろしく頼むよ。」
~~~~~~~~~~
「えい!やぁ!負けないぞー!」
レイの言う通り、コマーシャルに入ったのだが担当するユキはテレビゲームに夢中になっていた。
「ゆ、ユキ?トリビアコーナーだよ?」
「え、嘘!?お父さんが酷い目にあったりスタジオ半壊したりは!?」
「こ、今回はしてないから早く用意して!」
「あわわ!!!」
ユイに言われた通り、大急ぎでゲームを片付けると今度こそコマーシャルに入る。
~第8回 ユキのトリビアコーナー♪~
「き、気を取り直してユキのトリビアコーナーだよ!今回は、キリトさんが見せてくれたスキルコネクトについて!」
「キリトさんが言ってた通り、スキル発動後の硬直を次のスキル発動で上書きして連続でソードスキルを発動する、キリトさんオリジナルのスキル!」
「ところがぎっちょん!その前にお父さんが披露してたから、パクリ疑惑って言われてるよ!」
「でもね?お父さんの場合はソードスキル→月牙天衝→ソードスキルってコネクトだけど、キリトさんの場合はソードスキル→ソードスキルって月牙天衝を挟まない分、難易度はキリトさんの方が上かも知れないね!」
「皆はどっちの方に魅力を感じる?ユキはやっぱりお父さんの子供だから、間に月牙天衝を挟む方が好きだな~♪」
「そういえば、スキルコネクトって今ユキがやってるゲームでも似たようなシステムがあるんだよね・・・もしかしたらゲームから逆輸入されてたり?」
「え?コマーシャルの時間開けちゃう!?い、以上!ユキのトリビアコーナーでした!さぁて早くホロウ・エリアからフィリアさんを助け出すぞ~♪」
~第8回 ユキのトリビアコーナー♪終わり~
~~~~~~~~~~
「さて!無事コマーシャルも開けたから後半戦に行くよ!」
「な、なぁ?今放送事故起こしてなかったか?」
「子供らしくゲームで遊んでいたんだろう?可愛らしいアクシデントじゃないか。」
「まぁユキが楽しんでくれりゃそれでいいが・・・さて、後半はどのシーンからなんだ?」
「まぁ、フレイヤさんの変貌をテツヤに見せるためにあのシーンなんじゃない?」
「リズちゃんの言う通り!では問題のシーンをどうぞ!」
「にしても、ユウキやシノンがいないとサクサク進むなぁ。銃口押し付けられたりもしないしストレスフリーだ♪」
「進行を妨害するなら僕が君に罰を与えるよ。」
「じょ、冗談!んじゃあ姉ちゃん!そのシーンを見せてくれ!」
「はいはい・・・じゃあ改めてどうぞ♪」
~Part148 『スルム対妖精』より~
「ですが、今のままでは勝ち目はありません、クライン様。」
フレイヤはそう言ってクラインに駆け寄っていた。
「ど、どういうことです?」
「このジリ貧状態を打破するのには、この部屋に埋もれてる我が一族の秘宝が必要です!」
「あの、秘宝ってどんなものなんですか?」
「この位の黄金の金槌です。」
フレイヤはそう言うと肩幅程に両手を広げていた。
「金槌・・・わかった、とにかく僕達も探そう きっとフレイヤさんの言う通りで何かが起こるはずだ。」
「おっしゃ!いっちょ探したりますか!」
「探すのもいいけど!こっちのフォロー忘れないでよね!」
シノンはヘルムが繰り出すスピードの遅いパンチを難なく避けていたが、元々防御力に優れていない防具のシノンが直撃してしまえば即座にリメインライト化する危機でもあった。
「お、おう!でもこの莫大な量の中からどうやって・・・」
「そうだ!あの、誰が雷系のスキル使えませんか!?」
「雷ね!任せて!」
リーファの指示を受けリナは片手剣を両手で思い切り地面に突き刺すと同時に、地面を通じ宝物に雷がほとばしる
ある程度してその雷が落ち着くと、1箇所から輝く物が見える
皆でその場所に行き金貨等をかき分けると、底に眠っていた
先程フレイヤが言った彼女の肩幅程の金色の金槌が。
「よし・・・って重!?」
「僕も手伝う!クラインも!」
「おし!キリト踏ん張りやがれ!」
3人で金槌を持ち上げ、それをフレイヤに向けて放り投げる
今金槌を放り投げた3人はそれだけで息が切れていたと言うのに、フレイヤはその金槌を涼しい顔で受け取っていた
それを受け取ったフレイヤの身体からほとばしるエナジーが吹き出していた。
「滾る・・・・・・滾るぞぉ・・・・・・・・・!!!!!!」
「え・・・・・・なにあれ・・・・・・」
「さ、さぁ・・・・・・」
リナとリーファが不思議そうにしていたのだが、そのフレイヤは段々と先程までのテンション感を保たずにいた。
「漲る・・・・・・滾る・・・・・・力が溢れるぅ・・・・・・!!!!!!!!!」
その声と共に、フレイヤはどんどんと身体を大きくしていった
「ふ・・・・・・フレイヤ・・・・・・さん・・・・・・?」
「僕は夢でも見ているのか・・・・・・?」
キリトとレイは自分の目を疑い、唖然としていた。
そして、彼女のその身体を雷が包み込み それが消えると同時に現れたのは顔に傷が付き、多量の髭を蓄えた1人の戦士だった。
「あぁぁぁあ!?ふ、フレイヤしゃ・・・・・・ま、ましゃか・・・・・・!?」
クラインは先程までのフレイヤとは打って変わったその姿に思わず膝を追っていた。
「「おっさんじゃあねぇかぁぁぁぁぁぁぁ!?」」
~映像終了~
「ぶっ!?おっさんじゃあねぇかぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「なんでキリトとクラインと同じツッコミしてんのよ!?」
「だ、だってあんな綺麗な女の人がおっさんになって・・・待てよ?クラインがおっさんに求婚したのってこの人か!?」
「そ、そうだね・・・」
レイの返事を聞いたテツヤは吹き出すと、ゲスト席を笑いながら叩き出した。
「こんなのある意味結婚詐欺だな・・・は、腹いてぇ~・・・!」
「で、でもフレイヤさんがトールだったお陰で、一戦目のスルムはどうにかなったのよね・・・」
「そうね・・・ほぼあたし達の攻撃もあったけど、ほぼ一撃で倒せたし、ついでに雷槌ミョルニルもゲット出来たし・・・」
「トールがいなかったらもう少し苦戦していただろうね・・・結局二戦目もあった訳だが・・・」
「そういや、スルムが1人だけだが、この後どんな展開になったんだ?」
「レイちゃんがスルム討伐のコンフィグが出ないことに気づいたのと同じタイミングで地響きが起きて、スルムが出てきた感じね。」
「1本目のゲージは10層攻略したのと同じ戦法で削れたけど、その後分身し出してもう終わりかと思ったわよ・・・」
「んじゃあ、俺が来たのはそのタイミングだったんだな。」
「そうだね、残念なことに君が所謂かっこよく僕達を救い出すシーンも用意があるみたいだから、仕方なく流すことにするよ。」
「なんで俺の活躍が嫌そうなんだよ!?」
「うるさいぞ遅刻スケべ。それじゃあ、テツヤファンの皆待望のシーンだ、どうぞ。」
~Part149 『待ってました主人公』より~
3人の目前には2人のスルムがいた、周囲を見るとキリトやクライン達はどちらかに壁にぶつけられたようだ。
「ここでリタイアかぁ・・・・・・悔しいなぁ・・・・・・」
「諦めたくない・・・そんなのまた・・・・・・弱い私に・・・・・・そんなの絶対・・・・・・!」
リタイアしたとしても目を閉じたまま死にたくない この場にいる3人は王に立ち向かった果ての名誉の死を遂げたかった。
「この雌虫が・・・・・・直ぐに殺してやる・・・・・・!!!!」
2人のスルムの斧が振り下ろされ、その影響で城の床が勢いよく削れた
「レイさん!!!!!」
「リナちゃん!!!!!」
「シノン!!!!!俺はまた・・・・・・君を・・・・・・!!!!!」
シリカ リーファ キリトの悲痛な叫び だが現実は非情・・・・・・そのはずだった。
「よぉ 随分傷だらけじゃねぇか 3人共。」
「なっ・・・・・・なんで君が・・・・・・!?」
「う、嘘でしょ!?ど、どうして!?」
「な・・・・・・なんで・・・・・・なんで貴方がここに・・・・・・"テツヤ"・・・・・・!?」
城の床が落ち着いたところで、3人に対して振り下ろされた斧がどうなったかが明白になった。
3人は死んではおらず、2本の斧をテツヤが斬月で受け止めていたのだ
テツヤは敵に視界を向けのではなく、傷ついた3人を見守るように斬月を抜刀する要領で2振りの斧を受け止めていた。
「すまなかったな、野球部組遅れたが堂々の合流だ。」
「や、野球部組ってことは・・・!?」
「ボクもいるよキリト!!!」
「ユウキ!?」
「私もいるよシリカ!レイ!」
「フィリアさん!!!!」
「やっほーユイ!ユキも来たよー!」
「ユキ~!!!!」
「すまない!!!アスナ1人に任せてしまって!!!!」
「ショウ君!!!!!な、なんで!?今日練習試合で来れないんじゃ・・・・・・!?」
「説明は後だ 敵はコイツだろ?ならぶっ倒すだけだ!!!!」
テツヤが斬月を振り抜くと同時に、スルムは斧を引いた
「この紛らわしい羽虫が4匹も増えたか・・・・・・」
「だが、ワシの力を持ってしてみれば・・・・・・!!!!」
「俺らを舐めてもらっちゃ困るな、1人欠けているがほぼフルメンバーだ 第1大切な仲間を傷つけた恨みだ・・・最初から全開で行くぜ・・・!!!」
テツヤは3人を守るように立つと その場で斬月を構え 左手を右腕に置いた
「卍解!!!!!!!!!!」
先程の魔法のような風がテツヤを中心に巻き起こる その風が収まると同時に現れたのは 皆が待ち望んでいた死神の姿だった。
「天鎖斬月・・・!」
~映像終了~
・・・・・・したにも関わらず、振り返りに入らずテツヤ含めた全員がシーンとしていた。
「おい、なんか言えよそこの僕っ子。」
「遅刻した分も取り返す。それが当たり前のことだと君は思わないのかい?」
「だから!俺達野球部は部活だったの!俺だって部活無かったら最初から乗り込んでたわ!?」
「その結果、可愛い女の子3人をサラッと救うところは流石のスケベ英雄ね。気をつけなさいよリナにレイ、助けたから乳揉ませろ~って襲われるかもしれないわよ?」
「ユウキちゃんにチクるから平気平気♪」
「見返りにそんなこと求めるか!?大体、揉むもんねぇ癖に何言ってやがる!?」
「なんですってこのエロ男!!!」
「貶すのは程々にしてだ、やはりテツヤやユウキ達がいると助かるね。短剣使いとしてはフィリアの存在は大きい。」
「私もシルフのエースとしてもう少し鍛錬しないとだなぁ。毎度このスケベに助けられてちゃサクヤに怒られちゃうし。」
「なんで助けたのに貶されるの・・・!?」
「日頃の行いだ、このスケベ。」
「まぁもうこのスケべは置いといて次に行ったら?」
「そうね、それじゃあスケベは放っておいて次のシーンをどうぞ♪」
「ガチで揉むぞテメェら!?」
~Part150 『エクスキャリバー獲得』より~
「トンキー見てご覧、友達がたっくさんいるよ!あそこにも、あんな所にも!」
「トト、私達が来れない時もあの子達がいるからもう寂しくないからね♪」
リーファとリナがトンキーとトトへの想いを零す。
それを聞いたキリトとテツヤもまた、嬉しそうに微笑んでいた。
その時だった、皆の前に暖かな光と共に、ウルズが現れたのは。
「ぬぉっ!?こ、こう急に現れると心臓に悪いぜ・・・」
「今回は黙って聞きなさいよ、スケベ師匠。」
『見事に成し遂げましたね。全ての鉄と木を斬る剣、エクスキャリバーが取り除かれたことにより、ヨツンヘイムはかつての姿を取り戻しました。』
「じゃあこれが本来のヨツンヘイムなのか・・・暖かい良い場所だな、ウルズ。」
『それも全てそなた達、そして死神のおかげです。』
「凄いでしょ!ボクのテツヤとアスナのキリトは!」
ユウキはえっへんと言いたげに腰に手を添えていた。
「クラインが黙ったと思えば今度はあんたらかい!」
「自重しろこの遅刻スケベ!」
「誰が遅刻スケべだこの野郎!?」
テツヤがレイに詰め寄るが、ウルズは気にせず言葉を続けた。
『私の妹達からも、そなたらに礼があるようです。』
ウルズが右側に視線を移すと、1人の人物が姿を表した。
『私の名はベルダンディー。ありがとう、妖精の剣士達。もう一度緑のヨツンヘイムが見れるなんて、夢のようです。』
更に、左側に視線を移すウルズ。
そこに現れた女性の姿に、クラインは息を飲んだ。
『私の名はスクルド。礼を言おう、戦士達。』
ベルダンディーの手にした光の粒子を、スクルドが皆に吹きかける。
それを合図に、皆の画面にはクエスト達成報酬のコンフィグが現れた。
『黒い妖精。そなたにはその剣・・・聖剣エクスキャリバーを授けましょう。』
ウルズの言葉で、キリトが抱えていたエクスキャリバーが光の粒子となる。
キリトの画面には、エクスキャリバー獲得のコンフィグが追加で現れていた。
それを見たキリトは小さくガッツポーズを取っていた。
『黒い妖精、それと死神。そなた達の持つその力、悪しきことには使わないでくださいね。』
「当然だ!寧ろまた、あのクソキングが悪さしたら俺達に言ってくれ!」
「俺とテツヤですぐボコボコにしてやるさ!」
『その日が来ないことを祈っていますよ。ありがとう妖精の皆、そして死神。また会う日までごきげんよう。』
ウルズ達が皆に別れを告げ、天に向かって登っていく。
その様子を見ていたクラインが、トンキーの頭上に乗って呼び止めた。
「あ!あの!スクルドさん!!!」
「く、クラインさん?何を?」
「連絡先教えてくださーい!!!!!」
それを聞いた一同が揃ってずっこけた。
「お、おめぇはどうして余韻をぶっ壊すんだこの髭侍が!!!!!」
「・・・今ので確信したわね、レイちゃん。」
「そうだね・・・やはりテツヤはクラインの血を色濃く継いでいる。」
「ど、どういうことだ?」
テツヤが疑問を浮かべる中で、呼び止められたスクルドはクラインのことを見つめていた。
『ふふっ。』
スクルドが可愛らしい笑みを浮かべながら、クラインに手を振る。
その手を振る中で、光の粒子がクラインの胸元に降り注がれると、彼はそれを愛おしそうに抱きしめていた。
『またね、お侍様。』
スクルドが先に向かったウルズとベルダンディーを追う。
太陽に包まれるように消えていくと、三人の姿は見えなくなってしまった。
~映像終了~
「うーん、この時クラインさんがスクルドに貰ったのってなんなんだろうね?」
「さぁ・・・でも、大円団って感じの終わり方よね。」
「そうだね。誰かが酷い目に遭った訳でもない、僕達は目的を達成できた。」
「待てや!?俺がシノンに脅されたの覚えてねぇのか!?」
「脅されたと言ってもあんたが自分から連れてくって言ったんじゃない。」
「だ、だけどよ・・・って、なぁ、なんかドタバタ聞こえてこねぇか?」
テツヤの言う通り、おふらいん会場の中に慌ただしい音が響く。
次の瞬間、ドアを突き破って現れたのはアスナとユウキだった。
「あ、アスナちゃんにユウキちゃん!?」
「あれ?もしかしてリハーサルの途中だった?」
「いや、放送中っぽいよ?」
「へっ!?わ、私達時間通りに来たはずだよね!?」
「時間通り?僕はアスナが遅刻したと聞いたが・・・」
「遅刻!?誰が!?」
「リズだ。」
レイの視線の先では、リズベットがこそこそとその場から離れようとしていた。
「リーズー?今日の放送時間のスケジュール共有してくれたのリズだよね~?」
「ま、待って!?こ、これはその・・・そう!全部コイツが悪い!!!」
リズベットがビシッと指さしたのはテツヤだった。
「はぁ!?俺だってアスナは遅刻だしユウキは欠席って聞かされたんだぞ!?他ならないお前にな!!!」
「リズ~?ボクとアスナを除け者にして何を企んでたのかな~?」
「番組を乗っ取ろう・・・なんて気じゃないよね~?」
ユウキとアスナから詰め寄られていたリズベットは、涙目になっていた。
「まぁ普段出番少ねぇし許してやれよ。なぁ姉ちゃん。」
「わ、私に言われても・・・」
「と、とにかくリズの説教中に次の場面に入ろう、どうぞ。」
「あ、テツヤ?さっき『揉む』って言ってたのボクの耳に入ってるからテツヤもお説教ね?」
「なんで!?」
~Part152 『兄弟剣が交わる刻』より~
その直後、テツヤが叩きつけられた地面に、漆黒の風が巻き起こる。
その風が収まると、テツヤの顔には虚化時の仮面が付けられていた。
「っ・・・その仮面は・・・!?」
「あぁ・・・こっからはガチで行くぜ。俺の全部を出してお前を倒す。」
天鎖斬月をキリトに向け構えるテツヤ。
その刀身には、月牙が揺らめくように纏われていた。
「前から試してみたかったんだ・・・その状態のお前と戦って、勝つことが出来るのかをな・・・!」
「それは今から分かる。さぁ、第2ラウンドだ!!!」
キリトとテツヤが互いに突撃し、剣を振るう。
キリトのエクスキャリバーとテツヤの天鎖斬月がぶつかり合った、その時だった。
二人の身体を眩い光が包み、それが収まると、まるで爆発が起こるように炸裂。
テツヤとキリトは互いに地面に叩きつけられていた。
「な、なんだ今のは・・・!?」
「お、お前がやった訳じゃねぇよな・・・?」
キリトとテツヤが疑問を浮かべる。
すると、二人の目の前に神々しい光が指す。
この場にいる全員が何事かと身構えたが、そこに降り立ったのはウルズだった。
「なっ!?う、ウルズ!?」
『まさかこんなにも早く再開することになるとは思いもしませんでした。黒い妖精、死神。』
「な、なんでアンタがここに!?まさか、またヨツンヘイムに危機が!?」
テツヤが虚化の仮面を外しながら聞くが、ウルズは小さく首を振る。
『今回私がここに現れたのは、貴方たちに覚えておいていただきたいことがあるからです。』
「覚えて・・・一体何を?」
『以前もお伝えした通り、エクスキャリバーとアロンダイトは兄弟剣です。更にいえば、元々は二刀一対の剣なのです。』
「二刀一対・・・二刀流運用が前提ってことなのか・・・?」
「でも、それだとアーサー王伝説のエクスカリバーとアロンダイトと辻褄が合わないんじゃ・・・」
「確かにキリトの言う通りね。」
そう言いながら3人の傍に歩み寄ったのはシノンだった。
「でも、カーディナルシステムで生み出されたものだから若干の相違があってもおかしくはないわ。」
「だとしても、今の爆発みたいなのはなんだったんだ?」
『先程のものは、二人の戦いによって起こされたのです。』
「俺とテツヤの・・・?」
『二人の力、そしてエクスキャリバーとアロンダイトの力が合わさった結果、その膨大なエネルギーが爆発を引き起こしました。捉え方としては、二人を"守った"と言って良いでしょう。』
ウルズの言ってることが上手く理解できず、疑問の表情を浮かべるキリトとテツヤ。
その疑問を解消する為に、ウルズが言葉を続けた。
『エクスキャリバーとアロンダイトが交戦する時、使用者はその剣に呑まれてしまうのです。それ程強大な力が二刀にあります。』
『伝承でもこう綴られています。聖剣と暗剣が交わる時、保有者は剣にその身を喰われ、人としての形を保てなくなると。』
「そ、そうなると俺とキリトは天鎖斬月とキャリバーに乗っ取られてたかもしれないってことになるのか?」
『えぇ。力をつけることを悪くは言いませんが、互いのその剣で鍛錬することはオススメできません。"今の内"は。』
「含みのある言い方をするとなると、解決策があるのね?」
『その通りです。お二人が完全に剣の力を使いこなしたその時は、伝承で言われていたことは起こらないはずです。』
「テツヤと天鎖斬月はSAOの頃から使ってるからその心配は無いとなると・・・問題は俺とキャリバーか・・・」
『黒い妖精の力があれば、エクスキャリバーの力を使いこなせるはずです。肝に銘じてくださいね、貴方達の持っている剣は通常の剣ではないことを。』
ウルズのその一言に、キリトとテツヤは強く頷いた。
『そのことをご理解いただければ何よりです。できることなら、もう皆様と再会することがないことを祈っています。』
「そうだな。ヨツンヘイムがまた危機になったとか、俺達が使う力を誤った時じゃないとアンタは現れなさそうだしな。」
テツヤの一言にウルズは小さく笑うと、その場から浮遊しだした。
『信じていますよ。黒い妖精、死神。』
そう言い残し、ウルズはあの時のように太陽に向かって去っていった。
「・・・テツヤ、今回の勝負は預けておくぜ。俺がエクスキャリバーを使いこなしたその時、もう一度勝負だ!」
「望むところだ!今度は最初から虚化して戦ってやらぁ!」
~映像終了~
「これはテツヤとキリト君がデュエルした時の映像ね。」
「僕がいないから、当事者に色々と聞きたいが・・・」
呆れるレイの視線の先では、特大の威圧感を醸し出すアスナとユウキが、その恐ろしさに堪らず抱き合いながら震えるテツヤとリズベットの姿があった。
「リズ?私のお説教はまだ終わってないよ?」
「テツヤ~?なーんでリズと抱き合ってるのかな~?」
「ど、どうにかしなさいよテツヤ・・・あんた英雄でしょ・・・!?」
「英雄と言われようがユウキには勝てねぇよ・・・お前こそアスナの事収めやがれ・・・!?」
「・・・あの様子じゃ無理ね・・・」
リナとレイは、揃って溜め息をついた。
「まぁ私が解説しちゃうね。キリト君のエクスキャリバーとテツヤの天鎖斬月は、この世界では兄弟剣って設定なの。」
「兄弟?」
「うん。本来は二刀流で使うのが前提なんだけど、武器がまだ持ち主を認めてないと映像の通りになっちゃうんだって。」
「なるほど、ならキリトのエクスキャリバーが今後どうテツヤの天鎖斬月を打ち倒すかも見ものだね。」
「まぁエクスキャリバーの持ち主は伸びてるし天鎖斬月の持ち主はあの通りだけど・・・」
「テツヤ~?どっさくさに紛れてリズのおっぱい触ってたりしない~?」
「してません!!!してないから許してぇ!?」
「あ、アスナもいい加減落ち着きなさいよ!?ね!?」
「レイちゃん?一旦コマーシャルにしよっか♪ちょっとお仕置するから♪」
「わ、分かった。それじゃあアスナの言った通り、コマーシャルだ。」
~~~~~~~~~~
~第9回 ユキのトリビアコーナー♪~
「うーん、結局おふらいんではお父さんはこうなっちゃうんだね・・・まぁそんなことはさておき!ユキのトリビアのお時間だよ!今回は、アロンダイトとエクスキャリバーについて!」
「本編でシノンさんが教えてくれた通り、アーサー王伝説が由来のこの2本は、ALOでは二刀流前提の運用になってるんだ!」
「でも贅沢だよね~お父さんみたいに月牙天衝撃ちながらエクスキャリバーも使えるなんてさ。」
「さっきの時も聞いたけど、皆は金ピカのエクスキャリバーと漆黒の天鎖斬月、どっちが好きかな?」
「というか!天鎖斬月とアロンダイトって使い分けるの大変だよ!どっちの時に天鎖斬月って言えばいいのかアロンダイトって言えばいいのさ!?」
「余談だけど二刀流運用の剣って少し古いゲームでもあるよね、ラグネルとエタルドみたいな。キリトさんが身の程をわきまえよみたいなこと言うのかな?」
「後忘れちゃいけないのが千年血戦篇の斬月だよね!でも別にお父さんの血筋に滅却師とか関係ないしね・・・作中で出すのは難しいかも・・・?」
「あの状態の天鎖斬月直ぐ折られちゃって力の描写が難しいんだって。アニメの展開でその辺保管されると嬉しいね♪」
「あ、お母さんとアスナさんのお説教も終わったみたいだね。それじゃあ今回のトリビアもここまで!またねー♪」
~第9回 ユキのトリビアコーナー♪終わり~
「さて!プレイバックも一通り終わったから、次のコーナー行ってみよう!最後には今後の同行もかるーくおさらいするから、チャンネルはそのまま!」
司会進行を務めるリナの視線の先では、恐怖でガタガタ震えるテツヤとリズベットの姿があった。
「お前のせいだかんなリズ・・・」
「うるさいエロ・・・」
「ま、まぁ彼らはさておき、今回はこんなお便りが届いてるようだよ。ペンネームは《猫耳女神》さんだ。」
レイがそう言うと、画面にモザイクはされているが、青髪に猫耳を生やした少女の姿が現れた。
「これってシノのん?」
「アスナ、こういう時は知らないフリするのが鉄則だよ?」
「あ、そうだった・・・それでそれで?女神さんからはどんなお便りなの?」
「じゃあ私が読み上げるね?
『最近、私がプレイしてるVRMMOで尻尾を握り続けるスケベ死神がいて困ってます。スケベにはその分のお返しは貰えることになりましたが、ユウキさん達からもお仕置を考えてください。』だって、言われてるわよスケベ。」
「そもそも、なーんであんなことしたのかなぁ・・・テツヤ・・・?」
「ひぃ!?だ、だって俺だってボロカスに言われたんだぞ!?手加減だの男女だの!?あ、あれはその仕返しだ!」
ユウキにビビりながらテツヤは言い訳を述べるが、そんな彼の額にどこからか弓矢か突き刺さる。
「ごふっ!?」
「あれ、これ前みたいな矢文だね。またリズ?」
「あ、あたしにそんなの仕込む余裕ないわよ!?」
「それじゃあアスナちゃん、読んでみて。」
「テツヤ君、我慢してね!」
アスナは深々と突き刺さっていたその弓矢を強引に引き抜いていた。
「だから無理やり抜くな!?」
「ええっと・・・『皆さんでそこのド屑にキツイお仕置を所望します。』だって!」
「うーん何がいいかなぁ?」
「いっそ、彼にも生やしてあげたらどうだい?」
「な、なにを!?」
「"猫耳"。」
レイの一言に、テツヤは血の気が引いていた。
「良いじゃんそれ!じゃあテツヤ、さっきの浮気の罰含めて今からケットシーのアカウント作ってきて!」
「こ、断る!?大体、たかが尻尾くらいで─」
大袈裟に騒ぐなと言いたかったのだろうが、今度は5本の弓矢がテツヤに突き刺さっていた。
「カメラ外から撃つのやめろシノン!?」
「あれ、また矢文があるや。よっと!」
ユウキはそう言うとテツヤの眉間に突き刺さっていた矢文を引き抜いた。
「なんで優しく抜けないの!?」
「ええっと?『ユウキ、ケットシーの尻尾を握るのはお尻を触るくらいの重罪よ。』だって・・・テツヤ?」
ユウキの威圧感が、髪の逆立ちと共に現れていた。
「ひゃい!?」
「つまり、テツヤはシノンのお尻を鷲掴みしたってこと?」
「そういうことだね。おっぱい星人から卒業したようだが、結局はスケベなままだね。」
「じゃあ判決!テツヤ君ケットシーになって尻尾を握られるの刑!!!」
「決めるな!?お、俺は逃げる!?」
テツヤは一目散にその場から去ろうとしたが、彼の身はレイの放つ拘束魔法で囚われていた。
「なぁ!?れ、レイ!?」
「いつも僕だってやられるんだ。たまには君も味わうんだな。」
「それじゃあ、テツヤのことコンバートさせてくるね~♪」
ユウキはテツヤをズルズルと引きずって行った。
「ね、姉ちゃん助けて!?」
だが、彼の懇願は虚しくも口笛を吹くリナには届かなかった。
~一時間後~
「あぐっ・・・も・・・もうやらぁ・・・!」
あの後、ケットシーのアカウントにコンバートさせられたテツヤはユウキ、リナ、レイ、アスナ、ついでにシノンに尻尾をこれでもかと握られ、しくしくと泣いていた。
「なっさけないわね!男ならシャキッとしなさいよ!」
「リズ・・・元はと言えばお前がアスナを騙すから・・・!」
「そういえば、アスナも握るのに参加していたが何か彼に恨みでもあるのかい?」
「ううん?リズに騙された腹いせ♪」
笑顔で言ってのけたアスナ。
それを聞いたテツヤはまるで死んだように地面に突っ伏していた。
「いやぁ~割と尻尾握るの楽しいわね♪さて!そろそろ番組も終了のお時間ですが、この後数話またお話を挟んでから、今度はレイちゃんメインの話を展開していくことになるよ!」
「ほ、本当にやるのかい?」
「うん。既にレイちゃんのお話はある程度作成済みだから、後は折を見て開始って感じかな?」
「そ、そうか・・・き、緊張するな、そう言われると。」
「レイらしくないじゃん!もっとこう、『僕が一番だ!』みたいな気迫出さないの?」
「め、メインだぞ!?僕だって緊張くらいする!」
「噂では、レイちゃんの設定が諸々初公開されるらしいから楽しみにしててね♪」
「アスナちゃんの言う通り!でも先に言っておくと次回は未定らしから、楽しみに待っててね皆♪」
「噂ではシノンとのアルンデートかお姉ちゃんの話か・・・らしいから楽しみに待ってるね!」
「と、言うわけでそろそろ本当にお別れのお時間ね!テツヤ?最後に何か言うことないの?」
「み・・・皆はケットシーの尻尾は握らないようにな・・・特にアスナは手つきがヤバ─」
テツヤの一言は、アスナの突き刺したレイピアによって掻き消えることになる。
さらに、前代未聞の番組中のリメインライト化というオマケ付きだ。
「それじゃあ画面の前の皆さん、またお会いしましょうね~♪」
「ばいばいーい♡」
(この作品の主役の扱いじゃねぇだろうがぁぁぁぁ!!!!!)
リメインライト化したにも関わらず、テツヤの絶叫がスタジオを響き渡っていたのだった。
~~~~~~~~~~
「ったく・・・酷い目に遭った・・・」
番組終了後、アスナから復活させてもらったぶつくさ文句を言いながら控え室に戻っていた。
「あ!お父さん戻ってきた!」
「よぉユキ。今日もトリビアコーナーありがとな。」
「うん!だから尻尾握らせて!」
「断る!?」
「えぇ~!?」
「あ、アスナが・・・アスナが握ってくるんだ・・・ヒィ!?」
アスナに尻尾を握られ続けたテツヤは、若干トラウマになっていた。
「は、早く着替えねぇと・・・」
テツヤが自分のロッカーを開いた時、一枚の手紙がひらりと舞い落ちる。
「お父さん、なにか落ちたよ?」
「ありがとユキ。手紙か、誰からだろ。」
手紙を見てみるも、宛先は書いてない。
不思議に思い、テツヤが開封した手紙には、こう書かれていた。
「11周年記念パーティーに招待します・・・?」
これにてキャリバー編は本当にお終いとなります。
次回はシノンのデートを予定はしているのですが、どうやらテツヤに届いた手紙を見る限りはそうはいかないようです。
なので、次週10/22、当作品11周年記念日に投稿される記念作品をお楽しみにおまちくたさい!