生徒会長イッセーと鳥さんと猫   作:超人類DX

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感想でモチベを上げていくスタイル。

あざっす!


激闘する者達

 コカビエルにとってすれば、もはや魔王の妹を人質にとって戦争の火種に利用するとかなぞどうだって良かった。

 

 あるのは只、目の前に居る後継者の少年に打ち勝ち、そして自分に0からのリトライを叩き付けた女に勝つこと。

 それが今のコカビエルの全てだった。

 人間の身でありながら宙高く舞い、空を自由に飛べない癖に、その不利をまるで物ともせず自分の頭上まで飛び上がり……。

 

 

「本気で殴るぞコカビエル……耐えろ」

 

「……。あぁ来い。寧ろ全力で来なければ殺す」

 

 

 圧倒的な力を叩き込んでくる。

 コカビエルの頭上まで跳んだ一誠がニヤリとしながら顔面目掛けて渾身の一撃を見舞い、受けたコカビエルは隕石の落下を思わせるスピードで地上に落下・決戦の地である駒王学園のグラウンドを派手な土煙を舞い上げながら大きなクレーターを作り、背中から叩き付けられ、人間を遥かに超越したパワーをその身に刻み込む。

 

 

「ゴフッ……。

笑ってしまうな、それほどでありながら人間を自称する貴様に」

 

「……………」

 

 

 突き刺さる痛みを背中と頬に感じながら、コカビエルは着地する一誠に自分でもよく分からない所から出てくる笑みを見せながらフラフラと立ち上がる。

 油断なんて最初(ハナ)っからしてない、寧ろ本気で挑んでいるというのに、目の前のまだまだ子供としか言えない年齢の少年は自分と真正面から殴り合っている。

 

 決して防いだりせず、自分の繰り出す全ての攻撃を受けきり、それ以上の力で叩き伏せる。

 なるほど……まだまだ荒は多いが『あの女』の後継者と言われてるだけの素養はある。

 

 瞳孔を開かせ、どんな相手だろうと始末する殺し屋の様に鋭く、そして冷たい覇気を放ちながらファイティングポーズを取る一誠に、コカビエルは徐々に性質を理解しながら負けじと構え……。

 

 

「まだまだ終わらん!!」

 

 

 地面を抉る速力で一誠へ肉薄し、握り締めた拳を全力で叩き付けた。

 

 

「くっ……」

 

「俺は負けん! 何度負けようとも、何度挫折を味わおうとも決して折れん! フリードがジョワユーズを使ってまで闘っているのだ! 短いながらも奴の頑張りを認めて来た俺が折れてどうする!!」

 

 

 地面に転がるも直ぐに立ち上がる一誠に、既にボロボロな姿となるコカビエルは吠える。

 負けもした、挫折もした、決定的にへし折られた。

 だが折れても、鉄のように再び熱で溶かしてしまえば何度でも復活できる。

 

 それがコカビエルの心の強さの由来であり、原初の神ですら越えて見せた証拠だった。

 

 

「俺は何時だって挑戦者……追い掛ける側だ。

だがそれで良い! 勝つために追い付く、追い付く為に己を鍛えぬく! 鍛えぬく為に小さな事でも吸収する! それが俺の生きる道よ!!」

 

 

 慢心を捨て、目標のために己を鍛えぬく。

 それはある意味一誠と同じだった。

 同じだからこそ、コカビエルは堕天使で唯一最初に覚醒したのだ。

 

 

超戦者(ライズオブダークヒーロー)……。

ふっ、あの女に名付けられたのは気に食わんが、悪平等(キサマ)達風に名乗るならこれが俺の原動力だ!」

 

 

 地から這い上がる男の持つ能力保持者(スキルホルダー)として。

 

 

 

 

「…………」

 

 

 そんな一誠とコカビエルのインファイトを見届けるのは、駒王学園――牽いては街にその余波を流さないために障壁を形成させていたレイヴェル達だ。

 小細工無し、ダメージ無視の殴り合いという泥臭い戦いを展開させる二人の男をただ何も言わずに黙って見つめる……一誠の勝利を想いながら。

 

 

「……。(スゲェ……)」

 

 

 その中でレイヴェル、白音、黒歌とは違う気持ちを抱かせていた者がいた。

 名を匙元士郎。

 シトリー眷属・兵士にて五大竜王であるウリドラを神器として宿すこの少年は、グレモリー眷属の兵士の食べ癖の悪さに巻き込まれ、自身の主にて初恋の悪魔を文字通り寝取られたトラウマを抱えていた。

 

 神器としての格に負け、好きだった女すら取られ……惨めに落とされた少年は、その双子の弟であり元士郎と同じトラウマを既に経験していた一誠の下に今はこうして居る。

 

 惨めに落とされ、そんな自分を拾ってくれた一誠達との日々は元士郎にとって心地の良いものだった。

 それこそ、赤龍帝の少年に狂う少女達の近くで苦痛に思う日々の万倍は良かったし、既に自分は転生はしてしまっているものの、シトリー眷属との縁を切ると突きつけている。

 最早あんな色に狂って見失ってる連中のことなぞどうとも思わない。

 あるのはただ――

 

 

「……。俺もあの領域に……」

 

 

 奴等を纏めて鼻で笑える程の領域……。

 一誠、レイヴェル、黒歌……そしてなりつつある白音の居る領域に自分も入りたい。

 初恋に浮かれていた気持ちは既に捨て、ただ登り詰めたいと願う少年は、徐々にその才を解放しようとしていた。

 一誠という少年を起爆剤に、挫折を知って尚立ち上がったコカビエルという堕天使の話を聞く事で……。

 

 

「セ、セーヤくん!?」

 

「な、何よこれ! どうなってるのよ!!」

 

「…………………あ?」

 

 

 そして正に今がその時だった……。

 

 

 

 

 俺は弱いさ。

 イッセーの様な力強さは無い。

 レイヴェルさんや塔城さんみたいに心の強さだってない。

 黒歌さんみたいな反則な力もない。

 木場やゼノヴィアさんみたいな目的に対しての情熱もない。

 ただ兵藤の弟であるイッセーに八つ当たりしようとし、それを受け止めてくれたイッセーや皆に寄生して甘えてるだけだ。

 

 何の義理も果たしちゃいない。

 木場の様に態度で示せてる訳じゃない。

 

 ただ、好きだった女を取られ、不貞腐れてるのをイッセー達に慰められてイイ気になってるバカ。

 それが今の俺だ。

 

 

「ぐ……ぅ……!」

 

「セーヤくん……み、右腕以外が……!」

 

「こんな……こんな……!」

 

 

 しかし、そんな俺でも出来ることはある。

 コカビエル達の拘束から抜け出して来たっぽいシンパ連中が、愛しい愛しい兵藤のバカが死に体になってる姿にショックを受け、恐らくその矛先をコカビエル……そして放置してるだけで助ける義理も関係もない俺達に向けてくるだろう連中の対応だ。

 

 

「レ、レイヴェル・フェニックス!!

答えなさい、これは一体どういう事よ!? 何でセーヤの弟がコカビエルと戦ってるの!」

 

「……。この状態のセーヤくんが見えなかったとは言わせませんよ?」

 

 

 ほら始まった。

 レイヴェルさんは最早隠すこと無く連中に鬱陶しそうな顔をするだけで答えんが、コイツ等はつくづく兵藤が中心に居ないと気の済まん連中だぜ。

 テメーで勝手に負けたバカを何でレイヴェルさんが助けなければならん。

 寧ろ生きてる事を喜んでやれば良いものを……。

 

 

「チッ、バルパーが死んだせいで拘束が外されたか……?

いや今更あんな小娘どもの事なぞ知ったことか! 行くぞ兵藤一誠! 俺はまだ折れんぞ!!」

 

「おう……来い!!」

 

 

 コカビエルも連中に気付き、鬱陶しそうに舌打ちをするも、最早奴等に対する興味は失望という意味で失せているのか直ぐに戦いに戻り、それを笑いながら受けるイッセーの化け物じみた戦いは更に激化していく。

 

 

「な、何でセーヤの弟が人間の癖にコカビエルと互角に戦えてるのよ……」

 

「セーヤくんですら勝てなかったのに……」

 

 

 殴られたら殴り返す。

 コカビエルが光の槍を投げ付ければイッセーが叩き落とす。

 そんな戦いを繰り広げてる状況に、これでもまだ理解しようとしたないリアス・グレモリーとソーナ・シトリーが勝手にショックを受けた顔をしながら呻いてる兵藤を介抱してる。

 ……そういや他の連中はどうしたんだ? まだお寝んねしてるとかか? いや、どうでも良いかそんなの。

 

 もう俺はこんな女共とは別の道を行くと決めたんだ。

 何なら今そこで勝手にヤッてても何も思わねぇよ。

 

 

「さ、匙! 答えなさい……これは……!」

 

「気安く名前を呼ばないで貰えませんかね?

俺は今イッセーとコカビエルのタイマンによる被害を防ぐためにレイヴェルさん達とこうやって最大級の障壁張るのに忙しいんで」

 

「ぐっ……」

 

 

 俺の真後ろで右腕以外が無惨になってる兵藤を抱えながら元・主が一々声を描けてくるので適当にあしらうと、リアス・グレモリー共々顔を歪めるも、今度は前と違って言い返してきた。

 

 

「ふざけないでください!

セーヤくんがこの状態なのに何もせず無視して! そんな眷属育てた覚えはないわ!」

 

「小猫もそう! 兵藤一誠に何を吹き込まれたかは知らないけど、そんな戦車にしたつもりは無いわ!」

 

『は?』

 

 

 ……。えっと、何? 来たら既に四肢もがれて死にかけてた馬鹿を無関係な俺達が何の見返りも無しに助けないといけないの?

 いやいやいや……脳細胞イカれてるっつーか、鬱陶しそうに聞いていた塔城さんやレイヴェルさんや黒歌さんまで呆れちゃってらぁ。

 

 

「匙君……アナタはソーナが好きだったらしいわね?」

 

「は?」

 

 

 あんまりにも意味が分からなすぎで呆然としちまった俺に、リアス・グレモリーが怒りの表情を向けながら俺にとっては黒歴史の話を切り出してきた。

 

 

「でもソーナはセーヤに惚れた……それが悔しいからあの得体の知れない人間と組んで、こんな姿になったセーヤを嘲笑ってるんでしょう!」

 

「…………。もっと早くアナタには言っておくべきだったかもしれません……。私はセーヤが好きだからアナタには応えられないと……」

 

「……………………」

 

 

 喚くリアス・グレモリーに、勝手に反省ぶってるソーナ・シトリーに俺は今にも血管が切れそうになるほどの激情に駆られた。

 あってる事はあってるが、その腹いせにこんな馬鹿を放置した? 俺がそんな暇に見えるか? テメー等が無様にコカビエルに負けて引っ捕らえられてる代わりに、俺達がこうしてるのに逆ギレ?

 

 ……………。

 

 

「なぁ、レイヴェルさん」

 

「………。何でしょうか匙さん?」

 

 

 やっぱり口頭だけじゃ駄目だな。

 揃って俺等を責める視線で睨んでくるビッチ共に、容赦する気持ちが一気に霧散した俺は、自分でも驚く程低くなってる声でレイヴェルさんに話し掛ける。

 

 

「暫く三人で障壁張ってて貰えないか? ちょっと俺……やることが出来たからよ」

 

「………分かりました。ただし殺すのは控えてください。後日彼女達全員を魔王様に正式に裁かせますので。」

 

「了解」

 

 

 俺なりに我慢した。

 俺なりにイッセー達を習って勝手にやってろというスタンスを貫いてきたつもりだ。

 だが、此処まで何にも見えてない奴等なぞもはや邪魔でしかない。

 

 現にコイツ等は結果的にグレモリー領であるこの地を役立たずの代わりに守ろうとして居るイッセー達を逆恨みしてる始末だ。

 もしかしたら全てが終わった後、不意打ちを噛ましてくる場合を考えれば――

 

 

「…………」

 

 

 黙らせるに限る。そうだろ?

 

 

「な、何をする気よ匙……」

 

「それに魔王様に裁かれるってど――」

 

 

 二重に張っていた障壁から出て、馬鹿を介抱してる二人の前に立った俺は、警戒してるその表情をガン無視し……。

 

 

「がはぁっ!?」

 

「「なっ……!?」」

 

 

 抱えてる二人の腕の間を縫ってバカを蹴り飛ばしてやった。

 当然目を見開くビッチ共と、無様に転がるバカ。

 

 

「な、何て事をしたの匙!! 自分が何をしてるか――ぐふぅ!?」

 

「な、ソ、ソーナ――カハッ!?」

 

 

 そしてやっぱり怒る二人もついでに転がってるバカと同じ場所に蹴りを入れてぶっ飛ばしてやる。

 ハァ……此処まですればいくら盲目となったビッチ共も分かるだろうよ。

 

 

「な、何を……!?」

 

「自分が何をしてるかわかってるの……!? 転生悪魔なのに私達に手を出したら……!」

 

「あぁ? 分かってるから蹴りを入れてやったんだよ。

ほら、テメーの力に溺れて主を傷付けた……はははは、これで俺も立派な『はぐれ悪魔』だよねぇ?」

 

 

 押さえきれない口の歪みを見せ付け、煽るように両手を広げながら純血悪魔二人を挑発する。

 言ってもわからん、此処まで来ても理解しようとしない。

 ともなれば、直接手を下して嫌でも『テメー等に従う気はもう無い』と刷り込ませてやる。

 それが俺の考えであり、覚悟である。

 

 

「調子に乗らないで匙……。

アナタを押さえ付けられない程弱いつもりは無いわよ」

 

「一人で私達を相手にするつもりなら尚更よ……」

 

 不意打ちから立ち上がり、俺を殺さんと睨む二人は所詮下僕悪魔程度の俺に対してやけに自信タップリな様子と言葉を吐いてくるが、俺はまるで恐れを感じず、寧ろ更に煽る。

 

 

「あぁ、早漏そうな性欲馬鹿とレスリングごっこを毎日やってるせいで体力に自信があると? うわぁーお清々しいほどにビッチだねぇ~!」

 

「「このっ……!!」」

 

 

 蔑まれても笑う。お前のせいだと滅茶苦茶な理論振りかざすアホにも笑う。

 女を寝取られてもヘラヘラ笑い……倍返ししてやる。

 あの日から俺はそう決めた……テメーの早計さでこんな運命を辿ることになった一種のケジメであり――

 

 

「図星突かれて怒るなよ……バーカ」

 

 

 それが俺の生きる道。

 今こそ俺は……主を完全に追い越し、そして見下しながら見限る時。

 

 

「僭越ならがお相手しましょう、クソビッチお嬢様共。

俺は匙元士郎……只のはぐれ悪魔だよぉぉっ!!!」

 

 

 自由の代償は高いが……ケッ、こんな奴等の奴隷なんざ御免被るぜ!

 

 

「ぐっ……さ、匙の癖に何ですかこの威圧感は……!?」

 

「くっ……! セーヤを傷付けた罪は重いわよ!」

 

「やったのはコカビエルだっつってんだろうがクソビッチが!! 奪い取れラインよ!!」

 

 

 

 

 予想以上にコカビエルは強い。

 俺はなん抜き無しにただただ感心してしまった。

 

 

「ぐふっ……ふははは! 楽しいぞ兵藤一誠ェェ……!

久方ぶりだよ、こんなに血が騒ぐ闘いはなぁ!」

 

「あぁ……俺もだよ。

まるで俺の親代わりだったフェニックス家の人達相手に戦ってるみたいだぜ」

 

 

 まず一つ……コイツは俺の無神臓(インフニットヒーロー)による無限進化に付いて来てること。

 時間と共にどんどん力が上がってる筈の俺の攻撃に耐え、同等レベルのパワーで殴りかかってくる。

 伊達に対なじみを想定した鍛練を俺以上に永くやって来ただけの事はあり、恐らく戦闘経験は圧倒的にコカビエルの方が上だ。

 

 

「黒神ファントム……ver2!!」

 

「ぬ……まだ速く……ぐばっ!?」

 

 

 今はまた俺が一段階進化したので圧倒し始めてるが、恐らく直ぐに並ぶだろう。

 

 

「ふ、ま、まだ上がるか……ははは! 何処まで驚かせてくれるんだお前は!!」

 

「まだまだぁ!」

 

「がはっ!?」

 

 

 だからこそ今の内に可能な限りの連撃を叩き込む。

 今のコカビエルより一段階上の領域に侵入した状態による黒神ファントムver2で翻弄させながら空に舞うコカビエルを叩き落とす。

 

 

「ぐ……ぐははは!

まだだぁ……俺は諦めん!!」

 

「っ……!?」

 

 

 だが再びコカビエルの強さが増し、またも今の俺と同じ領域に入り込むと、血まみれで笑いながら俺の拳を受け止め、逆に殴り飛ばされてしまう。

 

 

「ぺっ」

 

「チッ、大してダメージは無いか。

まったくどんな肉体してるのだ貴様は」

 

 

 頬に伝わる激痛を誤魔化す様に、取れた奥歯を吐き出しながら立ち上がる俺をコカビエルが舌打ちしつつも楽しそうに笑う。

 超戦者(ライズオブダークヒーロー)……なるほど言い得て妙だ。

 まさかこうまで俺と性質が似てるとはな。お陰で全く過負荷(リアリティーエスケープ)が機能しやしない。

 

 

「フンッ!!」

 

「ぬ!? まだ力が上がるか……! そうで無くてはなぁ!」

 

 

 既に数十分以上もこの繰り返しで拮抗し、まさにジリコンなのだが俺はレイヴェルや白音や黒歌に増援は頼まない。

 此処に来て俺の悪い癖なのだが、コカビエルを一対一の状態で戦って勝ちたいと思っているのだ。

 それにレイヴェル達も信じて待っててくれる……その思いに応えられずして生徒会長はやれんよ。

 

 

「俺は貴様より餓鬼だが、それでも負けるつもりは無い……!」

 

 

 全て喪ったあの日……。

 大切な人達を得たあの日……。

 そしてこんな俺を慕ってくれるレイヴェルを始めとした友達に無様な姿は見せない。

 

 祐斗やゼノヴィア……そして元士郎まで過去とのケジメを付け始めてるのだ。

 俺が此処で折れる訳には………いかねぇ!!!

 

 

「むっ、何をする気だ……?」

 

 

 拳と拳がぶつかり合い、互いに後方へと吹き飛ばされた俺は……コカビエルに最大の尊敬の念を感じながらこその全身全霊を撃ち放つ決心を付けた。

 

 

「これも所詮師匠から教えられただけに過ぎんし、俺は言葉遣い(スタイル)では無い。

だから俺なりのアレンジを加えたものだ……」

 

 

 勝ちたい。只それだけの為に俺は全てを賭ける。

 安心院なじみの後継者なんて言われてるが、俺自身にそんな資格は無い。

 勝利と敗北にだけはこだわり続ける俺にはなじみの様にはなれない。

 だからこそ俺は俺なりのやり方で此処まで引っ張り上げてくれたなじみを含めた恩人達に応える。

 

 

「ほう、ならば来るがいい……俺も只の堕天使として貴様に勝つ……!」

 

 

 両手に光の槍を生成し、構えるコカビエルに対して俺は両手を地面に付け、クラウチングスタートの体制を取る。

 そして可能な限りの全身の神経を極限まで高め、可能な限り血圧を急速に上昇させ、可能な限りの全身を流れる血液のスピードを速める。

 

 高熱の様な熱さが俺の身体を包み、やがて吐く息は蒸気の様な煙となる。

 

 

「オリジナルの完全な劣化だが……アレンジでソコは補った。行くぞ……コカビエル!」

 

 

 これぞ、かの黒神めだかがなじみにすら1億回も勝利した獅子目言彦に致命傷を与えた一撃……黒神ファイナル。

 本来なら言葉遣いという技術を駆使した終神モードでなければ扱う事が出来ないが、俺は代わりに自分だけのモードを使ってそれを補う。

 

 人間だからという矛盾を乗り越え……あらゆる高き壁を越え続ける俺だけのモード。

 

 

無神臓(インフニットヒーロー)ver矛神モード……黒神ファイナルだ!!」

 

 

 それが矛盾すら蹴散らす矛神モード。




補足

コカビーさんが能力保持者(スキルホルダー)で何が悪い(某本部さん風に)

超戦者(ライズオブダークヒーロー)

 挫折と敗北を知ったコカビエルが0からリトライしてやり直し、這い上がり始めた時に覚醒した能力(スキル)

相手が強ければ強いほど、その相手と同等レベルに常に進化し互角に渡り合える効果がある。

 某魔王様に安心院さんが言った言葉は……。

『キミと違ってコカビエル君は実に僕好みの男だな、もう一人の一誠みたいなもんだし』

とか何とかで某魔王様は超越した嫉妬中。

ネタをくれたRainMakerさん、ありがとうございます。


その2
無神臓(インフニットヒーロー)……矛神モード。

人間だから……その力を持ってないからという矛盾の壁を破壊し、あらゆる種族の力を自分なりにアレンジして使用できる一誠のオリジナルモード。

これにより黒神めだかの黒神ファイナルと終神モードを限り無く近く再現している。


その3

匙きゅんについて。


八坂さんが人気ありすぎぃ!! ……でも魔王少女推しもあるぅ!

……。じゃなくて、遂に口だけじゃなく態度で示す覚悟を決めてしまった匙きゅんを暖かく包み込む母性を与えるのだ!

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