死を経験した俺の生きる時間   作:天空を見上げる猫

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十六話

「イチカー!お昼行きましょ!」

 

 

四時間目の授業が終わると直ぐに鈴が一組にやって来ると笑顔でイチカを昼食に誘った。

 

 

「そうだな。友達も一緒で良いか?」

 

 

「勿論♪私も友達呼んでるから♪」

 

 

「友達?随分と早いな。何時友達になったんだ?」

 

 

「昨日よ。それじゃ先に行って場所取っとくわね。」

 

 

「了解。俺も直ぐに向かう。」

 

 

鈴は一組を出て食堂に向かって行った。やはり一組のほとんどの生徒が思考が追い付けないでいた。

 

 

「て言う訳だから来るか?セシリア。」

 

 

「えぇ、お言葉に甘えさせてもらいますわ。」

 

 

「イッチー、私も良い~?」

 

 

「構わないぞ。」

 

 

「わ~い。」

 

 

イチカはセシリア達と食堂に向かったが三人はあることに気が付いていた。しかし三人は関わるのも面倒なのであえて気付かない振りをしていた。後ろから殺気を放ちながら付いてきているモップテールに…。

 

 

(は~、何で毎日毎日殺気を向けられるんだ?)

 

 

(さぁ~?)

 

 

(本当に母樣の妹かと疑いたくなります。)

 

 

(どうするのマスター?)

 

 

(放っておく。別に害があるわけじゃ無いからな。)

 

 

殺気を向けられている三人は食堂に着くと席を確保している鈴を探し始めた。

 

 

「鈴とその友達は何処に居るんだ?」

 

(あ、Master彼方に鈴様が居られました。)

 

 

(うん?何処に居…)

 

 

イチカが見た先には満面の笑みを浮かべ此方に向かって大きく手を振っている鈴とそれを必死に辞めさせようとして顔を真っ赤にしている簪の姿があった。しかし、それだけならまだ良かった。鈴と簪の席から少し離れた席に食事をしながら性能が高そうなカメラを構える生徒会長の姿があった。そう、簪の姉である更識楯無である。

 

 

「…セシリア、のほほんさん、鈴達を見付けたから行くか。」

 

 

「…そうですわね。」

 

 

「…そうだね~。」

 

 

イチカ達は鈴と簪の居る席に向かった。しかし簪がイチカ達と目が合うと更に顔を赤くしてしまった。

 

 

「紹介の前に何で篠ノ之が居る?」

 

 

席に座ると呼んでもいない篠ノ之が何故か平然と居座っていた。同席の許可も取らずに居座っている篠ノ之にイチカ達は呆れていた。

 

 

「居ては駄目なのか?それと篠ノ之では無く箒と呼べ!」

 

 

「何度言えば解る?何故友達でも無いのに名前で呼ばなければならない?」

 

 

「いい加減にしろ!私達は幼なじみでいずれ結ばれる者同士だ!それよりもこの小娘は誰なんだ!?」

 

 

「…さっきから聞いていれば、あんた何様のつもり?イチカの幼なじみ?私はあんたのような奴は知らない。いずれ結ばれる者同士?勝手にイチカの運命を決めないでくれる?それに私はあんたと同い年なんだけど。」

 

 

「貴様に聞いていない!私は一夏に聞いているんだ!一夏!さっさと説明しろ!」

 

 

「…はぁ~、鈴、言って良いか?」

 

 

「えぇ、構わないわ!存分に言ってやって!」

 

 

「この子は凰鈴音。俺の幼なじみの一人であり、…俺の恋人だ!」

 

 

イチカが鈴の事を紹介すると食堂に居た生徒のほとんどが凍りついた。 やがて時間が経つと奇声が上がった。

 

 

『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?』

 

 

「そんな!?神は私達を見捨てたのか!?」

 

 

「たった一人の男子が彼女持ちなんて!?」

 

 

『世界は残酷だぁぁぁぁぁぁぁぁ!』

 

 

食堂は一瞬にしてパニック状態になってしまった。平常心を保っているのはイチカ、鈴、セシリア、本音、簪、楯無の六人であった。それでもイチカと鈴は顔を少しばかり赤くしていた。

 

 

「貴様が!貴様が一夏を変えたのか!!」

 

 

「!鈴!」

 

 

篠ノ之は席を立ち上がり鈴に近づき鈴の顔に向かって殴りかかった。しかし、篠ノ之の拳は鈴の顔に届く事は無かった。

 

 

「集まる時間を既に過ぎているので探しに来てみれば…篠ノ之さん?一体、何をしているのですか?」

 

 

「く、黒姫先輩!?何故此処に!?」

 

 

篠ノ之の拳を止めたのは先週、イチカと篠ノ之の勝負で審判を務めた黒姫刹那であった。

 

 

「何故?今日の昼休み剣道部は集まれと言われた筈ですよ。皆さんは昼食を取らずに貴女を待っていたんですよ?なのに貴女は何をしているのですか?」

 

 

「そ、それは…」

 

 

「しかも何故この生徒を殴ろうとしたのですか?」

 

 

「…」

 

 

「もう一度聞きます。貴女は何をしているのですか?」

 

 

刹那は一度目と二度目とは違い、覇気の籠った声で篠ノ之に質問した。

 

 

「…すみません。理由を話すので離してもらえませんか?」

 

 

「…分かりました。それでは理由を聞かせてもらいましょうか?」

 

 

「えぇ、…貴女に話す事などない!」

 

 

そう言うと篠ノ之は刹那の顔を殴った。しかし、思い出して欲しい。十話で篠ノ之に竹刀で殴られても何ともなかった。それが拳に変わった処で刹那には無意味だ。

 

 

「…貴女は学習しませんね。はぁ!」

 

 

刹那は前回の様に篠ノ之にボディブローを喰らわせ、篠ノ之は気絶してしまった。刹那は気絶した篠ノ之を肩に担ぎ、楯無の元へ移動した。

 

 

「楯無さん、迷惑を掛けてすみません。」

 

 

「気にしないで黒姫さん。貴女のお陰で事態が悪化しなかったわ。」

 

 

「それでもすみません。」

 

 

刹那は篠ノ之が落ちないように楯無に頭を下げて謝罪した。そしてイチカの元へ移動した。

 

 

「ミューゼル君、来週を楽しみにしています。」

 

 

「えぇ、その時はよろしくお願いします。」

 

 

「はい、それでは失礼します。」

 

 

刹那は急ぎ足で食堂を出ていった。




「今回で二十話目か。」

「早いですね~。」

「そうだな。とりあえず俺から質問良いか?」

「?何を聞きたいんですか?」

「闘魂やグレイトフルはどうするんだ?」

「どちらも出しませんよ。」

「何で?」

「何でってまず闘魂は確実にイレギュラーのような眼魂ですからね。この作品では絶対に無理です。グレイトフルは眼魂が全部無いと出来ませんからね。その代わりに闘魂の様な眼魂を出します。」

「なるほどな。」

「さて、今回は此処まで。」

「それでは。」

「「次回もお楽しみに!」」
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