「(作者が干からびてる。)大丈夫か?」
「甘さが…甘さが足りません。」
「ほれ、あんこ。」
「あ、ありがうとございます…。」
「(戻らないか。)それではどうぞ!」
現在、イチカのクラスメイト達は何かのカタログ等を持ちながら談笑していた。
(イチカ~、クラスの嬢ちゃん達は何を話しているんだ~?)
(ISスーツの申し込みが今日から出来るようになるからな。何処の会社のが良いか話しているんだ。)
(なるほどな~。ま、イチカには関係無い話だからな~。)
(確かに俺はISの授業は何時もジャージだからな。)
(てかさ~、ISスーツってほぼスク水じゃね~?何でだ~?)
(作った人の趣味じゃないか?詳しくは知らないけど。)
「ISスーツは肌表面の微力な電位差を検知する事によって、操縦者の動きをダイレクトに各部位へと伝達、ISはそこで必要な動きを行います。また、このスーツは耐久性にも優れ、一般的な小口径拳銃の銃弾程度なら完全に受け止める事が出来ます。あ、衝撃は消えませんのであしからず。」
山田先生がISスーツの説明をしながら教室に入って来た。
「山ちゃん詳しい!」
「一応先生ですから。…ってや、山ちゃん?」
「山ぴー見直した!」
「今日が皆さんのスーツ申し込み開始日ですからね。ちゃんと予習してきてあるんです。えへん。…ってや、山ぴー?」
入学から大体二ヶ月、山田先生には多くの愛称が付いていた。本人は凄く気にしているようだが。
(今、山田先生の愛称って幾つだっけ~?)
(確か…8くらいか?)
「グッジョブ!山っち!」
「それほどでも~。…って山っち?」
(あ、これは初めて聞いたな。)
「あ、あのー、教師をあだ名で呼ぶのはちょっと…。」
「えー、いいじゃんいいじゃん。」
「まーやんは真面目っ子だなぁ。」
「ま、まーやんって…。と、兎に角ちゃんと先生を付けてください!」
「早く席に着け、時間だ。」
山田先生が生徒に注意していると千冬が教室に入って来た。
(教室の外に人の気配?しかも二人?)
(どっちとも女だな~。ま、こんな時期に転校生って言ったら絶対に代表候補生だよな~。)
「では山田先生、HRを。」
「は、はいっ!」
千冬は山田先生が眼鏡を拭いている時に頼んだ為に少々慌てていた。
(てか、何で妖怪婚期逃しはHRを山田先生に任せるんだ?)
(面倒だからだろ。)
(なるほどな~。)
「さて、今日はなんと転校生を紹介します!しかも二名です!」
「え…」
『えぇぇぇぇっ!?』
クラスのほとんどが騒ぎだした。
「さ、入ってください!」
「失礼します。」
「…。」
金髪で男装した少女と銀髪で眼帯をした少女が入って来た。
(銀髪の少女はクロエさんにそっくりだな。)
(そうだな~。)
イチカとユルセンが話していると金髪の少女から自己紹介を始めた。
「シャルロット・デュノアです。フランスから来ました。この国では不馴れな事も多いかと思いますが、皆さんこれからよろしくお願いします。」
シャルロットと名乗った少女はにこやかな顔でそう告げて一礼する。
「お、男?」
「あ、一応この格好していますがちゃんとした女です。」
「き」
「き?」
(ユルセン、耳栓準備。)
(りょ~か~い。)
『キャー!!』
「男装女子よ!まさか本当に居たなんて!」
「デュノアさん!取り合えず抱いて!いや、抱かせて!」
「それよりも薄い本のモデルになって!」
「やかましい!ラウラ、自己紹介をしろ。」
「…ラウラ・ボーデヴィッヒ。ドイツ出身だ。」
「…」
銀髪の少女も自己紹介をするがその続きがなく沈黙が続いた。
「あ、あの、以上…ですか?」
「以上だ。」
そう言うとボーデヴィッヒは歩きだしイチカの席の前に来た。
『俺に何か様か?』
『ほう…ドイツ語を話せるとは驚いたな。それはそうと貴様がイチカ・ミューゼルか?』
『そうだが?』
『ならば私と闘え。』
『…理由は?』
『簡単な事だ。私は強い奴と闘いたい。ただそれだけだ。』
『何故俺なんだ?』
『この中で強者はイギリス代表候補生と貴様だけだからだ。そして貴様の方が少しばかり強い。』
『…分かった。それで?何時やるんだ?』
『日程はアリーナの予約が取れ次第連絡する。』
そう言うとボーデヴィッヒは自分の席に向かった。
(周りがポカンとしてるぞ~。)
(ま、一部分かっている奴も居るけどな。)
「…ではHRを終わる。各人はすぐに着替えて第二グラウンドに集合。今日は二組と合同でIS模擬戦闘を行う。解散!」
(さて、此方も移動するか。)
(そうだな~。)
イチカは走って空いている第二アリーナ更衣室に向かった。すると。
「此方A班、ターゲットを確認した。これより任務を執行する。」
「チッ!早速来たか!」
イチカの前方には多くの女子がイチカに向かってきた。イチカから様々な情報を得るために。
「者共、出会え出会えい!」
(…何時から武家屋敷になったんだ?)
(さぁ~?って後ろかも来たぞ~。)
(知ってる!こうなったら仕方ない!)
イチカは近くにあった窓を開け、そこから外へと飛び降りた。
『えぇー!!飛び降りた!?』
イチカは第二アリーナ更衣室に着くと急いでジャージに着替え第二グラウンドに向かった。
「では、本日から格闘及び射撃を含む実戦訓練を開始する。」
「はい!」
一組と二組の生徒が気合いよく返事をした。
「さて、今日は戦闘を実演してもらおう。そうだな…凰!オルコット!」
千冬は迷う素振りをして鈴とセシリアを指名した。しかし、何人かの生徒は気付いていた。千冬が初めっから決めていたことを。
「それで、相手はどちらに?私は鈴さんでも構いませんが?」
「私もセシリアで構いませんけど?」
「慌てるな小娘ども。対戦相手は…」
キィィィン。「あぁぁぁあーっ!ど、どいてください~!」
(上から?あ。)
イチカが上を見上げると悲鳴をあげながら落ちてきている山田先生の姿があった。イチカはゴーストドライバーを出現させ眼魂を取りだしセットした。
[アーイ!バッチリミナー!開眼!オレ!レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!]
イチカはゴーストに変身し、落ちてきている山田先生の腕を掴んで助けた。
「大丈夫ですか?山田先生。」
「あ、ありがうとございます!お、重くないですか?」
「大丈夫ですよ。此方もISを起動してますから。」
「おい、ミューゼル。何故白い奴にしなかった?あれなら簡単に助けれただろ。」
「「は~。」」
イチカと山田先生は同時に溜め息を吐いた。
「忘れたか?白式はあの時の攻撃で盾が完全に破壊されて修復が必要になり、現在修復中だ。誰かさんのせいでな。」
「それにちゃんとレポートにも書かれていましたよ。ちゃんと目を通しました?誰かさんの罰を勝手に軽くした織斑先生?」
「……二人の相手は山田先生だ。」
この後、鈴&セシリアVS山田先生は山田先生が経験と戦略の差で勝利した。
「甘さ…甘さ…甘さ…」
「これは流石にヤバイな。」
「誰か、誰か私に甘さを!」
「甘さは無いがほれ。」
「猫!」
「(これで少しは大丈夫か。)それでは次回もお楽しみに!」