死を経験した俺の生きる時間   作:天空を見上げる猫

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「気が付けばこの作品はもうすぐ一年が経とうとしているんですね。」

「そうだな。本当によく続いたものだな。」

「本当ですよ。取り合えず前書きはここまでにしましょう。」

「そうだな。因みに今回は後書きは無しだ。」

「「それではどうぞ!」」


三十四話

「イチカ、大丈夫?首は痛くない?」

 

 

「いや、大丈夫だ。むしろ気持ち良いくらいだな。それよりも俺に甘えるんじゃなかったのか?どう見ても俺が甘えているようにしか感じないんだが?」

 

 

「良いの。例えどう見えようが私が甘えてるの。それとも…こう言う風にされてるのは嫌?」

 

 

「この顔が嫌がってる様に見えるか?」

 

 

「全然♪むしろ嬉しそうにしてるよ♪」

 

 

「そう言う鈴もな。」

 

 

先程行われたビーチバレー?が終わりイチカは鈴と共に幸せの一時を過ごしていた。ただし、何時もと違ってイチカは鈴に膝枕をされており、二人は何時も以上の笑顔で過ごしていた。そして、周りの生徒達は様々な反応を見せていた。

 

「な、何なんだ!?この甘い空間は!?以前より更に甘くなってる!?」

 

 

「そんな、まさか!?そんな事があるわけが無い!人間があれを使える筈が無い!」

 

 

「いいえ、残念ながらこの空間は間違い無くあの空間よ。その証拠にあれを見なさい。」

 

 

「なっ!?次々と皆が羨ましそうに口から砂糖を吐いている!?なら本当にこの空間は!?」

 

 

「えぇ、古から伝わる伝説の固有結界、無限の砂糖精製《アンリミデットシュガーワークス》!でも上には上が居るものね。ほらあれ。」

 

 

「!?あの二人を見ながらティータイムを堪能している!?」

 

 

イチカと鈴を見ながら砂糖を吐く者達、少しばかりこの光景に慣れ、ネタと混ぜて現実逃避をする者達、完全に慣れてティータイムを開始する何時もの面子。だからと言ってイチカと鈴がイチャイチャを辞める筈が無い。と言うより、全く気にしていないようだ。

するといきなり、シャッターの切る音が聞こえた。二人は音が聞こえた方に視線を向けるとやはりと言うべきか、そこにはカメラを持つセシリアの姿があった。

 

 

「何だセシリアか。撮影は終わったのか?」

 

 

「えぇ、先程終わった処ですの。処で私が撮った写真をご覧になられます?」

 

 

「見る!セシリアがどんな写真を撮ったのか気になるし!」

 

 

「やはり、鈴さんは元気があってよろしいですわね。それではどうぞご覧になってくださいませ。」

 

 

「ありがと。イチカも見る?」

 

 

「頼めるか?」

 

 

「了解♪」

 

 

(やはり、他人の恋路と言う物は邪魔する物ではなく、見て楽しむ物ですわね。と言うより、邪魔する意味が全く理解出来ませんわ。本当に好きなら邪魔ではなく、応援すべきですのに。)

 

 

「「…。」」

 

 

セシリアが他人の恋路について考えている時、イチカと鈴はセシリアのカメラを見ながらある事に気が付いていた。

 

 

((海の画像より少女達の画像が圧倒的に多いなー。って!?何気に山田先生まで写ってる!?))

 

 

「処で、イチカさんと鈴さんの写真を撮らせて貰えませんか?あ、そのままで良いので。」

 

 

「別に良いわよ。」

 

 

「あぁ、俺も構わない。」

 

 

セシリアは二人から許可を貰い、撮影を開始した。二人の写真を撮っているセシリアは、とても嬉しそうにしていた。

 

 

「そう言えばセシリア。セシリアの事で気になった事があるんだけど。」

 

 

「何でしょうか?」

 

 

「セシリアって好きな人って言うより、気になる人とか居ないの?」

 

 

「気になる人…ですか?(そう言うのは考えた事も無かったですわね。気になる人、「エスコートをお願いできますか?セシリア?」…何故、刹那先輩の事が浮かんだのでしょうか?…あぁ、成る程。最初に浮かんだという事はそう言う事なのでしょうね。)何故、聞きたいのですの?」

 

 

「何でって言われたらセシリアもそう言う年頃だからそんな人が居るのかな?って思ったから。」

 

 

「そう言う事でしたか。そうですわね…居ない、と言えば嘘になりますわね。」

 

 

「ホントに!?セシリアにも春到来か~。」

 

 

「だな。セシリアが気になってる位だからとても良い人なんだろ?」

 

 

「えぇ、それは勿論。」

 

 

二人はセシリアの答えに冷やかす事はせず、それぞれの感想をセシリアに言っていた。セシリアも二人の言葉を聞き、嬉しそうにしていた。鈴が爆弾を落とすまでは。

 

 

「そう言えば最近、セシリアって黒姫先輩と仲が良いよね。あっ!もしかしてセシリアの気になる人って黒姫先輩?なんてね、そんな訳無いか。」

 

 

「ッ!?え、いえ!そ、それは!?///はぅ///」

 

 

「え?マジ?」

 

 

「///」コクコク

 

 

鈴の言葉にセシリアは顔を紅くしながら頷き、肯定していた。そしてセシリアは、どう反応すべきか分からず、顔を紅くし、俯いていた。イチカと鈴も初めて見るセシリアの姿に戸惑っており、沈黙が続いていた。

少しばかり続いた沈黙を破ったのはイチカであった。イチカは鈴の膝枕から起き上がり、面と向かってセシリアと話始めた。

 

 

「セシリア、取り合えず今は黒姫先輩が気になってる状態で良いんだよな?」

 

 

「えぇ、鈴さんに聞かれ一番最初に浮かび、今も考えるだけで胸が少しばかり痛みますわ。」

 

 

「そっか、なら俺から一つ言わせて貰っても良いか?勿論、聞きたくなかったら聞かなくても良い。判断はセシリアに任せる。」

 

「…何でしょうか?」

 

 

「周りの目なんて気にするな。セシリアは自分の心に従えば良いさ。」

 

 

「へ?否定しないのですか?」

 

 

「確かに普通なら止めるべきなんだろうけど、これはセシリアの問題だ。それ以前に俺達は応援するだけだからな。。それとも俺のライバルは、気になる人が出来ただけで弱気になるような奴なのか?」

 

 

「フフ、おっしゃる通りですわね。もう考えるのは辞めましたわ!女は度胸!当たって砕けろですわ!私、セシリア・オルコットはこの想いを刹那先輩に伝えますわ!」

 

 

「その意気だ!セシリア!」

 

 

「はい!」

 

 

「砕けたら駄目じゃない?」

 

 

鈴のツッコミは二人には聞こえず、ただ虚しく波の音が聞こえていた。鈴は気にせず何度かツッコミ続けた。しかし、二人には聞こえず、遂に鈴はツッコミを諦めた。

 

 

「イチカさんのお陰で目が覚めましたわ。お礼としてお受け取りください。きっと喜んで貰えると思いますわ。」

 

「写真?何の?…キュー///」

 

 

「イ、イチカ!?どうしたの!?大丈夫!?えっ!?何で鼻血を流してるの!?」

 

 

イチカは写真を見た瞬間、顔を紅くして鼻血を出しながら倒れてしまった。そしてセシリアは微笑ましそうに二人を眺めており、悪戯が成功した子供の様な笑顔になっていた。

 

 

(フム、やはりイチカさんにこれを見せるのははまだ早かったみたいですわね。鈴さんも初ですがイチカさんも負けじと初でしたわね。)

 

 

セシリアがイチカに渡した写真。その写真には水着に着替えている途中の鈴の姿が写っていた。つまり、水着を完全に着ていない状態をイチカは見てしまったのである。イチカが気絶するのは当たり前である。そして、鈴はイチカの持っていた写真と体の一部を見てイチカと同じく顔を紅くしていた。




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