死を経験した俺の生きる時間   作:天空を見上げる猫

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この話からシャルロットの本性が露になり、本領発揮となります。

そして、此処から注意です。この注意は必ず読んでください。
「これ以上黒いシャルロットを見たくない!」と言うシャルロッ党の方は直ぐにブラウザバックをする事をオススメします。
逆に「自分はどんなシャルロットでも愛してみせる!」と言う方だけ読んでください。





















では始まります。


四十七話 悪魔の狂気

「嫌だ…嫌だ…私はこれ以上は戦いたくない…お願い…貴女を陥れ様とした事は謝るから…だから…だから…!早くこの地獄を終わらせてよぉぉぉぉぉぉぉぉお!?」

 

 

「…アハ♪アハハハ♪そっかぁ、貴女は早く終わって欲しいんだね?でも…残念だね♪貴女達自身が時間無制限と降参の無しを選んだからシールドエネルギーが尽きるまで続いているんだよ?それに…僕はまだ満足出来ていないから貴女が壊れるまで辞める気は全く無いよ♪」

 

 

「ヒッ!?」

 

 

「さぁ…楽しい時間を…続けようか♪」

 

 

フランスのIS訓練所で行われている名目上の国家代表と代表候補生の三人の計四人による合同訓練、しかし代表候補生の一人はISが解除され気絶しており、国家代表であるアリス・ルグランは目の前で不気味に笑らいながら代表候補生に近付いているシャルロットに怯えると言う最早合同訓練と呼べない光景になっていた。

何故この様な状況になっているかは、少々時間を遡らなければならない。

 

 

シャルロットはフランスに帰国後直ぐにIS委員会フランス支部に向かい報告等を済ませて、国家代表とシャルロットを含めた代表候補生三名の合同訓練が行われる訓練所におり、合同訓練の準備をしていた。

 

 

(合同訓練…ねぇ?確かに年に四、五回やってたけど何で今頃やるのかな?…あ、もしかしてアメリカとイスラエルの所有していたコアがフランスにも配られたからかな?ま、何でも良いや、どうせ退屈な事に変わらないから適当にやれば良いよね。)

 

 

シャルロットが指定された場所に着くと指定された時間の二十分前にも関わらず、既に二人の代表候補生と国家代表であるアリス・ルグランが集まっていた。三人は何か話していたがシャルロットが来たのを確認すると話を辞めて笑みを浮かべていた。

 

 

「(ランクニと三、そして代表のルグランさん…か。何か…何時もより少ないね?何時もならルグランさんと僕と他の代表候補生が五人なのに…まぁ、何時も通り制限時間内にシールドエネルギーを削れば良っか。)お待たせしてすいません、先程報告した時に聞いたもので。」

 

 

「気にしなくて良いわよ。代表候補生ランク一位のシャルロットさん?それに今回の合同訓練の内容は把握しているの?」

 

 

「(何か棘のある言い方だね?それに今回の?)いえ、何時も通り時間を決めて僕とルグランさんが他の代表候補生と変わり変わりでやると思っていたんですが?違うんですか?」

 

 

「えぇ、今回の内容は時間無制限、降参、強制終了無し、シールドエネルギーが尽きるまで終わらないバトル・ロワイアル方式よ。」

 

 

「(成る程ねぇ、そう言う事かぁ♪なら今回は本気で楽しめそうだね♪そうと決まれば…)一つ質問良いですか?怪我した場合は怪我をさせた方の責任になるんですか?それとも怪我をした方の責任になるんですか?」

 

 

「決まってるでしょ、怪我をした方の責任よ。例え事故が起こって怪我をしてもそれは怪我した自身の責任で相手は関係無いわ。」

 

 

「(予想通りの答えをありがとう♪これで君達を満足するまで…壊せるよ♪)分かりました。なら、早速始めましょうか?」

 

 

シャルロットを含めた四人はそれぞれISを展開し、シャルロット以外の三人は展開すると同時にシャルロットに向かい攻撃を仕掛ける。しかし、攻撃を仕掛けられた本人は特に驚いてはいないがわざと驚き攻撃に反応出来ないフリをしていた。

 

 

「いきなり何するんですか!」

 

 

「何って合同訓練で三人とも貴女を狙った、別にバトル・ロワイアル方式なんだから可笑しい事は無いでしょ?」

 

 

「でも開始の合図は鳴ってませんよ!」

 

 

「私はちゃんとスタートって言ったよw聞こえてないデュノアさんが悪いんでしょw」

 

 

「そうそうwだって私達はスタートって聞こえたから攻撃しただけだからねw」

 

 

「そう言う事。」

 

 

「そんな…(そんな事知ってるに決まってるでしょ♪だからわざと攻撃を受けてあげたんじゃないか♪それにしても…遅いんだよなぁ、攻撃もスピードも何もかも。と言うより喋る暇があったら攻撃すれば良いのに…だからフランスはIS技術と操作技術が合ってないって言われてるんだよ。ま、もう少し良い気分にさせておこうかな。そうすれば…あぁ、考えただけでゾクゾクするよ♪)」

 

 

シャルロットは絶望した表情をしながら内心は三人のレベルの低さに落胆しており、どういう風に行動するかを決めて楽しんでおり、一瞬だけだが目付きが鋭くなった事に三人は気付かなかった。そして合同訓練が始まって数十分が経過した頃シャルロットは地面に倒れており、その光景を三人は笑いながら見下していた。

 

 

「無様ねw貴女はランク一位と言っても、所詮は会社の七光りって事ねw」

 

 

「攻撃も当たらないし、攻撃されたら回避出来ない、それでよく代表候補生になれたわねw今からでも遅くないから代表候補生辞めたら?w」

 

 

「で?シールドエネルギーの残りが三割を切ったけどまだ続ける?まぁ、シールドエネルギーが尽きるまで私達に攻撃される以外は無いけどね?」

 

 

「(はぁ…、国家代表とランクニと三が三人同時に相手するから楽しみにしてたけど期待して損した。三十分以上経てっても三割近く残ってるとかあり得ないでしょ。しかもルグランさんは良いとして、二人共似た様な攻撃しかしてこないし、連携もなってない。まだIS学園の一般生徒の方が強いよ…はぁ…この後約束があるから)さっさと終わらせよっと…。」

 

 

「ハァ?それ…本気で言ってるの?」

 

 

「七光りの分際で生意気よ!」

 

 

「…?あれ、もしかして声に出てた?まぁ、良いや別に聞かれても問題無いし、それに終わらせるのは事実だしね♪さぁ…今度は僕が楽しませて貰うよ♪」

 

 

(彼女の雰囲気が…変わった?…例え、雰囲気が変わっても関係無い。私はどんな事をしても勝たなきゃいけない!)

 

 

「どうせ七光りの攻撃なんて当たらないから動かないであげるわw」

 

 

「へぇ、言うねぇ?なら…遠慮無く♪」

 

 

「ッ!」

 

 

シャルロットは武器をライフルから愛用している両手持ちの蛇腹剣に切り換えて挑発してきた代表候補生に向かって一気に加速し斬り掛かる。しかし、咄嗟の判断でギリギリ回避出来た…筈だった

 

 

「ッ!?何で!?確かに回避した筈なのに、何で攻撃が当たったの!?」

 

 

「君に言う義理は無いよ!」

 

 

シャルロットは再び蛇腹剣を展開して代表候補生の首を狙って巻き付けて引き寄せ、地面に叩き付けてから代表候補生の両腕を踏みつけて逃げられない様にしてシャルロットはライフルを展開し、標準を顔に合わせて至近距離で何度も発砲する。そして代表候補生は撃たれながら気付いてしまった、シャルロットはライフルを撃ちながら狂気に染まった笑みを浮かべている事に。

 

 

「ヒッ!?」

 

 

「アハハ♪やっと良い顔になったね!でも楽しい時間は始まったばかりだからね。だから、もっと良い表情になる様に君を…壊してあげるよ♪」

 

 

「今すぐ離しなさい!会社の七光りのくせに調子に乗らないでよ!」

 

 

「待ちなさい!」

 

 

(!助かった…)

 

 

「今、助かった…そう思ったでしょ♪」

 

 

「ッ!?」

 

 

もう一人の代表候補生は一気加速してシャルロットに接近する。そしてこの時、身動きが取れない代表候補生は自分が助かると思い安堵する。しかし、シャルロットは表情から考えている事を見抜き問い掛ける。考えを詠まれた事に驚き再び見えた狂気に染まった笑みに恐怖し声すら出ていなかった。

 

 

「悪いけど、今はこの娘を壊すのを楽しみたいんだよ。だから…邪魔するな。」

 

 

「ガッ!?」

 

 

「「ッ!?」」

 

 

シャルロットは蛇腹剣を伸ばし代表候補生に巻き付けて地面にそのまま叩き付ける。そして直ぐに叩き付けた代表候補生に向かってグレネードを十個程投げ付ける。それに気付いた代表候補生は直ぐにその場から離れようとする。しかしシャルロットは蛇腹剣で離れた場所から何度も斬り、その場から離れれない様にしている。

 

 

「嫌…嫌…!此処から離れさせてよ!」

 

 

「五月蝿いから黙れば?ハァ…君は後からじっくりと壊したかったけど…辞めた。さっさと墜ちて壊れなよ。」

 

 

「…」

 

 

「さて…お待たせ♪邪魔する奴は消えた事だし再開しようか♪」

 

 

代表候補生に投げられたグレネードは悲鳴を挙げる暇も与えず一斉に爆発し、ISのシールドエネルギーを一気に削り切る。グレネードが爆発するまでシャルロットは真顔で見詰め、爆発し終わると直ぐに笑顔で抑えていた代表候補生に話し掛ける。

 

 

「…すな。」

 

 

「うん?」

 

 

「七光りごときが私達を見下さないでよ!実力は私達の方が断然上よ!なのに何で会社の七光りってだけでランク一位に居座って専用機まで持ってるのよ!こんなの不公平よ!」

 

 

「アハ…アハハハハハハハハハハハ!ま、待って!君達が?僕より実力が上?や、辞めてよwそんな冗談はw冗談はIS学園の一般生徒より低い君達の実力だけにしてよw」

 

 

「何を言って…」

 

 

「ふざけないでよ!」

 

 

「別にふざけてないさ。僕は事実を言ってるだけだからね。だって君達…三割位しか本気を出してないのに訓練で一度も勝った事無いでしょ?それに特別な技術があるわけでも無いしね。それにさ…会社の七光りってだけでランク一位になれる訳無いでしょ?それに専用機だってランク一位になれなかったら持てない訳だしね。さて…話は終わりにして再開しようか。ルグランさんは恐怖で動けないみたいだしね。シールドエネルギーの残量からしてライフル三発分位かな?それじゃ早速撃たせて貰うよ♪」

 

 

「何で…何で…何であんたはそんなに楽しそうに人に銃を向けれるのよ!?」

 

 

「何でって…決まってるでしょ♪こう言う風に恐怖に染まった顔を見ながら撃てるんだから…ね♪」バンッ!

 

 

「グッ!?狂ってる…あんた頭可笑しいわよ!?」

 

 

「?何当たり前な事言ってるの?こんな可笑しな事を平気でやる人間が狂ってない筈が無いでしょ?」バンッ!

 

 

「ガッ!?…早く撃ちなさいよ…後、一発なんでしょ…早く撃って終わらせなさいよ!(早く終わらせてこんな奴と関わらない様にしないと…)」

 

 

「アハハ♪良いねぇその覚悟!なら君のお望み通りラスト一発♪良かったね、これでシールドエネルギーが尽きて終われるよ。さぁ…終わりの時間だよ♪」バンッ!

 

 

シャルロットは笑顔でライフルの引き金を引き抑えている代表候補生に弾丸を撃ち込む。代表候補生も覚悟を決めてお目を閉じてISが解除されるのを待つ。しかし既に発砲されているにも関わらず頭部に衝撃が来ずISも解除される感覚も無い事に気付く。

 

 

「…?何で?何で…ISが…解除されてないの…?それに何で…

シールドエネルギーが回復してるの(・・・・・・・・・・・・・・・・)!?」

 

 

「アハハハハハハハハハハハ!こんな狂ってる人間の言葉を信じるなんて君って馬鹿なのw普通なら不信感を抱く筈だよwま、折角シールドエネルギーが回復したんだし、これの的になって貰うよ♪」

 

 

「ッ!?」

 

 

そう言うとシャルロットは玉切れになったライフルを拡張領域に収納しガトリングガンを展開して構えて先程と同じ様に代表候補生の顔を標準を定め、迷う事無く引き金を引く。ガトリングガンからは何発もの弾丸が一斉に発射され、一つの長い轟音が訓練所に鳴り響いている。シャルロットはただ笑顔でガトリングガンの引き金を引いていた。

 

 

「フゥ…やっぱり良いねぇこの感じ♪少し扱いにくいと思ったけどそんな事無かった、寧ろ僕の手に馴染んでたね。あ、気絶してる所悪いんだげとありがとね、これの的になってくれて♪さぁ…ルグランさん、今度は貴女の番だよ♪」

 

 

「ッ!」

 

 

シャルロットは狂気に満ちた笑顔のまま加速し、ルグランが気が付いた時には既に目の前まで接近しており、慌てて短剣で反撃しようとするがいつの間にか展開されていたハンドガンで弾かれ攻撃が当たり吹き飛ばされてしまう。

 

 

「まだまだ!」

 

 

(しまっ!?)

 

 

続けざまにシャルロットは蛇腹剣をルグランの体に巻き付け引き寄せながらマシンガンで撃ちシールドエネルギーが尽きる直前で回復弾を撃ち込み、短剣を使いもう一度吹き飛ばす。そして今度は投擲用ナイフを展開しルグランに向かって投擲する。

 

 

「(武器の展開が速い…いや、速すぎる!?彼女から眼を離していないのに瞬きをしたら既に武器が変わってる!?でもこのナイフな…)グッ!?」

 

 

「残念♪そのナイフは投擲した数秒後に爆発する仕組みになってるんだよ♪」

 

 

そう言いながらシャルロットは笑顔で攻撃を辞めず、シールドエネルギーがギリギリの所で回復弾を撃ち込んで回復させて、また攻撃するという事を繰り返していた。攻撃と回復を繰り返されているルグランは心も体もボロボロになりつつあるがまだ諦めてはいないのかゆっくりと立ち上がる。

 

 

(もう少しで折れそうなのに折れない…良いねぇ、他の二人とは違って壊しがいがあるよ♪それに…)

 

 

(遊ばれてる…でも…まだ国家代表の座を降りる訳にはいかない…私には…もう…此処しか無いから)

 

 

(良い感じに闇を抱えてて本当に僕好みだなぁ♪…うん?)

 

 

(…、…。……。)

 

 

(…へぇ?なら…それを存分に活用させて貰うよ。)

 

 

(せめて…あの技で…!)

 

 

ルグランは覚悟を決めて右手に近接ブレードを左手にハンドガンを展開して直ぐ様行動に移す。シャルロットはそれを笑顔で眺めていた。

 

 

「(瞬時加速(イグニッション・ブースト)…か。何か久し振りに見た気がする…て言うか僕達が使ってないだけか。でも何でルグランさんは瞬時加速…ッ!)ハァッ!」

 

 

(防がれた…!でも!)

 

 

(そうだった…!瞬時加速自体は何て事は無いけどルグランさんは普通の瞬時加速を独自に進化させて、瞬時加速をしながら攻撃して無理矢理方向転換、その繰り返し。確か…)

 

 

(瞬時連撃(イグニッション・アサルト)、私が無理をして偶然から造り出した切り札。…本当は薄々気付いていた。彼女が私より上だと言う事を。でも…認めたくないから現実から眼を背けて逃げていた。)

 

 

「厄介だけど慣れれば何て事は無いよ!」

 

 

「(私は…自分の場所を失いたくなかった、私の場所は此処しか無いから!)クッ!それでも!」

 

 

「アハハハハハ!ルグランさん!貴女は本っ当に最高だよ!家族以外で壊したくないと思ったのは貴女が初めてだよ!あぁ!今貴女の事を考えると胸の高鳴りが止まらないんだ!闇を抱えて絶望的な状況でも恐怖を誤魔化して何とかしようとするその姿!本当に…本っ当に僕好みの人だよ!貴女は!だからこそ…」

 

 

「ハァッ!」

 

 

「貴女が欲しくなった。」

 

 

「ぁ…ガッ!?」

 

 

シャルロットが振り下ろした蛇腹剣は確実にルグランと捉えて斬り付け、シールドエネルギーが尽きた為にISが解除され、勢いが軽減された状態で地面に落下する。

 

 

「(…分かっていたけどやっぱり悔しいな。切り札の瞬時連撃を使っても殆ど防がれた。もっと強くなって私の居場所を護らなきゃ…。私にはもう…此処しか無いから。…上からの通信?何だろう?)…はい、アリス・ルグランです。」

 

 

『合同訓練ご苦労。早速で悪いが君に通達だ。本日をもってアリス・ルグランをフランス国家代表の席を解任及び専用機の返還を命ずる。』

 

 

「え…?ちょ、ちょっと待ってください!解任ってどういう事ですか!?」

 

 

『そのままの意味だ。君は今日限りで国家代表ではなくなり此処を去ってもらう。』

 

 

「そんなの納得出来ません!?世界ランクだって徐々に上がってきてますし、前回のモンドグロッソも六位と言う戦績も残しています!なのに何故!?それに国家代表は私の居場所なんです!私にはもう此処しか無いんです!」

 

 

『そうだな。君は世界ランクも上がって初戦敗退の第一回と比べて良い戦績を残している。だが、これは既に決定事項だ。』

 

 

「そん…な…私の…居場所が…」

 

 

一方的に通信を切られてしまい、強くなると決意した矢先に国家代表でなくなったルグランはこれから自分はどうして良いのか分からず座ったまま壊れたステレオの様に私の居場所と呟くだけであった。

 

 

「用済みになったら直ぐに切り捨てる 、正に悪意に満ちた人間って感じがするね。そして貴女はその勝手な悪意によって居場所を失った訳だ。」

 

 

「…私の居場所が…」

 

 

「そこでルグランさん、貴女に提案があるんだ♪」

 

 

「…!」ビクッ

 

 

シャルロットはルグランにゆっくりと近付き左肩に手を添えて顔を右肩に乗せて囁くように話し出す。突然の事にルグランは声を出さず強張ってシャルロットの話に耳を傾ける。しかしこの時ルグランの脳内は警告が鳴り響いており、『話を聞くな』『そいつから離れろ』『今すぐに逃げろ』等と命令されているがシャルロットの話を聞くために離れなかった。

 

 

 

「ルグランさん。」

 

 

名前を呼ばれた瞬間にルグランの脳内で鳴り響いていた警告が更に激しさを増し『これ以上聞くな』と命令する。それでもルグランは離れようとせずシャルロットの言葉に耳を傾ける。例えそれが悪魔の囁きだとしても。

 

 

「僕は貴女が欲しい、アリス・ルグランと言う人物の全てが欲しい。居場所が無いと言うのなら僕が貴女の居場所になってあげるよ。」

 

 

「…私の…居場所…に…?…本…当に…?」

 

 

「勿論♪僕が貴女の居場所になって望む事を出来る限り叶えるよ。それこそISの仕事をしたいと願うならお父さんに相談する事も出来るよ。」

 

 

「…あ、ISじゃなくて…別に…いい…。ISは…私にとって…居場所を…護る為の…手段…だから…。」

 

 

「成る程ねぇ、つまり貴女が欲しいのは居場所その物って事だね。良いよ、僕が貴女の居場所になって貴女の存在を証明してあげるよ。ま、貴女のこれからに関する大事な事だから返事は今じゃなくても良いよ。少なくとも一週間は此方に居る予定だしね。さて、僕はこの後用事があるから失礼するさせて貰うよ。」

 

 

「ぁ…」

 

 

シャルロットはルグランに自身の連絡先が書かれたメモを渡し、ゆっくりと離れてから横を通り過ぎる。シャルロットが離れた途端に脳内で鳴り響いていた警告が止んでいた。しかしルグランは自分からシャルロットが離れる事を名残惜しそうにしており、無意識の内に目の前を歩いているシャルロットの後ろ姿に手を伸ばしていた。するとシャルロットは少し歩いた所で足を止め振り返る。

 

 

「それじゃルグランさん…いや、アリスさん。」

 

 

「…!」

 

 

「貴女のこれからを決める大事な選択を楽しみに…」

 

 

シャルロットは今言っている言葉を区切る。その瞬間、ルグランの脳内は過去最大の警告が鳴り響き命令を発する。しかし彼女はその警告と命令を完全に無視していた。

 

 

「待ってるよ♪」

 

 

たった一言。しかしその一言に含まれた力は大きく禍々しく、一瞬でアリス・ルグランと言う存在に浸透し、蝕み、狂わせる。まるで毒の様に。




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