『何で出来ないの?あの人の妹なんでしょ?』
うるさい
『あの娘の妹って聞いたから期待したのに期待外れね。』
うるさい
『また努力してるよwあの娘が努力しても無駄なのにw』
うるさい
『見てwあの娘が更識楯無さんのお荷物よwお荷物なのによく平気で居られるよねw私だったら無理だわw』
うるさい
『貴女は努力が足りないのよ、だから死ぬ気で努力しなさい。ま、貴女が努力した所で結果は見えてるけどね。』
うるさい
『貴女のせいで楯無様の栄光が穢れるのよ!だがらさっさと消えてよ!』
うるさい
『あの娘もあの娘よね、よくあんな出来損ないと一緒に居られるわねwあ、出来損ないに同情して一緒に居るのかw』
うるさい、うるさい、うるさい、うるさい、うるさい、うるさい、うるさい、うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!!あんた等に何が分かる!?努力が足りない?そんな事私が一番分かってるよ!?だから死ぬ気で血反吐を吐いても努力を辞めなかった!お荷物?それも嫌と言う程実感してるよ!?だからあの娘に見捨てられない様にお姉ちゃんに追い付ける様に頑張ってるんだよ!それなのに…!
『簪ちゃんのしている努力は無意味よ。私が出来る事をしても意味がない。』
なん…で?どうして…お姉ちゃんまで私を否定するの?嫌…だ、嫌だ…嫌だ、嫌だ、嫌だ!嫌だ嫌だ!お荷物にならないから、恥なんて言われない様にするから、もっと頑張るから、死ぬまで努力し続けるから…だから…だから私を…『簪ちゃんがすべきなのは私に追い付く為の努力じゃない、私を追い越す為の努力。簪ちゃんは簪ちゃんしか出来ない事をしなさい。大丈夫、簪ちゃんにはちゃんと味方がいるから。』…え?否定…しないの?『バカね、私は貴女のお姉ちゃんなのよ?簪ちゃんが誰より努力してるのも知ってるし、誰よりも優しくて、強いのも知ってるわ。それなのに貴女を否定するわけ無いじゃない。だから約束して?これからは私を…』
「んっ…また、あの夢…ハァ、最悪…。…気晴らしにゲーム…はそんな気分じゃない。福音と戦ってから観る様になったけど最近は毎日だ…。(けど…今回の夢は少し違ったな。何時もなら居なかったお姉ちゃんが出てきたから何時もより気分は悪くない…かな?)」
朝早くに簪は不機嫌な顔をしながら目覚め、先程まで見ていた夢の内容を思い出しながら更に機嫌を悪くしながら考え事をしていた。
[大丈夫かい、我が女王?また例の夢かい?と言うより、ここ最近は毎日観てないかい?]
「そう…だね。でも今回の夢は今までと少し違ったよ。」
[と言うと?]
「何時もなら罵倒の後に私の感情が爆発して終わりだったんだけど、最後にお姉ちゃんが居てくれた、抱きしめてくれた、応援してくれた。…ゼロ、頼みがあるんだけど。」
[あぁ、良いとも!]
「…まだ何も言ってないけど?」
[何も言わなくても我が女王の事なら分かるさ。それに期間こそ短いが私は我が女王の従者であり…相棒でもあるからね♪だから貴女は自分のやりたい事を、私は貴女のサポートを全力で。…なんてね、やっぱりこう言うのは私には似合わないね。けどさっき言った事は紛れもない本心さ。]
「ゼロ…ありがとね。あ、そうだ、今の時間なら起きてるよね?…あ、イチカ?簪だけど。」
『どうした?こんな朝早くに?』
「イチカ達って今から朝練だよね?私も一緒に朝練に加わりたいんだけど良い?」
『良いけど…なんかあったのか?何て言うか…声に覇気があるって言うか…』
「覚悟を決めた?」
『そう、それ。』
「ちょっと、今の私の原点を思い出してやるべき事も明確になったからそれに向かってもっと頑張ろうと思って。」
『成る程な、俺達なら何時もの場所でやるから。』
「わかった、今からそっち向かうから。」
『了解。』
[決まったみたいだね。では、準備してすぐに向かうとしようか。]
「うん。」
簪はジャージに着替え必要な物を持ってイチカ達が何時も朝に訓練ををしている場所へと向かおうとし、簪は一度振り返える。そこには何も変わった物は無いが簪の瞳には幼い時の簪自身が映っていた。
『…。』
「ごめん、私は昔に戻るつもりは無いから。」
[我が女王?どうかしたのかい?]
『…。』
「…うんうん、何でも無いよ。」
簪がゼロから心配されると一度眼を閉じ、ゆっくり開くと幼い時の簪は消えており、何でも無いと返事を返した。ゼロも気になりはしたがこの事に追及はしなかった。
(やる事は昔から決まってる、今回はそれを再確認出来たからその為に何をすべきなのか、どうすれば良いのかを考えて実行して、昔の約束…お姉ちゃんに追い付いて、追い越してみせる。だから速くイチカ達の所に向かお、イチカ達と訓練している時は嫌な事も忘れて集中出来る。いや、訓練だけじゃなくて私自身がイチカ達と過ごす日々が好きで何より皆に負けたくないこの気持ちが大きいんだろうな。)
[ては急ごうか。時間は常に有限だからね。]
「うん、行こうか。」
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ドス黒い狂人 シャルロット