木ノ葉隠れの里の郊外の森で、少年達が集まり池を走り周ったり目を閉じ座禅を組んだりしている、木ノ葉は忍の里なので幼い忍候補が遊びの延長として修行ごっこするのは珍しくない光景ではあるが、彼らは少し……いやかなり異様だった、何故なら全員が同じ顔しているのだから。
「うっしゃっ溜まったぞ〜もっ回やろうぜ」
「おっそうか?じゃああと一回試して今日は上がるか」
彼等……金髪の少年達は何事かに挑戦しているようだ、座禅を組んだ少年に近づき手を添えると座禅をしていた少年が煙りと共に消え失せ、手をかざした少年に変化が起きた、目の周りに赤い隈取りが浮き出て瞳孔が横長の山羊やカエルの其れに変貌している。
「出来ると思うんだよな……何だっけ開門かな?休門だっけ?右脳か左脳に有るんよね?フッ、グッッああ嗚呼〜〜あっ!?行けそうっ」
突如少年の周囲に突風が舞起こり森の木々を激しく揺らす、驚いた鳥達が慌てて飛び立ち騒がしくなるがそれも束の間、静寂を取り戻した森の広場には先程の変貌から更に変化して噴き出るチャクラに時折疾る紫電を纏った少年が立っていた……自らの変化を茫っと眺める彼に周りの少年が堪らず話しかける。
「乙〜やっと完成したな、多重影分身修行使って一年と……半年か、で?どんな感じ?カナリ凄そうだけど」
質問されて暫し思案した彼の姿が一瞬ブレる、すると少年の手には団子が握られていた……しかも五本の団子の内二本は串が空いていた、食ったのだろうか?
「「「どっからソレ出したん?」」」
周りの少年達全員が疑問に思ったのか見事に台詞がハモった、まあ、此処に居る彼等は皆んな同一人物なのだが、そんな彼等に団子を食べた少年はドヤ顔で一言。
「イルカ先生のオヤツの団子だよ」
「先生近くに居たの?」
「いやアカデミーの職員室に居たよ、勝手に拝借して来た」
その信じ難い言葉に一瞬静かになった後彼等は歓声を上げた、何キロ離れてるんだよおい、団子食ってんじゃねーよ、これであの狐シバケルな、などなど話しかけながら順々に煙りと化して消えてゆく、彼等を見送り一人になった少年は腰のポーチから苦無を取り出し握りしめ……握り潰した、まるで豆腐のような感触に目を丸くした後今度は目を付けた己の背丈の倍程はある大岩に抱き着き締め壊すと体を覆っていたチャクラが霧散する。
「……持続する時間は仙人モードと変わらないか、八門遁甲の反動は感じられない、考え方は間違ってなかったな、螺旋手裏剣のデメリットを解消出来るのなら同じように解決出来る筈ってのは、しっかしヤバイなこれ体感時間っつーの?」
そう、彼はアカデミーに行って来た証しとしてイルカ先生のオヤツをチョッパったのは、森を抜ける際面倒臭がって高くジャンプした時勢いあまって十尾が封印された月まで行ってしまい、慌てて口を閉じて適当に目星を付けこちらにジャンプした結果偶々木ノ葉隠れ付近を偵察していた暁の角都に体当たりしてしまい彼を紫色のペースト状に進化させ無重力体験による尿意を催しトイレに立ち寄り小用を済ませた結果そのジェットのような水流で小便器を大破させ、慌てて近くを歩いていたミズキ先生を壊れた便器の前に設置し蹴りつけるポーズをさせ目撃者数人程見繕ったあとだったのだ!
「殆ど、ギャグじゃねーか作品が変わってしまう……元々ラスボス迄通して肉弾戦が有効なガイ先生無双だったから、レベルを上げて物理で殴るで行こうとしてたのに……まさかスキンヘッドに成ってないだろうな?」
彼、うずまきナルトは己の頭頂部暫く撫でた後安心して家路につくのであった。